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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AQE1

有価証券報告書抜粋 株式会社ワコールホールディングス 業績等の概要 (2017年3月期)


従業員の状況メニュー生産、受注及び販売の状況

(1) 業績
当社グループは、当連結会計年度を初年度とした中期経営計画(平成28~30年度)をスタートさせ、グループ経営基盤の整備を土台に、国内事業の収益確保、海外事業の更なる成長、グループ内のシナジー発揮による競争力強化、事業ポートフォリオ拡大への挑戦という5つの基本方針に沿って、収益性と事業効率の向上を進めております。同時に、効果的な資本政策を遂行することで企業価値の向上を目指しております。
当連結会計年度においては、国内における卸事業の生産性向上と小売事業の収益性向上、海外における事業基盤の整備と強化に着実に取り組みました。国内事業においては、高額品の消費鈍化や量販店の閉鎖が進むなか、新機能商品の開発や、直営店におけるキャンペーン商品の共通化を進めました。海外事業においては、引き続き、現地に根ざした経営を尊重しながら、技術と品質に裏打ちされた高級品としてのブランド価値の向上、大きく伸長するEC市場への対応力の強化に努めました。また、タイの材料製造会社2社、ミャンマーの縫製会社の稼働にこぎつけ、製造品質とコスト競争力の高い材料と製品の安定供給に向けての基盤整備を行いました。
この結果、当連結会計年度の売上高は、国内事業では店頭売上が堅調に推移したものの、得意先の在庫抑制により前期を下回りました。海外事業は、現地通貨ベースでは、ヨーロッパがポンド安による嵩上げ効果もあって前期を上回り、米国と中国は前期並みに推移しました。しかしながら、邦貨換算ベースでは、当社グループ全体の売上高は、円高の影響を受けて前期を下回る結果となりました。
営業利益は、国内事業の販管費の増加やフランス子会社の清算手続関連費用の計上によって前期を大きく下回ったものの、当初の計画を上回りました。また、税引前当期純利益は、第1四半期に計上した固定資産(土地)の譲渡による売却益のため、前期を大きく上回りました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高営業利益率は5.6%、ROE(株主資本当社株主に帰属する当期純利益率)は5.5%となりました。
・売上高 1,958億81百万円 (前期比 3.5%減)
・営業利益 110億65百万円 (前期比 20.2%減)
・税引前当期純利益 165億69百万円 (前期比 10.8%増)
・当社株主に帰属する当期純利益 125億25百万円 (前期比 12.2%増)
オペレーティング・セグメントの実績を示すと次のとおりであります。
① ワコール事業(国内)
㈱ワコールのワコールブランド事業本部の売上高につきましては、着け心地が快適な新機能ブラジャーが好調に推移したほか、眠り心地にこだわるパジャマが消費者の支持を得て伸長しました。一方、高額品の消費鈍化、訪日客の購入単価の下落、暖冬や申年における需要増加の反動などから、高級ブランドや肌着商品が苦戦し、前期を下回る結果となりました。
ウイングブランド事業本部の売上高につきましては、ブラジャーが、春夏商品の好調を受けて通期の店頭売上も好調に推移しました。また、ジュニア世代向けブランド「プリリ」が、展開店舗数の増加効果で大きく前期実績を上回りました。しかしながら、ボトムが前期の好調実績の反動で苦戦したほか、量販店における不採算店の閉鎖と在庫圧縮が進み、前期を下回りました。
小売事業本部の売上高につきましては、直営店「AMPHI(アンフィ)」、アウトレット「ファクトリーストア」ともに購入客数は減少しましたが、店頭値引をはじめ販売手法の見直しを進めて客単価が上昇した結果、いずれも前期並みの実績となりました。しかし、共通キャンペーン商品「BRAGENIC(ブラジェニック)」の拡販等により、事業本部全体の売上高は前期を上回りました。
ウエルネス事業部の売上高につきましては、「CW-X(シーダブリュ-エックス)」のスポーツブラが堅調に推移したものの、市場競争が激化している機能性タイツが、スポーツチェーン店、アウトドア専門店ともに苦戦しました。また、米国向けの輸出販売も不調で前期を下回りました。
通信販売事業部の売上高につきましては、LINE活用によるキャンペーンやカタログ発行部数の見直し、会員顧客へのアプローチによる需要喚起によって、第4四半期では好調な実績に転じましたが、通期では第3四半期までのカタログ事業の不調が影響し前期を下回りました。
㈱Ai(アイ)の売上高につきましては、水着に集約した自社ECサイトの実績が堅調でしたが、最需要期に展開する季節型店舗の不振に加え、百貨店チャネルの売場縮小、他社ECサイトの不調に伴う返品増加から前期を下回る結果となりました。
この結果、当該セグメントの売上高は前期に比べ1.8%の減少となりました。営業利益は、㈱ワコールにおける退職給付費用の増加、新京都ビルの営業開始に伴う一時費用や減価償却費の発生、税制改正による外形標準課税の増税を受けて、前期に比べ21.0%の減少となりました。
・売上高 1,183億89百万円 (前期比 1.8%減)
・営業利益 69億59百万円 (前期比 21.0%減)
② ワコール事業(海外)
