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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100R36C (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社 事業等のリスク (2023年3月期)


従業員の状況メニュー研究開発活動

(1) 当社グループのリスク管理
① リスク管理基本方針
当社グループは、持続的成長と企業価値向上を追い続ける世界トップ水準の保険・金融グループを創造することを経営ビジョンに掲げ、その実現を阻害するあらゆる不確実性を「リスク」と捉え、リスク管理態勢を整備し、リスク管理を経営の最重要課題として取り組んでおります。
当社グループでは、「MS&ADインシュアランス グループ リスク管理基本方針」を定め、グループ内で共有された基本的な考え方のもとでリスク管理を実行しております。
「MS&ADインシュアランス グループ リスク管理基本方針」には、リスク管理の基本プロセスと体制、保険グループとして認識すべきリスクの定義や管理の考え方等が定められております。
グループ国内保険会社では、この基本方針に沿って各社の実態に合わせた「リスク管理方針」を制定し、主体的にリスク管理を行っております。
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② リスク管理体制
当社では、取締役会の課題別委員会の1つであるERM委員会にてリスク管理に係るモニタリング等を行い、重要事項についてはERM委員会の協議を踏まえて、グループ経営会議および取締役会に報告を行う体制としております。
グループ国内保険会社は、国内外の子会社も含め各社それぞれのリスク管理を実行します。リスク管理部は、グループ全体のリスクおよび各社のリスク管理の状況をモニタリングし、グループ全体の統合リスク管理を行い、ERM委員会へその結果を報告しております。
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③ ERMをベースにしたグループ経営
ERM(Enterprise Risk Management)は、保険会社の経営において重要なリスク・収益(リターン)・資本という3つの経営指標をバランスよく管理していく機能を担っております。
当社グループでは、現中期経営計画の基本戦略を支える基盤の1つとして、ERMを位置づけ、リスク・収益(リターン)・資本のバランスを取った経営資源配分により、企業価値向上に取り組んでおります。
a.ERMの機能と役割
ERMでは、リスクを取って収益を求める際、リスク対比の収益性(ROR※1やVA※2)の高いものや高まる取り方を考え、資本の健全性(ESR※3)を維持しつつ、目標とする資本効率性(グループ修正ROE※4)の達成を図ります。これら3者の関係は下図のようになります。
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※1 ROR(Return on Risk):後述b.(a)参照
※2 VA(Value Added):後述b.(b)参照
※3 ESR(Economic Solvency Ratio:経済価値ベースのソルベンシー・レシオ:後述b.(c)参照
※4 修正ROE(Return on Equity):後述b.(d)参照

b.ERMで注視する指標
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※5 統合リスク量:200年に一度の確率で当社グループ全体が被る損失の予想額(時価)
※6 時価純資産:経営のバッファとしての純資産管理を徹底するために使用している指標(修正純資産+保険負債の含み損益+その他負債性資本等)

(a) ROR (Return on Risk)とは
リスク量に対して利益(リターン)がどの程度確保されているか(リスク量対比の収益性)を示す指標です。
リスクを引き受けるためには、それに見合う資本の確保が必要になります。したがって、RORが高い(すなわち、引き受けたリスクに対して得られる利益が大きい)事業は、必要な資本に対して、得られる利益がより大きい事業と言えます。
(b) VA (Value Added)とは
リスクを引き受けることによって、どれだけの付加価値が得られるかを示す指標です。資本コストは、資本資産価格モデル(CAPM)により推計しています。
(c) ESR(Economic Solvency Ratio)とは
リスク量に対する資本の充実度を示す指標(=「時価純資産」÷「統合リスク量」)です。リスク量は、事業や資産に係る損失や価値変動のリスクを統計的に数値化したものであり、統合リスク量は当社グループ全体のリスクの総額となります。
(d)修正ROE(Return on Equity)とは
資本に対する利益の割合で、資本の効率性を示す指標です。

