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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S10059F6

有価証券報告書抜粋 株式会社ワコールホールディングス 業績等の概要 (2015年3月期)


従業員の状況メニュー生産、受注及び販売の状況

(1) 業績
当社グループでは3ヵ年中期経営計画(平成25~27年度)の2年目を迎え、主力事業会社である㈱ワコールを中心に、多様化する国内レディスインナーウェア市場への対応による売上シェアの拡大と、レディスインナーウェア事業以外の体制整備、また海外事業の積極的な展開による成長力強化に取り組みました。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度の連結業績は、大幅な円安によって海外事業の売上高が嵩上げされたものの、国内事業においては、主力事業会社の㈱ワコールを中心に消費税増税後の買い控えや円安の進行に伴う物価上昇の影響で、需要が低調であったことから、全体の売上高は前期を下回りました。利益面では、売上高が減少したことやピーチ・ジョン事業の公正価値を再評価した結果、60億21百万円の減損損失を計上した影響もあり、営業利益は前期を大きく下回りました。
・売上高 1,917億65百万円 (前期比 1.0%減)
・営業利益 70億82百万円 (前期比 48.9%減)
・税引前当期純利益 113億42百万円 (前期比 24.6%減)
・当社株主に帰属する当期純利益 84億44百万円 (前期比 16.4%減)
オペレーティング・セグメントの実績を示すと次のとおりであります。
① ワコール事業(国内)
国内事業においては、5つの注力分野(地域・年齢層・価格・製造分野の改革・在庫管理)の推進を掲げ、顧客との接点強化と外部環境の変化に対応できる体制を構築してきました。
しかしながら、期首から消費税増税後の消費低迷が長期化し、一部高額商品などに対する需要が持ち直したものの、全体では厳しい商況となりました。
㈱ワコールのワコールブランド事業本部につきましては、新設したチャネル専用ブランドやプレステージブランド、シニア向けブランドなどは堅調に推移しましたが、主力アイテムであるブラジャーやボトムが苦戦し、全体の売上は前期を下回りました。
ウイングブランド事業本部につきましては、秋冬に発売した新製品ボトムや季節性の高い機能肌着は消費者ニーズを捉え好調に推移しましたが、主力アイテムであるブラジャーがTVCFの中止などにより認知が不足したことや商品力で他社との差別化ができなかったことで苦戦し、全体の売上は前期を大きく下回りました。
小売事業本部につきましては、ショッピングモールを中心に展開している直営店「AMPHI(アンフィ)」は、月ごとの様々な販促イベントやモデル、スタイリストとのコラボ商品展開など常に売場鮮度を保つことで入店客数が増加し好調に推移しました。また、アウトレットモールで展開する「ワコールファクトリーストア」もインバウンド対応(免税店拡大)が奏功し、全体の売上は前期を上回りました。
ウエルネス事業部につきましては、スポーツコンディショニングウェア「CW-X(シーダブリュ-エックス)」ブランドは、売場陳列什器の刷新や大型選手との契約などの投資に即効性を欠き、苦戦しました。また、大手医薬品メーカーとの共同開発商品の店頭売上は、順調に推移したものの、売上を牽引することができませんでした。この結果、全体の売上は前期を大きく下回りました。
通信販売事業部につきましては、カタログ販売がシーズンを通して苦戦しました。インターネット販売についても4月のサイト閉鎖の影響分を取り戻すためにウェブ広告を強化したものの成果が出ず、全体の売上は前期を大きく下回りました。
このように、主力事業会社である㈱ワコールの売上が前期を下回ったことにより、ワコール事業(国内)セグメント全体の売上は前期を下回りました。利益面では、㈱ワコールにおける販管費の削減、円安による加工賃や仕入れなどの原価上昇を抑制したものの、売上高の減少が大きく影響し、営業利益は前期を大きく下回りました。
・売上高 1,122億3百万円 (前期比 5.0%減)
