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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100R3AQ (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 三菱自動車工業株式会社 研究開発活動 (2023年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは、2023年3月に発表した中期経営計画「Challenge 2025」の実現に向けて、研究開発活動に取り組んでいます。
当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費(自動車事業)は107,236百万円であります。
当社グループの研究開発体制、次世代技術の開発状況及び2022年4月から2023年3月にかけて発売した主な新商品は次のとおりであります。

(1)研究開発体制
日本では、「技術センター」及び「EV技術センター」を中心に、デザイン・技術の先行技術開発・設計・実験を行っております。海外では、北米・欧州・中国・タイに研究開発拠点を置き、地域ごとの市場特性を踏まえた技術/商品開発を連携して行っております。また、ルノー・日産とのアライアンスを活用しながら、技術/商品開発を進めております。

(2)次世代技術の開発状況
中期経営計画で定義づけした、三菱自動車らしさ「『環境×安全・安心・快適』を実現する技術に裏付けられた信頼感により、『冒険心』を呼び覚ます心豊かなモビリティライフをお客様に提供すること」を具現化する魅力ある商品を実現するための技術開発を推進しております。

① 環境技術の開発
2023年3月に発表しました「Challenge 2025」で掲げた2030年までの電動車販売比率50%達成に向けて、当社独自の『プラグインハイブリッドEVシステム(PHEV)』をコア技術として、PHEV用コンポーネント・バッテリーを電気自動車(BEV)やハイブリッド車(HEV)に活用し、電動車ラインナップを拡大します。コアモデルのPHEVは、2021年に日本向けに発売した新型『アウトランダーPHEV』を2022年にオセアニア、北米へ投入、今後、欧州など販売地域を拡大していく予定です。重点戦略地域であるアセアン向けにおいては、PHEV技術を活用したHEVモデルの投入を予定しております。また、BEVについては 2022年日本向けに発売した『eKクロスEV』や再販売した『ミニキャブMiEV』に加え、アセアン向け車種への展開も計画しています。なお、今後の電動化の急速な進化(バッテリー、モーター等)に対して、迅速かつ効率的に技術開発を進めるため、アライアンス間の電動コンポーネントやパワートレインの相互活用を推進していきます。

② 安全・安心技術の開発
・安全技術の開発
当社は、1.交通事故を未然に防止する技術、2.交通事故の被害を軽減する技術、3.工業製品として想定される危険の回避という安全理念を共有し、お客様に安心してお乗りいただけるように、死亡事故ゼロに向けた安全技術の開発と普及に一体となって取り組んでいます。代表例として、先進予防安全技術『三菱e-Assist*1(イーアシスト)』や衝突安全技術『衝突安全強化ボディRISE*2(ライズ)』があります。また、ASEANの交通環境で、より効果を発揮する安全技術の開発を推進しています。

・4WD技術・オフロード性能による安心感
当社の強みである四輪駆動の統合制御技術『S-AWC*3』の進化には継続して取り組んでおります。特に、モータードライブと『S-AWC』の融合を「e-EVOLUTION(イーエボリューション)」と位置付け、走る歓びと環境性能の両立を目指して開発を推進しております。この技術は、電動車両も含め、他の車種へも活用・展開していきます。また、ASEANのお客様にも安心・快適な走りを提供するため、二輪駆動車にも活用・展開していきます。

・堅牢なボディとシャシーによる耐久性・信頼性
日々変化する市場の環境や路面、お客様のクルマの使い方について毎年グローバルに調査を実施し、当社テストコースでの過酷な実験条件をアップデートすることで「いつまでも、どこへでも行ける」耐久信頼性の確保に取り組んでおります。昨今は長年使用したクルマでも「安心・快適」性能が損なわれることがないよう経時劣化品質の取り組みも強化しております。当社の継続した耐久信頼性技術開発の取り組みにより、2022年にはアジアクロスカントリーラリーでチーム三菱ラリーアートの「トライトン」は初参戦で総合優勝をおさめました。

③ 快適性技術の開発
当社は、製品・サービスをご利用いただくお客様一人ひとりのニーズへの理解を深め、運転しやすい環境と心地よい車内空間で、行動意欲を高め、乗る人全員にワクワク感を提供していくことを目指しています。その実現に向けて、生活スタイルの変化を調査し日々進化するIT技術を取り入れ、情報提示や運転装置、運転支援機能などを先進的に進化させ、居住性、利便機能、コネクテッド及びおもてなしなどの性能向上や機能性の更新・充足を図っていきます。