ワコールインターナショナル(米国)の現地通貨ベースの売上高につきましては、米国の小売環境において店舗販売からECへのシフトが鮮明となるなかで百貨店の店頭売上が苦戦しました。一方、ECでは自社サイトが大きく伸長、また、百貨店のECサイトや他社サイトを経由した販売も大きく伸長した結果、前期並みとなりました。売上利益率は、価格政策によって値引が減少したこと、EC売上比率が上昇したことなどによって向上しました。しかしながら、現地通貨ベースの営業利益は、EC販売強化に向けた販売費の増加、医療保険料の上昇に伴う人件費の増加、直営アウトレットの不採算店閉鎖費用の影響から、前期を下回りました。
ワコールヨーロッパ(英国)の現地通貨ベースの売上高につきましては、英国において主力百貨店が堅調だったほか、北米のECが好調に推移しました。また、豊満体型ブランドの「Elomi(エロミ)」は、国を超えて欧州、北米、豪州といった全市場で前期を大きく上回る伸長を遂げました。事業清算を行った「Huit(ユイット)」ブランドのマイナス影響が大きかったものの、全体では非ポンド圏売上の為替による嵩上げ効果で前期を上回りました。現地通貨ベースの営業利益は、売上高の増加に伴う売上利益の増加があったものの、フランス子会社の清算手続関連費用やIT投資による費用の増加の影響により、前期を大きく下回る結果となりました。
中国ワコールの現地通貨ベースの売上高につきましては、価格と品質やサービスの価値バランスを見極める消費者の選択眼が高まっているなか、「ワコール」ブランドのキャンペーン売上が苦戦し、百貨店の店頭売上が伸び悩みました。しかしながら、ECでは「双十一(ダブルイレブン)」と呼ばれるオンラインショッピング祭当日の実績が好調だったこともあり堅調に推移しました。この結果、全体では上半期には苦戦しましたが、通期では前期並みとなりました。また、現地通貨ベースの営業利益は、中間層向けブランド「ラ・ロッサベル」の不採算店閉鎖と出店凍結を行い、前期を上回りました。
これらの結果に加え、当期は円高の進展による為替の影響を受けて、当該セグメントの邦貨換算ベースでの売上高は前期に比べ6.6%の減少、営業利益は31.1%の減少となりました。
・売上高 484億23百万円 (前期比 6.6%減)
・営業利益 30億55百万円 (前期比 31.1%減)
③ ピーチ・ジョン事業
㈱ピーチ・ジョンの売上高につきましては、都内の既存店を中心に国内直営店が好調に推移したことを受け、当期において店舗事業の売上高が通信販売事業を上回る結果となりました。また、他社ECサイトでは当期を通して大きく伸長しました。海外子会社は、香港、中国ともに好調に実績を伸ばしました。一方、国内の通信販売事業では、アウターウェアが苦戦するなど大きく前期を下回ったため、全体では前期並みとなりました。営業利益は、為替の影響により売上利益率が改善されたほか、通販カタログの製作費等の削減、中国子会社の黒字転換が寄与し、前期を大きく上回る結果となりました。
・売上高 111億7百万円 (前期比 0.7%減)
・営業利益 3億74百万円 (前期比 45.0%増)
④ その他
㈱ルシアンの売上高につきましては、主力のインナー事業では、第4四半期に実施した「部活ブラキャンペーン」が好調だったものの、秋冬シーズンの不振により通期では苦戦しました。手芸品などを対象にしたアート・ホビー事業は、北米向けリピート・オーダーが不振でした。この結果、全体でも前期を下回りました。営業利益は、為替影響によって売上利益率が上昇したことに加えて、インナー事業の商品単価の上昇、インナー、アート・ホビー両事業の高収益商品の売上比率が高まり、前期の営業損失から黒字に転換しました。
㈱七彩の売上高につきましては、レンタル事業では期間限定ショップや催事会場向けが堅調だったものの、百貨店をはじめとする常設売場向けで苦戦しました。工事事業では衣料品業界の景況感悪化から、得意先の売場改装の延期が相次ぎ前期を下回りました。物販事業では工事延期のあおりを受けて苦戦しました。この結果、全体では前期を下回る結果となりました。営業利益は、レンタル事業の原価上昇、売上利益率の低い工事事業の構成比増加から売上利益率が低下したため、営業経費の抑制を進めましたが、前期を大きく下回りました。
これらの結果から、当該セグメントの売上高は前期に比べ6.9%の減少、営業利益は86.0%の増加となりました。
・売上高 179億62百万円 (前期比 6.9%減)
・営業利益 6億77百万円 (前期比 86.0%増)
地域別セグメントの実績を示すと次のとおりであります。
① 日本
当該セグメント(日本)の実績は、前述したオペレーティング・セグメント、「①ワコール事業(国内)」の売上高、営業利益の実績に、「③ピーチ・ジョン事業」と「④その他」のうち、国内における実績を加えております。
当該セグメントで大きな比重を占める㈱ワコールは、オペレーティング・セグメント項に既述のとおり、売上高、営業利益ともに前期を下回る結果となりました。
㈱ピーチ・ジョンの売上高は、直営店が好調で店舗事業が伸長した一方、通販事業が苦戦し前期並みとなりました。営業利益は、為替の影響で売上利益率が改善し、前期を大きく上回りました。
㈱ルシアンの売上高は、前述のとおり、インナー事業、アート・ホビー事業ともに不振で前期を下回りました。営業利益は、為替の影響に加えて、高収益商品の売上比率が上昇したことから、売上利益率が大きく改善、前期は営業損失でしたが、黒字化しました。
これらの結果を受けて、売上高、営業利益ともに前期を下回りました。
・売上高 1,470億61百万円 (前期比 2.4%減)
・営業利益 77億38百万円 (前期比 16.9%減)

