有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100W3JR (EDINETへの外部リンク)
名糖産業株式会社 研究開発活動 (2025年3月期)
食品(菓子・飲料)につきましては食品開発部(本社内、瀬戸工場内)、連結子会社の株式会社エースベーカリー(愛知県小牧市)において、また化成品(医薬品原料、酵素)につきましては名古屋研究所(愛知県清須市)、東京研究所(東京都八王子市)において、研究開発を実施しております。
当連結会計年度の研究開発費は食品事業が512百万円、化成品事業が405百万円、総額で917百万円であります。
食品事業
食品事業におきましては、経営基本姿勢にあります「お客様重視の経営」のもとで、パーパスで掲げます「カラダもココロも豊かで楽しい毎日」をお客様へ提供すべく、常に安全で高品質な商品の研究開発に取り組んでまいりました。
菓子部門のチョコレート類では、主力の「アルファベットチョコレート」シリーズに、苺の果肉を感じる「アルファベットチョコレート たっぷり苺」、宇治抹茶とミルクのまろやかさを組み合わせた「アルファベットチョコレート 抹茶ラテ」を発売し、品揃えの充実を図りました。また、ポケットサイズの新商品として、芳醇なミルクティーの香りとクレープの軽やかな食感が楽しめる「アルファベットチョコレート サクッとクレープミルクティー」もラインナップし、販路拡大に努めました。その他、主力包装形態でありますファミリーサイズ(大袋)商品として、宇治抹茶・ほうじ茶・玄米茶の3種のお茶風味のチョコレートを詰め合わせた「日本茶チョコレート 和みくらべ」、ポケットサイズ(個食)の商品として、洋菓子をテーマにした「ひとくちパティスリー 優雅なレーズンバターサンドチョコレート」を発売しました。また、「ぷくぷくたい」シリーズは発売35周年を迎え、消費者キャンペーンを実施するとともに、記念商品「ぷくぷくたい ハピハピバースデーエアインチョコ」を発売し、ブランドの再活性化を図りました。
キャンディ類は、高知県産の粉末しょうがを使用した「ジンジャーミルクキャンディ」を発売し品揃えを強化しました。
子供用菓子では、「つくってたべよう!」シリーズに、水だけでカブトムシのさなぎの形のゼリーができる「つくってたべよう! さなぎ3Dゼリー」を加え、商品展開しました。
粉末飲料部門では、「スティックメイト」シリーズをブランドパーパス「選ぶたのしさをすべての人に」のもとリニューアルしました。新商品として、国産白桃果汁を使用した「ピーチティー」、お湯を注ぐと金平糖の砂糖が溶けてあられが浮かび上がる「星屑紅茶」、高知県産しょうがを使った「あったかしょうが湯アソート」を発売しました。また、ロングセラー商品の「レモンティー」は、人気キャラクターのムーミンとコラボしたスティックタイプを発売し、20〜40代女性を中心に幅広い層への訴求を図りました。
栄養食品部門では、血糖値への配慮をコンセプトとした「おいしく健康応援シリーズ」に「おいしく健康応援のど飴 ブルーベリー」「おいしく健康応援カフェオレ」を加え、品揃えの充実を図りました。
このように、各部門とも新商品を上市し、市場シェアの拡大を図るとともに、既存商品のさらなる販売増を目指し、「アルファベットチョコレート」「スティックメイト」「レモンティー」のラジオ・テレビコマーシャルなどを実施するとともに、SNSでは商品情報やキャンペーン情報を発信し、購買促進とファン層の拡大に取り組みました。
また、株式会社エースベーカリーでは、ポーションゼリーに学研の図鑑LIVEとコラボレーションした「28個学研の図鑑LIVEゼリー恐竜編」、「8個北海道メロンゼリー」、「8個沖縄パイナップルゼリー」を、三方ゼリーに「18個果汁100%蒟蒻ゼリー」の合計4品を発売し、販売好調のシャーベットシリーズと併せ、更にゼリーカテゴリーの商品ラインナップを充実させました。
焼き菓子は、通年商品として手に取りやすい価格の「かわいいスティックバウムクーヘン」3品、季節限定商品では「チョコ掛けバウムクーヘン」4品、「6個生ブラウニーあまおう苺」、京都の老舗お茶屋“森半”の抹茶原料を使用した「8個厚切りバウムクーヘン宇治抹茶」、「9個厚切りバウムクーヘン安納芋」を展開しました。
当社グループは、消費者の食品への安全・安心に対する高い意識のなか、お客様にとって安心できる原材料を選択管理し、また、お客様の視点に立った適切な表示を行ってまいります。
そして、今後も国内の少子高齢化や流通再編に伴う市場の変化に対応し、消費者の健康志向や環境にも配慮した商品開発にも取り組み、企業行動憲章に則り、信頼できる「meito」ブランドの確立に努めてまいります。
