有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YGCF (EDINETへの外部リンク)
鉄建建設株式会社 研究開発活動 (2026年3月期)
当社の研究開発においては、鉄道工事を中心に培ってきた技術を中核として、土木・建築ともに幅広い工事領域へ展開していくという技術戦略に基づき、安全性、品質の向上、建設DXの推進を図り、工事領域の拡大と持続的な競争力・収益力の向上につなげていきます。また、持続可能な社会の実現に向けた社会課題解決に資する技術開発など多くの分野の研究開発にも挑戦し取り組んでいます。
当連結会計年度の研究開発費は1,231百万円(土木工事1,132百万円・建築工事98百万円)で、主な研究開発活動及びその成果は次のとおりです。なお、研究開発活動には、子会社である株式会社ジェイテックとの共同研究開発が含まれます。
(1)土木分野
①DX推進に向けた技術開発
a.「点群データを活用した軌道面監視システム」の開発
線路内に立ち入ることなく軌道面を監視することが可能なシステムを、東日本旅客鉄道株式会社と共同で開発しました。従来の軌道面監視は、自動追尾式トータルステーション等を用いてあらかじめ決められたポイントの変状監視を行っており、計測結果を把握するまでに数分の時間を要しています。また機器の設置やメンテナンスのため、線路内に立ち入る必要があります。本システムは、線路外に設置した3Dセンサで取得した点群データを解析し、監視エリア全体の変状の有無をリアルタイムに把握するものです。一定以上の変位を検知した場合には、現地での警報及び関係者への通知を行います。これにより、従来必要であった線路内立ち入り作業の削減及び監視の効率化が可能となりました。今後は、実用化に向けた検証を進めてまいります。
b.「非GNSS環境下におけるマシンガイダンス技術」の開発
汎用重機を用いた施工の自動化・遠隔化技術の開発をCalTa株式会社、株式会社マップフォーと共同で進めています。土木現場では、トンネル内、高架下、地下空間などGNSS信号が届かない環境が多く存在し、マシンガイダンス技術の導入を阻む大きな課題となっています。この課題を克服するため、非GNSS環境下において重機オペレーターがリアルタイムに掘削状況を把握できるシステムの開発に取り組み、点群及び画像解析技術を活用したマシンガイダンスを実現しました。本技術は、撮影カメラと可搬式LiDARが一体となった装置と独自開発の自動検出システムにより、非GNSS環境下の施工状況をリアルタイムでモニタリングすることを可能にするものです。これによりGNSS受信環境に依存しない建設現場のマシンガイダンスが可能となり、安全性や生産性の向上に大きく貢献します。
②生産性向上に向けた技術開発
a.機械式深礎工法「Shinso-MaN W工法」の開発
山間部における大型送電鉄塔基礎工事の安全性と生産性向上を目的として、硬質地盤に対応した機械式深礎工法「Shinso-MaN W工法」を東北電力ネットワーク株式会社他3社と共同で開発しました。従来の硬質地盤掘削は、人力もしくは小型バックホウを併用し岩盤破砕及び掘削を行うため、重機との接触リスクや作業効率の低下という課題がありました。本工法は、バケットとブレーカーを備えた双腕型掘削機を用い、掘削作業を坑外から遠隔操作で実施するものです。また、本工法については、2025年度において、実大規模での実証試験を実施し、遠隔操作による掘削作業の施工性及び安全性を確認しました。今後は現場導入を図るとともに継続的に工法の改良を進めてまいります。
③サステナブル推進に関する技術開発
a.ジオポリマーコンクリート「セメノン」の本格導入に向けた取組
CO2排出量を大幅に削減でき、高い耐酸性(硫化水素環境)を有するジオポリマーコンクリート「セメノン」の本格導入に向け、株式会社IKKと共同で実証実験を進めています。「セメノン」は、従来のセメントコンクリートと比較してCO2排出量を最大で約80%削減できます。また、耐酸性試験においては、質量変化率で約17倍の耐酸性を有することを確認しています。本材料について、劣化量測定試験や各種長期耐久性試験を実施し、長期的な性能評価を進めています。また、下水道管施設内における暴露試験についても実施を予定しています。今後も、下水道管路(シールド工法セグメント)等への適用に向けた検証を継続してまいります。
