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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100R12O (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 株式会社ダイセル 研究開発活動 (2023年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、21,878百万円であります。
なお、当連結会計年度において、当社グループの研究開発活動の状況で特筆すべき内容は、次のとおりでありま す。

・2022年4月には中期戦略『Accelerate2025』で掲げる循環型社会構築のための「4つのシフト(注1)」実現に向けた「産産学学官官」の共創をさらに加速させるため、新たに「バイオマスイノベーションセンター」および「無機複合実装研究所」を設置いたしました。また、医療分野に関連する製品やサービス、研究開発やマーケティング機能を集約し、ニーズ探索の強化と事業シナジー拡大によりメディカル分野のSBU化を目指す「ライフサイエンス事業企画室」を設置いたしました。

(注1)4つのシフト:「新企業集団の形成」「バイオマスプロダクトツリーの実現」「カーボンオフセット、エネルギーオフセットの実現」「健康・安全安心・便利快適・環境といった4つのトリガーによる幸せの提供」

(バイオマスイノベーションセンター)
当社にとって新バイオマスプロダクトツリーの構築やバイオマスバリューチェーン構想の実現は、セルロース事業の更なる発展と、カーボンニュートラルなどの社会課題解決の双方に対して大きい推進力になります。これらの社会実装に向け、関連の取り組みを俯瞰的に管轄する実行組織としてバイオマスイノベーションセンターを新設し、産業・学術・官庁の垣根を越えた共創をより一層加速いたします。

(無機複合実装研究所)
当社は、今後大きな成長が見込まれる次世代パワーデバイスや次世代通信規格6Gに求められる素材として無機有機複合材料に着目し、リサーチセンターにおいて進めてまいりました基礎研究と並行して顧客ニーズに基づく応用研究・開発を進めてまいります。

(ライフサイエンス事業企画室)
当社は、キラルカラム、新規投与デバイス、製剤ソリューションなどダイセルグループが持つ医療関連事業を統合し、それらの事業戦略およびR&D戦略を立案・推進し、世界シェアNo.1を誇るキラルカラムの顧客基盤を活用したグループ内医療関連事業のシナジー追求や、ダイセルグループが持つ製品・技術の特長を生かせる遺伝子治療分野などでの研究開発を加速いたします。

・2022年6月には、国立大学法人神戸大学と当社は、研究・技術の発展と、社会への貢献を目的とした「包括的な産学連携推進に関する協定」を締結いたしました。本協定は、共同研究・受託研究等の企画・実施、組織的連携による人財育成、神戸の立地を生かした産学連携の推進などを定めております。具体的な研究テーマとして、メディカル・ヘルスケア領域で「機能性食品素材の機能評価とメカニズム解明」による健康増進、グリーンケミストリー領域で「水素/メタンのガス分離膜の開発」によるGHG(温室効果ガス)削減への寄与を起点にこれらに続くテーマの検討も進め、イノベーション創出に繋がる研究領域を拡大してまいります。

・2022年10月には、熊本大学産業ナノマテリアル研究所と当社は、「ワンタイムエナジー共同研究講座」を設置いたしました。本研究講座では、熊本大学が培ってきた極限プロセス環境を利用したパルスパワー(注2)などの衝撃エネルギー関連の研究成果と当社が持つ技術「ワンタイムエナジー®」(注3)とのシナジーを発現し、新たな探索研究(注4)を推進することで、まだ世の中にない新たな価値を共創し、物質科学および安全・安心に関わるデバイスの技術の深耕化と医療、ヘルスケア、救命、防災、インフラなど「確実性」や「緊急性」が要求される様々な分野での社会実装を目指します。

(注2)パルスパワー:瞬間的なエネルギーであり、電気エネルギー、化学エネルギー、力学エネルギー、光エネルギー等を時間的又は空間的に圧縮することにより、発生する高エネルギーです。
(注3)ワンタイムエナジー®:世界中で命を守る自動車用エアバッグで培った、ただ一度だけ、安全、確実、瞬時に最適なエネルギーを生み出す技術です。電気自動車の事故時に乗員の感電を防ぐ電流遮断器や薬剤投与デバイス「アクトランザTMラボ」など、今後、様々な領域へ新たな価値を創造・共創してまいります。
(注4)本研究講座の具体的研究テーマ
①ワンタイムエナジーの原理・機構解明及び微生物・細胞等への作用
②ワンタイムエナジー利用による新接合方法(異種材料)
③爆轟法ナノダイヤモンドの構造解析と医工連携研究(医療材料としての研究)
④セイフティデバイスの基礎検討に関する連携研究

