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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YI3S (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 伯東株式会社 事業等のリスク (2026年3月期)


従業員の状況メニュー研究開発活動

当社グループではリスクを「グループの収益又は損失に影響を与える不確実性」と捉え、複雑化・多様化するリスクに対して適切な対策を講じることにより、リスクの回避や顕在化した場合の被害を最小限に抑える予防的活動を含めた取組みをリスクマネジメントと位置付けております。
こうした考えに基づき、当社ではリスクを組織的に管理するために必要な基本事項を定め、事業活動におけるリスクを統括的に把握し、適切に管理することを目的として、リスクマネジメント委員会を設置し、リスクの的確な把握と実効性のある予防的活動に取り組んでおります。
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を与える可能性がある主要なリスクとして、以下の事項を記載しておりますが、これらのリスクは必ずしも全てを網羅したものではなく、想定していないリスク又は重要性が低いと考えられる他のリスクの影響を受ける可能性があります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(外部環境に起因するリスク)

(1)経済、市場動向に関するリスク
当社グループの業績は、マクロ経済動向に少なからず影響を受けますが、電子部品事業及び電子・電気機器事業においては、エレクトロニクス業界全体の市場動向に大きく影響を受けます。具体的には、半導体市場の需給動向、民生用、産業用、自動車関連等の各分野における顧客の在庫保有状況、半導体設備への投資及び設備の稼働状況等が挙げられます。
近年のエレクトロニクス業界においては、生成AIの利活用拡大等を背景としたデータセンター向け需要の拡大が続く一方、AI関連以外の分野でも在庫調整の進展に伴い回復の動きが見られております。他方で、部材価格の上昇や物価高の影響を受けやすい分野もあり、需要分野ごとに市況の変動に差が生じております。また、エレクトロニクス業界のグローバル化が進む中、海外子会社を有する当社グループは、国内のみならず、アジア、欧米を中心とした世界各国の経済、市場動向にも影響を受けます。加えて、中東情勢の緊迫化等に伴うエネルギー価格の上昇や物流の混乱、各国の通商政策や関税政策の変化等により、国外取引先とのサプライチェーンの見直しを余儀なくされる可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期については予測が困難であるものの、顕在化した場合には、当社グループの業績及び今後の事業計画に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対しては、仕入先企業や販売先企業又は同業他社の動向等に常に注視し、マクロ経済や世界情勢、業界動向の変化を的確に捉え、経営施策に反映させるよう努めております。

(2)災害並びに感染症に関するリスク
当社グループは、神奈川県伊勢原市に電子部品事業及び電子・電気機器事業の物流・サービス拠点を、三重県四日市市にケミカル事業の生産・研究開発拠点を有するなど、国内外に複数の物流、生産拠点並びに施設があります。これらの施設が地震、火災等により被災し、又は施設内において感染症等が発生した場合には、一時的に商品及び製品の出荷が困難となる可能性があります。また、取引先企業において同様の災害や感染症が発生した場合には、サプライチェーンの確保が困難となる可能性があります。当該リスクが顕在化した場合には、当社グループの業績及び今後の事業計画に影響を及ぼす可能性があります。

(技術・競合に起因するリスク)

(3)技術、開発動向に関するリスク
当社グループが取り扱う電子部品、電子・電気機器及び工業薬品は、技術革新や市場ニーズの変化により、優位性を有する競合製品または代替技術が市場投入されることで陳腐化し、競争力が低下する場合があります。
また、近年は中国をはじめとする新興国企業の台頭により、技術面又は価格面で競争力を有する製品が市場に多く投入されるようになっており、アジア地域を中心にローカルビジネスの強化を重要な成長戦略の一つとして位置付けている当社グループにとって、事業展開上の阻害要因となる場合があります。
当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期については予測が困難であるものの、顕在化した場合には、当社グループの業績及び今後の事業計画に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、技術動向や市場ニーズの変化を継続的に把握し、取扱商材の見直しや新規商材・新規事業の開拓等を通じて対応しております。

(4)価格競争並びに競合に関するリスク
当社グループが取り扱う電子部品、電子・電気機器及び工業薬品は、最終製品を製造販売する国内外の顧客が、競争激化や国内市場の縮小等のさまざまな要因により、厳しい価格競争に置かれているため、継続的にコストダウンの要求を受けております。
また、電子部品事業においては、半導体デバイス等のコモディティ化及び低付加価値化の進行に伴い、競合サプライヤーや競合代理店との差別化がより困難となる中、競合企業間の価格競争がさらに激化することにより、利益面での影響を受けやすくなっております。当該リスクに対しては、技術力を活かしたソリューションビジネスへの取組み等により競合代理店との差別化を図るとともに、労働生産性の改善に向けて、DX・デジタル化の推進による業務効率の向上に努め、収益性の確保に取り組んでおります。

