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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1004JAS

有価証券報告書抜粋 ピープル株式会社 業績等の概要 (2015年1月期)


従業員の状況メニュー生産、受注及び販売の状況

(1) 業績

1 経営の基本方針
当社は、以下を経営基本方針としております。
1) 持続可能な株主利益の最大化を追求いたします。
2) 新しい商品の研究開発に経営資源(主に人材)を重点投資するベンチャー企業として、常に挑戦を志し、参入する分野に新しい風を吹き込むことを生き甲斐としています。
3) 「持続は力」を信じ、拡大を目指して売上目標の設定から入る予算及び経営計画を排し、「経営構造のバランス」を最重点に管理する経営に徹します。

2 業績の概況
1)当期の概況
当期業績全般の概況
前年
同期比
売上高35億26百万円8.2%増
営業利益3億16百万円153.7%増
経常利益3億30百万円66.6%増
当期純利益2億02百万円65.8%増
1株当たり当期純利益46円08銭
1株当たり純資産額460円85銭


当38期の経営環境では、消費増税の駆け込み需要とその反動減や、円安による物価上昇圧力の高まり等が様々な業種の消費動向に影響を与えました。円安による輸出品の競争力改善や株高を背景に、消費マインドの改善が期待される一方、輸入型企業の倒産件数は過去最多と報道される等、景気低迷基調が年末商戦まで続きました。

当社の主たる事業である玩具市場では、そうした消費の不透明さを吹き飛ばす当年の新しい強力キャラクター登場とその商材に湧き上がり、4-6歳男女児商品では全般にその反動も受けたようです。しかし、3歳未満の当社商品はその影響を受けず当38期では玩具部門売上を中心として回復へ踏み出した結果、当38期総売上高は35億26百万円、海外販売も含み前期比で8.2%増収となりました。

当38期においては、消費者の目が、出費に対し前年より一層厳しく付加価値を見極める傾向が強まり、消費マインドは業種によって複雑に多様化していきました。そうした中で当社では当期の経営課題である原価構造改革にひたすら取り組むことで、消費マインドに合致した出費を引きだす事に成功し、当期の売上回復と構造改善に一歩踏み出すことが出来ました。


玩具部門の回復の原動力の一つとなったのは女児玩具カテゴリーのお人形シリーズです。パッケージをスリム化し、デザインを一新する10年ぶりの売り場大改革となりましたが、流通の協力により店舗数や売り場面積を拡大する事に成功しました。お子様が売り場で遊ぶように改善された事で売り場足止め効果が上がり、付属の道具や着せ替え購入者を大幅に増やしました。


又、乳児・知育カテゴリーの「ピタゴラスシリーズ」、「お米のシリーズ」等も回復を牽引しました。その他、乗用の定番「公園レーサー」のモデルチェンジと2度目の値上げ、或いは高額ラインのチェーン式三輪車「スムーズドライブ三輪車」発売、「2歳の洗い屋さんシンク」の発売では新しい“リアルままごと”のトレンドを造る挑戦をする、等々・・・、消費者にとって“出費に相応しい違いのある付加価値とは何か?”改めて自らに問い、知恵を絞って挑戦した商品の数々は玩具部門の売上を支えました。

寒波が左右した自転車市場は、低価格ラインであるPB品の一部が値上がりする等で、やや影をひそめ、幼児車市場全般微量に縮小した様子を見せました。当社では2歳向け「いきなり自転車」、3歳向け「ピッタンコ自転車」どちらも値上げしてカラーリニューアル発売し、積極的にキャンペーンを行いました。その結果、値上げ後も評価は高く、次期定番商品としてしぶとく残りました。

以上のように当期に原価対策としての値上げ後のリニューアル品や新製品等がおおむね成功し売上回復に繋がった事、同時に当38期通期で導入したヘッジ会計に沿って予め予約したUSドルを原価に振当てる事が出来た事等で、売上総利益が改善されました。それに加え広告・販促費の効率化を計り、当38期営業利益は3億16百万円となり、時価会計であった前期営業利益に比べ153.7%増と構造改善に結びつけることが出来ました。それらに伴い、経常利益は3億30百万円と前期比66.6%増、1株当たり当期純利益も2億2百万円と前期比65.8%増、1株当たりの純利益は46円08銭となりました。

次期39期においても円安は進み、又、見送られた消費増税も中期に控え、日本経済の一層の不透明さが予想されます。しかし当38期では、この時代だからこそ生まれた強い潜在ニーズの発見さもあり、新しい需要の芽を予感しています。中期を睨み、違いのある高付加価値商品を積極的に提案していき、引き続き更なる構造改善への道を切り開いてまいります。