セグメント別の活動状況は以下の通りです。

(1) メディカル・ヘルスケア事業

当事業に係る研究開発費は2,180百万円であります。
[ヘルスケアSBU]
ヘルスケアSBUは、ヘルスケア分野において特徴ある素材・技術の開発を進めております。
コスメ事業領域では、サステナブルな素材を化粧品市場へ提供するため、天然原料を使用した酢酸セルロースの真球状微粒子「BELLOCEA®(ベロセア®)」を開発、販売しております。また、ECHA(欧州化学物質庁)の提案するマイクロプラスチック規制に対応可能な高い生分解性と感触を両立する微粒子の開発に力を入れています。
健康食品事業領域では、腸内細菌によって体内で生成される成分(腸内細菌代謝物)に着目した研究・開発を行っております。2021年度はザクロに含まれるポリフェノールの代謝物としてウロリチン-A含有素材を上市したのに続き、ホップ由来ポリフェノールの代謝物の開発を進めております。

[CPIカンパニー]
CPIカンパニーは、キラル事業がターゲットとする低分子合成医薬に加え、成長市場の中・高分子/バイオ医薬市場においてソリューションを提供いたします。新規製品の継続的開発・上市とテクニカルサービスの充実により世界トップシェアを維持しております、光学分割用カラム事業では、新規耐溶剤型キラルカラム第11弾のCHIRALPAK IM製品を上市いたしました。また、既存汎用カラムと差別化した当社独自のアキラルカラムについて、新規カラム開発およびこれらを用いたペプチド、核酸医薬などの中分子医薬のアプリケーション開発を継続しております。バイオ分野では、Daicel Arbor Biosciences社が開発したヒトゲノム解析用検査キット製品(myBaits®)を用いた研究として、14世紀に欧州で大流行した黒死病と免疫遺伝子の調査論文がNature誌に掲載されました。このような優れた製品の開発、継続した新製品投入によってバイオ分野でのプレゼンスを一層高めてまいります。

(2) スマート事業

当事業に係る研究開発費は4,223百万円であります。
スマートSBUは、快適なスマート社会に必要な技術・製品で、ソリューションを提供いたします。ディスプレイ・オプト分野 (偏光板保護フィルムの品質改善、視認性・使用感改善の機能性フィルム、ウエハーレベルレンズ )、IC/半導体分野(半導体並びにフラットパネルディスプレイ製造用フォトレジスト材料、超高純度溶剤、プリンテッド・エレクトロニクス用機能性溶剤、 半導体向けプロセス材料、導体インク)をターゲットにした研究開発を進めております。①ペン入力電子ブックの書き心地を向上させた表面フィルムを新規上市、②ダイキン工業㈱との共同開発で「透湿膜全熱交換エレメント」向け透湿膜シートの生産開始、③EUV向けフォトレジスト材料開発用パイロット設備の本格稼働、④ウエハーレベルレンズの生産設備投資、⑤ 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「ポスト 5G 情報通信システム基盤強化研究開発事業」先導研究の研究開発テーマが継続となり、技術開発を加速しております。

(3) セイフティ事業

当事業に係る研究開発費は6,322百万円であります。
セイフティSBUは、一度だけ瞬時に、安全に、確実に、エネルギーを生み出す自社技術並びにその技術を活用した製品群「One Time Energy® DAISI®」と自動車安全領域で培ったノウハウを土台に、新たな安全安心を社会に提供いたします。自動車エアバック用新規ガス発生剤や新規インフレータ、自動車用電流遮断器など産業用アクチュエーター(エネルギーを動きに変える装置)の研究開発を行っております。

[医療向け新規投与デバイス]
「One Time Energy®」というエネルギー制御を基盤とした新規投与デバイスは、2022年度より理化学機器として国内市場において正式に販売を開始いたしました。弊社遺伝子導入デバイスを用いたコロナDNAワクチンの国内臨床試験は終了いたしましたが、日本だけではなく欧米の製薬会社からも問い合わせが増え続けており、日米欧でいくつかのプロジェクトに本デバイスを提供しております。今後、医療機器としての事業化を加速してまいります。

