有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YCBJ (EDINETへの外部リンク)
株式会社ヤクルト本社 研究開発活動 (2026年3月期)
当社グループは、腸内菌叢(腸内フローラ)を構成する微生物のヒトへの役割を中心とした生命科学の追究により、世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献するという企業理念の達成を目指しています。その中にあって当社研究開発部門は、長期的展望に立った基礎研究を行うとともに、それら基礎研究の成果を活かした飲料・食品、化粧品、メディカルバイオーム(Medical(医療)とMicrobiome(細菌叢)を合わせた造語)製品等の研究開発に取り組んでいます。あわせて、事業戦略上求められる研究開発課題の解決や社会の要請に応じた商品の安全性確保と環境対策に関する研究にも力を注いでいます。
当連結会計年度の研究開発費の総額は9,733百万円で、セグメント情報にかかわる研究開発活動の概要は、次のとおりです。
(1) 基礎研究開発分野
基礎研究開発分野においては、腸内フローラとヒトの健康との関わりを明らかにするために、分子生物学・微生物学・免疫学・生理学・栄養学等の多面的な研究を行っています。プロバイオティクスとしての乳酸菌・ビフィズス菌がヒトの健康維持・増進に果たす役割の解明に重点をおくと同時に、新規の微生物や天然物の探索を行い、飲料・食品、化粧品、ヘルスケア製品等への利用を目指した機能性素材の開発に積極的に取り組んでいます。当連結会計年度の研究成果は次のとおりです。
① 「L.パラカゼイ・シロタ株(乳酸菌)」が上気道感染症の発症および免疫応答の起点となる貪食細胞(体内の異物や病原体を取り込んで消化する役割を持つ免疫細胞)におよぼす影響について検証しました。その結果、「L.パラカゼイ・シロタ株(乳酸菌)」を含む乳製品の継続摂取により、上気道感染症症状の発現率が抑えられました。また、血中の貪食細胞の活性化分子の発現が高く維持されました。本研究により、「L.パラカゼイ・シロタ株(乳酸菌)」が貪食細胞にはたらきかけることで全身の免疫系に作用し、その保健効果として、上気道感染症の発症を抑制する可能性が示されました。本研究成果は、学術雑誌「Bioscience of Microbiota, Food and Health」に掲載されました。
② 「L.パラカゼイ・シロタ株(乳酸菌)」が高齢者の貧血発症に与える影響を疫学的に検証しました。その結果、「L.パラカゼイ・シロタ株(乳酸菌)」を含む乳製品を過去10年間、週3日以上摂取していた高齢者では、摂取頻度が週3日未満の高齢者に比べて貧血発症率の低下が認められました。本研究により、「L.パラカゼイ・シロタ株(乳酸菌)」を含む乳製品を習慣的に週3日以上摂取することで、高齢者の貧血発症リスクの低下に繋がることが示されました。本研究成果は、学術雑誌「Beneficial Microbes」に掲載されました。
③ 「L.パラカゼイ・シロタ株(乳酸菌)」がインドネシアの高齢者施設の入居者および施設スタッフの腸内細菌叢と腸内環境におよぼす影響を検証しました。その結果、「L.パラカゼイ・シロタ株(乳酸菌)」を含む乳製品を6か月間継続摂取したことにより、摂取3か月目に腸内のビフィズス菌の占有率および菌数が有意に増加し、摂取6か月目に腸内の酪酸の濃度が有意に上昇しました。本研究により、「L.パラカゼイ・シロタ株(乳酸菌)」を含む乳製品の継続的な摂取がインドネシアの高齢者施設の入居者および施設スタッフの腸内細菌叢と腸内環境の改善をもたらすことが示されました。この効果により、高齢者施設に関わる人々の包括的な健康維持や生活の質の向上に貢献することが期待されます。本研究成果は、学術雑誌「World Journal of Gastroenterology」に掲載されました。
④ 「L.パラカゼイ・シロタ株(乳酸菌)」がマレーシアの成人におけるアフラトキシン(カビが産生する有害物質)の体内蓄積におよぼす影響について検証しました。その結果、「L.パラカゼイ・シロタ株(乳酸菌)」を含む乳製品の継続摂取により、摂取12週間目に尿中のアフラトキシン量が有意に減少しました。本研究により、「L.パラカゼイ・シロタ株(乳酸菌)」を含む乳製品を継続摂取することで、普段から多くのアフラトキシンに暴露されているマレーシアの成人における体内へのアフラトキシンの蓄積を抑制できる可能性が示されました。本研究で得られた知見は、公衆衛生や予防医学の観点から高温多湿な地域に住む人々の健康維持に貢献することが期待されます。本研究成果は、学術雑誌「The Journal of Nutrition」に掲載されました。
今後も、最先端のバイオテクノロジーに基づく腸内フローラ研究を推進し、プロバイオティクスの健康維持・増進機能の検証と解明に取り組んでいきます。さらに、当社独自の新規機能性素材の開発および応用化研究に力を注いでいきます。
当分野の研究開発費は1,394百万円です。
