有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007WY5
株式会社エス・エム・エス 業績等の概要 (2016年3月期)
当社は、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準21号 2013年9月13日)等を適用し、第1四半期連結累計期間より、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としています。
(1)業績
(単位:千円)
当社グループは「高齢社会に適した情報インフラを構築することで価値を創造し社会に貢献し続ける」をグループミッションに掲げ、事業領域を介護・医療・キャリア・ヘルスケア・シニアライフと定義し、情報がコアバリューとなるサービスを数多く展開しています。
当社グループの事業領域である高齢社会に関連する市場は年々拡大し、今後もさらに拡大が見込まれています。
日本においては、高齢者人口(65歳以上)が2015年10月1日時点で約3,392万人、人口構成比26.7%に達し、世界で最も高い水準となっています。また、それに伴い介護費、医療費も急増し、それぞれ10兆円、40兆円に達しています。(注1)
アジア・オセアニア地域においては、人口増加や経済発展を背景に医療・ヘルスケア市場が急拡大しており、医療費は112兆円(注2)と日本の2倍以上の規模となっています。
このように高齢社会に関連する市場は年々拡大していますが、市場拡大とともに増加する多様な情報を収集・整理・伝達する仕組みが不十分であるため、情報発信者は伝えたい情報を十分に伝えられず、情報受信者は得たい情報を十分に得られないという弊害が発生しています。このため、適正な情報発信・受信に対するニーズはますます高まり、当社グループにとって膨大な事業機会が生まれるものと認識しています。
当社グループはそのような事業機会をいち早く捉え、様々な事業を提供しています。
人手不足が続く介護・医療分野のキャリア関連事業(人材紹介、求人情報サービス)では、早くから介護・医療に特化し市場を切り拓いてきました。今後も高齢者人口の拡大を背景に長期的且つ持続的な発展を実現していきます。
介護事業者向け経営支援サービス(カイポケ)では、保険請求サービスに加え、採用や営業支援、業務改善等のサービスも提供し、介護事業者の経営全般を総合的に支援しています。介護事業者に対し経営状態の改善という新たな価値を提供することで、成長を加速させていきます。
さらに、2015年10月にアジア・オセアニア地域13カ国で医薬情報サービスを展開するMIMSグループを買収しました。1963年に創業し50年以上にわたる歴史をもつMIMSブランドは域内で圧倒的な知名度を誇り、医療従事者の会員数は約200万人にのぼっています。とりわけ医師は多くの国で高い会員登録率を有しています。また、その強固な会員基盤を活かし、域内の製薬企業との間で幅広い取引関係を構築しています。MIMSグループをアジア・オセアニア地域での事業展開の核とすることで、海外戦略を強力に推進し、さらなる成長を実現していきます。
当社グループは今後も拡大する市場から生まれる事業機会を捉え、新たなサービスを次々と数多く生み出していきます。そして、それらを有機的に結びつけることでさらに事業を拡大し、社会に貢献し続けていきたいと考えています。
当連結会計年度における当社グループの経営成績は以下のとおりです。
売上高は、キャリア関連事業の拡大、「カイポケ」の経営支援サービスへのリニューアルに伴う価格改定及び2015年10月に買収したMIMSグループの寄与により、19,069,101千円(前年同期比26.7%増)となりました。
営業利益は、「カイポケ」の業績が拡大し、2,756,539千円(前年同期比32.6%増)となりました。
経常利益は、持分法投資利益が増加し、3,509,785千円(前年同期比30.3%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、2,265,512千円(前年同期比24.2%増)となりました。
(注)1.高齢者人口・構成費:総務省統計 介護費:2014年度、厚労省資料(介護保険総費用) 医療費:2014年度、厚労省統計
2.2013年、WHO統計
以下では分野別に当社グループの概況をご説明いたします。
当社グループでは、介護・医療・キャリア・ヘルスケア・海外の5分野を事業部門として開示しています。また、介護分野は事業者経営支援と新規事業の2つに、キャリア分野は介護・医療それぞれの人材紹介事業と人材メディア事業の4つに細分化しています。
(単位:千円)
① 介護分野
事業者経営支援においては、介護事業者向け経営支援サービス「カイポケ」の業績が前年同期を大きく上回りました。同サービスについては、これまで提供してきた介護保険請求ソフトだけでなく、介護事業者が直面する様々な経営課題の解決を支援する総合的な経営支援サービスへのリニューアルを実施し、それに伴い2014年10月より価格を改定しました。価格改定後の会員数は2015年3月に純増に転じ、現在は会員の純増トレンドが定着、そのペースは拡大しています。さらに、小規模事業者だけでなく、中規模事業者やフランチャイズ等複数拠点をもつ法人の開拓にも力を入れています。
