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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100OBAQ (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 群栄化学工業株式会社 研究開発活動 (2022年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


当社グループは、主力製品であるフェノール樹脂及び澱粉糖関連の基盤技術の深化を継続するとともに、周辺技術の調査研究を進め、獲得した技術を新規基盤技術と位置づけ、その拡張と充実を図っております。さらに獲得した新規基盤技術を生かし、製品の高品質化、製造時の低炭素化に鋭意取り組むとともに、社会のSDGs達成及びカーボンニュートラルに貢献する、環境、デジタル、健康の各テーマの新製品開発に積極的に取り組んでおります。GCIグループ内の連携、開発・営業・製造各部門間の連携とともに、開発本部内の機能の明確化と連携を強化した体制をとり、市場ニーズの取り込み及び技術シーズに基づく開発を推進しております。当期売上高に対する新製品売上高比率は18%(当連結会計年度末現在、上市後5年以内の製品)でした。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は1,326百万円であり、セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

[化学品事業]

電子材料、鋳物材料、機能性材料及び環境対応材料等の材料開発に鋭意取り組んでおり、材料設計技術としての高分子構造設計、アロイ、ブレンド、成形加工及び実用性評価技術に注力し、半導体、電気・電子、自動車及び工業材料分野への新製品上市を進めております。
当連結会計年度では、電子材料分野においては成長著しい半導体製造時に使用される感光性材料用途に向け、ポリマー分子設計、低メタル化技術を追求し、国際競争力のある高純度高機能樹脂製品の開発に注力して参りました。今後さらなる伸長が期待される同市場向け材料に関して、高性能化、高品質化を加速し、次世代材料開発を鋭意進めております。
また、Society5.0推進に必要な高速通信で使用される電子機器では、通信速度低遅延化や電気信号の低減衰化の為、低誘電率、低誘電正接、高耐熱性の各特性を有する絶縁材料が求められます。当社グループでは、5G、さらにポスト5Gに対応するポリマーの開発を進めています。開発樹脂は電気特性(低誘電率、低誘電正接)が良好であり、さらに基材への密着性、主剤・添加剤との相溶性に優れた特徴を有しており、主にCCL用途に展開中です。
一方、近年3Dプリンタ技術の発展と拡大により、省スペースで複雑な工作物の製造が可能となり、多品種製品の短納期化だけでなく輸送コスト削減も期待されています。現在各種方式の3Dプリンタが世界中のプリンタメーカーから提案されていますが、当社ではインクジェットプリンタ用に鋳造砂型用材料、粉末床溶融結合造形(Powder bed fusion)向けにカーボン複合材料等を展開し、いずれも高精度で実使用可能な特性の成形品を実現しております。Powder bed fusionに関しては、日本ファインセラミックス社と共同で新たな金属セラミックス複合材料(MMC:Metal Matrix Composites)を開発しました。MMCは金属由来の強度とセラミックス由来の硬さ・軽さを併せ持つ高性能特殊素材であり、非常に硬く加工性に課題がありました。本開発技術により、MMC製品の製造工程に3D積層造形を適用することが可能となり加工性改善に成功しました。この素材は半導体製造設備の部品に多く用いられており、今後のデジタル社会に大いに貢献が期待される素材になっております。さらに当社では3Dプリンタ向けの新たな材料開発と部材提案に鋭意取り組んでおります。
摩擦材(ブレーキ用途)用樹脂では特殊フェノール樹脂「ミレックス」を軸に、環境対応型樹脂の開発や顧客提案を進めております。「鳴き」「振動」「防錆」の課題解決を図り、乗用時の快適性向上に貢献しています。
高機能フェノール樹脂繊維「カイノール」は、炭化・賦活した活性炭繊維(ACF)は一般の活性炭に比べて吸着速度が速く、各種活性炭繊維の中でも比表面積と繊維強度が高く、細かく均一な孔が空けられる事が特徴であり、特定の除去したい物質だけを速やかに吸着できる特性を有しています。これらの特性が環境浄化に役立ち、需要が高まっております。製品の高品質化、炭化技術及び賦活技術の向上検討、さらには機能性材料開発を継続して推進しております。
さらに、当社の基盤である化学と糖に関する技術を融合したグリーンケミストリーの実現により、環境問題などの社会的課題を解決しSDGs達成に向け貢献するソリューション提供を目指し、環境配慮型製品の開発、顧客提案を工業材料各用途で推進中です。大学など外部機関との共同研究の取り組みも積極的に進めております。「糖の骨格をベースとした水溶性フォトレジスト原料」技術に関する研究に継続して取り組み、学会や雑誌での発表、特許出願など、着実に進歩を続けております。今後も基礎技術の獲得と応用検討に精力的に取り組んで参ります。
当連結会計年度に係る化学品事業の研究開発費は1,231百万円であります。

[食品事業]
近年、当社グループにおいては、機能性食品分野に対して穀物液化糖化技術を活用した新たな価値の創造に取り組み、酵素応用技術、糖化パイロットプラント及び高度な分析技術等を駆使して技術集約型の新製品開発を進めて参りました。こうした活動の中で、オーツ麦をまるごと糖化したオーツミルクの原料である「オーツミルクの素」の量産化に成功し、上市を果たしました。植物性ミルクは牛乳などの動物性ミルクに比べ、CO₂削減の観点でも有効とされ、健康志向と合わせて注目されています。風味豊かで美味しく、食物繊維やたんぱく質が豊富であり、さらに環境に配慮した健康訴求製品として、食品メーカー・飲料メーカーへ提案を続けております。
さらに、機能性食品開発に加え、前述のグリーンケミストリーを「糖ケミカル」と呼称し、製品拡充、高付加価値化に向け、当社の強みである2つの基盤技術領域をオーバーラップさせた新たな基盤技術の構築に注力し技術開発を進めております。
当連結会計年度に係る食品事業の研究開発費は95百万円であります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00448] S100OBAQ)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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