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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YFG2 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 スズキ株式会社 研究開発活動 (2026年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


当社グループは、お客様の立場になった価値ある製品づくりをモットーとし、世界中のお客様の日々の移動を支え、環境にも優しく、いつも身近にあって頼れる生活のパートナーとなる製品・サービスを提供しながら、下記のように研究開発に取り組んでいます。

当社は、社是と3つの行動理念「3現・2原(現場・現物・現実・原理・原則)」、「小・少・軽・短・美」、「中小企業型経営」を具現化し、モビリティのライフサイクル全体でエネルギー極少化を目指して技術開発を行っています。この理念を基に世界の国・地域に最適な商品を生み出し、持続可能なカーボンニュートラル社会の実現と世界中の人々に移動する喜びを提供してまいります。
2025年2月に発表した中期経営計画(2025年4月~2031年3月)「By Your Side」にて、私たちチームスズキが目指す姿は、お客様の生活に密着したインフラモビリティ、そのものでありたいと示しています。また、2025年9月に実施した技術戦略説明会2025において、スズキの技術戦略は「Right x Light Mobile Tech(ライトライト モビルテック)」と発表しました。地球に寄り添う技術哲学「エネルギーの極少化」で技術を磨き、人に寄り添う技術で、モビリティの「本質価値を極大化」し、By Your Sideで日々の移動における社会課題を解決する製品、サービスを提供していきます。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は2,704億円であり、セグメントごとの活動状況は次のとおりです。

(1)四輪事業
① 新商品の開発状況
当社は、お客様の立場になって常にお客様の期待を超える価値をもつ商品を開発し、独創的かつお客様に求められる商品を提供してきました。今後も、ものづくりの理念である「小・少・軽・短・美」を通じて、お客様のニーズに合った価値ある商品を開発していきます。国内市場・海外市場における状況は以下のとおりです。
[国内市場]
・2025年10月に、小型乗用車 新型「クロスビー」を発売しました。「アクティブシーンに似合う個性的なデザインと広い室内空間を兼ね備えたコンパクトクロスオーバー」をコンセプトに、愛着のわくデザインや使いやすく広い室内空間といったクロスビー本来の特長に加え、先進安全装備や快適装備を拡充し、走行性能や燃費性能も大幅に進化させています。エクステリアは、たくましさを感じさせる角を丸めた四角をモチーフとすることでSUVらしい力強さを、インテリアは、革とステッチを模したパネルや、二段式センターコンソール※1の採用により、小型車らしい上質さを表現しています。
・2026年1月に、バッテリーEV(BEV)の新型「e ビターラ」を発売しました。「Emotional Versatile Cruiser」をコンセプトに、BEVの先進感とSUVの力強さを表したデザイン、キビキビとしたシャープな走りを実現するBEVパワートレイン、悪路での走破性とよりパワフルな走りを実現する電動4WD「ALLGRIP-e」、及びBEV専用に新開発したプラットフォーム「HEARTECT-e」を採用しています。新型「e ビターラ」は2026年次RJCカーオブザイヤー特別賞を受賞しました。また新型「e ビターラ」の発売に先行して、2025年12月にはスズキのEVユーザー向けに便利でお得な充電サービス「スズキ充電サービス」を開始しています。
・2026年3月に、軽商用バッテリーEV 新型「e エブリイ」※2を発売しました。新型「e エブリイ」は、スズキ株式会社、ダイハツ工業株式会社、トヨタ自動車株式会社の3社で共同開発した、BEVシステムを搭載した軽商用バンのEVモデルです。軽バンとしての使い勝手の良さはそのままに、EVならではの静かで力強い走りを実現しています。クルマの電気を外部に供給する機能も備え、非常時に地域社会へ貢献できるモデルです。一充電あたりの走行距離は※3 257kmとし、日常や仕事での使用に十分な能力を確保しながら、EVならではの力強い走りに加え、高い静粛性・安定性も両立しています。

