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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100R0QM (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 株式会社SRAホールディングス 研究開発活動 (2023年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当連結会計年度における当社グループの研究開発活動は、研究開発及びその成果に基づくビジネス展開から構成されます。
株式会社SRAの先端技術研究室においては、研究開発分野としてソフトウェアに関わる基礎研究及び技術開発研究に取り組んでおります。前年度に引き続き高品質ソフトウェアに関する基礎研究、ソフトウェア検証に関わるモデル検査技術の研究開発及び諸科学の発展に寄与するコンピューティング技術の開発と公開をテーマとして、一部公的研究費助成金(科研費)も獲得しながら進めています。ソフトウェア技術を核としたデジタルトランスフォーメーションを、専門家との共同研究や国内外の研究コミュニティとの醸成を通して、産業、教育、学術といった社会の多様な側面で推進するべく、オープンソース・ソフトウェアを基盤とする技術活用のための研究開発を継続しております。これらは、主に特定のセグメントに区分できない基礎研究であります。
株式会社SRAのプロダクトサービス事業部は、自社製品・サービスの開発と販売を手掛けており、そのための技術開発や技術検証に取り組んでおります。当社グループが今まで蓄積してきた技術や業務の知見を活用した新たなビジネス創出を目指して研究開発を進めております。またSRA OSS合同会社はオープンソース・ソフトウェアのサポートビジネスや製品ビジネスを手掛けており、オープンソース・ソフトウェアの研究開発を通じて新たな製品サービスの創出やコミュニティに対する貢献をしております。これらは、主に販売セグメントに係る研究開発であります。
当連結会計年度での研究開発は、当社のグループ会社である株式会社SRAの先端技術研究室及びプロダクトサービス事業部が中心に行っております。研究開発費の総額は275百万円であります。

(1) 高品質ソフトウェアに関する基礎研究
先端技術研究室では、ソフトウェア開発研究の核として、ソフトウェアの信頼性や生産性を高める技術として注目されている、形式仕様の研究開発を継続的に進めております。形式仕様の中でも歴史が長いVDM(Vienna Development Method)の国際的な研究コミュニティである Overtureコミュニティに参加し、VDMの言語仕様の改訂などへの協力を継続しています。当社独自の形式仕様研究として、信頼性や生産性に加えて操作性や有用性を高めることを目的に、UI技術やアジャイル開発技術、ライブプログラミング技術、プログラム自動生成技術などとの連携によって創造的なシステム仕様の策定を支援する開発環境 ViennaTalkを開発し、学術論文として報告するとともに、オープンソース・ソフトウェアとして公開しております。

(2) ソフトウェアの正しさを検証する技術開発研究
ソフトウェアの振る舞いを自動的に解析してその正しさを検査するためのモデル検査技術の開発研究を行っております。先端技術研究室では、生物の集団行動が引き起こす創発的な性質を利用する点を特徴とした研究を進めています。本研究テーマは、独立行政法人日本学術振興会科学研究費助成事業において基盤研究(C)として採択され、2022年度から3年間の研究助成が開始しております。
当連結会計年度では、従来の一集団を使った検査技術に対して、複数の集団の存在を仮定した新しい技術を開発しました。従来よりも高い検査性能を確認し、その成果を海外の学術会議で発表しました。引き続き、検査性能のさらなる向上とユーザにとって使いやすい技術の実現を目指し、研究開発に取組みます。

(3) 科学的コンピューティングのための技術開発
先端技術研究室では、科学の諸分野にソフトウェア技術を通して貢献することを目指しております。さまざまな分野の学術研究者と協力して、研究を推進し研究成果を広く応用展開するための、プラットフォームとなるソフトウェアを開発しております。開発を進めているマルチエージェントシミュレーション環境 re:Mobidyc は、生物学や環境学での数理モデルの構築と検証に特化したもので、現在、オープンソース・ソフトウェアとして一般に公開しています。また、データサイエンス分野においては、OLAP技術の応用を支援するための専用のデータ可視化ソフトウェアを開発しています。量子化学の分野においても引き続き、膨大な量の化学反応経路のデータに対して、インタラクティブな探索や分子構造の類似性によるナビゲーションを提供するソフトウェアを開発しています。


(4) オープンソース・ソフトウェア
オープンソース・ソフトウェアに関しては、継続的に情報収集と整備を進めており、このような活動から得た様々なオープンソース・ソフトウェアに対する各種の知見に、ソフトウェア工学の研究成果を組み合わせることによって、オープンソース・ソフトウェアをベースとするソフトウェア開発プロジェクトの統合管理環境「ProjDepot」、テスト自動化支援環境「Testablish」を構築し、改良を続けております。すでに、グループ内の多くの開発プロジェクトがこの環境を利用しており、プロジェクトの開発状況の可視化と生産性向上に寄与しております。
オープンソース・ソフトウェアのデータベースでワールドワイドに開発されている「PostgreSQL」においては、SRA OSS合同会社が開発に貢献しており、PostgreSQLに貢献する企業として開発コミュニティが選出するMajor Sponsor企業の16社のうちの1社として、グローバルに認知されています。合わせてビジネスでの活用を目的とした研究開発も行っており、PostgreSQLの機能を拡充するソフトウェアとして、多機能なクラスタ機能を提供する「Pgpool-II」や、大規模システムでの活用が期待される増分ビューメンテナンスの機能を提供する「pg_ivm」の開発・提供を行うとともに、国内外のカンファレンス等で講演等の活動を行いました。

(5) 新規製品・サービスビジネス
当社グループではビジネスモデル変革の一つとして自社の製品・サービスビジネスに取り組んでおります。
株式会社SRAのプロダクトサービス事業部では、自社製品・サービスビジネスを推進し、サービスを主体とするビジネスモデルへのシフト、デジタルトランスフォーメーションへの対応などを積極的に進めております。
当連結会計年度では、株式会社SRA東北と共同で、同社が保持するAI判定技術をスマートグラスと組み合わせた点検プロダクトの研究開発及び検証、従来のパスワード認証よりも安全かつ使いやすい認証方法であるFIDO2とWAFを連携させたプロダクトの研究開発及び検証、疑似触覚を利用したスマートフォンによるリハビリ用アプリの開発検証、既存ソリューションである文教システム(UniVision)の次期バージョンのアーキテクチャの開発及び検証、ヘルスケアサービスビジネスの検証を実施しました。検証結果として有効と判断したものにつきましては、今後製品化する予定です。

これらはいずれも、高度で高品質なソフトウェアの実現に有益となる技術・環境・ツールを目指して進めているものです。実務レベルへの適用を随時行いつつ、国内外の大学や研究機関との連携を通して最新の技術動向を取り入れながら、研究成果を継続的に構築していく実用型の研究です。これらの研究成果の一部は、コンサルテーションや他機関との協同研究開発作業等にも活かされております。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E05640] S100R0QM)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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