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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YAEV (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 日鉄ソリューションズ株式会社 研究開発活動 (2026年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


当社グループは、中長期的な競争力の強化および新たな事業機会の創出を目的として、先端技術の獲得・適用およびソリューションの高度化に向けた研究開発活動を推進しております。
研究開発は、当社グループの技術開発を担う、技術本部 システム研究開発センターを中核として推進しているほか、各事業部門においても中長期的な視点で事業開発およびソリューション開発に取り組んでおります。また、これらの活動は社内横断的に連携し、先端技術の獲得から実案件への適用および事業化まで一体的に推進しております。
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は、3,769百万円であります。

システム研究開発センターでは、技術進化、ビジネストレンド、社会環境・人々の価値観の変化等の不確実な状況を踏まえ、新技術の探索、評価・検証、顧客企業への導入支援等において長年にわたって蓄積してきた経験とノウハウを基に、社会全体のサステナビリティの実現に向けた将来像を長期視点から設定し、その将来像からバックキャストする形で研究開発活動に取り組んでおります。
当連結会計年度においては、生成AI(注1)を中心とした技術環境が広域かつ急速に変化していることから、これを事業成長の好機と捉え、将来像をアップデートいたしました。その実現に向け、これまでのシステムインテグレーション事業で培ってきた、企業の業務や情報システムのアーキテクチャの設計力、大規模システムの開発・統合力などのケイパビリティを活かしつつ、システム研究開発センターを中核として、取組みを進めております。
AI分野においては、エージェンティックAI(注2)等による徹底的な自動化の追求に加えて、人間と知的機械との望ましい役割分担を見据えた研究開発へと軸足を広げております。
企業情報システム分野においては、AIによる業務変革およびAI駆動開発(注3)への移行を前提として、業務、アーキテクチャ、開発・運用プロセスの三層で新しいシステム像の具体化を進めております。とくに業務への組み込みについては、事業部門がオーナーシップを持つ形での研究開発や事業開発において、業種や業務などのドメインに特化したAIエージェント(注4)をプロダクトに組み込むなど、研究開発活動で担保したAI技術を事業に直結する形で活用しています。
デジタルツイン(注5)分野においては、従来から対象としてきた現実・仮想・心的の各世界に加え、これらを構成する「モノ」や「コト」だけでなく、これらの関係性を含む「意味」、さらには上位概念としての「意図・意思」までを転写対象として位置付け、人間に加えてAIエージェントやロボットなどの多様な知的主体が世界認識を取得・共有する基盤としての研究を進めております。
各分野における主な研究開発成果は次のとおりであります。

・AI分野(将来像:人間と知的機械(AI/ロボット)との共存)
生成AI技術の活用推進とエージェンティックAIを含むAIエージェントの研究開発を中心に最先端の技術を研究するとともに、応用研究として、具体的業務で成果を発揮することを目指し流通・サービスソリューション事業本部や産業ソリューション事業本部と共同で実案件をベースとしたデータ分析AIエージェントの開発に取り組む等、顧客業務や当社業務の「変革」に向けた取組みを加速しております。こうした取組みは、①業務への組み込みとこれによる業務の変革、②AIのシステムへの組み込み(アーキテクチャ)、③システム関連業務プロセスへの組み込みと変革、の三層にわたって推進しております。
① 業務への組み込みとこれによる業務の変革
AIエージェントが自律的にデータ分析ツールを活用しレポートを自動生成するデータ分析業務の高度化に加え、AIエージェントを活用したデータマネジメントの自動化やデータ分析基盤への組み込み、マルチエージェントアーキテクチャを用いたシステム運用の自動化等、エージェンティックAIを業務プロセスに直接組み込むことで顧客業務の変革を支援する研究開発を進めております。また、ドメイン特化型AIとして業界固有のKPI改善テンプレートの整備や、視覚言語基盤モデルの知識蒸留による軽量な業務特化AIモデルの開発にも取り組んでおります。
② AIのシステムへの組み込み(アーキテクチャ)
AIの存在を前提としたエンタープライズシステムの新たなアーキテクチャの研究を進めております。具体的には、業務機能をコンポーネント化した「スマートコンポーザブル基幹システム」のコンセプトのもと、AIエージェントが未整理のタスクを自動で抽出・優先順位付けする「スマートワークベンチ」の試作・検証を行っております。さらに、AIエージェントと外部ツールを安全に接続するMCPサーバー(注6)の自動生成技術や、エージェンティックAI特有のセキュリティ脅威と緩和策の体系化にも取り組んでおります。
③ システム関連業務プロセスへの組み込みと変革
当社のSI事業モデルの変革に向けた取組みとしては、チェックリストを基に生成AIが文書の抜け漏れや改善点を自動で指摘する、セルフレビューや一次レビュー向けのAIによる文書レビューツール等の研究成果を社内に展開するとともに、AIエージェントが設計・実装・テスト等の開発作業を自律的に遂行し人がレビュー・承認するAI駆動開発の実現に向けた方法論の確立やツールチェーンの整備に取り組んでおります。加えて、コーディングエージェントを活用したエンタープライズレベルの開発手法の確立、生成AIを活用した要件ヒアリング支援や要件定義の整合性チェック、Web画面テスト自動化AI等、上流工程から下流工程に至るシステム開発プロセス全体へのAI駆動開発の適用範囲の拡大を推進しております。