以上の結果、介護分野の当連結会計年度の売上高は、2,972,250千円(前年同期比57.7%増)となりました。
② 医療分野
看護師向け通販は、カタログからWebへの切り替えにより、売上高は前年同期を下回るも、利益水準は改善しました。
また、病院事務長向け経営情報サービス等の新サービスの媒体力が向上し、重要なステークホルダーとの接点が増加しています。その媒体力を活かし、病院事務長向け購買支援サービス等の拡充に注力しています。
以上の結果、医療分野の当連結会計年度の売上高は、657,211千円(前年同期比16.2%減)となりました。
③ キャリア分野
人材紹介においては、看護師向け人材紹介サービス「ナース人材バンク」、ケアマネジャー向け人材紹介サービス「ケア人材バンク」及び理学療法士/作業療法士/言語聴覚士向け人材紹介サービス「PT/OT人材バンク」の業績が、営業人員の増員等により順調に推移しました。また、その他のコメディカル向け人材紹介サービスの業績も、対応職種の拡大と営業人員の増員等により順調に推移しました。
人材メディアにおいては、介護/福祉職向け求人情報サービス「カイゴジョブ」や看護師向け求人情報サービス「ナース専科求人ナビ」の業績が順調に推移しました。
以上の結果、キャリア分野の当連結会計年度の売上高は、12,720,778千円(前年同期比9.6%増)となりました。
④ ヘルスケア分野
ヘルスケア分野においては、特定のセグメントやテーマでサービス開発を推進しています。認知症をテーマとした情報ポータルサイト「認知症ねっと」は、社会的ニーズの増加やコンテンツの充実により閲覧数が急増し、多くの認知症患者・予備軍及びそのご家族にご利用頂いています。また、エンドユーザ向け健康に関するQ&Aサイト「なるカラ」や管理栄養士/栄養士向けコミュニティサイト「エイチエ」等の業績も順調に推移しました。
以上の結果、ヘルスケア分野の当連結会計年度の売上高は、117,801千円(前年同期比174.1%増)となりました。
⑤ 海外分野
海外分野においては、2015年10月にアジア・オセアニア地域13カ国で医薬情報サービスを展開するMIMSグループを買収しており、売上の増加要因となっています。
また、スリランカにおいて患者向け医師予約サービスを提供しているeChannelling PLCを前連結会計年度6月に子会社化しており、同社も売上の増加要因となっています。さらに、オーストラリアにおいて病院向けに医療費請求プロセス電子化サービスを提供しているEHEALTHWISE SERVICES PTY LTD、韓国において看護師向けコミュニティサービスを提供しているSenior Marketing System Korea Co., Ltd.(旧 NURSCAPE CO., LTD.)の業績も順調に推移しました。
以上の結果、海外分野の当連結会計年度の売上高は、2,601,059千円(前年同期比251.2%増)となりました。
なお、MIMSグループの業績は以下のとおり、3ヶ月遅れにて連結しています。
・貸借対照表:MIMSグループの2015年12月末時点の貸借対照表を、当社グループの当第4四半期連結会計期間末に連結
・損益計算書:MIMSグループの2015年10月から12月の損益計算書を、当社グループの第4四半期連結会計期間に連結
よって、当社グループの当連結会計年度の損益計算書には、MIMSグループの3ヶ月分の業績のみを連結しております。なお、当連結会計年度における当社グループの損益計算書に連結したMIMSグループの売上高は1,581,190千円となっています。
(参考)当社グループにおける業績の季節偏重について
当社グループの業績は、第1四半期連結会計期間及び第4四半期連結会計期間に売上高が偏重する傾向があります。
人材紹介サービスにおいては、当社グループで紹介した求職者(看護師等)が求人事業者に入社した日付を基準として売上高を計上しています。そのため、配置転換、入退社等、一般的に人事異動が起こりやすい4月に売上高が偏重する傾向があります。
求人情報サービスにおいては、広告の掲載や広告への応募があった日付を基準として売上高を計上しています。求人事業者は一般的に人事異動が起こりやすい4月に先駆けて広告活動を積極化するため、売上高が第4四半期連結会計期間に偏重する傾向があります。看護学生向け就職情報誌においては、就職情報誌が発行される第4四半期連結会計期間に売上高が偏重する傾向があります。