*1:三菱e-Assist:電波レーダーやカメラなどによって、安全かつ快適なドライブをサポートする予防安全技術
*2:RISE:Reinforced Impact Safety Evolution
*3:S-AWC:Super All Wheel Control

(3)2022年4月から2023年3月に発売した主な新商品
① 新型軽EV『eKクロス EV』
② 新型『エクスパンダー クロス』
各新商品の特長は以下に記載しております。

① 軽自動車タイプの電気自動車『eKクロス EV』を発売しました。新型『eKクロス EV』は、SUVテイストの軽自動車であるeKクロスシリーズ*4に新たに設定するEVモデルで、日常使いに十分な航続距離*5を実現しながら、お求めになりやすい価格設定としました。軽ハイトワゴン『eKクロス』と同等の広々とした快適な室内空間と使い勝手の良さに、EVならではの滑らかで力強い走り、圧倒的な静粛性と良好な乗り心地、更に先進の運転支援機能とコネクティッド技術による快適性と利便性を融合させました。

*4:軽ハイトワゴン『eKクロス』、軽スーパーハイトワゴン『eKクロス スペース』
*5:軽自動車及びコンパクトカーのユーザーの約8割は、1日当たりの走行距離が50km以下(自社調べ)であり、大半のユーザーは2日間充電せずに走行できる想定

主な商品特長を以下に挙げます。
(ⅰ) 身近で使いやすい軽EV
(ア)日常に十分な一充電走行距離180km
・新開発した総電力量20kWhの駆動用バッテリーを搭載し、通勤、買物や送迎といった日常使いに十分な一充電走行距離180km(WLTCモード)を実現しました。軽自動車及びコンパクトカーのユーザーの約8割は、1日当たりの走行距離が50km以下(自社調べ)であり、大半のユーザーは2日間充電せずに走行できる想定です。
・普通充電(AC200V/14.5A)と急速充電の2つの充電ポートを装備しており、普通充電は約8時間で満充電、急速充電では約40分で80%の充電が完了します。普段は帰宅後に自宅で普通充電、遠出したお出かけの際には急速充電と、便利にお使いいただけます。
・駆動用バッテリーにエアコン冷媒を用いた冷却システムを採用し、電池の温度上昇を制御することで、高速走行と急速充電を繰り返したとしても、高い充電量を維持することができます。

(イ)EVならではの優れた走行性能
・最大トルクはガソリンターボモデルの約2倍となる195N・mを発揮、モーターの制振性能も向上させ、EVの魅力である滑らかで力強い走りを実現しています。街中ではキビキビと思い通りに走り、高速道路では余裕をもってスムーズに合流することができます。
・市街地走行に最適なNORMAL(ノーマル)、モーター出力を抑えて電費を向上させるECO(エコ)、アクセルレスポンスがよくキビキビ走れるSPORT(スポーツ)の3つのドライブモードを設定し、運転状況に応じて任意で選択することができます。
・アクセルペダルの操作で加減速をコントロールできるイノベーティブペダル オペレーションモードを採用。減速時にアクセルペダルからブレーキペダルに踏み替えることなく適切な制動力が得られるため、操作のわずらわしさや疲労を軽減します。なお、より強い減速が必要な時や完全に停止させるときはブレーキペダルでの操作が必要です。
・床下の最適な位置に薄型化した駆動用バッテリーをレイアウトし、ルーフパネルの板厚を薄くすることで低重心化を図り、コーナリング時のロールを抑えました。また、前後重量配分を理想に近い56:44としたことで四輪接地荷重のバランスを最適化し、サスペンションを専用チューニングとすることで、軽快感と安定感を両立した気持ちのよい操縦性、落ち着きのある質感の高い乗り心地を実現しました。

(ウ)広々とした快適な室内空間
・駆動用バッテリーを薄型化して床下にレイアウトすることで、クラス*6トップレベルの後席ニールームを実現しました。また前席ショルダールームもクラス*6トップレベルの広さとし、快適な室内空間を実現しました。
・クラス*6トップレベルの荷室容量を確保しております。さらに荷室後方からのワンアクションでシートスライドやリヤシートバックを倒す操作を可能にするなど使い勝手にもこだわりました。アンダーボックスには普通充電ケーブルを収納することができ、荷室空間を有効に利用できます。