2)当期の経営課題と進捗状況
当期第38期は以下の課題に取り組み、進捗状況は次の通りです。
① 高付加価値商品の開発で国内売上増を計る
当38期では女児玩具において、これまでのままごとには無いポジショニングの“リアルままごと”
「2歳の洗い屋さんシンク(税抜¥5,300)」の発売や、チェーン式三輪車の復活「スムーズドライブ
三輪車(オープン価格)」等で当期売上に貢献しています。
後述の「当期商品の評価及び販売の状況」でご報告しておりますのでご参照ください。
② コスト安定化と売上総利益の改善
にて詳細をご報告しています。
③ 高まる生産国の製造リスクを回避し安定供給を確保する
当期では乗用玩具や「全身でブロック」等大型遊具の製造に関しても、中国からベトナムに移動し、
ベトナムでの取引先の選択肢を2社に増やしました。又、技術や設備事情で中国外に移動しにくい
自転車や三輪車の製造工場では、安定コストと高品質の供給を確保する為に、同じ中国製造でも
台湾資本で品質が安定し実績のある工場との新規取引を当38期で開始しています。

3)当期商品の評価及び販売の状況
各カテゴリーごとの販売状況は以下の通りです。

(カテゴリー別売上高の前期対比)
(単位 千円)
2014年1月期
(自 2013年1月21日
至 2014年1月20日)
2015年1月期
(自 2014年1月21日
至 2015年1月20日)
前年同期比
乳児・知育玩具1,096,1021,231,444 112.3%
女児玩具651,892722,334 110.8%
遊具・乗り物546,300546,859 100.1%
海外販売・その他965,9781,025,672 106.2%
合計3,260,2723,526,309 108.2%




ピタゴラスでは、前期発売「ピタゴラス算数(税抜¥5,000)」の好調に当期新製品「小学背ピタゴラス(税抜¥3,200)」の発売が重なり、平面から立体を造れる楽しい遊びで、“いつのまにか算数の頭が育つ!”と新しいトレンドの芽が消費者動員数を増やしました。そこに“算数の天才的能力の少年が幼児期にピタゴラスで遊んでいた”とTV番組で取り上げられた為、TVCMにネット情報が相乗効果を上げ、「ピタゴラスひらめきのプレート(税抜¥12,000)」が完売、当38期9月発売の1歳向け「ピタゴラスブロック(税抜¥7,000)」までピタゴラス全種が回転上昇し、当期末の年末年始で尻上がりに売上貢献しました。
「お米のシリーズ」ではお茶の伊藤園とのコラボで〈お茶のつみき〉と〈お米のつみき〉の詰め合わせセット等、新商品各種発売が戦略通り話題を盛り上げ、又、お米シリーズTVCMは、お米のおもちゃブランドの知名度を広く浸透させました。
また、20㎝に畳んで収納できるコンパクトさとかわいいデザインのウォーカー「あんよつよい子ウォーカー(¥5,000)」は単機能でありながら値頃感も好評となり定番商品となりました。
乳幼児玩具では、高額のメリー&ジム「うちの赤ちゃん世界一 全身の知育メリー&ジム(税抜¥9,800)」をフルモデルチェンジで新発売、又、当社ラインに無かった高額マットジム市場開拓として「うちの赤ちゃん世界一 ごきげんサークルジム&のびのびマット(税抜¥11,800)」を発売しました。



概況でご報告の通り、お人形シリーズの売り場大改革は、値段を変えず仕様を合理化しパッケージを小さくする為、既存品とリニューアル品の等価交換やサンプル投入を増やす等、流通のコミットメントを引き出す工夫をしました。売り場面積が広がった上にパッケージを明るいたんぽぽの花柄をモチーフに一新した事で売り場が明るくなり、足止め効果が引き出されました。又、夏は[ビーチシートプレゼント]や[ご当地シールキャンペーン]、秋は[お揃いハロウィン]、暮れは[お得なプレミアムアウトレットセット]など、流通と連動した売り場販促費用を倍増させながら広告・販促費総合で合理化し売上増に繋げました。

また、女児玩具では全く新しいお手伝い気分を満喫させる“リアルままごと”玩具「2歳の洗い屋さんシンク(税抜¥5,300)」を新発売し、話題を集めています。可愛いイチゴのシンクと蛇口のおもちゃで本物のお水が循環式で流れます。温度差で色が変化するギミックで泥付き野菜やお皿をきれいに洗え、3歳になると本物の野菜も洗えます。次期に繋がる商材として第2弾が計画されています。