(5)商権の喪失に関するリスク
商社事業の電子部品事業及び電子・電気機器事業では、多くの商権(仕入先との代理店契約に基づく製品販売権)が事業の根幹を形成しております。仕入先との代理店契約には、契約期間や契約解除要件が定められており、その解除権は当社グループと仕入先の双方が有しております。
近年のエレクトロニクス業界においては、M&A等による事業再編が活発化しており、エレクトロニクス関連製品を取り扱う販売代理店においても、商流の見直しや統廃合の動きが見られます。当社グループは、商権の維持や新規獲得に向けた取組みを継続しておりますが、仕入先企業における事業再編、販売子会社の設立、直販化、競合代理店への商流変更等により、商権を喪失する場合があります。
当該リスクが顕在化した場合には、当社グループの業績及び今後の事業計画に影響を及ぼす可能性があります。

(財務リスク)

(6)運転資本に関するリスク
輸入半導体等多くの外国製品を取り扱う当社グループは、国内企業との商取引習慣の違いによる支払条件のギャップを吸収し、キャッシュ・フローの調整を図る金融機能を担っております。近年のエレクトロニクス業界においては、仕入先(半導体メーカー等)と顧客(電機メーカー等)の再編による大規模化、設備投資及び研究開発資金の増大等を背景に、売掛債権の回収と買掛債務の支払いとの間に一定期間の差が生じております。また、地政学リスクの高まりや自然災害の増大等を背景に、BCP(事業継続計画)の観点から一定水準の棚卸資産を保有する必要があり、運転資本が高水準となる場合があります。
その結果、当社グループのCCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)の短縮が進まない場合には、当社グループのキャッシュ・フローに影響を及ぼすとともに、運転資本の調達コストの上昇により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、棚卸資産については、市場動向、販売状況及び顧客の在庫保有状況により滞留するリスクがあります。当社グループでは、顧客企業の生産計画を基に、仕入先企業の生産のリードタイムとの均衡を図ることで、余剰在庫が生じないように努めるとともに、需給管理体制の強化や在庫管理の高度化を進めております。もっとも、一定の在庫期間を経過し、かつ、受注のない滞留在庫については、収益性の低下を反映して帳簿価額を切り下げることにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
〔参考〕:過去5期のCCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル/連結ベース)
決算期2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月2026年3月
棚卸資産平均回転期間(月)2.62.74.03.93.6
売掛債権平均回収期間(月)2.92.83.43.03.4
支払債務平均支払期間(月)1.51.51.91.81.6
キャッシュ・コンバージョン・サイクル(月)4.14.05.55.15.3
※ 棚卸資産平均回転期間=((前期末棚卸資産+当期末棚卸資産)÷2)÷(当期売上原価÷12)
※ 売掛債権平均回収期間=((前期末売掛債権+当期末売掛債権)÷2)÷(当期売上高÷12)
※ 支払債務平均支払期間=((前期末支払債務+当期末支払債務)÷2)÷(当期仕入高÷12)
※ キャッシュ・コンバージョン・サイクル=棚卸資産平均回転期間+売掛債権平均回収期間-支払債務平均支払期間
※ 棚卸資産=商品及び製品+仕掛品+原材料及び貯蔵品
※ 売掛債権=売掛金+受取手形+電子記録債権
※ 支払債務=買掛金+支払手形+電子記録債務
※ 仕入高=当期商品仕入高+当期原材料仕入高

(7)為替動向に関するリスク
当社グループの事業はアジア地域を中心に各国にまたがり展開しており、取引通貨についても各国の現地通貨に加えて日本円、米国ドル、ユーロなど多岐にわたるため、為替変動によるリスクが存在しております。当社グループでは、為替相場の変動リスクを回避することを目的として、「市場リスク管理規程」及び「外国為替予約締結マニュアル」に従い、為替予約等によるリスクヘッジ策を実施しております。
為替変動は、仕入コスト、販売収益、外貨建資産・負債の評価等を通じて、当社グループの事業に多面的な影響を及ぼします。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期については予測が困難であるものの、短期間のうちに急激な為替変動が発生した場合には、当社グループの業績やキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。
〔参考〕:過去5期の伯東単独業績における調達地域別仕入高(原材料費及び外注費を含む)
決算期2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月2026年3月
合 計 (百万円)150,353176,845140,282121,550126,811
国内調達(百万円)59,52589,64192,30674,91975,806
海外調達(百万円)90,82887,20347,97546,63051,004

