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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100XRXN (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 江崎グリコ株式会社 研究開発活動 (2025年12月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社では、事業戦略と研究戦略が一体となり、お客様起点の価値創造サイクルを回すことで、持続的な成長を実現するフレームワークを構築しております。「お客様との接点」から得た洞察を基に「価値定義」を行い、研究開発によって「価値創造」へと昇華させ、製品・サービスとして「価値伝達」を行います。そして、その反響を「フィードバック」として次の価値創造に活かすサイクルこそが、私たちの価値創造の核心であります。
厳しい経済環境が続くなか、企業の成長に不可欠である新製品の開発は、当社グループの企業戦略における最重要課題のひとつであります。当社グループでは、エビデンスに基づいた「おいしさと健康」の実現を図るべく、研究・開発体制(イノベーション)の強化に取り組んでおります。
当連結会計年度に支出した研究開発費は総額6,016百万円であります。セグメントごとの研究開発費は、健康・食品事業が1,434百万円、乳業事業が1,322百万円、栄養菓子事業が1,218百万円、食品原料事業が339百万円で、基礎研究等で特定のセグメントに関連付けられない研究開発費は1,703百万円であります。

当連結会計年度の主な研究の概要とその成果
(1)基礎研究、応用研究分野
基礎研究、応用研究では、価値創造サイクルを駆動させるために、研究価値起点、素材追求起点、食文化創造起点の3つの起点を柱としております。まず「研究価値起点」では、科学的エビデンスに基づき、お客様の健康課題に真に応える価値を創出するアプローチを採用しております。そのため、社会のニーズと当社の強みを踏まえ、中長期的な健康価値の創出を目指して5つの注力領域(①発育・栄養の最適化、②成長の支援、③運動能力の強化、④脳機能の向上、⑤ヘルシーエイジング)を設定し、専門性の高い研究開発を推進しております。次に「素材追求起点」では、事業の根幹である「おいしさと健康」を両立させるため、乳、カカオ、アーモンドといった重点素材の持つ価値を深く探求し、高品質な素材を追求し続けております。そして「食文化創造起点」では、素材の良さを最大限に引き出すため、発酵、添加・調理、製品加工といった製造技術を磨き上げるとともに、新しい食文化やライフスタイルを創造することを目指しております。

当社の研究戦略の枠組みで示した重点課題、特に「ヘルシーエイジング」や「成長の支援」といった現代社会のニーズに応えるべく、当社の基礎研究、応用研究では、直近の製品開発に留まらず、長期的な視点から将来の事業の柱を築くための重要な投資として、先進的な取組みに注力しております。