(2)建築分野
①大型物流倉庫・工場への対応
~鉄建式変位制御型座屈拘束ブレース(ディレイブレース®)の適用~
大型物流倉庫・工場においては構造合理性に優れた構造形式として、ロングスパン・高荷重に対応可能な鉄骨造が多く採用されます。また、耐震性能を向上させ地震時の揺れを抑えるために座屈拘束ブレースが採用される事例があります。当社では、BCP対応として中地震時の初期段階ではブレースに軸力を生じさせず、大地震時の段階において初めてブレースに軸力を生じさせるディレイブレース(GBRC性能証明 第22-25号)を開発しました。ディレイブレースは座屈拘束ブレースにオクトブレースを使用し、主架構とブレースの接合部ガセットプレートのボルト孔をスロットホール形状にすることにより、所定の層間変位角に達した段階でブレースに軸力が作用する機構を有した座屈拘束ブレースです。この度、ディレイブレースを鉄骨造2階建ての工場に提案して採用されました。今後、発生が予想されている南海トラフ地震のような長時間の揺れを伴う巨大地震への対応として有効な制震ブレースとして、BCP対応を含めて適用をめざしてまいります。
②線路上空建物における鉄骨柱の建て方工法の開発
~駅改良工事で昼間に試験施工を実施~
線路上空の人工地盤上(床スラブ)で鉄骨造の建物を構築する際には、元来、組立て用クレーン等の揚重機を用いて吊り上げる作業があることから、線路上に鉄骨部材が落下するリスクを潜在的に含んでいます。万一落下した場合には、鉄道輸送に影響を及ぼす重大な事故につながるおそれがあるため、列車が運行していない夜間に実施することが一般的でした。今回、建設済みの下層の柱(下柱)に、新しく構築する鉄骨柱(上柱)を床スラブに寝かせて連結させ、クレーン等で上柱を建て起こす補助機構「コラムキーパー」を開発しました。「コラムキーパー」を設置する下柱と上柱の一面は、仮設の治具用エレクションピースを設けて連結プレートで緊結し、上柱と下柱の間に回転台座治具を取り付けてスムーズに円転させることで、安全に建て起こしができます。上柱と下柱を連結して建て起こすため、必要最小限の高さで鉄骨柱の楊重を可能にするとともに、上柱の転倒や落下するリスクが低減されます。当社の駅改良現場(発注者:東日本旅客鉄道株式会社)において、常設のタワークレーンを用いて昼間に試験施工を実施して、上柱の建て起こし開始から上柱と下柱の仮接続まで、作業は約30分で終えることができました。今後も、駅改良工事におけるさまざまな条件に対応した工法にすべく改良を実施し、発注者と適応範囲を協議しながら、さらなる安全を担保した施工技術の実現をめざしてまいります。
③BIM活用による打設シミュレーションシステムの開発
~BIMで変えるコンクリート打設計画のDX~
コンクリート打設工事は、施工品質及び工程管理に大きな影響を及ぼす重要な工程であり、従来は数量算出や打設計画、生コン配車計画が担当者の経験や慣習に依存し、計画精度や品質確保の面で課題がありました。当社では、これらの課題解決を目的にBIMデータを活用したコンクリート打設シミュレーションシステムを開発しました。本システムは、BIMモデルから躯体数量を自動的に抽出し、工区分けを含む計画立案に必要な基礎情報を迅速かつ正確に把握できる点を特徴としています。打込み位置や順序、打込み速度、打重ね条件等を設定することで、計画段階で打設工程を可視化し、計画内容の妥当性を客観的に検証するとともに、関係者間の合意形成を支援します。また、打ち継ぎ時間間隔や生コン車の運搬・入替条件を考慮したタイムスケジュールを作成することで、品質確保と生コンの過不足抑制を両立した計画立案が可能となります。さらに、計画及び実績データをクラウド上で共有・蓄積できる仕組みを整備しており、将来的には工事進捗管理や品質管理への活用、次回以降の計画精度向上につなげることを想定しています。今後は現場適用を通じた検証と機能改善を重ね、施工品質向上及び工程の標準化を推進してまいります。
