有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YHJP (EDINETへの外部リンク)
株式会社安藤・間 研究開発活動 (2026年3月期)
当社グループは、土木・建築・環境分野を柱に、更なる品質の安定と十分な顧客満足を確保するべく積極的に技術・研究開発活動を推進し、その成果の展開に取り組んでいます。
当連結会計年度における研究開発への投資総額は約51億円です。
セグメントごとの内訳は、土木事業約16億円、建築事業約33億円及びその他社外からの受託研究約1億円であり、主な研究成果等は次のとおりです。
(1) 土木事業
① 山岳トンネルICTにより山岳トンネル工事の生産性を大幅に高める取組として「山岳トンネル統合型掘削管理システム(i-NATM®)」の開発を推進しています。第13期には、機械掘削工法における自動掘削・遠隔掘削を実現する「AI-ロードヘッダ」に自動運転機能及び遠隔操作機能を付加した新型機2種を開発し、九州及び関東地方整備局発注の実現場導入による長期実証試験を開始しました。また、トンネル切羽において設計掘削断面より内空側に飛び出している岩塊(あたり)を除去する作業の自動化技術を開発し施工中のトンネル現場で実証実験を行いました。今後もi-NATMの開発を推進し、工事の安全性・生産性向上を目指します。
② 建機の自動運転
当社が施工中の霞ケ浦導水石岡トンネル新設工事において、約2ヵ月間(2025年4月~6月)にわたる長期の安定運用を実現するとともに、国土交通省の「自動施工における安全ルールVer.1.0」に沿ってリスクアセスメントを実施し、遠隔操作やエリア監視機能等の利用により長期間の作業を安全に完了することができました。また、ダム堤体コンクリート打設機械として油圧ショベル型バイブレータ(通称バイバック)の遠隔操作と自動運転を実現するシステム「RABV(ラ・ビブ、Remote Automated Backhoe with Vibrator)」を開発し実証実験を行いました。今後も現場の生産性・安全性向上に貢献する建機の遠隔化・自動化の実現に向けた取り組みをより一層加速させていきます。
③ DXツール
少子高齢化に伴う担い手不足などの建設業界が抱える課題に対処するため、当社では「DX VISION」を掲げ、先進技術を活用した新しい働き方の実現を目指しています。その一環として、現実に行われている従来業務を、デジタル空間に移行するデジタルツイン技術を建設現場に導入することで、データに基づく施工状況の把握・分析を行い、施工管理の省人化・省力化を図るため、独自のデジタルツインプラットフォームを開発しました。現在施工中の大規模造成工事に本プラットフォームを導入した結果、施工管理業務において有効性を確認しました。国土交通省が推進するi-Construction2.0の取り組みにおいて、デジタルツインによる施工計画や現場データ共有基盤の整備が今後10年程度のロードマップとして示されており、当社では本プラットフォームの活用展開によりいち早くその実現を目指します。
(2) 建築事業
①設計支援システム
建築設計では成果品の品質や完成までの時間が、知識・経験に基づく個人の力量に左右される場合があります。そこで、知識・経験に依存せず、成果品の完成度の平準化を実現するため、緑地設計支援システム「UUell(ウェル)」、構造設計支援システム「BROWNIE(ブラウニー)」を開発しました。緑地設計支援システムは、都市部などの緑地設計に取り組む設計者が直面する樹木の配植位置や種類の選定に対する課題に対して、的確な情報を提供することで、設計者がより効果的な緑化計画を実現できます。構造設計支援システムは、構造設計の初期段階から利用でき、基本設計を飛躍的に効率化することで、経験によらず熟練の構造設計者と同等の成果を出すことが可能となりました。本システムは、構造設計部門の標準システムとし、すでに多数の建築プロジェクトにおいて成果を上げています。また、これらのシステムを若手設計者の教育ツールとしての活用も進め、技術伝承や人材育成を図っていきます。
② 振動計測システム
半導体市場の急速な拡大に伴い、生産現場では設備更新やライン再構築がこれまで以上のスピードで進んでおり、そのたびに振動環境の確認が求められています。こうした状況の中、「現場状況を迅速に把握したい」「設備移設の可否を早期に確認したい」といったニーズが一層高まっています。このニーズに対応するため、無線計測・多点計測・リアルタイム分析を組み合わせた振動計測システム「AH-WAVES(アーウェイブス)」を開発し、迅速な振動計測・評価を可能としました。お客様に向けて本システムの展開を推進し、単なる計測にとどまらず、生産現場の安定稼働と品質向上に貢献する運用支援へと発展させていきます。
③LCA(ライフサイクルアセスメント)