④ ERMとリスク管理
当社グループでは、リスク選好方針に沿って経営計画を策定し、ERMサイクルをベースに、健全性の確保と、収益力と資本効率の向上を図っております。ERMサイクルに沿って、リスクに見合った資本の配賦を行い、引き受けたリスクに対するリターン(ROR)のモニタリングを通じて、リスクコントロールやアンダーライティングの強化等を行っております。
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a.ERMサイクル
ERMは、企画・執行・モニタリングのサイクルを通じて実践しております。
b.ROR向上に向けた取組み
引き受けたリスクに対しどれだけの利益が得られるかを示すRORの推移は、当社グループのリスクポートフォリオの収益力の状況を表しております。当社グループでは、ERMサイクルをベースにRORの向上に取り組んでおります。
c.ストレステストの実施
当社グループは自然災害の発生、資産価値の下落など、様々な事象の発現による影響を分析して、資本の十分性、期間損益への影響、ポートフォリオの脆弱性の確認を行うためにストレステストを実施しております。
また、事象発現時の状況を分析し、資本を毀損する因子の洗い出しを行い、リスク耐性の向上に有効な対策の検討にも活用しております。

(2) 当社グループの主要なリスク
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。
なお、本項に記載した将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
① グループ重要リスク
グループ各社が洗い出した主要なリスク事象リストに基づき、下表のように発生可能性と影響度を目安として、総合的な判断により、経営が管理すべき重要なリスク事象を「グループ重要リスク」として選定し、グループ重要リスク管理取組計画を策定した上で、リスク対策の実行や各リスクの状況を定期的にモニタリングしております。
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※7 発生可能性:当面(5年以内)の発生可能性。統計的な発生頻度(確率)に加え、統計的手法で捉えきれない切迫度、予兆等を勘案し、総合的に判断。
※8 影響度:「経済的損失」「ブランド力・信用力への影響」等を勘案し、総合的に判断。

2023年度は人的資本・多様性に関する開示の義務化等の競争優位の源泉としての人財に対する認識の高まりや、労働需給の変化(人手不足)、DX推進等のグループ戦略の実行に求められる専門性やスキルの変化、社員の意識や価値観の多様化等を踏まえ、「人財を取り巻く環境の変化」をグループ重要リスクに追加しております。また、下表のリスクの高まりや変化については、すでにグループ重要リスクに包含して管理しておりますが、「主な想定シナリオ」に明示することで管理を強化しております。
なお、主な想定シナリオの策定においては「デジタライゼーションの急速な進展」「気候変動」「少子高齢化の進展」「新型コロナウイルスの影響長期化」「国家間等対立の激化・経済安全保障の強化」に留意しております。
主な領域「主な想定シナリオ」に明示する環境変化
外的変化環境(a)セカンダリーペリル(国内における雹災など従来影響が小さかった事象)を含む大規模災害の発生
(b)大規模自然災害の発生等に伴う再保険市場のハード化・キャパシティ減少
経済(c)世界的な景気減速への懸念、グローバルな経済圏の分断への懸念
(d)物価変動やそれに伴う各国の金融政策の変更、財政規律への懸念
社会(e)デジタライゼーション・衛星通信技術の進展や極端な宇宙天気現象(太陽フレア爆発等)の発生等に伴う大規模通信障害への懸念
(f)脱炭素社会への移行や社会的要請の変化等による保険引受リスクの変化
内的変化(g)グループ戦略(1プラットフォーム戦略や大規模システム開発等)の進捗
(h)IFRS導入に向けた準備の進捗
(i)リモートワークの常態化

2023年度グループ重要リスクは下表のとおりであります。
これらのリスクが発現することにより、多額の保険金・給付金の支払、保有資産の価値の低下、競争環境や評判の変化等が生じ、当社グループの業績や財務状況に影響が生じるリスクがあります。当社グループでは、これらのリスクに対して、グループ重要リスク管理取組計画を策定(取締役会で決議)した上で、リスク対策の実行を通じて、リスクの軽減やコントロールを実施しております。