*6:全高1700mm以下の軽ハイトワゴンクラス

(ⅱ) 乗員にも社会にも優しい軽EV
(ア)三菱自動車らしい安心感の高い走り
・どんな天候や路面でも安心してドライブを楽しめるよう、滑りやすい路面での発進をサポートするグリップコントロールを標準装備しております。雪道やぬかるんだ路面で片輪が空転した場合、スリップした車輪をブレーキ制御することができます。グリップしている車輪に、より大きな駆動力を加えることで走破性を高めます。

(イ)毎日の運転をサポートする「マイパイロット」
・スムーズな車庫入れをサポートする「マイパイロット パーキング」を三菱自動車として初めて採用しました。駐車可能位置を自動で検知し、後退しての駐車、前進しての駐車、縦列駐車のいずれにも対応します。(「P」にメーカーオプション設定)
・高速道路同一車線運転支援機能「マイパイロット」を搭載。レーダークルーズコントロールシステム[ACC]と車線維持支援機能[LKA]により、車間距離と車線中央付近をキープしながら走行することで、ドライバーの負担を軽減します。(「P」「G」にメーカーオプション設定)
・7インチカラー液晶メーターに自車のブレーキランプ点灯の有無や「マイパイロット」の作動状況などを分かりやすく表示することで、安全性を向上させています。

(ウ)繋がる安心、コネクティッドシステム「MITSUBISHI CONNECT*7」
・安全・安心で快適なカーライフをサポートする「MITSUBISHI CONNECT*7」を採用しております。万が一の際のSOSコールの他、駆動用バッテリー残量やドアの開閉状況が確認できるマイカーステータスチェック、離れたところからもエアコンが開始できる今すぐエアコン、充電完了等を通知する充電管理、車両の駐車した位置を確認できるカーファインダー(駐車位置確認)などの便利な機能でカーライフをサポートします。(「P」に標準装備、「G」にメーカーオプション設定)

*7:「MITSUBISHI CONNECT」は三菱自動車が提供するコネクティッドサービスの総称です。ご利用にはスマートフォンアプリ「My MITSUBISHI CONNECT」のインストールとユーザー登録が必要です。

(エ)頼もしい電力源となる大容量の駆動用バッテリー
・自宅でV2H(Vehicle to Home)機器と接続すれば、電力使用量の多い日中に駆動用バッテリーに蓄えた電力を家庭で使用し、夜間に駆動用バッテリーを充電するなど、電力のピークシフトに貢献することができます。
・駆動用バッテリーに蓄えた電力は一般家庭の約1日分*8に相当し、例えば停電などの際にはV2H機器を介して頼もしい非常用電源として活用できます。また、V2L(Vehicle to Load)機器を介して、例えばキャンプなどのアウトドアレジャーでも電化製品などを使用することができます。

*8:一般家庭での1日当たりの使用電力量を約10kWh/日として算出

(ⅲ) EVならではのクリーンなデザインと機能装備
・人とクルマを守る安心感を表現したフロントデザイン「ダイナミックシールド」など、三菱自動車ならではのSUVテイストのデザインに、ダーククロムメッキのフロントグリルやLEDのフロントフォグランプを採用するなど、EVらしいアレンジを加え、クリーンで洗練された印象としました。
・ボディカラーはクリーンな印象をもたらすミストブルーパールに、電気銅線をイメージしたカッパーメタリックのルーフを組み合わせた2トーンを新規に採用するなど、2トーン5色、モノトーン5色の全10色展開としました。
・インテリアは直感的で操作しやすい電子制御セレクターレバーや7インチカラー液晶メーターを採用し、EVらしい先進的なイメージとしています。インストルメントパネルは、USBポート(「P」に標準装備、「G」にメーカーオプション設定)や随所に設けた収納スペースなど、機能性にもこだわりました。
・メーカーオプションでプレミアムインテリアパッケージを設定しました。ライトグレーを基調に、合成皮革と立体感のあるダイヤ柄エンボス加工を施したファブリックのコンビネーションとし、上質感を演出しました。また、インストルメントパネル周りにはソフトパッドを配し、各所にカッパー色のステッチをアクセントカラーとして入れることでワンランク上のプレミアムな空間としました。(Pにメーカーオプション設定)
・7インチカラー液晶メーターは、バッテリーステータスや電費情報、ナビゲーション情報など、EVとして必要な各種情報を分かりやすく表示します。また、9インチスマートフォン連携ナビゲーションは、充電スポットや目的地までの推定電池残量などを表示します。スマートフォンと連携することで、Android AutoTM*9やApple CarPlay*10も活用でき、Apple CarPlayはiPhone*11とワイヤレスでの接続が可能です。(「P」に標準装備、「G」にメーカーオプション設定)