(3)不動産事業、付帯事業及びその他
研究開発活動は特段行われていません。
当連結会計年度の研究開発費は1,231百万円(土木工事1,132百万円・建築工事98百万円)で、主な研究開発活動及びその成果は次のとおりです。なお、研究開発活動には、子会社である株式会社ジェイテックとの共同研究開発が含まれます。
(1)土木分野
①DX推進に向けた技術開発
a.「点群データを活用した軌道面監視システム」の開発
線路内に立ち入ることなく軌道面を監視することが可能なシステムを、東日本旅客鉄道株式会社と共同で開発しました。従来の軌道面監視は、自動追尾式トータルステーション等を用いてあらかじめ決められたポイントの変状監視を行っており、計測結果を把握するまでに数分の時間を要しています。また機器の設置やメンテナンスのため、線路内に立ち入る必要があります。本システムは、線路外に設置した3Dセンサで取得した点群データを解析し、監視エリア全体の変状の有無をリアルタイムに把握するものです。一定以上の変位を検知した場合には、現地での警報及び関係者への通知を行います。これにより、従来必要であった線路内立ち入り作業の削減及び監視の効率化が可能となりました。今後は、実用化に向けた検証を進めてまいります。
b.「非GNSS環境下におけるマシンガイダンス技術」の開発
汎用重機を用いた施工の自動化・遠隔化技術の開発をCalTa株式会社、株式会社マップフォーと共同で進めています。土木現場では、トンネル内、高架下、地下空間などGNSS信号が届かない環境が多く存在し、マシンガイダンス技術の導入を阻む大きな課題となっています。この課題を克服するため、非GNSS環境下において重機オペレーターがリアルタイムに掘削状況を把握できるシステムの開発に取り組み、点群及び画像解析技術を活用したマシンガイダンスを実現しました。本技術は、撮影カメラと可搬式LiDARが一体となった装置と独自開発の自動検出システムにより、非GNSS環境下の施工状況をリアルタイムでモニタリングすることを可能にするものです。これによりGNSS受信環境に依存しない建設現場のマシンガイダンスが可能となり、安全性や生産性の向上に大きく貢献します。
②生産性向上に向けた技術開発
a.機械式深礎工法「Shinso-MaN W工法」の開発
山間部における大型送電鉄塔基礎工事の安全性と生産性向上を目的として、硬質地盤に対応した機械式深礎工法「Shinso-MaN W工法」を東北電力ネットワーク株式会社他3社と共同で開発しました。従来の硬質地盤掘削は、人力もしくは小型バックホウを併用し岩盤破砕及び掘削を行うため、重機との接触リスクや作業効率の低下という課題がありました。本工法は、バケットとブレーカーを備えた双腕型掘削機を用い、掘削作業を坑外から遠隔操作で実施するものです。また、本工法については、2025年度において、実大規模での実証試験を実施し、遠隔操作による掘削作業の施工性及び安全性を確認しました。今後は現場導入を図るとともに継続的に工法の改良を進めてまいります。
③サステナブル推進に関する技術開発
a.ジオポリマーコンクリート「セメノン」の本格導入に向けた取組
CO2排出量を大幅に削減でき、高い耐酸性(硫化水素環境)を有するジオポリマーコンクリート「セメノン」の本格導入に向け、株式会社IKKと共同で実証実験を進めています。「セメノン」は、従来のセメントコンクリートと比較してCO2排出量を最大で約80%削減できます。また、耐酸性試験においては、質量変化率で約17倍の耐酸性を有することを確認しています。本材料について、劣化量測定試験や各種長期耐久性試験を実施し、長期的な性能評価を進めています。また、下水道管施設内における暴露試験についても実施を予定しています。今後も、下水道管路(シールド工法セグメント)等への適用に向けた検証を継続してまいります。
(2)建築分野
①大型物流倉庫・工場への対応
~鉄建式変位制御型座屈拘束ブレース(ディレイブレース®)の適用~