② アジア・オセアニア
中国ワコールにつきましては、オペレーティング・セグメントの実績に記載のとおり、現地通貨ベースにおいて、売上高は前期並み、営業利益は前期を上回る結果となりました。
香港ワコールにつきましては、現地通貨ベースにおいて、売上高は、「ワコール」ブランドが、主力百貨店の改装に伴う売場の変更によって苦戦しましたが、「ピーチ・ジョン」ブランドが、旗艦店をはじめ好調に推移し、前期並みとなりました。営業利益は、売上利益率の低いピーチ・ジョンブランドの売上比率上昇や、販売員の増加に伴う人件費増などから、前期を下回りました。
また、当該セグメント(アジア・オセアニア)には、ワコールヨーロッパの子会社が事業を展開している、オセアニア、イスラエルでの実績も加えております。オセアニア、イスラエルにおける現地通貨ベースでの実績は、売上高は、「ワコール」ブランド、豊満体型の女性向けブランド「Elomi(エロミ)」が伸長し、前期を大きく上回りました。営業利益は、ポンド安による売上利益率の上昇もあって好転しました。また、イスラエルは前期の損失から黒字化しました。
さらに、当期より、タイの製造会社2社、ミャンマーの縫製会社が稼働し、邦貨ベースでの売上高およそ32億円、営業損失およそ3億円を積算しています。
これらの結果、邦貨換算ベースでは、売上高、営業利益ともに、前期を上回る結果となりました。
・売上高 191億87百万円 (前期比 7.2%増)
・営業利益 17億58百万円 (前期比 27.3%増)

③ 欧米
ワコールインターナショナル(米国)につきましては、オペレーティング・セグメント項に既述のとおり、現地通貨ベースにおいて、売上高は前期並み、営業利益は前期を下回る結果となりました。
ワコールヨーロッパにつきましては、現地通貨ベースにおいて、売上高は、英国百貨店が堅調、また、北米のECが好調だったことに加え、ユーロ圏での専門店も好調に推移し、前期を上回りました。しかしながら、営業利益は、フランス子会社の清算手続関連費用の影響を受けて、前期を大きく下回りました。
この結果、邦貨換算ベースでは、円高の進展による為替の影響も相まって、売上高、営業利益ともに、前期を大きく下回る結果となりました。
・売上高 296億33百万円 (前期比 13.7%減)
・営業利益 15億69百万円 (前期比 50.6%減)

(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比し64百万円減少し、339億95百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、当期純利益126億48百万円に減価償却費や繰延税額などによる調整を加えた金額に対して、資産及び負債の増減などによる調整を行った結果、163億51百万円の収入(前期に比し37億16百万円の収入増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得などにより、30億32百万円の支出(前期に比し83億75百万円の支出減)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払及び自己株式の取得などにより、130億55百万円の支出(前期に比し85億8百万円の支出増)となりました。

従業員の状況生産、受注及び販売の状況


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