(2) 飲料および食品製造販売事業分野
飲料および食品研究開発分野においては、ヒトの健康に積極的に寄与する商品開発を目指しています。特に、研究開発の対象としては、生活環境の変化や加齢によってバランスのくずれた免疫調節機能を正常化する生体防御面と、世代を超えて拡大している生活習慣病の予防に配慮した生理・代謝機能面に加え、脳と腸が自律神経を介してお互いに密接に影響を及ぼしあう「脳腸相関」に着目しています。具体的には、プロバイオティクスのパイオニアとして「乳酸菌 シロタ株」や「ビフィズス菌 BY株」「B.ビフィダムY株」等を利用し、作用領域を拡大した乳酸菌飲料等、自然界に存在する多くの機能性素材を利用した食品の研究開発に力を注いでいます。また、より一層お客さまのニーズに応えるため、プロバイオティクスを使用した乳製品や植物素材をベースとした飲料を含めた清涼飲料等の開発を行い、ラインアップの充実を図っています。
当連結会計年度の成果は次のとおりです。
① 乳製品
ア. 機能性表示食品である乳製品乳酸菌飲料「Y1000」のシリーズ品として、カロリーを32%、糖類を44%低減し、より甘さを控えた乳製品乳酸菌飲料「Y1000 糖質オフ」を昨年4月に機能性表示食品として導入しました。ィ. ハードタイプヨーグルト「ソフール」のシリーズ品として、2023年9月に終売した「ソフール ストロベリー」について、いちご果汁を増量するとともに、福岡県産あまおうⓇ使用エキスを配合するなどの処方変更を行い、昨年10月に再導入しました。
ウ. 「ヤクルト」ブランドの「ギネス世界記録™」認定および創業90周年を記念して、海外でも販売しているピーチ味を採用し、「Newヤクルト ピーチ味」を昨年11月に期間限定で導入しました。
② 清涼飲料等
ア. 「ぎゅっと」シリーズとして、目のピント調節をサポートする機能が報告されているクロセチンを含む「ぎゅっとクロセチン」、移動時のひざ関節の悩みを改善する機能が報告されているN-アセチルグルコサミンを含む「ぎゅっとグルコサミン」ならびに紫外線の刺激から肌を守ることを助ける機能および肌の水分量(うるおい)と肌の弾力を維持することを助ける機能が報告されているアスタキサンチンを含む「ぎゅっとアスタキサンチン」を昨年4月に機能性表示食品として導入しました。イ. 乳酸菌で発酵した豆乳をベースに、オーツ麦エキスと植物由来の栄養素をミックスしたオールプランツ飲料(殺菌タイプ)「Oh! Plants(オープランツ) ヨーグルト風味」および「Oh! Plants(オープランツ)オーツ風味」を昨年10月に期間限定・地域限定で導入しました。
③ その他海外事業支援
ア. 中国ヤクルト株式会社および広州ヤクルト株式会社が昨年4月に導入した「ヤクルト マスカット風味」の技術支援を行いました。イ. インドネシアヤクルト株式会社が昨年6月に導入した「ヤクルト マンゴー風味」の技術支援を行いました。
ウ. メキシコヤクルト株式会社が昨年9月に導入した「ヤクルト マスカット風味」の技術支援を行いました。
エ. ブラジルヤクルト商工株式会社が昨年9月に導入した「ヤクルト ピーチ風味」の技術支援を行いました。
オ. ヨーロッパヤクルト株式会社が本年2月に導入した植物素材である豆乳を利用した機能性飲料「Vitals(バイタルス)」の技術支援を行いました。
当分野の研究開発費は7,585百万円です。
(3) その他事業分野
その他事業分野のうち化粧品研究開発分野においては、多様化するお客さまのニーズに応えることを目指し、「美」と「健康」の追究と当社独自の乳酸菌発酵技術を活かした「高機能・高品質で安全性の高い化粧品」の開発を志向しています。具体的には、基礎化粧品について、乳酸菌生まれの保湿成分である「S.E.(シロタエッセンス)」を配合したスキンケアシリーズ「ラクトデュウ」から、オリジナル保湿成分HBヒアルロン酸(持続型)やビフィズス菌はっ酵エキス(大豆)を配合した「ラクトデュウ S.E.マスク」を、昨年10月に導入しました。また、最高峰エイジングケアシリーズ「パラビオ」から、当社オリジナルの「ラメラ粒子」(保湿成分)を配合したベースメイク3品のリニューアル品を、昨年12月および本年2月に導入しました。一方、トイレタリー商品については、植物由来の洗浄成分に加え、乳酸菌生まれの保湿成分である「S.E.(シロタエッセンス)」や高分子ヒアルロン酸等を配合したハンドソープ「ヤクルト 薬用ハンドウォッシュS.E.」を、昨年7月に導入しました。
当分野の研究開発費は753百万円です。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00406] S100YCBJ)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。




トップページ
ビジュアル財務諸表
大株主名検索
役員名検索
スペシャルコンテンツ
サイト内検索
お知らせ
お問合せ
使い方
ご利用規約
個人情報について
監修と運営
どん・ブログ
facebook ページ
オススメ書籍