No.グループ重要リスク
(点線枠内は「主な想定シナリオ」)
1
大規模自然災害の発生 (留意事項:気候変動)
・気候変動の影響も受けた国内及び海外の大規模な風水災・森林火災・雪雹災・干ばつや地震・噴火等の発生による保険金支払の増加
・大規模自然災害の発生等に伴う出再保険料の高騰や再保険会社の引受キャパシティの減少等により、方針どおりのリスクコントロールが困難になる事態の発生
・大規模自然災害の発生により当社グループが適切にビジネス・サービスを実行できない状態の発生
2金融マーケットの大幅な変動 (留意事項:国家間等対立)
・大国間対立激化やグローバルな経済圏の分断等に伴う経済活動の停滞懸念による株式等の保有資産価値の下落
・物価動向を踏まえた各国の金融政策の変更等に伴う金利・為替の変動による資本余力の低下
3信用リスクの大幅な増加 (留意事項:国家間等対立、気候変動)
・各国の経済安全保障関連規制の強化等によるサプライチェーンの分断等に伴う実体経済の悪化や脱炭素社会への移行に向けた規制の強化・対応の遅延等による投融資先企業の業績悪化やデフォルト
・財政規律の欠如に伴う各国の国債の格下げや信用力の低下、世界経済の減速懸念等に伴う投資家のリスク回避姿勢の強まり等による保有債券等の価値の下落
4グループの企業価値の著しい毀損や社会的信用の失墜につながる行為※9の発生
(留意事項:デジタライゼーション、気候変動、国家間等対立)
・グループ戦略遂行上の組織改編・業務変革・システム開発に伴う業務混乱や苦情の増加
・国際財務報告基準(IFRS)に基づく連結財務諸表の開示に向けた態勢整備の不足・遅延等による開示情報の重大な誤りの発生、若しくは、従来の経営管理指標からの移行・併用にあたっての投資家の否定的な反応
・リモートワークの進展に伴う社内コミュニ―ケーション不足等による業務品質や効率の低下
・当社グループにおける気候変動対応等のサステナビリティに関わる課題への対応不備やそれに伴う訴訟等による評判の低下や財務的な負担
・当社グループ又は外部委託先等における人権や知的財産権の侵害・経済安全保障上の問題等による当社グループの評判の低下
5サイバー攻撃による大規模・重大な業務の停滞・情報漏えい・保険金支払の発生
(留意事項:デジタライゼーション、国家間等対立)
・巧妙化・多様化したサイバー攻撃による当社グループ及び外部委託先等における業務の停滞・情報漏えいの発生
・デジタライゼーションの進展や大国間の対立激化等に伴う世界的なサイバー攻撃被害の拡大等による保険金支払の増加
6システム障害の多発や重大なシステム障害の発生、大規模システム開発の進捗遅延・未達・予算超過・期待効果未実現 (留意事項:デジタライゼーション、国家間等対立)
・デジタライゼーションの進展に伴い影響が増大したシステム障害の発生、大規模自然災害の発生等に伴うシステム関連施設の罹災、宇宙天気現象の影響も懸念される通信衛星・通信回線の不具合・事故等に伴う通信障害によるビジネス・サービスの停滞
・休日や営業時間外に稼働するお客さま・代理店向けシステムの大規模な障害発生によるお客さま等への対応の遅れ
・各国の経済安全保障関連規制の強化等から外部委託先等を変更することによるシステム開発の遅延やサービスの劣化