[海外市場]
・2025年9月に、スズキのインド子会社マルチ・スズキ・インディア社(以下、「マルチ・スズキ」)はインドで新型「ビクトリス」を発売しました。新型「ビクトリス」は、先進的なデザインに加え、安全装備や快適装備を充実させた最新のSUVです。エクステリアは、シャープな造形と先進的で存在感のあるLEDヘッドランプ、LEDリアコンビネーションランプを採用しています。インテリアはモダンなスタイリングと日常での快適性を兼ね備えたデザインで、細部まで作りこまれたインパネデザインや64色から選べるLED室内イルミネーションなどにより、スタイリッシュな雰囲気を演出します。新型「ビクトリス」は、インドのカー・オブ・ザ・イヤーである「Indian Car of the Year(ICOTY)2026」を受賞しました。マルチ・スズキとしては3車種目、計5度目の受賞となります。当モデルはインド国内向けだけではなく、100以上の国・地域へ輸出される予定です。
・2026年2月に、マルチ・スズキはスズキ初のバッテリーEV(BEV)「e VITARA」を発売しました。インド国内では、お客様に安心して「e VITARA」に乗っていただくための「e for me」戦略を展開しています。充電網を充実させるため、1,100以上の都市で2,000か所以上のマルチ・スズキ専用充電器を設置しました。2030年までには、販売店、充電器設置事業者を通じて、10万か所以上の充電器の利用を可能とする計画です。また、充電器の検索、自車の充電状況等を確認できる「e for me」アプリも提供しています。さらに、BEVの修理や整備に対応したサービス工場を1,500拠点配備したほか、移動整備車を導入し、BEV利用者の利便性を高め、インド全国で安心して「e VITARA」を使用いただけるよう、サポートしてまいります。「e VITARA」はスズキのBEV世界戦略車第一弾で、世界100以上の国と地域へ輸出する予定です。

② Right x Light Mobile Tech(エネルギー極少化、本質価値極大化への対応)
当社は、世界中の人々に移動の自由を提供しつづける会社であり続けたいと考えており、お客様の選択肢の幅を広げ、地域のニーズに合った製品・サービスをお届けすることを軸に、各国でのカーボンニュートラル目標達成に貢献しながら、お客様のニーズや利用スタイルに対応した電動化技術の開発を進めるとともに、内燃機関の更なる熱効率改善やCN燃料に対応したCO2削減に取り組んでいます。これらに加えて、カーボンネガティブを狙うCO2回収貯蔵技術の開発、水素燃料を使ったエンジンの研究開発など、マルチパスウェイでの取組みを行っています。そのため、電気自動車(BEV)の開発・製品化の推進はもちろんのこと、内燃機関の更なる改善にも力を入れ、ハイブリッド車(HEV)の効率を向上させていきます。
また、CO2排出が少なく、安全な軽量ボディを効率的なエネルギーで生産することにも取り組んでいます。具体的には、引張り強さ1.5GPaの超々ハイテン材を用い、生産CO2排出が少ない「冷間での超々ハイテン成形技術」の開発と実用化、複雑形状成形を短工程で実現する「新金型構造工法」の開発、高強度材接合品質を監視する「溶接電流値コントロール技術」の実用化等の活動を進めています。これらの技術を基に、安全でエコなモビリティを提供します。
エネルギー極小化を実現する一環として、アルトを100kg軽量化する「Sライトプロジェクト」を2024年から活動しており、現在、80kgの軽量化に目処付けが完了し、目標達成に向けて取組みを継続しています。軽量化は、部品の材料置換や小型化、機能統合だけでなく、丁度いいパッケージの探求により、「軽くて安全」を全社で連携して実現していきます。量産技術開発としては、1.5GPa級の超高張力鋼板(超々ハイテン)を用いた成形技術の開発を進め、既存設備を活用しながら難成形部品への適用拡大と量産化を目指し、超々ハイテンの溶接課題についても溶接条件を適正化し、品質と生産性の両立に取り組んでいます。軽量化によって、車両全体にさまざまな良いことにつながる「天使のサイクル」を生み出します。