(4) マテリアル事業
当事業に係る研究開発費は2,773百万円であります。
マテリアルSBUは、ダイセルの原点である素材事業で培った技術で地球規模のニーズに多様なソリューションを提供いたします。アセチルBUでは、アセテート・トウなど、セルロース誘導体の品質、生産性の向上に取り組んできたことにより事業優位性の維持に寄与しております。長年培ったセルロース化学技術を応用し、より生分解しやすい分子構造を見いだし、従来製品の品質を保ったまま、海洋生分解性を向上させた酢酸セルロースCAFBLO®(キャフブロ、Cellulose Acetate for Blue Ocean)を開発いたしました。汎用プラスチック代替を目指した用途開発を加速しており、小売大手等のカトラリー(スプーン、フォーク)への採用が進んでおります。ケミカルBUでは、新規エポキシ樹脂の継続的開発とテクニカルサービスの充実により、脂環式エポキシ樹脂の世界トップシェアを維持しております。耐熱性、光学特性に優れ、かつ、低毒性(変異原性陰性)を特徴とした脂環式エポキシ樹脂「セロキサイド8400」を開発いたしました。すでに特定の顧客にワークを開始し、評価が進んでいる為、スケールアップの検討を進めております。また、ポリカプロラクトンでは、マーケットイン活動の結果から自動車部材に新規採用され、販売を開始しました。さらに、市場が拡大する有望アプリを選定し、活動を継続しております。

(5) エンジニアリングプラスチック事業

当事業に係る研究開発費は6,125百万円であります。
[ポリプラスチックス㈱]
世界に認められるエンジニアリングプラスチックNo.1のソリューションプロバイダーに向け、Post 5G/6Gの最先端通信、次世代自動車、メディカル分野など、エンジニアリングプラスチックの次の成長を実現する市場をターゲットに、当社の価値提供型ビジネスの更なる高度化、長繊維強化材料、PEK等の新事業展開、ファインパウダー等の新たなエンプラ機能の提案、ダイセルグループ内技術とのシナジー創出による新技術開発を行ってまいります。特に急速に高まるカーボンニュートラル、サーキュラーエコノミーに関するニーズに応えるべく、環境負荷低減技術開発にも注力いたします。またグローバル市場展開の促進に向け、5拠点の海外テクニカルソリューションセンターとネットワーク体制を形成し、新規市場開発案件の創出、ならびにコンセプト提案を進めております。

[ダイセルミライズ㈱]
コンシューマー事業、レジン事業の二つの事業分野にて、社会や顧客の課題を解決する製品開発を進めております。リチウムイオン電池市場を主体にカルボキシメチルセルロース事業の更なる拡大、モノマテリアルを訴求できる食品包装用新規バリアフィルムの開発、環境対応型樹脂上市に向けたコンパウンド技術の確立、各種環境対応製品の開発、および海外ネットワーク活用による各種製品のグローバル展開を進めております。

(6) その他事業

当事業に係る研究開発費は252百万円であります。
[ダイセン・メンブレン・システムズ㈱]
分離膜および膜装置システムの開発などを行っております。特に、水処理および医薬分野における新規分離膜の開発に注力しております。

(7) コーポレート

当社では、新規事業創出のための研究開発や基盤研究をコーポレート部門が行っております。なお、当連結会計年度よりコーポレート部門に係る研究開発費は、全報告セグメントに配賦しております。
[リサーチセンター]
大学や公的研究機関との産学連携を積極的に進め、有識者との共同研究等により、中長期で求める新しい技術、機能、素材の基礎研究を進めております。2020年4月から東京大学(社会連携講座)と研究開発に取り組んでいるマイクロ流体デバイス技術は、この技術を応用した「マイクロ流体デバイスプラント」を社会実装するために必要な生産技術および量産化技術に関して国立精華大学(台湾)との共同研究へ発展し、さらに開発~生産段階へ進めるために、2022年10月から生産技術部門や事業部門が主導する全社プロジェクトへ移行いたしました。またワンタイムエナジー利用に関する研究では、2022年10月から国立大学法人熊本大学(産業ナノマテリアル研究所)に共同研究講座を開設し、「安全・安心」分野の研究領域拡充を図っております。