No.グループ重要リスク
(点線枠内は「主な想定シナリオ」)
7新型インフルエンザ等の感染症の大流行 (留意事項:気候変動、新型コロナウイルス)
・地球温暖化の影響も受けた新種の感染症の大流行・影響長期化、新型コロナウイルスの変異株による感染再拡大等に伴い当社グループが適切にビジネス・サービスを実行できない状態の発生
・世界的な感染拡大による保険金・給付金支払の増加や感染症の影響長期化に伴う経済活動の長期停滞等による収益の低下
8保険市場の変化 (留意事項:デジタライゼーション、気候変動、少子高齢化、国家間等対立)
・デジタルプラットフォーマーの台頭や消費者意識の変化等によるビジネスモデルの大きな変革、運転支援・自動運転技術の進展による自動車事故の減少等による収益構造への影響
・補償・保障前後のサービス拡大に伴うアプリ・システム・IoT機器等の不具合、業務委託先・事業提携先の不正・事務ミスによる風評被害、機器等の供給制約等による販売戦略への影響
・低炭素・脱炭素技術等の気候変動への対応に係る新たな保険引受による保険金支払の増加
・少子高齢化の進展・人口減少等に伴う市場規模・構造の変化による事業ポートフォリオへの影響
・大国間の対立激化に伴う規制変更や軍事的行動等による特定の国や地域での事業の制限・中断・撤退
・外部環境変化(社会的要請の変化、企業等の建物・設備の老朽化、気候変動リスクやサイバーリスクといった国・地域をまたがるリスクの出現を含む)に伴うリスクの高まり・集積やインフレ等による保険金・事業費の増加
9人財を取り巻く環境の変化 (留意事項:少子高齢化、デジタライゼーション)
・人財市場・労働需給等の外的な変化やDX推進等の戦略実行に必要なスキル・専門性の変化等による、経営戦略と人財ポートフォリオのギャップ及びその解消に向けた人財の確保・育成の不足
・自律的なキャリア形成機会・柔軟で多様な働き方・多様性の尊重等に対する社員の意識の変化を的確に捉えた環境整備の不足による社員のエンゲージメントの低下や人財の流出


※9 企業価値の著しい毀損・社会的信用の失墜につながる行為とは、グループ事業に関連する法令等違反行為、重大な労務問題(長時間労働・ハラスメント等)、人権侵害・多様性の排除、データガバナンスの不備等に加え、社会規範等からの逸脱(不作為によるものを含む)や顧客本位の視点の欠如・不徹底等(コンダクトリスク)に起因するものをいいます。

② グループエマージングリスク
中長期的な視点から当社グループ経営に影響を与える可能性のある事象や、現時点では当社グループ経営への影響の大きさ、発生時期の把握が難しいものの、経営が認識すべき事象を次のとおり「グループエマージングリスク」として特定し、定期的にモニタリングしております。
2023年度は「労働需給の大きな変化」を「人財を取り巻く環境の変化」としてグループ重要リスクへ移行するとともに、今後20年で建設後50年以上を経過する社会インフラの割合が加速度的に高まること、および脱炭素対応や地政学的リスクによる供給制約等を踏まえたエネルギー供給の不確実性の高まり等を踏まえ、「社会資本(橋梁・トンネル・河川施設・港湾施設・下水道等)の維持管理・更新の大幅な停滞・遅延、エネルギー等の大幅かつ恒常的な供給不足」を追加しております。

グループエマージングリスク
1経済・消費者行動・ビジネスモデルの大きな変化・変革を及ぼす新たな仕組みや革新的な技術の出現・台頭
2自然資本の毀損(資源の枯渇、生態系の劣化・危機、環境に甚大な損害を与える人為的な汚染や事故)
3当社グループに大きな影響を及ぼす可能性がある国内外の法令・制度・規制等の新設・改廃
4社会資本(橋梁・トンネル・河川施設・港湾施設・下水道等)の維持管理・更新の大幅な停滞・遅延、エネルギー等の大幅かつ恒常的な供給不足
5国家統治・政治の大きな混乱・機能不全、安全保障の崩壊


③ グループ重要リスクとグループエマージングリスクの管理
グループ重要リスクとグループエマージングリスクの管理の概要は下図のとおりです。

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従業員の状況研究開発活動


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E03854] S100R36C)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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