*9:Android AutoTMは Google LLCの商標です。
*10:Apple CarPlayは、米国及びその他の国で登録されたApple Inc.の商標です。
*11:iPhoneの商標は、アイホン株式会社のライセンスにもとづき使用されています。

② クロスオーバーMPVの新型『エクスパンダー クロス』を発売しました。新型『エクスパンダー クロス』 は、フロントとリヤのデザインを一新してさらにSUVらしく力強いスタイリングを実現するとともに、前左右輪の制動力を調整して旋回性を高めるアクティブヨーコントロール(AYC)等の採用により、走行時の安心感や乗り心地を向上させました。主な商品特長を以下に挙げます。

(ⅰ) SUVらしい力強さを高めたエクステリア
・フロントではデザインコンセプト「ダイナミックシールド」を進化させ、台形モチーフの大型グリルとガードバー形状のバンパーを組み合わせることで、SUVらしい力強さを与えました。ヘッドライトはワイド感を強調する特徴的なTシェイプデザインを採用し、従来はヘッドライトユニットの下に配置していたターンランプを上部のポジションランプに組み込み、被視認性を高めました。また、前後合わせて95mm延長したオーバーハングと厚みを増したエンジンフードで、ダイナミックさと安定感を増したプロポーションとしております。
・17インチのアルミホイールには、ミディアムグレーの2トーン切削光輝仕上げのラウンドリムタイプを採用。前後スキッドプレートとドアガーニッシュのグレー塗装とコーディネートし、立体感を持たせることでSUVらしいスポーティさと力強さを表現しております。また、ルーフレールはブラックとし、全体の印象を引き締めております。
・リヤではテールゲートをより立体的な形状とし、分割線を減らして質感を高めました。リヤコンビネーションランプは、水平基調のTシェイプテールランプによりワイドで安定感のあるデザインにするとともに、従来のテールランプとバックランプに加えて、ストップランプもLED式とすることで、夜間の後方からの被視認性を向上させております。
・ボディカラーは、タフさを感じさせながらモダンな上質感を併せ持つグリーンブロンズメタリックを新たに追加しました。その他、クォーツホワイトパール、ブレードシルバーメタリック、グラファイトグレーメタリック、ジェットブラックマイカをラインアップしております。

(ⅱ) 上質感と操作性を向上させた室内空間
・インテリアでは、室内の広がりを強調するとともに走行時の車体姿勢の変化をつかみやすい水平基調の「HORIZONTAL AXIS(ホリゾンタル・アクシス)」コンセプトのインストルメントパネルに、大径の4本スポークステアリングを新たに採用し、高級感を演出しました。
・より直感的に使いやすい8インチカラー液晶メーターを採用し、先進的な室内空間としました。ステアリングホイールのスポーク部に配置されたスイッチを操作すれば、平均燃費や瞬間燃費等の運転情報や、AYCの作動状態等の車両情報をメーターで確認することができ、運転に必要な情報に簡単にアクセスすることができます。

(ⅲ) AYC等の採用によって走行時の安心感・乗り心地向上
・前左右輪の制動力を調整して旋回性を高めるAYCを今回新たに採用しました。ハンドル角、ヨーレイト、横G・前後G、ブレーキ圧、車輪速などの情報から、ドライバーの操作や車両挙動を正確に判断し、運転操作に忠実な車両挙動となるよう、ブレーキ制御による前左右輪間のトルクベクタリングを行います。滑りやすい路面での旋回時にはコーナー内側の前輪にブレーキをかけるAYCの制御によってアンダーステアを抑制し、ドライバーが意図したとおりの軌道に近づけることが可能です。アンチロックブレーキシステム(ABS)とアクティブスタビリティコントロール(ASC)と協調し、様々な天候や路面で安全・安心で快適な運転をサポートします。
・サスペンションは、フロントのストラット取付け部の剛性を向上、リヤはショックアブソーバーのシリンダーサイズを拡大するとともに、前後とも高性能バルブを新たに採用することで、荒れた路面でもフラットで快適な乗り心地を実現します。

③ 上記のほかに、安全・機能装備の充実や、内外装の差異化、環境性能向上を図った商品を一部機種に設定し発売しました。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02213] S100R3AQ)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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