当社はHCMIコンソーシアム(注7)の幹事会社として人間中心のAI適用を推進しております。人の判断や働きがいを重視したAI活用を通じ、「QoW(Quality of Working)」(注8)の向上と持続的な価値創出に取り組んでおります。
AI駆動開発を含むAIによる開発プロセスの改善や人材育成については、育成コンテンツを整備して実践的なデータ分析ワークショップを行う等、この分野の戦力強化にも取り組んでおります。

・企業情報システム分野(将来像:未来の企業情報システム)
この将来像は、環境変化に対して柔軟に対応できるように、最新技術の活用によってシステム自体のサステナビリティを担保しながら、サステナブルな社会やビジネスを支えるシステムの実現を目指すものであります。
開発プロセスにつきましては、開発・本番環境を一体化した全社標準のITサービスプラットフォーム「Nestorium(ネストリウム)」(注9)の立ち上げにおいて、基盤アーキテクチャ設計とCI/CDを含む開発プロセスの整備、スケーラブルで安定したサービス提供のための仕組みづくり等、実環境に研究成果を適用しております。
システムの設計ノウハウの展開に対しては、クラウドネイティブ技術(注10)のデザインパターン(注11)を整備し複数の実案件に適用しております。国内においてもクラウドネイティブ技術の採用が広がっており、研究成果と実案件の連携を進めるべく「クラウドネイティブ技術支援センター」をシステム研究開発センター内に設立しております。
AI進展を最大の変化・好機と捉え、人とAIの新たな役割分担を前提に、業務、情報システム、開発・運用プロセスの三層を変革対象としております。自然言語による指示や意味理解を前提とした、AIネイティブ(注12)で変化に強いアーキテクチャとUI/UXへの転換を目指しております。

・デジタルツイン分野(将来像:究極のデジタルツイン)
製造業のデジタルツインを実現するシステム「Geminant(ジェミナント)」(注13)を商品化し、産業ソリューション事業本部のお客様の本番環境に導入されております。研究開発ではGeminantの利便性を高める将来構想として、運用担当者が必要な情報を自ら探すことなく、必要な情報にアクセスすることが可能な「データシンクロニシティプラットフォーム」(注14)の機能拡張を実施しました。
アンビエント技術(注15)につきましては、「農福連携」(注16)をテーマとした現場作業支援システム、「巡回点検自動化」をテーマとした四足歩行ロボット、「地域見守り」をテーマとしたドローン画像へのVQA(注17)活用等、事業部門と協調した研究開発を進めております。加えて「匂いセンサー」を活用した社会課題解決に向けた産学連携の取組みを進めております。
最適化技術及びシミュレーション技術(注18)につきましては、公益社団法人SVリーグがレギュラーシーズンに向け導入した「試合日程自動作成システム」に研究成果を適用しております。三井化学株式会社とは、数理最適化技術と現場知見を融合し、サプライチェーンの業務効率化・意思決定高度化を目的とした協業を開始しております。日本製鉄株式会社と共同開発した「キャスト編成最適化アルゴリズム」は、日本鉄鋼協会 計測・制御・システム工学部会の技術賞を受賞しました。また「早く効果を発揮し、長く使える」を実現する最適化システム開発・運用プラットフォーム「Wisepot(ワイズポット)」(注19)や、現場の判断や意思決定を支えるシミュレーション「Apistry(アピストリー)」(注20)等を通じ、先端技術を現場適用しやすい共通基盤として整備・展開する形で研究成果のアセット化を進めております。
プライバシー保護技術を中心としたデータセキュリティにつきましては、匿名化・仮名化や合成データ等のプライバシー強化技術と「データスペース」(注21)を組み合わせ、組織間でも安全にデータを共有・活用できる仕組みを研究開発し、実務適用やガイド整備を進めております。