MIMSグループの業績においては、薬剤情報を掲載する冊子の発行回数が下期の方が多いこと、また、顧客である製薬会社が年度末である12月に向かい広告宣伝費用の支出を強めていく傾向があること等から、第4四半期連結会計期間を含む下期に売上高が偏重する傾向があります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、5,147,343千円(前連結会計年度末比2,453,334千円増)となりました。各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は以下のとおりです。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,244,486千円の収入(前年同期は3,103,460千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が3,576,161千円となったこと、減価償却費が557,450千円となったこと、のれん償却額が425,672千円となった一方で、法人税等の支払額が1,287,252千円となったことによるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、18,401,902千円の支出(前年同期は1,049,649千円の支出)となりました。これは主に、「カイポケ」等のシステム開発投資により無形固定資産の取得による支出が772,738千円となったこと、MIMSグループの株式取得等による支出が17,907,051千円となったことによるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、18,656,253千円の収入(前年同期は1,271,984千円の支出)となりました。これは主に、短期借入による収入が19,004,038千円となった一方、配当金の支払による支出が282,744千円となったことによるものです。
(1)業績
(単位:千円)
前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 増減額 | 増減率 (%) | |
売上高 | 15,056,370 | 19,069,101 | 4,012,730 | 26.7 |
営業利益 | 2,079,418 | 2,756,539 | 677,121 | 32.6 |
経常利益 | 2,693,494 | 3,509,785 | 816,291 | 30.3 |
親会社株主に帰属する 当期純利益 | 1,824,448 | 2,265,512 | 441,064 | 24.2 |
当社グループは「高齢社会に適した情報インフラを構築することで価値を創造し社会に貢献し続ける」をグループミッションに掲げ、事業領域を介護・医療・キャリア・ヘルスケア・シニアライフと定義し、情報がコアバリューとなるサービスを数多く展開しています。
当社グループの事業領域である高齢社会に関連する市場は年々拡大し、今後もさらに拡大が見込まれています。
日本においては、高齢者人口(65歳以上)が2015年10月1日時点で約3,392万人、人口構成比26.7%に達し、世界で最も高い水準となっています。また、それに伴い介護費、医療費も急増し、それぞれ10兆円、40兆円に達しています。(注1)
アジア・オセアニア地域においては、人口増加や経済発展を背景に医療・ヘルスケア市場が急拡大しており、医療費は112兆円(注2)と日本の2倍以上の規模となっています。
このように高齢社会に関連する市場は年々拡大していますが、市場拡大とともに増加する多様な情報を収集・整理・伝達する仕組みが不十分であるため、情報発信者は伝えたい情報を十分に伝えられず、情報受信者は得たい情報を十分に得られないという弊害が発生しています。このため、適正な情報発信・受信に対するニーズはますます高まり、当社グループにとって膨大な事業機会が生まれるものと認識しています。
当社グループはそのような事業機会をいち早く捉え、様々な事業を提供しています。
人手不足が続く介護・医療分野のキャリア関連事業(人材紹介、求人情報サービス)では、早くから介護・医療に特化し市場を切り拓いてきました。今後も高齢者人口の拡大を背景に長期的且つ持続的な発展を実現していきます。
介護事業者向け経営支援サービス(カイポケ)では、保険請求サービスに加え、採用や営業支援、業務改善等のサービスも提供し、介護事業者の経営全般を総合的に支援しています。介護事業者に対し経営状態の改善という新たな価値を提供することで、成長を加速させていきます。
さらに、2015年10月にアジア・オセアニア地域13カ国で医薬情報サービスを展開するMIMSグループを買収しました。1963年に創業し50年以上にわたる歴史をもつMIMSブランドは域内で圧倒的な知名度を誇り、医療従事者の会員数は約200万人にのぼっています。とりわけ医師は多くの国で高い会員登録率を有しています。また、その強固な会員基盤を活かし、域内の製薬企業との間で幅広い取引関係を構築しています。MIMSグループをアジア・オセアニア地域での事業展開の核とすることで、海外戦略を強力に推進し、さらなる成長を実現していきます。
当社グループは今後も拡大する市場から生まれる事業機会を捉え、新たなサービスを次々と数多く生み出していきます。そして、それらを有機的に結びつけることでさらに事業を拡大し、社会に貢献し続けていきたいと考えています。
当連結会計年度における当社グループの経営成績は以下のとおりです。