EV、HEVの取組みにおいても、小さく効率が良い電動ユニット、小さく軽い電池など、スズキの行動理念の一つである「小・少・軽・短・美」を体現し、エネルギーを極少化した電動車開発を進めています。量産技術開発としては、12V電池から次世代電池までを対象に、セル、モジュール及びパックの各工程における量産技術を国内外で展開しています。モーターについては、関係会社との協業を通じて量産技術の習得を進めていきます。また、電動トランスアクスルの組立技術を確立し、グローバルでの安定供給とコスト競争力の向上を目指しています。
BEVでは、スズキのBEV世界戦略車第一弾である「e VITARA」の生産をスズキ子会社マルチ・スズキのハンサルプール工場で開始し、インド、欧州、日本など世界各国で順次販売を開始しております。BEVとしての先進性やSUVの力強さを兼ね備え、航続距離もしっかり確保したバッテリーリーンなBEVです。また、スズキ株式会社、ダイハツ工業株式会社、トヨタ自動車株式会社の3社で共同開発したBEVシステムを搭載した、軽商用バンのBEVモデルである「e エブリイ」も販売を開始しました。加えてJapan Mobility Show 2025にて、お客様の生活に寄り添う”丁度いい”軽乗用BEVコンセプトモデル「Vision e-Sky」を出品しました。2026年度内の量産化を目指し開発を進めています。
HEVでは、2025年9月の技術戦略説明会2025において、新型のハイブリッドシステムのフィジビリティ・スタディ(可能性検証)を完了し、次の開発段階へ進んでいることを公表しております。またシリーズHEVの開発も同様に次のステップに進めているところです。
これは、小さく軽い車を作るスズキの特徴を活かしたハイブリッドシステムです。また将来のCN燃料との組み合わせも考慮し、更なるエネルギー極少化に向けて、電動車の開発を積極的に進めていきます。量産技術開発としては、ギヤ加工や熱処理、組立工程に、これまでに培ったマニュアルトランスミッション製造技術を活用し、内製化による安定調達及びコスト競争力の向上を図っています。日本及びインド市場における規制動向や市場ニーズを踏まえ、量産工程の確立と品質保証技術の強化に取り組んでいます。
内燃機関車両の改善としては、既存NAエンジンの改良及び、高効率な新型直噴ターボエンジンの開発を進めています。バイオガスやバイオエタノール対応、ハイブリッド専用エンジン(DHE)化も視野に入れ、更なる高効率化を進めていきます。
量産内燃機関車両の改善については、2023年12月から販売開始した新型スイフト、2025年1月から販売開始した新型ソリオに搭載したZ12E型新エンジンと高効率の新CVTを2025年10月にマイナーチェンジした新型クロスビーにも搭載し、WLTCモード22.8km/L(2WD車)という低燃費を実現しました。
インド市場において普及が進むCNG燃料対応車については、環境性能に優れ、多様なニーズに対応する車両ラインアップの拡充を図る観点から、新たにCNG燃料対応の自動変速機車をラインアップに追加しました。
2025年の稼働を目指して進めてきた牛糞由来バイオガス生産プラントについては、2025年に稼働を開始し、自動車燃料用バイオメタンガス(CBG)の生産を開始しました。現在、CBG燃料に対応したCNG/CBG車の開発及び、安定した品質のバイオガス燃料を供給するための製造技術開発を進めています。
また、2024年10月に乳業組合と基本合意して進めている2つのバイオガス生産プラントの設置については継続して取り組んでいます。