幼児車市場はPBアイテムの攻勢がやや下火となりながら、複雑な消費マインドと連動し、若干縮小に向かったようです。当社はそうした厳しい状況下で主力品「いきなり自転車」を増税直後の春から値上げし、秋には「ピッタンコ自転車」も値上げに踏み切りました。双方共に値上げ後もセルアウトが微増し評価を高めました。又、前期に発売した“バランスバイクを卒業したら自転車イチバン乗り!”の「ラクショーライダー(税抜¥19,800)」は、当38期年末商戦から大手量販店に拡販した事を機会にTVCMを投じ、需要を刺激したため、前年より確実に需要拡大へ向かい始めました。購入後のお客様がインターネット上に書き込まれる商品満足度はいずれも高く、新たな消費者の商品選択に寄与しています。
三輪車の新製品「スムーズドライブ三輪車(オープン価格)」はフロントタイヤが360°回転し、現在の店頭における主流商品、幌付きで運搬具化したどの他社三輪車より小回りに優れています。方向転換に5mを要する他社品に対し当該品はわずか1m、片手で簡単に操作可能です。特定店舗に限定して発売しシンプルな機能が交換され、しかもチェーン式の為お子様は乗りやすく、購入後の満足が著しく高く評価されたネット情報がサポートとなり、次期定番となりました。
ママの自転車カゴにも入る「公園レーサー」は5年前の発売当初は税抜¥2,858で大ヒットしましたが、当期はフルモデルチェンジを行い、「公園レーサーNEO」へ改名、遂に税抜¥3,980まで値上げとなりましたが、値上げ後も出荷数量は前年を維持しています。

遊具では、大型高額品「全身でブロック」がTVCMで好調なところ、有名タレントママの目に留まり1度に3セット購入した様子がブログにアップされ、ただちにセルアウトに繋がり話題を呼んでいます。



前期に売り延ばした米国向け「Magnatile」(日本名:ピタゴラス)は当期もほぼ同数を維持し、ドル高に推移した分が海外販売の売上増に繋がっています。しかし、2年前程から始まった中国製模倣品の台頭は、当期には米国市場で多数の販社に広がりをみせ販売の妨げとなる程となり、当社直接取引先販社により米国内の法律に基づく訴訟をおこすなど、対策を開始しています。
又、当期には遂に、日本市場にもその1社が上陸し、当社では急遽日本においても法的対策を取っています。




概況でご報告の通り、当期は既存品の一部は仕様削減し仕入れ単価を下げ、一部では市場売価を値上げする為のリニューアル発売をする等、円安ドル高による原価上昇への対策を講じました。対策した商品が値上げ後も販売数を維持或いは微増したことや、新製品のヒットも加わり前年度に比べ売上が増収した事、及び、ヘッジ会計に沿って先物予約した当期実勢より安いUSドルを原価に振当てる事が出来た事と合わせ、当38期の売上総利益は増益となりました。

又、当期では、TVCM等広告費を抑えた一方で女児玩具の愛情シリーズ等で流通販促費を増やした結果、売上増にも繋がり、広告・販促費トータルで効率化をはかる事が出来ました。
売上総利益の改善に加え、こうした経費の効率化も含み、当期営業利益は3億16百万円となり、時価会計であった前年に比べ153.7%増となりました。当期営業利益率は売上対比9.0%まで回復しています。

営業利益が大きく改善されたことで、当期経常利益はほぼ営業利益と同等の3億30百万円となり、時価会計で営業外に為替評価計上された前期の経常利益に比べても、66.6%増と改善されました。それに伴い当期純利益は2億2百万円、前期比65.8%増となりました。

(2) キャッシュ・フローの状況

当期末における現金及び現金同等物は、期首より1億5百万円増加の14億46百万円となりました。主な要因は次の通りです。

(営業活動によるキャッシュ・フローについて)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期純利益計上が大きく占めており、その他、仕入債務の増加等を含み、2億94百万円の収入(前期比較では2億69百万円の収入の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フローについて)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に金型等固定資産の取得による支出により、71百万円の支出(前期比較では24百万円の支出の増加)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フローについて)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金支払により1億18百万円の支出(前期比較では29百万円の支出の増加)となりました。

従業員の状況生産、受注及び販売の状況


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