売上高は、キャリア関連事業の拡大、「カイポケ」の経営支援サービスへのリニューアルに伴う価格改定及び2015年10月に買収したMIMSグループの寄与により、19,069,101千円(前年同期比26.7%増)となりました。
営業利益は、「カイポケ」の業績が拡大し、2,756,539千円(前年同期比32.6%増)となりました。
経常利益は、持分法投資利益が増加し、3,509,785千円(前年同期比30.3%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、2,265,512千円(前年同期比24.2%増)となりました。
(注)1.高齢者人口・構成費:総務省統計 介護費:2014年度、厚労省資料(介護保険総費用) 医療費:2014年度、厚労省統計
2.2013年、WHO統計
以下では分野別に当社グループの概況をご説明いたします。
当社グループでは、介護・医療・キャリア・ヘルスケア・海外の5分野を事業部門として開示しています。また、介護分野は事業者経営支援と新規事業の2つに、キャリア分野は介護・医療それぞれの人材紹介事業と人材メディア事業の4つに細分化しています。
(単位:千円)
事業部門 | 前連結会計年度 (自 2014年4月1日 至 2015年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) | 増減額 | 増減率 (%) | |
介護分野 | 1,884,730 | 2,972,250 | 1,087,519 | 57.7% | |
事業者経営支援 | 1,537,092 | 2,551,031 | 1,013,939 | 66.0% | |
新規事業 | 347,638 | 421,218 | 73,580 | 21.2% | |
医療分野 | 784,452 | 657,211 | △127,241 | △16.2% | |
キャリア分野 | 11,603,488 | 12,720,778 | 1,117,289 | 9.6% | |
介護 人材紹介 | 1,090,213 | 1,326,583 | 236,370 | 21.7% | |
介護 人材メディア | 1,589,795 | 1,946,179 | 356,384 | 22.4% | |
医療 人材紹介 | 7,450,948 | 7,876,657 | 425,709 | 5.7% | |
医療 人材メディア | 1,472,531 | 1,571,357 | 98,826 | 6.7% | |
ヘルスケア分野 | 42,984 | 117,801 | 74,817 | 174.1% | |
海外分野 | 740,714 | 2,601,059 | 1,860,345 | 251.2% | |
合計 | 15,056,370 | 19,069,101 | 4,012,730 | 26.7% |
① 介護分野
事業者経営支援においては、介護事業者向け経営支援サービス「カイポケ」の業績が前年同期を大きく上回りました。同サービスについては、これまで提供してきた介護保険請求ソフトだけでなく、介護事業者が直面する様々な経営課題の解決を支援する総合的な経営支援サービスへのリニューアルを実施し、それに伴い2014年10月より価格を改定しました。価格改定後の会員数は2015年3月に純増に転じ、現在は会員の純増トレンドが定着、そのペースは拡大しています。さらに、小規模事業者だけでなく、中規模事業者やフランチャイズ等複数拠点をもつ法人の開拓にも力を入れています。
以上の結果、介護分野の当連結会計年度の売上高は、2,972,250千円(前年同期比57.7%増)となりました。
② 医療分野
看護師向け通販は、カタログからWebへの切り替えにより、売上高は前年同期を下回るも、利益水準は改善しました。
また、病院事務長向け経営情報サービス等の新サービスの媒体力が向上し、重要なステークホルダーとの接点が増加しています。その媒体力を活かし、病院事務長向け購買支援サービス等の拡充に注力しています。
以上の結果、医療分野の当連結会計年度の売上高は、657,211千円(前年同期比16.2%減)となりました。
③ キャリア分野
人材紹介においては、看護師向け人材紹介サービス「ナース人材バンク」、ケアマネジャー向け人材紹介サービス「ケア人材バンク」及び理学療法士/作業療法士/言語聴覚士向け人材紹介サービス「PT/OT人材バンク」の業績が、営業人員の増員等により順調に推移しました。また、その他のコメディカル向け人材紹介サービスの業績も、対応職種の拡大と営業人員の増員等により順調に推移しました。
人材メディアにおいては、介護/福祉職向け求人情報サービス「カイゴジョブ」や看護師向け求人情報サービス「ナース専科求人ナビ」の業績が順調に推移しました。
以上の結果、キャリア分野の当連結会計年度の売上高は、12,720,778千円(前年同期比9.6%増)となりました。
④ ヘルスケア分野