当社はこれまでも、脱炭素社会の実現に向けて、ISO14040/14044及びISO21930に準拠した高い専門性を併せ持ったLCA手法により、CO2やGHGだけでなく多様な環境負荷物質を評価する仕組みを確立し、建築物においてエコリーフやカーボンフットプリント認定を取得してきました。当社が施工した東北日東工器株式会社おおざそう工場(福島県福島市)において、LCAを行い、環境ラベルプログラムのSuMPO EPDで第三者検証を実施した結果、EPD(Environmental Product Declaration)を取得しました。透明性と信頼性の高い手法による環境影響の定量評価の実施は、ISOをはじめとした国際的な枠組みに準拠しているため、建物所有者のサプライチェーン排出量の定量評価に貢献するとともに、国内外のさまざまなステークホルダーとのエンゲージメントを可能にします。
(3) グループ事業
当連結会計年度は、研究開発活動は特段行われていません。
(4) その他
当社が保有する高度技術並びに研究所施設を活用し、社外からの受託研究業務等を行い研究開発活動を推進しています。①カーボンニュートラル
カーボンニュートラルに向けた2030年目標の達成を目指し、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による、グリーンイノベーション基金事業である「CO2を高度利用したCARBON POOLコンクリート(以下、CPコンクリート)の開発と舗装及び構造物への実装」を、当社を幹事会社とするCPコンクリートコンソーシアム(以下、CPCC)として実施しています。大阪・関西万博では、CPCCが協賛する未来社会ショーケース事業「フューチャーライフ万博・未来の都市」において、新しい素材であるCPコンクリートに直接触れていただく場として、連日多くの来場者で賑わい、閉幕までの来場者は31万人以上となりました。日野市(東京都)とは、地域社会の持続可能性を高めるための気候変動対策として連携協定を締結し、日野市の「西平山あそびば」において、CPコンクリートを使用したベンチの製作や、スロープ及び駐車場の舗装を行いました。滋賀県とは、環境に配慮した地域社会の実現に向けて連携し、滋賀県姉川の護岸工事(2026年3月竣工)において、CPコンクリートを使用した根固めブロックの製造を行い、設置しました。今後も脱炭素に向けた地域社会の実現に向けて引き続き協力していきます。
② 環境配慮材料
シールドトンネル工事では主に中小口径のセグメントを対象とし、1日2サイクルの製造効率を保ったまま、製造時のCO2排出量を従来と比較して最大で70%削減可能な「低炭素セグメント®」を、当社が施工中の霞ケ浦導水石岡トンネル新設工事に適用しました。コンクリートの配合を変えたCO2削減率の異なる2種類の低炭素セグメント®(内径3,500mm、幅1,350mm)を各5リング適用し、所要の品質を備え汎用性があることを確認しました。今後も有効な環境対策技術の一つとして、シールド工事に積極的に採用することにより、CO2排出量の削減と産業副産物の有効利用を推進し、低炭素社会と循環型社会の構築に貢献していきます。
③エネルギー
温室効果ガスの排出削減と持続可能なエネルギー利用の取り組みを支援することを目的に、お客様の建屋屋根上等に当社負担にて太陽光発電設備を設置し、そこで発電したクリーンな電力をお客様に供給するオンサイト太陽光PPAを推進しています。当社が代表企業として参画している「韮崎市営新体育館及び市営総合運動場整備・運営事業」にて建設された韮崎中央体育館(愛称:東京エレクトロン韮崎アリーナ)に太陽光発電設備を設置し、2025年12月1日より営業運転を開始しました。本事業は当社10件目のオンサイト太陽光PPAであり、これまでに運転を開始した事業の合計出力は6.7MWに達しました。今後も豊かな地球環境を次世代に引き継ぐことを目指し、脱炭素で低負荷な循環型社会の実現に貢献する取り組みを着実に推進していきます。
④ 宇宙関連事業
将来有望な市場である宇宙関連事業への参画に向けて、新たな価値創造を目指す「宇宙技術未来創造室」では、これまで建設事業において培ってきた当社の強みである地下空間構築やトンネル建設技術を応用し、月面及び月地下に安全・安心な空間を構築することを目的とした新たな技術開発構想「宇宙シェルター」と「ルナ・ジオフロント」を公表しました。今後、産学官の連携を強化し、本構想をさらに具体化していきます。
⑤ 京都大学包括連携
京都大学防災研究所との包括的連携協定を2024年12月に締結し、気候変動を踏まえた気象予測や現場の安全性評価などの取り組みを開始しました。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00317] S100YHJP)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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