③ 安全・安心技術の開発
当社は、事故そのものを未然に防ぐ予防安全技術と、万一の衝突被害を軽減する衝突安全技術を培い続けています。安心して楽しく車に乗っていただくために、事故の無い未来に向けて、さらなる技術の進化と普及に努めていきます。
特に予防安全技術については、各国の道路環境や運転事情を熟知し、確実にお客様の安全運転をサポートする技術を構築することが重要です。当社にとって重要な市場であるインドは、過度な交通渋滞や特有の運転習慣があり、日本の技術をそのまま適用することは容易ではありません。インドでの40年以上にわたる市場経験を活かし、インドの街中でも有効に機能する予防安全技術を独自に開発しています。

④ 情報通信・自動化技術の開発
2021年12月より国内向け新型「スペーシア」、2022年2月よりインド向け新型「バレーノ」、2022年8月より欧州向け新型「Sクロス」へコネクテッド技術を搭載して以降、合計24車種に対し「スズキコネクト」サービスを提供し、充実させています。コネクテッド技術を活用して、緊急時の迅速かつきめ細やかなお客様サポートや、離れた場所で車両の状態確認や操作を可能とするリモート機能など、より安心・快適・便利なカーライフをお客様へ提供しています。今後も、他地域への展開や他モデルへの搭載を順次進めるとともに、コネクテッドデータを活用した品質向上や設計支援の促進、次世代の通信技術を採用し通信ナビやBEV向け新機能を実装した、新しい世代のコネクテッド開発を進めていきます。
四輪車のみならず、二輪車や船外機、セニアカーなど他製品への通信技術の搭載にも取り組むとともに、新しい電動モビリティユニットなどの新製品や、カーボンニュートラルを支えるためのIoT先進技術の検討も進めています。
車両単体の高度化に加え、複数のモビリティやロボットを社会インフラと連携させて制御するための、情報通信技術及び自動化技術の研究開発に取り組んでいます。
その一つとして、街路インフラにセンサーや計算機能を配置し、周辺環境を三次元で認識する「インフラ管制自動走行システム」の開発を進めています。インフラ側で環境認識と判断を行うことで、モビリティ側にセンサー/処理能力を配置しない自動走行を実現します。また、複数の移動体を協調的に制御出来、交通状況や現場条件に応じた安全かつ効率的な運行管理の実現を目指しています。
また、上記自動走行システムで使用する複数LiDARのセンサーから取得される三次元リアルタイム空間データを統合・活用する「動的空間データ連携基盤」の研究開発にも注力しています。本基盤は、空間内で発生する事象を即時にデータ化し、移動や作業の判断指標として活用するとともに、運行の最適化やサービス改善につなげることを目的としています。
さらに、多目的電動台車「MITRA」などロボットの足回りとなる電動モビリティを開発・市場に導入することで、物流、製造、建設、農業など各種産業分野における自動化・省人化への貢献を進めています。通信技術や自律走行技術と組み合わせることで、現場ごとの課題に応じた柔軟なシステム構築を可能としています。
これらの技術を連携させ、まずは工場や物流拠点などの限定されたエリアでの活用を進め、将来的には都市全体を支える社会インフラへと展開することで、物流効率の向上、労働環境の改善、環境負荷の低減に貢献していきます。
「SDV(Software Defined Vehicle)」に対し、有線と無線(OTA)をベストミックスしたソフトウェア更新、ハードウェアを共用し部品費を抑えるECU統合、ソフトウェアを再利用して開発費を抑えるソフトウェアプラットフォームを柱とした「SDVライト(right)」の開発を進めています。スズキが掲げるSDVライトは、お客様に丁度いい高性能電装品の実現手段であり、あっても使わないものは過剰にせず、丁度いいを目指して開発をしています。
第一弾として、2025年に発表した「e VITARA」にSDVライトを適用しました。(統合ディスプレイシステム、サーバー連携ナビゲーションシステム、第三世代のスズキコネクト)BセグメントのSUVのお客様に丁度いい機能として提供しております。
高齢化や人口減少により、人や物の移動を支えるドライバの人手不足解消が社会課題となっています。この社会課題を解決する自動運転技術の実用化にチャレンジしています。
人の移動については、「交通空白地における交通弱者の足の確保」を目標に、官民一体のプロジェクト(浜松自動運転やらまいかプロジェクト)に2016年から参画してきました。当社のものづくりの根幹である「現場・現物・現実・原理・原則」に即した自動運転技術、モビリティサービスを実現するため、過去5回の実証実験を行い、地域住民や自治体の方々から多くの意見をいただきながら、開発を進めてきました。2024年6月には、株式会社ティアフォーと資本業務提携を行い、自動運転移動サービスを支える技術開発を加速させる体制を整えました。2025年11月には経済産業省の2025年度実証・支援事業において、ティアフォー社による国会定期便の自動運転実証にスズキ・ソリオが使用され、当社も車両適合などの技術支援を行いました。今後、これらの実証実験の結果を精査・分析し、行動理念に則ったスズキらしい自動運転技術の開発につなげてまいります。
物の移動については、豪州のスタートアップ企業「Applied EV」と共同でジムニーのラダーフレームを活用した物流向けの自動運転電動台車の開発を進めています。当社が培ってきたものづくりの強みとスタートアップ企業の強みである発想力・柔軟性をかけ合わせることで、さまざまな用途で使える自動運転電動台車のプラットフォームを創造し、新たな価値につなげてまいります。
当社はオーナーカーだけでなく人や物の移動による喜びを皆様に提供していきます。

当連結会計年度における四輪事業の研究開発費は2,434億円です。

※1 HYBRID MZに採用
※2 新型「e エブリイ」はダイハツ工業株式会社よりOEM供給を受けるモデル
※3 WLTCモード値

(2)二輪事業
二輪事業では、電動化や環境対応を含む次世代二輪車技術の研究開発を進めるとともに、各地域の市場特性に適合した商品企画及び技術基盤の強化に取り組んでいます。
2025年7月には、フラッグシップスポーツモデルである「GSX-R1000/R」のモデルチェンジを実施し、最新の環境規制に対応しながら、高い走行性能及び操縦安定性を維持・向上させました。
インド市場においては、成長する二輪需要を背景に、主力モデルの競争力強化に加え、環境対応を含む商品展開を進め、事業基盤の拡充に取り組みました。
技術・環境対応の分野では、内燃機関、電動化、再生可能燃料を含むマルチパスウェイの考え方に基づき、市場特性や社会インフラに応じた商品開発を推進しています。
内燃機関においては、「V-STROM 800/800DE」でのE10燃料対応や、鈴鹿8時間耐久ロードレースCNチャレンジへの参戦を通じ、環境対応技術の検証を行っています。
また、電動化分野では、インド市場において電動二輪車「e-ACCESS」を投入し、利用環境に適合した環境対応商品の展開を開始しました。