化成品事業
化成品事業におきましては、発酵技術および合成技術を活用して微生物の生産する酵素類および多糖類(デキストランやデキストラン発酵産物)とその誘導体について積極的な研究開発活動を行っており、食品、医薬品、化粧品原料、飼料などの広範な分野で用途開発を進めております。
酵素部門では、主力製品であるチーズ用凝乳酵素「レンネット」のうち、次世代製品として開発した「LPシリーズ」製品は、本来の仔牛由来のカーフレンネットと同等のフレーバー、テクスチャー性能を有し、高いチーズ収量が得られる微生物レンネットとして、欧米のオーガニックチーズ市場、ベジタリアン向けチーズ市場を中心に順調に市場を拡大しており、更なる品質向上、効率生産のための研究開発に取り組んでおります。
脂肪分解酵素の「リパーゼ」については、各種リパーゼ製品がそれぞれの特性により、油脂加工や機能性油脂の製造、脂肪酸の製造、ミルクフレーバーの製造、サプリメント用途、臨床検査薬、また、有機化合物の合成用触媒として使用されるなど、食品、医薬品、化学の各分野で多様な用途で使用されており、その潜在的な能力を活用したさらなる用途の拡大と新規の用途の創出や酵素の特性の改良による付加価値の高い製品の開発に取り組んでおります。近年、環境意識の高まりやSDGsへの関心などから、グリーンケミストリーとして酵素の産業利用への関心が高まっており、リパーゼ製品の需要増に対応する効率生産のための製造方法の改良にも注力しております。また、米国、欧州、中国、韓国など海外市場での展開を強化するため各国における食品用酵素の認証取得を進めております。2024年度はリパーゼOFの米国におけるGRAS通知に対し、米国食品医薬品庁(FDA:Food and Drug Administration)より当社の安全性判断に異議なしと回答したNo question letterを受領しました。また、輸出先国の宗教的制約に対応するためのハラール、コーシャ認証の維持に積極的に取り組んでおります。
薬品部門では、自社発酵工場で生産される「デキストラン」や、デキストランをベースとし、化学合成で得られる各種誘導体を医薬品や医療機器の原料(原薬・部材)、化粧品素材や臨床検査用試薬等として開発し、国内外に供給しております。このうち、主要な製品である「デキストラン」、「デキストラン硫酸」、「カルボキシメチルデキストラン」等については既存品に加えて、ライフサイエンス等の分野からのニーズを取り入れた製品ラインの拡充により新たな用途開拓も目指しております。また、化粧品用途については、国内外の展示会へ出展し新規顧客開拓に積極的に取り組んでおります。さらに、当社の強みである多糖類合成というニッチな分野に特化して、化学合成技術を活かした受託製造にも対応しております。医療分野では、デキストラン他、多糖類の誘導体で、医療機器部材としての需要も増えており、2027年4月以降に稼働予定の新工場による増産体制の構築を進めております。また、手術や治療をサポートする体内の止血材や癒着防止材の原料開発を進めております。
デキストラン誘導体を原料とする肝臓癌診断用のMRI造影剤『リゾビスト』の原薬「フェルカルボトラン」につきましては、国内だけでなく海外への原薬供給にも注力しており、癌転移検出用医療機器用途での供給拡大も順調に進んでおります。品質や物性が国内外の多くの研究者から注目されている「デキストランマグネタイト類」については、新たな医療分野での応用研究等が進められており、用途拡大を目指した幾つかの共同開発・研究を大学・企業等と推進しております。
また、デキストラン発酵産物から製造される混合飼料「ヘルシーフレンド」や「デキストランと相性の良い乳酸菌」およびこれらを結み合わせて付加価値を高めた「シンバイオティクス飼料」は家畜の健康維持や快適な飼養環境づくりに役立つ商品として高い評価を受けております。今後もお客様に安心してお使い頂けるように品質の向上に取り組んでまいります。
いずれの部門ともに国内外からの安全で高品質な製品に対する要請が強まっておりますので、薬品部門におきましては原薬と動物用医薬品GMPに加えて飼料GMP、酵素部門におきましてはFSSC22000 に基づいた生産管理、品質マネジメントシステムの維持、向上及びDX化に取り組み、事業基盤の強化に努めてまいります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00376] S100W3JR)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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