・営業利益 84億44百万円 (前期比 9.0%減)
② ワコール事業(海外)
米国ワコールにつきましては、高級品市場でのシェアの拡大とともに開発生産体制の整備を通じて強固な収益構造の実現に取り組みました。売上面では、百貨店の店頭売上の低迷が続く中、主力アイテムのブラジャーが好調に推移したことや、1月からのヨーロッパコレクションの新規展開、インターネット販売や周辺国での販売も伸長したことにより現地通貨ベースで前期を上回りました。また、利益面では売上の増加により、営業利益は前期を上回りました。
中国ワコール(1~12月)につきましては、中間層市場向けブランドの育成とともに粗利益率改善による収益力向上に取り組みました。売上面では、倹約令の影響で百貨店チャネルにおける高価格帯ブランドが低調に推移しましたが、中間層向けブランド「LA ROSABELLE(ラ・ロッサベル)」の展開店舗増加やインターネット販売などが好調に推移し、現地通貨ベースで前期並みとなりました。利益面では、現地材料調達比率を高めたことや特価品のインターネットやアウトレットでの販売を拡大したことなどにより大きく粗利益率が改善しました。また、不採算店舗の撤退や人員の適正配置により営業利益は前期を大きく上回りました。
ワコールヨーロッパにつきましては、米国ワコールとの連携をはかり、ワコールブランド事業の成長強化や、欧州事業の中核を担うためのマネジメント整備に取り組みました。英国においては、ロシアや中東からの観光客が減少したものの大手百貨店の復調とワコールブランド商品の展開拡大が寄与し、売上は堅調に推移しました。しかし、ユーロ圏、特にフランスでは、欧州経済不安による消費意欲の低下が影響し、売上が苦戦しました。また、米国では一部得意先のMD方針の変更などにより百貨店チャネルが苦戦しました。これらによって、売上は現地通貨ベースでは前期を下回ったものの、大幅な円安のため邦貨換算ベースでは前期を上回りました。利益面では、売上の減少と欧州事業体制の変更に係る費用などを計上したことから、営業利益は前期を大きく下回りました。
これらの結果、ワコール事業(海外)セグメントの売上高、営業利益ともに前期を大きく上回りました。
・売上高 481億7百万円 (前期比 10.2%増)
・営業利益 47億76百万円 (前期比 18.3%増)
③ ピーチ・ジョン事業
ピーチ・ジョン事業につきましては、顧客数増加を通じた売上の拡大に取り組みました。主力の通信販売は、インナーウェアは前期並みでしたが、アウターウェアと雑貨が落ち込み、WEBサイトの操作性向上も大きく貢献せず、売上は前期を大きく下回りました。国内直営店につきましては、若年層やキャリア層をターゲットにした新業態店舗などの出店で店舗数が増えたことで売上が前期を上回りました。海外につきましては、香港では新店舗や客数の増加などにより好調に推移しましたが、中国では直営店が苦戦し前期を下回りました。
これらの結果、ピーチ・ジョン事業セグメント全体の売上は、前期を大きく下回りました。利益面では、売上の減少と円安により原価率が上昇したことやのれん及びその他の無形固定資産の減損損失を計上したことにより大幅な営業損失となりました。
・売上高 116億26百万円 (前期比 6.9%減)
・営業損失 62億96百万円 (前期は営業利益 83百万円)
④ その他
その他セグメントにおいては安定した収益構造の確立や経営基盤の強化に取り組みました。
ルシアンにつきましては、マテリアル事業は、新規取引などにより好調に推移しましたが、主力のインナー事業をはじめ、アパレル事業も苦戦し、全体の売上は前期を大きく下回りました。利益面では、海外子会社工場の本格稼働により収益は改善しつつありますが、売上の減少に加え、円安の影響により加工賃・材料費が上昇し粗利益率が低下した結果、営業損失となりました。
マネキンの製造販売やレンタル、商業施設の設計や施工を行う七彩につきましては、物販事業は苦戦しましたが、レンタル事業については、新規取引などにより前期を上回りました。また、工事事業も物件の受注が増加したことにより好調に推移し、全体の売上は前期を上回りました。利益面では、工事事業の原価率上昇が影響し前期を下回りました。
これらの結果、その他セグメント全体の売上は前期を上回りましたが、営業利益は前期を大きく下回りました。
