ＪＢＣＣホールディングス株式会社 研究開発活動 (2021年3月期)

当社グループでは、経営や業務に関するIT課題を抱えるお客様に最適かつ最新のソリューションをご提供するため、情報ソリューション分野及び製品開発製造分野におきまして研究開発活動を行っております。
当連結会計年度の研究開発費金額は366百万円であり、主な研究開発活動の概要は次の通りです。

(1) 情報ソリューション分野
当社グループの情報ソリューション分野は、超高速開発、クラウド、セキュリティを中心とした企業のIT活用に関するトータルサービス(コンサルティングからシステムの開発、構築及び運用保守まで)を提供しております。様々な業種・業態に応じたクラウドサービスの製品化や様々な適用ケースでの人工知能(AI)の活用、また近年ニーズが高まっているクラウドセキュリティ分野やSI(システム開発)の開発生産性を高めるコンテナ技術やローコード開発でのアセット利用に関する技術力の強化、サブスクリプション型のデジタル業務ソリューションの開発等様々な取組みを進めております。また、当社グループの株式会社シーアイエスにおいては、過去からある設計や解析、技術文書といった膨大な資料を管理した上で必要な情報をAIで検索し、回答を導きだす「ArrowSearch」(注1)と連携させた研究開発に、お客様及び大学部門と共創する形で取り組んでおります。過去のシミュレーションに使用したデータや結果をAIに学習させ、その作成した学習モデルを使い、あるシミュレーションの結果から実施した対策などを蓄積しておき、成形シミュレーションの初期サイクルでそれらの蓄積データをうまく活用することで適切な設計・加工条件に早く辿り着くことが可能となります。現在のシミュレーション結果からそれに最も類似した過去事例を即座に探し出し、過去蓄積した知見に時間をかけず、また、人に依存せずに獲得できるようにすることで、AIを活用したシステム化への実現を目指しております。
なお、情報ソリューション分野の研究開発活動の金額は8百万円です。

(注1)「ArrowSearch」とは、自然言語エンジンを利用し、自然文の質問に対して適切な文書を検索し、確信度の高い順に検索結果を回答として表示するシーアイエスオリジナルのサービスのこと


(2) 製品開発製造分野
製品開発製造分野は、クラウド連携プラットフォーム等当社独自のソフトウェア、自社開発の生産管理システム及びプリンター等各種ハードウェアの製造・販売を行っております。その製品のほとんどにおいて、新製品及び機能強化に関する研究開発を進めております。
特に主力製品であり、様々なクラウドサービスメーカーへの採用が進んでいるクラウド連携基盤「Qanat Universe」をはじめ、サイボウズ社のクラウド型開発プラットフォーム(kintone)の拡張機能をサブスクリプション化した「ATTAZoo+」、国内外に660以上の工場への導入実績を誇る純国産生産管理システム「R-PiCS」等の開発及び機能強化を行い、今まで以上にお客様にご満足いただけるものづくりを進めております。
また、当社グループの新規技術の習熟及び新製品開発のためのアイデア発掘を目的とした「先進技術研究所」を設置。近年技術革新が著しいAIやIoTなどの最先端技術についても全く新しい発想で他社にない新製品及びサービスを開発するため、最新技術の調査・研究についても積極的に取り組んでおります。
なお、製品開発製造分野の研究開発活動の金額は357百万円です。