(8)借入金に関するリスク
当社グループは運転資金、設備投資資金及びM&A資金等の一部を金融機関より調達しております。市場金利の上昇や当社グループの業績悪化等、個別の理由により資金調達条件が悪化した場合には、支払利息の増加等を通じて、当社グループの業績及び今後の事業計画に影響を及ぼす可能性があります。金融機関からの借入の一部には、純資産や経常損益の金額等を基準とした財務制限条項が付されているものがあり、将来においてこうした財務制限条項に抵触し、期限の利益を喪失した場合には、当社グループの資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループは、金利リスクを回避する目的で金利を実質的に固定化する金利スワップを利用しております。また、ヘッジ会計の要件を満たす取引についてはヘッジ会計を適用しております。
〔参考〕:過去5期の借入金残高及び平均金利(連結ベース)
決算期2022年3月2023年3月2024年3月2025年3月2026年3月
(短期借入金)
前期末残高(百万円)12,40015,30022,70015,80012,900
当期末残高(百万円)15,30022,70015,80012,90025,427
平均利率0.3%0.3%0.5%0.9%1.8%
(1年内返済長期借入金)
前期末残高(百万円)3,8804,6906,1008,8706,698
当期末残高(百万円)4,6906,1008,8706,6987,803
平均利率0.5%0.5%0.6%0.7%1.2%
(長期借入金)
前期末残高(百万円)12,76512,62412,80911,17515,218
当期末残高(百万円)12,62412,80911,17515,21824,147
平均利率0.5%0.6%0.7%0.8%2.1%

(9)のれんの減損リスク
当社グループは、企業買収の際に生じたのれん及び無形固定資産を計上し、一定期間で償却を行っております。当該のれんについては、将来の超過収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、事業環境の変化等により期待する成果が得られなかった場合には、当該のれんについて減損損失を計上し、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

(法的リスク)

(10)製造物責任(PL)並びに得意先等からの求償に関するリスク
商社事業の電子部品事業及び電子・電気機器事業では、納期遅延や品質不良等の理由により顧客から求償を受けた場合には、顧客との協議により求償金額の軽減を図るとともに、仕入先からの補填を受けるよう努めておりますが、常に当社グループの負担額がゼロになるとは限りません。
製造販売業のケミカル事業では、納期遅延や品質不良に加え、当社製品が顧客の設備や周辺環境に及ぼす影響等を理由として、顧客から求償を受けることがあります。
当社グループでは、品質不良等の製造物の欠陥による損害、回収費用その他これらに関連して発生する損失リスクに備え、製造物責任(PL)保険及び専門事業者賠償責任(E&O)保険に加入するとともに、リコール保険の活用も含めた対応を行っておりますが、最終的に当社グループが負担する賠償額、回収費用その他の費用の全てを補填できるとは限りません。
当連結会計年度において重要な求償又は賠償の支払いはありませんが、当該リスクが顕在化した場合には、民事上の賠償責任に加え、許認可又は資格の取消し・停止、レピュテーションの低下等の間接的損害により、当社グループの業績及び今後の事業計画に影響を及ぼす可能性があります。

(11)法的規制に関するリスク
当社グループは、国内外に拠点を有し事業を展開しており、国内及び外国の法的規制を受けております。これらの法令や規則を遵守できなかった場合、各国当局から事業活動が制限され、今後の事業計画に大きな影響を及ぼす可能性があります。
特に安全保障貿易管理については、米中対立の長期化等の地政学リスクにより、規制措置は強化される傾向にあり、慎重な対応が必要な状況にあります。これに対して当社では、子会社・関係会社を含めた従業員に対する教育を実施し、輸出関連法規の遵守に努め、当社が販売する製品および設計・製造・使用に係る技術等が、規制される貨物等として直接又は間接を問わず規制対象地域等へ輸出されることを防止する取組みを行っております。

(その他のリスク)