大型物流倉庫・工場においては構造合理性に優れた構造形式として、ロングスパン・高荷重に対応可能な鉄骨造が多く採用されます。また、耐震性能を向上させ地震時の揺れを抑えるために座屈拘束ブレースが採用される事例があります。当社では、BCP対応として中地震時の初期段階ではブレースに軸力を生じさせず、大地震時の段階において初めてブレースに軸力を生じさせるディレイブレース(GBRC性能証明 第22-25号)を開発しました。ディレイブレースは座屈拘束ブレースにオクトブレースを使用し、主架構とブレースの接合部ガセットプレートのボルト孔をスロットホール形状にすることにより、所定の層間変位角に達した段階でブレースに軸力が作用する機構を有した座屈拘束ブレースです。この度、ディレイブレースを鉄骨造2階建ての工場に提案して採用されました。今後、発生が予想されている南海トラフ地震のような長時間の揺れを伴う巨大地震への対応として有効な制震ブレースとして、BCP対応を含めて適用をめざしてまいります。
②線路上空建物における鉄骨柱の建て方工法の開発
~駅改良工事で昼間に試験施工を実施~
線路上空の人工地盤上(床スラブ)で鉄骨造の建物を構築する際には、元来、組立て用クレーン等の揚重機を用いて吊り上げる作業があることから、線路上に鉄骨部材が落下するリスクを潜在的に含んでいます。万一落下した場合には、鉄道輸送に影響を及ぼす重大な事故につながるおそれがあるため、列車が運行していない夜間に実施することが一般的でした。今回、建設済みの下層の柱(下柱)に、新しく構築する鉄骨柱(上柱)を床スラブに寝かせて連結させ、クレーン等で上柱を建て起こす補助機構「コラムキーパー」を開発しました。「コラムキーパー」を設置する下柱と上柱の一面は、仮設の治具用エレクションピースを設けて連結プレートで緊結し、上柱と下柱の間に回転台座治具を取り付けてスムーズに円転させることで、安全に建て起こしができます。上柱と下柱を連結して建て起こすため、必要最小限の高さで鉄骨柱の楊重を可能にするとともに、上柱の転倒や落下するリスクが低減されます。当社の駅改良現場(発注者:東日本旅客鉄道株式会社)において、常設のタワークレーンを用いて昼間に試験施工を実施して、上柱の建て起こし開始から上柱と下柱の仮接続まで、作業は約30分で終えることができました。今後も、駅改良工事におけるさまざまな条件に対応した工法にすべく改良を実施し、発注者と適応範囲を協議しながら、さらなる安全を担保した施工技術の実現をめざしてまいります。
③BIM活用による打設シミュレーションシステムの開発
~BIMで変えるコンクリート打設計画のDX~
コンクリート打設工事は、施工品質及び工程管理に大きな影響を及ぼす重要な工程であり、従来は数量算出や打設計画、生コン配車計画が担当者の経験や慣習に依存し、計画精度や品質確保の面で課題がありました。当社では、これらの課題解決を目的にBIMデータを活用したコンクリート打設シミュレーションシステムを開発しました。本システムは、BIMモデルから躯体数量を自動的に抽出し、工区分けを含む計画立案に必要な基礎情報を迅速かつ正確に把握できる点を特徴としています。打込み位置や順序、打込み速度、打重ね条件等を設定することで、計画段階で打設工程を可視化し、計画内容の妥当性を客観的に検証するとともに、関係者間の合意形成を支援します。また、打ち継ぎ時間間隔や生コン車の運搬・入替条件を考慮したタイムスケジュールを作成することで、品質確保と生コンの過不足抑制を両立した計画立案が可能となります。さらに、計画及び実績データをクラウド上で共有・蓄積できる仕組みを整備しており、将来的には工事進捗管理や品質管理への活用、次回以降の計画精度向上につなげることを想定しています。今後は現場適用を通じた検証と機能改善を重ね、施工品質向上及び工程の標準化を推進してまいります。
(3)不動産事業、付帯事業及びその他
研究開発活動は特段行われていません。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00065] S100YGCF)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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