[事業創出本部]
2021年4月1日付の組織変更により、コーポレート部門の事業企画と研究開発部門を一体化した事業創出センターと事業創出に必要な評価技術を構築する評価解析センターを設置し、メンバー全員がマーケットに出て、お客様に密着するカスタマーインの取り組みを通じて、事業創出の加速に取り組んでおります。これまで培ってきた計算科学・マテリアルズ・インフォマティクス等の技術、有機合成・触媒技術、評価解析技術、各種加工技術を生かし、各SBUやグループ会社の中長期の研究開発テーマや社外との共創テーマに取り組むとともに、研究開発の初期ステージより工業化技術構築の視点を加え、検討を進めております。また大学・外部研究機関と共同研究体制を構築し、新規素材、新規加工技術、新規生産技術創出の検討を進めております。カスタマーインによる新事業開発の試行事例であるダイキン工業㈱との協業では、マテリアルSBU、スマートSBU、生産技術センターなど課題解決に必要な全部門でその解決にあたり、研究開発の加速と成果の最大化を成し遂げ、短期間で新商品を開発・上市いたしました。また第2弾の新商品開発を、来期上市に向けて進めております。ヘルスケア事業では、当社が得意とする嫌気性培養技術を活用した腸内細菌代謝物に着目した研究・開発を行っており、これまでに、大豆イソフラボンの腸内代謝物(エクオール)、ザクロに含まれるポリフェノールの代謝物(ウロリチン)をヘルスケアSBUとともに上市いたしました。また、スマート事業では、次世代通信(ポスト5G/6G)向け低誘電材料ならびにその特性評価技術の開発をリサーチセンター、スマートSBUならびに大阪大学産業科学研究所フレキシブル3D実装協働研究所とともに進めており、2021年6月に採択されたNEDO「ポスト 5G 情報通信システム基盤強化研究開発事業」先導研究の開発を進めております。エレクトロニクス実装材料の研究開発、および事業化を加速し、経済産業省およびNEDOが進める我が国のポスト5G情報通信システムの開発・製造基盤強化に貢献いたします。評価解析技術では、微量有機成分の絶対構造解析技術として「結晶スポンジ法」の獲得、ミクロ・ナノ構造解析技術の強化(電子顕微鏡、走査プローブ顕微鏡、X線放射光)を進めております。

[生産本部生産技術センター]
ダイセルグループ横断的な体制で新事業の工業化、既存製品の品質改善、プロセス改善、増産検討、プロセス革新による新規プロセス・技術構築の推進を加速し、地球環境と共生する循環型プロセス構築を図っております。特に酢酸セルロース及び有機主力製品のプロセス革新による大幅なコストダウンおよび省エネルギー化のための技術の開発を進めております。さらに、カーボンニュートラルへの寄与を目指し、マイクロ流体デバイス技術、新規分離膜の開発を大学・外部研究機関と共同で取り組んでおります。また、企画から事業化まで一貫した技術開発を実現し、エンジニアリング業務でのデジタルトランスフォーメーションを強化すべく、プロセスシミュレーション、流体解析、計算科学、品質工学、マテリアルズ・インフォマティクス等AI技術の充足、強化を進めております。

[バイオマスイノベーションセンター]
2050年のカーボンニュートラル達成にむけ、地球環境に優しいプロセスで、日本の豊富な森林資源、農業廃棄物などの余剰バイオマスから高機能・高付加価値な製品を創出する技術の確立と、その技術を基に地域での地産地消のモノづくりによる一次産業の活性化の実現に取り組んでおります。2022年度は金沢大学内に産官学を問わず共創によるオープンイノベーションを目指す研究拠点として、バイオマス・グリーンイノベーションセンターを設置いたしました。自社のセルロースをはじめとするバイオマス素材の溶解、分子設計技術開発戦略から具体的な実績作りを加速しております。2023年度より超穏和溶解技術を基に地域活性化を図るバイオマスラボ(注5)と新バイオマスプロダクトツリー構築をミッションとする技術実装研究所(注6)の体制を取り、課題のスピードアップを図ります。
(注5)バイオマスラボ:木材の穏和な条件での溶解技術は、家具業界、建設業界でのコンセプトモデルの採用と地域連携による余剰バイオマスの活用を推進いたします。
(注6)技術実装研究所:木材の穏和な条件でのセルロース抽出技術およびセルロース誘導体合成・加工技術の工業化検討、サンプル提供を開始し、新規用途(貴金属回収材など)への参入を目指します。