当連結会計年度における二輪事業の研究開発費は210億円です。

(3)マリン事業
マリン事業において、当社は水上での「楽しさ」と「働く」を支える頼れるパートナーとして、商品・製品価値の向上と環境・社会への貢献の双方に取り組んでいます。海・河川・湖など、人々の生活に密接に関わる水辺環境に対し、用途や目的に応じた多面的な価値の創出を重視しています。
商品面では、外観にマットブラック仕上げを施した船外機「ステルスラインシリーズ」を展開しています。本シリーズは、力強く洗練された外観によるデザイン性とブランド価値の向上を狙い、「DF9.9B」から「DF350A」までラインアップを拡充し、全10機種体制を構築しました。
技術面では、船外機の性能向上と持続可能なものづくりを両立する取組みとして、エンジン部品(シリンダーブロック、シリンダーヘッド、クランクケース)向けに、新たなアルマイト処理技術「Suzuki Edge eCoat」を量産化しました。本処理技術は2024年8月より「DF140B」の一部仕様に採用した後、2025年9月には「DF100C」、「DF115B」、「DF115BG」、「DF140BG」及び「DF140B」の全仕様へと適用範囲を拡大しました。この処理技術により、エンジン冷却水通路の耐食性向上による製品信頼性の強化に加え、従来の表面処理工程と比較し、製造時のCO2排出量を約50%削減しています。量産船外機のエンジン部品への適用は世界初の事例であり、今後は新開発の船外機機種へ順次展開していきます。
さらに、水辺環境の改善に直接貢献する活動として、2020年に始動した「スズキクリーンオーシャンプロジェクト」を継続・発展させています。2022年7月からマイクロプラスチック問題への対応として、船外機のエンジン冷却後の戻り水を活用したマイクロプラスチック回収装置(MPC)を量産化しました。そして2026年3月には、本装置に関する34件の関連特許を無償開放し、業界や地域を越えた水辺環境の改善に貢献できるよう、取組みを進めています。
またスズキクリーンオーシャンプロジェクトでは、船外機本体及び用品に使用するプラスチック梱包資材の削減も進めており、包装材を紙製や生分解性素材へ切り替えることで、2020年10月から2026年1月までの累計で、約170トン以上のプラスチック使用量削減を達成しました。
商品価値の向上、製造技術の進化、そして水辺の環境保全活動という、それぞれ異なる側面からマリン事業を展開することで、SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」の実現に努めています。今後も、技術革新と社会連携の両面から、持続可能な水辺環境の創出に取り組んでいきます。

当連結会計年度におけるマリン事業の研究開発費は58億円です。

(4)その他の事業
その他代表的なものとして、当社がこれまで培ってきた電動車いすの技術を応用した乗用モビリティから産業用ロボットまで様々な用途で活躍する電動モビリティの技術開発、及びスタートアップとの共創による公共交通サービスやワークモビリティの技術開発を推進しています。
具体的には、若者から高齢者まで多くの人の生活の足となる新しいモビリティの提案として「SUZU‐RIDE2」のプロトタイプ、様々な分野の産業用ロボットの足となる「MITRAコンセプト」、小さな車両と簡易なインフラで効率的な移動を実現する「グライドウェイズ」、安全・高効率な車両制御システムを備えるワークモビリティ「Applied EV」、都市の交通渋滞の緩和や、環境負荷の低減に貢献するeVTOL 「スカイドライブ」をJapan Mobility Show 2025に出展しました。多くのお客様にご来場、ご体感いただき、社会課題を解決し、世界を変える新しいモビリティとして大変高い評価を頂きました。
現在多くのパートナー企業様と実証試験、市場導入に向けた技術開発を精力的に進めています。
皆様の生活に密着したスズキのインフラモビリティを、一日でも早く市場投入できるよう開発を促進して参ります。

当連結会計年度におけるその他事業の研究開発費は3億円です。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02167] S100YFG2)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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