(注1) 生成AI:深層学習や機械学習の手法を駆使し、人が生成するようなテキスト、画像、音楽、ビデオ等のデジタルコンテンツを自動で生成するAI技術。
(注2) エージェンティックAI:1つまたは複数のAIエージェント(注4)と呼ばれるソフトウェアを活用してAIソリューションを構築するアプローチ。
(注3) AI駆動開発:ソフトウェア開発プロセスにおいて、AIを活用し、コード生成、テスト自動化、要件分析などのタスクを支援・自動化するアプローチ。
(注4) AIエージェント:生成AI等の技術を基盤とし、与えられた目標に対して状況を判断しながら、必要な手順の計画・外部ツールの呼び出し・結果の検証といった一連の行動を自律的に遂行するソフトウェアプログラム。
(注5) デジタルツイン:工場の設備・製品等の実世界のオブジェクトをデータとしてデジタルな空間に転写・再現することで、リモートからの監視・制御や、過去の状況の再現・未来の予測シミュレーション等を可能にすること。
(注6) MCPサーバー:AIアプリケーションが必要とするデータソース、関数(ファンクション)、およびサービスを公開するコンポーネント。
(注7) HCMIコンソーシアム:「人」を主役に据え、人と機械が協調して働くものづくりの実現を目指し、産学官で技術の研究開発・実証・社会実装を進める共同体(国立研究開発法人 産業技術総合研究所に設置)。
(注8) QoW(Quality of Working):働く人が健康や能力、体調に応じて力を発揮しやすい環境を整え、働きがいと生産性の両立を図るための「労働の質」。
(注9) Nestorium(ネストリウム):当社が自社のSaaS型ビジネスサービスを迅速かつ安全に立ち上げるために提供する、セキュアで標準化された全社共通のクラウド基盤プラットフォーム。
(注10) クラウドネイティブ技術:クラウドの提供する機能を徹底的に活用して、スケーラブルで信頼性・回復性のある疎結合なシステムを開発する設計技術。
(注11) デザインパターン:ソフトウェア設計において過去に編み出した設計ノウハウを蓄積し、再利用しやすいように特定の規約に沿ってカタログ化したもの。
(注12) AIネイティブ:AIの存在を前提に、人とAIの役割分担や業務・システム・開発プロセスそのものを最初から設計し直す考え方。
(注13) Geminant(ジェミナント):当社が開発したデジタルツイン可視化のためのプラットフォーム及び部品群。
(注14) データシンクロニシティプラットフォーム:生成AIを用いて、様々な文書・図面画像をデジタルツイン上で意味づけしながら結び付け、チャットUIを通じて業務知識を引き出すことができる当社の統合ナレッジ基盤。
(注15) アンビエント技術:環境に溶け込み、ユーザーが促さなくてもいつでも支援を提供できる技術。
(注16) 農福連携:農業と福祉の連携。
(注17) VQA:Visual Question Answering。画像とそれに関する自然言語の質問を入力し、AIが画像内容を解析して適切な回答を生成するマルチモーダルAI技術。
(注18) シミュレーション技術:現実の設備や業務、社会現象をコンピュータ上で再現し、施策の効果や将来の状況を事前に予測・評価する技術。
(注19) Wisepot(ワイズポット):最適化モデルの高速プロトタイピング、モデル性能モニタリング、継続的性能改善のための機能群を備える当社の開発・運用プラットフォーム。
(注20) Apistry(アピストリー):Geminantと連携し、デジタルツイン上で未来のシミュレーションを行う機能を提供する当社のフレームワーク。
(注21) データスペース:デジタル社会で不可欠なデータに注目した概念で、異なる組織・国・エコシステム・異業種等の間で、信頼性を確保しながらデータを共有するための標準化されたルールや仕組み。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05304] S100YAEV)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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