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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100VZ46 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 リンテック株式会社 研究開発活動 (2025年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは、粘着応用技術、表面改質技術、システム化技術、並びに特殊紙・剥離材製造技術を基盤に、印刷情報材料、産業工業材料、半導体関連材料、光学機能材料などの多岐にわたる製品を開発・製造・販売し、その研究開発活動の大部分を提出会社である当社が行っております。当期も中長期研究開発計画に基づいた新技術や新製品、特に機能性材料とその加工技術の開発に積極的に取り組み、ユーザーニーズを重視したマーケット対話型の研究開発に努めてまいりました。また「カーボン・ニュートラル・チャレンジ」のスローガンの下、CO2排出量の削減に向けた開発活動を強化し、脱プラスチック・減プラスチックを目指してプラスチック代替素材を用いた製品開発や、プラスチックフィルム使用量削減に積極的に取り組んでいます。
さらに、当社グループの海外における研究機関であるNano-Science & Technology Center(米国テキサス州)では、カーボンナノチューブ関連の研究と応用製品開発に力を入れております。当社の既存技術との融合による他に類を見ないユニークな製品開発を目指しています。
当連結会計年度における当社グループ全体での研究開発費の総額は10,065百万円となりました。
なお、セグメント別の主な研究開発活動の状況は次のとおりです。

(印刷材・産業工材関連)

(1) 印刷情報材料分野

環境負荷低減に寄与する製品の開発に注力しています。その一環として、粘着剤の塗工時に有機溶剤を使用しないホットメルト粘着剤を使用したラベル素材の開発を推進しています。ホットメルト粘着剤は、乾燥設備が不要でエネルギー使用量が少なく、熱で溶かしながら塗工する常温固形タイプの粘着剤であり、製造時のCO2排出量が少ないことが特徴です。今回、-5℃までの低温環境下でも貼付可能で、繰り返し貼って剥がせる再剥離性・再貼付性を有したラベル素材「RE CHILL」を発売しました。また、表面基材と粘着剤にポリエステル系樹脂を使用することで、日用品や食品、飲料などに使用されるPET製容器とのモノマテリアル化(単一素材化)を実現したラベル素材「MMP」に続き、シャンプーボトルなどの容器に使用されるオレフィン系樹脂を使用したモノマテリアルラベル素材の開発を進めています。引き続き環境配慮製品の開発・提供に努めてまいります。
(2) 産業工業材料分野
さまざまな産業向けや建築物用の機能性粘着素材の開発を継続しています。高機能化の検討を継続し、各種印字方式に対応するデジタルプリント対応ビジュアルマーキングフィルム(LAG製品)を開発しています。さらに環境配慮の観点からバイオマス材料を用いたビジュアルマーキングフィルム素材も開発しました。ウインドーフィルムにおいては、自動車向けに高透明性と高遮熱性を両立した製品や建築向けにリサイクル材料を用いた製品を開発しました。引き続き、高機能化と環境負荷の低減を実現する製品の開発を進めていきます。
その他の研究開発活動を含め、当セグメントの研究開発費は3,226百万円となりました。

(電子・光学関連)

(1) 半導体・電子部品関連材料分野

スマートフォン等に用いられるウェハレベルパッケージ半導体向けに、生産性向上などの機能を付与したチップ裏面保護テープを開発しています。当期は、半導体チップと基板をつなぐ電極としての「バンプ」を樹脂で保護し、亀裂のリスクを減らすフィルム状の新製品を開発しました。同製品を使用しない場合に比べて温度変化に対する強さ(耐久性)を2.5~3倍に向上でき、半導体製品の寿命を延ばす効果が期待できます。
ダイシングテープ、バックグラインドテープを中心に環境負荷の少ない樹脂に帯電防止性能を付与した製品を開発し、製品群の拡充を進めて参りました。加えて、生成AI向けデバイスやHBM製造プロセス向けテープの開発・提案に注力すると共に、薄型ウェハが使用されるインテリジェントセンサーや3D NANDフラッシュメモリーの製造に不可欠な高機能ダイシングテープ、バックグラインドテープ、ダイシング・ダイボンディングテープなどの開発・上市を継続し、急速に進むDXやAI、次世代通信に対応する製品の開発を進めてまいります。
また、スマートフォンやデータセンター向けの積層セラミックコンデンサ(MLCC)の需要が拡大し、MLCC製造用剥離フィルム市場が活況です。現在は、MLCCの小型化・高性能化に伴う剥離フィルムの品質改善と高機能化、新規アイテムに対応した剥離フィルムの開発に取り組んでいます。
(2) 光学機能材料分野
各種ディスプレイに用いられる機能性粘着剤と機能性コート剤の開発を継続しています。車載ディスプレイ用では、曲面パネルや高い段差にも対応可能で環境にも配慮した超厚膜(~500μm)の無溶剤型粘着剤を開発しました。さらに、着色、光拡散性などの機能を付与した製品も含めて拡販が進んでいます。また、タブレットPCやスマートフォンのタッチセンサーに使用される金属細線の腐食を抑制し、かつ紫外線の遮蔽性を兼ね備えた粘着剤や、フレキシブルディスプレイに使用される耐折り曲げ性を付与した粘着剤など、新規のディスプレイ製品に対応した開発を進めています。
そのほか光の拡散領域が制御可能な光拡散フィルムは、顧客要求にマッチした特性にカスタマイズすることでさらに優位性を発現し、従来のスマートウォッチだけでなく、より面積の広いタブレットPC用途としての採用が加速しました。そのほか、電子看板や空間ディスプレイなど新規用途でのデモ試験を活発に継続しています。これら製品のさらなる拡販を目指すとともに、新たな機能性粘着剤と機能性コート剤の開発を進めてまいります。
その他の研究開発活動を含め、当セグメントの研究開発費は5,569百万円となりました。

(洋紙・加工材関連)

包装容器をはじめとした消費材の環境負荷低減に貢献できる特殊紙の開発に取り組んでいます。具体的にはポリエチレンのラミネートを必要としない脱プラスチック要求に応える特殊紙や、食の安全性への期待に応えるフッ素系樹脂を使用しない特殊紙の開発を進めています。
靴やかばんなどに使われる合成皮革は、その表面に柄を付与するために工程紙を用いて製造されています。当社はトレンドに合わせた様々な柄の工程紙を開発しています。

一般ラベル用剥離紙では、プラスチック使用量削減の観点から、当社独自のコーティング加工をすることで、ポリエチレンラミネート加工をせずに高平滑性を実現した剥離紙を開発しました。従来のポリエチレンラミネート加工した剥離紙と同程度の平滑性を実現し、ラベルの透明性や意匠性の確保に寄与します。
また、剥離紙や剥離フィルムに塗布されている剥離処理層は、ナノメートルオーダーという極薄膜である必要性から、これまでは有機溶剤を用いた希釈塗布が主流でした。しかし、環境保全の面から積極的なVOC排出量削減策として高濃度化や無溶剤化に取り組み、その処方開発に注力しました。今後も、無溶剤化された剥離紙の展開を積極的に推進してまいります。
その他の研究開発活動を含め、当セグメントの研究開発費は1,269百万円となりました。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E02394] S100VZ46)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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