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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100J7LZ (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 エア・ウォーター株式会社 研究開発活動 (2020年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


当連結会計年度の研究開発活動につきましては、実用化ステージにある開発テーマを確実に事業へ結びつけることを最重点課題として取り組みました。また、引き続き研究開発投資効率の最大化を目指し、各事業部門及び各事業会社と研究部門が「横議横行」を重ね、事業戦略に合致した研究開発戦略を策定し、経営資源の最適化を図りつつ、スピーディに事業の創造と発展を成すべく、活動を推進しております。
これからも当社グループの持てる技術力を結集し、産業ガスで培ったコア技術を日々進化させると共に医療や農業等の様々な分野へ応用展開することと、オープンイノベーションによる積極的な技術導入を行うことで、技術の継続的な成長と社会に貢献できる成果の結実に鋭意努力してまいります。

セグメントごとの研究開発活動について、以下に示します。

(産業ガス関連事業)
・基幹事業である産業ガス事業においては、ガス製造プロセスの高度化とコスト削減、ガスを利用するアプリケーション開発について、日々研鑽を積み、着々と成果を上げております。

・世界最高水準の効率で、都市ガスから水素ガスを発生させることができる次世代型水素ガス発生装置「VHR」を開発し、2019年8月より1号機の運用を開始しております。今後も鉄鋼・半導体などの底堅い水素需要に対して拡販を推進し、省エネによる環境貢献を進めてまいります。

・脱炭素社会の実現、ならびに原料ソース不足が課題となっている炭酸ガス事業への貢献を目指し、CO2回収・利活用技術の開発に取り組んでおります。当社がこれまで培ってきたガス分離技術ならびにガスアプリケーションを起点に、産・官・学と連携してCO2回収・利用技術の社会実装に向けた研究開発活動を行い、着実に成果を上げております。

(ケミカル関連事業)
・あらゆるモノ・ひとが繋がるIоT時代の基幹コミュニケーションツールとして、5Gがますます重要なものとなってまいりました。5Gで必要となる大量データの通信・処理・蓄積に関し、電子材料にも、より高度な機能・特性が要求されております。半導体前工程から後工程までの幅広い領域で、お客様の高機能化ニーズへの対応を中心に、技術開発を推進しております。

・HDD、シリコンウエハなどの精密研磨に使用されるパッド材に関しては、樹脂技術・プロセス技術を高めることにより、お客様の研磨精度向上に対する恒常的なご要請にお応えしております。
一昨年上市した高周波対応の低誘電正接硬化剤は、順調に販売が進展しており、また、高速通信達成に向けた低誘電ポリイミドに対するニーズも高いことから、改質ポリイミドに向けた原料開発を強化しております。
ビスマレイミド系樹脂は、その高耐熱・低線膨張係数の特性を活かし、パッケージ基板分野を中心に市場展開を進めております。この特徴ある性能に加え、高周波対応を目指した低誘電正接化材料の開発を進めております。
レジスト材料は、微細配線化・多層化に対応した高機能化が要望されており、それに応え得るキノン系光増感剤の需要が拡大しております。これに応えるため製造設備を新設するとともに、キノン類の持つ光機能、レドックス機能等をさらに引き出すべく、大学等との共同研究も継続的に推進しております。


(医療関連事業)
・歯科材料分野では、歯科診療で白いクラウンを提供できる歯科切削加工用材料「ブリージョCADブロック」を開発し市場投入しました。現在、次世代技術である3Dプリント材料の開発を進め、市場投入を予定しております。

・歯髄再生治療関連の研究開発について、2018年度に開始した国立研究開発法人国立長寿医療研究センターとの共同研究に加え、当社グループ会社のアエラスバイオ㈱でも治療開始に向けた取り組みを開始しております。

・医療用ガス分野では、ヘリウム酸素混合ガスの呼吸器用薬としての医薬品化に向け、安全性データ取得のため実施中の医師主導治験に、治験薬提供者として参加し開発を推進しております。

・原子力発電所向けの火災防護対策用消火設備や高耐震性機器などの災害対策商材の開発、また国内消防機関に納入する空気呼吸器の面体(マスク)広視野化による機能性向上などに取り組んでおります。

(エネルギー関連事業)
・将来のエネルギー変革に向けて、LNG関連技術や水素関連技術について、技術の蓄積、洗練、高度化を推進しております。

・小型LNG供給設備である「Vサテライト」を開発し、2019年12月より1号機の運用を開始し、以降多くの引き合いをいただいております。今後もLNG供給の事業拡大に取り組むとともに、お客様の燃料転換を通じてCO2量の削減に貢献してまいります。

(農業・食品関連事業)
・農作物の保存技術や飲食物の品質改善に向けた開発を推進しております。

・農業・食品のイノベーションを創出する技術開発を目的として、2018年6月より室蘭工業大学と「包括的連携研究協力等に関する協定」を締結し、食品の機能性や農作物の栽培技術に関する研究に継続して取り組んでおります。

・野菜・果実の加工技術を一層深め、新たな飲料や原料素材の開発に取り組んでおります。2019年より乾燥野菜の開発を進めており、2020年2月に切干大根を商品化しました。

(海水関連事業)
・海水から塩を造る製塩事業から始まり、多角化により様々な事業展開を行ってまいりました。環境事業では、塩の結晶制御技術を用いた水処理用凝集剤(READ-CX)において改良を加え海外展開を図りました。またこの事業から発展した都市インフラ事業では、マンホール用防食鉄蓋の改良による性能向上及びコストダウンを行いました。

・マグネシア事業ではマグネシア製造の中間製品である水酸化マグネシウムを加工し、化学的に蓄熱する材料(CHARGEMAG®)を開発しました。工業発熱の有効活用により、CO2排出量の削減を通じて地球環境に貢献する製品であります。NEDO事業が完了し、当該プロジェクトは優良事業表彰を受賞、ENEX2020ではデモ機を展示しました。事業化に向けて着々と成果を上げております。


(その他の事業)
・SiC事業では、オンリーワン商材である「大口径SiC on Si基板」の表面に、トランジスタ層を含むGaN層を
成膜した「パワートランジスタ用GaN基板」を開発しました。当社の顧客であるデバイスメーカーが本基板を
用いたパワートランジスタを量産ラインで試作し、実証試験を行った結果、デバイス製造プロセスにおける品質の安定性(歩留まりの向上)を確認することができました。現在、実用化に向けた取り組みを当該顧客と協力して進めております。

・エアゾール事業では、人体用品から家庭用品、塗料、工業・自動車用品まで多種多様なお客様のニーズに対応した研究開発を推進しております。また、飛躍的に成長している化粧品分野に注力し、高品質・高付加価値な化粧品の開発にも取り組んでおります。

なお、当連結会計年度の研究開発費用の総額は3,422百万円であり、産業ガス関連事業が490百万円、ケミカル関連事業が726百万円、医療関連事業が728百万円、エネルギー関連事業が264百万円、農業・食品関連事業が365百万円、海水関連事業が328百万円、その他の事業が516百万円であります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00792] S100J7LZ)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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