ヘルスケア分野においては、特定のセグメントやテーマでサービス開発を推進しています。認知症をテーマとした情報ポータルサイト「認知症ねっと」は、社会的ニーズの増加やコンテンツの充実により閲覧数が急増し、多くの認知症患者・予備軍及びそのご家族にご利用頂いています。また、エンドユーザ向け健康に関するQ&Aサイト「なるカラ」や管理栄養士/栄養士向けコミュニティサイト「エイチエ」等の業績も順調に推移しました。
以上の結果、ヘルスケア分野の当連結会計年度の売上高は、117,801千円(前年同期比174.1%増)となりました。
⑤ 海外分野
海外分野においては、2015年10月にアジア・オセアニア地域13カ国で医薬情報サービスを展開するMIMSグループを買収しており、売上の増加要因となっています。
また、スリランカにおいて患者向け医師予約サービスを提供しているeChannelling PLCを前連結会計年度6月に子会社化しており、同社も売上の増加要因となっています。さらに、オーストラリアにおいて病院向けに医療費請求プロセス電子化サービスを提供しているEHEALTHWISE SERVICES PTY LTD、韓国において看護師向けコミュニティサービスを提供しているSenior Marketing System Korea Co., Ltd.(旧 NURSCAPE CO., LTD.)の業績も順調に推移しました。
以上の結果、海外分野の当連結会計年度の売上高は、2,601,059千円(前年同期比251.2%増)となりました。
なお、MIMSグループの業績は以下のとおり、3ヶ月遅れにて連結しています。
・貸借対照表:MIMSグループの2015年12月末時点の貸借対照表を、当社グループの当第4四半期連結会計期間末に連結
・損益計算書:MIMSグループの2015年10月から12月の損益計算書を、当社グループの第4四半期連結会計期間に連結
よって、当社グループの当連結会計年度の損益計算書には、MIMSグループの3ヶ月分の業績のみを連結しております。なお、当連結会計年度における当社グループの損益計算書に連結したMIMSグループの売上高は1,581,190千円となっています。
(参考)当社グループにおける業績の季節偏重について
当社グループの業績は、第1四半期連結会計期間及び第4四半期連結会計期間に売上高が偏重する傾向があります。
人材紹介サービスにおいては、当社グループで紹介した求職者(看護師等)が求人事業者に入社した日付を基準として売上高を計上しています。そのため、配置転換、入退社等、一般的に人事異動が起こりやすい4月に売上高が偏重する傾向があります。
求人情報サービスにおいては、広告の掲載や広告への応募があった日付を基準として売上高を計上しています。求人事業者は一般的に人事異動が起こりやすい4月に先駆けて広告活動を積極化するため、売上高が第4四半期連結会計期間に偏重する傾向があります。看護学生向け就職情報誌においては、就職情報誌が発行される第4四半期連結会計期間に売上高が偏重する傾向があります。
MIMSグループの業績においては、薬剤情報を掲載する冊子の発行回数が下期の方が多いこと、また、顧客である製薬会社が年度末である12月に向かい広告宣伝費用の支出を強めていく傾向があること等から、第4四半期連結会計期間を含む下期に売上高が偏重する傾向があります。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、5,147,343千円(前連結会計年度末比2,453,334千円増)となりました。各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は以下のとおりです。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,244,486千円の収入(前年同期は3,103,460千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が3,576,161千円となったこと、減価償却費が557,450千円となったこと、のれん償却額が425,672千円となった一方で、法人税等の支払額が1,287,252千円となったことによるものです。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、18,401,902千円の支出(前年同期は1,049,649千円の支出)となりました。これは主に、「カイポケ」等のシステム開発投資により無形固定資産の取得による支出が772,738千円となったこと、MIMSグループの株式取得等による支出が17,907,051千円となったことによるものです。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、18,656,253千円の収入(前年同期は1,271,984千円の支出)となりました。これは主に、短期借入による収入が19,004,038千円となった一方、配当金の支払による支出が282,744千円となったことによるものです。
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