(12)情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、情報資産を保護するため「情報セキュリティ基本方針書」並びに「情報セキュリティ対策標準書」を制定した上で、「情報セキュリティ委員会」を設置し、情報セキュリティ対策を強化しております。具体的には、会社支給のPC・情報端末への盗難・紛失対策、機密情報の不正持ち出しに対する対策、情報セキュリティに関する継続的な社内教育等を実施しております。また、近年はサイバー攻撃による情報資産の社外流出リスクが高まっていることから、当社グループが利用する情報システム及びネットワークインフラについては、外部専門機関によるサイバーセキュリティ診断を実施し、脆弱性の検出とリスクの解消に努めております。
当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期については予測が困難であるものの、事故又は故意により当社グループの情報資産が流出した場合には、刑事責任や民事賠償責任に加えて、復旧費用の発生やレピュテーションの低下等の間接的損害により、当社グループの業績及び今後の事業計画に影響を及ぼす可能性があります。

(13)人材確保や育成に関するリスク
当社グループでは、持続的な企業成長のためには、顧客課題を起点に社内外のリソースを組み合わせ、複合的な価値提供を担う人材の採用及び育成が重要であると認識しております。事業発展のために必要な人材、特にエンジニア人材、DX人材、グローバル人材等を十分に採用・育成できなかった場合、又は想定以上に人材が流出した場合には、中長期的に当社グループの業績及び今後の事業計画に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、中期経営計画「Hakuto 2028」において掲げる「イネーブラーを体現する人材の確保と育成」に向け、新卒採用のみならず中途採用においても採用活動の強化に努めるとともに、ラーニングプラットフォーム「伯東の学びの場」による自律的な学びの支援、DX関連資格の取得支援、女性活躍及び管理職登用の支援、エンゲージメント向上に向けた取組等を通じて、人材の確保・育成・活用・定着に取り組んでおります。また、エンゲージメントサーベイの結果を踏まえた課題の特定及び改善に取り組むとともに、入社者に対するフォローアップ等を行っております。

(14)海外事業におけるコーポレートガバナンスに関するリスク
当社グループは、海外子会社を通じて中華圏及びアセアンを中心に海外展開を図っており、連結売上高に占める海外売上高の割合は約40%となっております。加えて、インド及びシンガポールの電子部品商社を新たに連結子会社化しており、今後も海外売上高の比率は高水準で推移することが予想されます。
海外子会社においては、各国の商慣習や法規制に加え、地政学リスク等、国内とは異なるリスクにさらされていることから、グループ統制によるリスク管理が重要であると認識しております。グループ統制の不足や連携不十分等により、現地における政治・社会情勢や法令・税制の変化に対する対応の遅れなど、管理上の問題が発生する可能性があります。特に、海外における訴訟案件や従業員による不適切行為等については、当社グループの業績や社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、中華圏及びアセアンに地域統括責任者を任命し、現地管理の強化を図るとともに、グループ諸規程について継続的なレビュー及び適切な運用状況の確認を行っております。加えて、コンプライアンス研修の実施等を通じて、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでおります。

(15)AIに関するリスク
当社グループにおいては、近年のAI技術の進展に伴い、以下のリスクが生じる可能性があります。
・生成AI等の活用に伴う情報セキュリティに関するリスク
・誤情報の利用による意思決定精度の低下に関するリスク
・知的財産権及び契約条件への抵触に関するリスク
・各部門が個別に導入又は利用することによるガバナンスの不統一等に関するリスク
また、AI技術の活用方針や投資判断が適切に管理されない場合には、業務効率化や新規事業創出の機会を十分に活かせず、当社グループの事業運営、業績及び今後の事業計画に影響を及ぼす可能性があります。
これらのリスクに対応するため、当社グループでは2026年度より、リスクマネジメント委員会の配下に全社横断的な「AIワークフォース」を設置し、既存のリスク管理体制及び内部統制の枠組みのもとで、AI活用に関するガバナンス体制の整備を進めてまいります。当該ワークフォースでは、国の「AI事業者ガイドライン」に即したAIの導入・利用に関するガイドラインの整備、投資案件の評価及び優先順位付け、データ管理及び情報セキュリティの観点からのリスク評価、並びに導入後の運用状況のモニタリング等を実施いたします。
さらに、法務部、デジタル戦略推進部、経営企画部及び事業部門等が連携し、AI利用に伴うリスクの把握及び対応策の検討を継続的に行うことにより、内部統制の強化及びリスク管理体制の高度化に努めてまいります。
これらの取組みを通じて、AI技術の活用に伴うリスクの低減及び適切な管理に努めてまいります。


従業員の状況研究開発活動


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