①老化細胞除去(セノリシス)技術の研究
加齢に伴い体内に蓄積する「老化細胞」は、周囲の組織に炎症を引き起こすなど、様々な身体機能低下の要因となります。この老化細胞を選択的に除去する「セノリシス」技術は、健康寿命の延伸という現代社会の喫緊の課題に応えるものとして、世界的に注目されております。
当社は、保有する約6,000種類の素材ライブラリーの中から、古くから食品として利用されてきた「ネムノキ」に、正常な細胞には影響を与えずに老化細胞だけを選択的に除去する効果があることを発見しました。この研究成果に基づき、本技術に関する国内初のネムノキの老化細胞除去剤に関する特許(特許第7659690号)を取得しております。
さらに、ヒト培養細胞を用いた試験において、ネムノキの花部分は、正常細胞と比較して老化細胞を9.8倍効率よく除去することを確認しました。この効果は、セノリシス作用が報告されている機能性成分ケルセチンを上回るものであり、当社技術の優位性を示しております。
本技術は、医薬品とは一線を画す「食品」として日常的な老化ケアを可能にし、成長著しい予防的ウェルネス市場において優位性を確立するものであります。現在、国際特許出願を進めており、ヒトでの有効性検証を経て、グローバルでの製品展開を加速させることで、将来の収益基盤を構築してまいります。
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②免疫調節乳酸菌GCL1815株の研究
感染症予防の観点から、日々の免疫機能を維持・向上させることの重要性はますます高まっております。特に、優れた免疫調節能を持つ乳酸菌の探索は、食を通じた健康維持への貢献が期待される、社会的に意義の大きい研究テーマであります。
当社は、保有する約1万株の菌株ライブラリーの中から、免疫機能における重要な3つの評価軸(IgA産生、樹状細胞活性化、IL-12産生)すべてにおいて極めて優れた性能を持つ乳酸菌 Lactobacillus helveticus GCL1815株を発見しました。ヒト免疫機能に関する試験では、顕著な結果が得られております。まず、病原体の感染防御に重要な抗体であるIgAの産生量が、対照群と比較してほぼ2倍に向上しました。次に、免疫システムの司令塔である樹状細胞の活性化指標(CD86)が対照群比で2倍以上となり、免疫システム全体を効率的に始動させる能力が高いことが示されました。さらに、感染細胞の除去を促進するサイトカインIL-12の産生量は、対照群と比較して45倍以上という極めて強力な誘導作用を示しました。加えて、摂取試験において風邪の自覚症状の発生頻度が低減する傾向が確認され、実生活における感染症予防効果を示唆しております。
GCL1815株が持つ卓越した免疫調節能は、ヒトでの高い感染症予防効果を示唆しており、当社の製品ポートフォリオにおける科学的優位性と競争優位性を担保する重要な資産です。今後は摂取による作用検証を加速させ、市場投入に向けた開発を推進してまいります。
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③ビフィズス菌GCL2505株と短鎖脂肪酸に関する研究
腸内細菌が産生する「短鎖脂肪酸」は、近年の研究で抗肥満作用や免疫調節など、全身の健康に多面的に寄与することが明らかになり、腸内環境を介した健康維持への関心が急速に高まっております。
当社は、独自のビフィズス菌GCL2505株と、そのエサとなる水溶性食物繊維イヌリンを同時に摂取することで、腸内のビフィズス菌が増加し、便中の短鎖脂肪酸濃度が有意に高まることを、健常な成人男女120名を対象としたヒト試験で確認しました。さらに、本研究により、GCL2505株とイヌリンの摂取によってこれまで報告されてきた複数の健康機能が、短鎖脂肪酸の増加を介して発揮されるという作用機序の仮説が、科学的に強く支持されました。具体的には、内臓脂肪・体脂肪の低減、安静時エネルギー消費量の向上、血管の柔軟性改善、認知機能の改善など、多面的な健康効果が期待されます。
本研究成果は、当社の腸内環境改善技術に科学的根拠を与え、ブランド価値を飛躍的に高めるものです。今後も短鎖脂肪酸の増加を軸とした研究を深化させ、科学的エビデンスに基づくマーケティングを展開することで、事業価値を最大化してまいります。
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(2)新製品開発分野

冷凍幼児食ブランド“cotote(コトテ)”を新たに展開しました。本ブランドは、幼児期の成長に合わせた2段階のメニュー(STEP1、STEP2)を用意し、全メニューで50種類の素材を使用することで、栄養バランスと多様な食体験を提供します。さらに、定期宅配モデルを採用し、共働き家庭における食事準備の負担軽減と利便性向上を実現しました。
アイスクリーム分野では、嗜好性とプレミアム感を重視した新商品を発売しました。“アイスの実”「とろけるカフェオレ」は北海道産生クリームとキリマンジャロコーヒーを使用し、やわらか2層仕立てによるとろける食感を実現しました。“アイスの実”「完熟マンゴー」はアルフォンソマンゴーの果汁・果肉を16%使用し、トロピカルな味わいを提供します。また、“パピコ”「レモン」は瀬戸内レモンとシチリアレモンの果汁に加え、レモンピールを使用することで爽やかな酸味とほのかな苦味を両立しました。これらの製品は、素材の産地や品質にこだわり、季節感を取り入れることで、消費者の「ちょっとした贅沢」や「気分転換」ニーズに応えております。
また、プラントベース市場の拡大に対応するため、アーモンドミルクブランド“アーモンド効果”において、プロテイン入りシリーズや微糖タイプを新たに投入しました。これにより、健康維持や美容効果を求める幅広い層に対応し、日常的な飲用習慣の定着を促進しております。
さらに、スポーツフーズブランド“パワープロダクション”では、Garminデバイスと連携する「パワープロダクションアプリ」を開発し、運動データに基づくコンディション管理を可能にしました。加えて、トレーニング内容に応じて全36通りから最適な組み合わせを提案するカスタマイズサプリ「Up&Rest」を提供し、アスリートのパフォーマンス向上を包括的に支援するサービスを開始しました。