・売上高 198億29百万円 (前期比 1.3%増)
・営業利益 1億58百万円 (前期比 65.4%減)
地域別セグメントの実績を示すと次のとおりであります。
① 日本
㈱ワコールにつきましては、消費税増税後の買い控えや円安に伴う物価上昇の影響により需要が低調であったことから、売上は前期を下回りました。利益面でも、販管費の削減や原価上昇の抑制に努めたものの、売上の減少が大きく影響し、営業利益は前期を下回りました。
㈱ピーチ・ジョンにつきましては、直営店は、店舗数が増えたことにより売上が増加しましたが、主力の通信販売は苦戦し、全体の売上は前期を下回りました。利益面では、売上の減少と円安により原価率が上昇したことにより、営業損失となりました。
㈱ルシアンにつきましては、マテリアル事業は、新規取引などにより好調に推移しましたが、主力のレディスインナーウェアやアウターウェアなどが苦戦し、全体の売上は前期を下回りました。利益面では、売上の減少に加え、円安の影響を受け原価率が上昇したことも重なり、営業損失となりました。
㈱七彩につきましては、物販事業は苦戦しましたが、レンタル事業の新規取引や工事事業の物件の受注が増加したことにより、全体の売上は前期を上回りました。利益面では、工事事業の原価率上昇などにより前期を下回りました。
これらの結果、売上高1,432億50百万円で、前期に比し4.3%の減少となりました。
② アジア・オセアニア
中国ワコールにつきましては、百貨店チャネルにおける高価格帯ブランドが低調に推移しましたが、中間層向けブランド「LA ROSABELLE(ラ・ロッサベル)」の展開店舗の増加やインターネット販売などが好調に推移し、売上は現地通貨ベースで前期並みとなりました。利益面では、現地材料調達比率を高めたことや、不採算店舗の撤退や人員の適正配置により収益が改善し、営業利益は前期を大きく上回りました。
㈱ピーチ・ジョンの海外直営店は、香港は店舗数や客数の増加により好調に推移しましたが、中国は苦戦しました。
これらの結果、売上高は162億61百万円で、前期に比し9.3%の増加となりました。
③ 欧米
米国ワコールにつきましては、主力アイテムのブラジャーが好調に推移したことや、インターネット販売や周辺国での販売も伸長したことにより、売上は現地通貨ベースで前期を上回りました。また、利益面でも売上の増加により、営業利益は前期を上回りました。
ワコールヨーロッパにつきましては、英国ではワコールブランド商品の展開拡大が寄与し、売上は堅調に推移しましたが、ユーロ圏、特にフランスでは欧州経済不安が影響し、苦戦しました。北米では、一部得意先のMD方針変更などにより百貨店チャネルが苦戦しました。
その結果、売上は現地通貨ベースで前期を下回りました。また、利益面では、売上の減少と欧州事業体制の変更に係る費用などを計上したことから、営業利益は前期を大きく下回りました
これらの結果、売上高は322億54百万円で、前期に比し10.5%の増加となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比し77億52百万円増加し、384億10百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、当期純利益87億44百万円に減価償却費や繰延税金などによる調整を加えた金額に対して、資産及び負債の増減などによる調整を行った結果、143億37百万円の収入(前期に比し53億88百万円の収入増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得があったものの、売却可能有価証券の売却及び償還収入や絵画の売却収入などにより、1億64百万円の収入(前期に比し14億94百万円収入減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払や短期借入金(3ヶ月未満)の返済などにより、83億91百万円の支出(前期に比し28億37百万円の支出増)となりました。

従業員の状況生産、受注及び販売の状況


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