当社は、ビフィズス菌と食物繊維イヌリンを組み合わせることで短鎖脂肪酸を生み出す力を高める機能性ヨーグルト「BifiXヨーグルト」の研究を進め、「一般社団法人 短鎖脂肪酸普及協会」の認定を取得しました。さらに当社は、短鎖脂肪酸研究を基盤とした製品開発の一環として、“BifiX”からBMIが高めの生活者を対象とした機能性表示食品「BifiXヨーグルトα」を開発し、2026年1月より順次発売を開始しております。本製品は、ビフィズス菌BifiX(B. lactis GCL2505)と食物繊維イヌリンを組み合わせることで腸内のビフィズス菌及び短鎖脂肪酸を増加させ、安静時のエネルギー消費の向上と体脂肪の低減の双方を支援する機能が報告されている日本初のヨーグルトです。これらの機能性は、BMIが高めの成人を対象とした複数のヒト試験により科学的根拠が確認されたものであり、当社が長年取り組んできたビフィズス菌及び短鎖脂肪酸に関する研究の成果に基づくものであります。製品は国産乳原料を使用したシンプルな設計とし、ドリンクタイプ及び個食タイプの計5品を展開することで、多様な生活シーンでの摂取ニーズに対応しております。当社は、本商品の発売を通じ短鎖脂肪酸を介した健康価値の提供をさらに強化するとともに、今後も科学的エビデンスに基づく機能研究と製品開発を推進してまいります。
また、液体ミルクの「アイクレオ赤ちゃんミルク」では、品質検証の結果、これまでよりも長い賞味期限を安全に保証できることが確認されたため、賞味期限を製造日より9ケ月から製造日より10ヶ月に変更し、防災備蓄の容易化と食品ロス削減に貢献しております。


発売92周年を迎えた“ビスコ”をリニューアルしました。従来のスポロ乳酸菌に加え、当社独自の「つよさうみだすGCL1815乳酸菌」を配合した「W乳酸菌」戦略を採用し、さらに「旨味重ね製法」による風味向上を実現しました。これにより、子供の健やかな成長を願うブランドパーパスを現代の健康科学で再強化しております。
また、“ポッキー”の「ポッキーチョコレート」及び「ポッキー極細」では、カカオ豆の厳選や国産全粒粉、発酵バターの使用など品質を全面的に見直し、より上質な味わいを追求しました。さらに、大人層向けに「ポッキー2層仕立て」を投入し、2種の宇治抹茶と濃厚チョコレートの複層構造による奥行きのある味わいを提供しております。


カカオが主役のチョコレートブランド“Tunmel(トゥンメル)”では、産地ごとに異なるカカオの個性ゆたかな風味を楽しめる「ボンボンショコラ カカオセレクション」を展開しました。スイスのOro de Cacao社が持つ、古代マヤから着想を得た独自技術「コールドエクストラクションTM」を採用し、カカオ、砂糖、生クリーム、水あめのみというシンプルな原料で、素材本来の風味を引き出すことにこだわっております。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00373] S100XRXN)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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