[無機複合実装研究所]
スマート社会実現に貢献する新たな素材を開発することを目的に、2022年4月1日付の組織変更で発足いたしました。今後大きな成長が見込まれる次世代パワーデバイスや次世代通信規格6Gに求められる素材として無機有機複合材料に着目し、探索・基礎研究から顧客ニーズに基づく応用研究・開発まで幅広く取り組んでおります。


・一般社団法人近畿化学協会の「第22回 環境技術賞」受賞
2022年5月、ダイキン工業㈱と当社が共同で開発した透湿膜全熱交換エレメントについて、「透湿膜シートを用いた『透湿膜全熱交換エレメント』の開発と製品化」が、一般社団法人近畿化学協会の「第22回 環境技術賞」を共同で受賞いたしました。
環境技術賞は、化学に関連する研究・技術で地球環境との共存ならびにその維持・改善を積極的に意識し、方向付けがなされた新技術・改良技術で興行的・社会的・学術的価値が明らかとなったものについて顕著な業績と認められたものに与えられるものです。
共同開発した「透湿膜シート」は従来の紙製シートの約1/3の薄さで、空気中の熱を効率良く移動させます。またこの透湿膜は水蒸気を選択的に透過させる一方で、菌やウイルス、二酸化炭素といった室内の空気を汚染する物質の遮断性を向上しています。透湿性と耐水性を備えた「透湿膜シート」は洗浄や消毒も可能で、清潔性を維持することができます。「省エネ性」だけでなく、「安全・安心な空間」というコロナ禍で必要とされる価値を提供する商品であることが評価されました。

・一般社団法人繊維学会「第48回 繊維学会賞技術賞 (市場部門) 」受賞
2022年6月、「高生分解性酢酸セルロース (CAFBLO®:キャフブロ®) 」が、一般社団法人繊維学会「第48回 繊維学会賞技術賞 (市場部門) 」を受賞いたしました。
繊維学会賞技術賞は、繊維に関する技術について優秀な研究や発明、または開発を行い、繊維工業の発展に貢献した個人、グループに贈られる賞で、技術部門と市場部門があります。
当社は長年培ったセルロース化学技術を応用し、より生分解しやすい分子構造を見いだし、従来製品の品質を保ったまま、特に海洋での生分解速度をさらに高めた新製品「高生分解性酢酸セルロース (CAFBLO®:キャフブロ®) 」を開発いたしました。化学繊維の洗濯くずによる海洋プラごみ問題に対し、CAFBLO®の海洋生分解性を活かした繊維・不織布用途への取組み等が評価されました。2021年8月に海洋生分解性を証明する国際認証「OK biodegradable MARINE」を取得しております。プラスチック資源循環促進法の施行(2022年4月1日)など市場環境の変化に伴い、汎用プラスチック代替としての酢酸セルロース樹脂に多くの引き合いを頂いており、様々な用途へのグレード開発を加速しております。

・一般社団法人品質工学会「2022年品質工学会研究発表大会実行委員長賞」受賞
2022年6月、当社が開発したシミュレーション技術に関する研究成果「機械学習におけるMT法の立ち位置」ならびに「シミュレーションを用いた品質工学実践ノウハウの可視化」が一般社団法人品質工学会の2022年度研究発表大会実行委員長賞を受賞いたしました。「研究発表大会実行委員長賞」は、品質工学会の重要テーマ「ITとの結合で進化する品質工学」に最も合致すると評価された研究成果に贈られる賞です。特にMTシステム(注7)の活用にメリットのある領域や使い方について貴重な示唆を与えたことが評価されました。従来の品質工学は研究、開発、製造における技術課題の解決に大変有効な手法ですが、長年の習熟や経験によるノウハウを必要とする欠点があります。本研究ではこれまでノウハウで判断してきた手法の優劣や適用条件を、シミュレーション技術を用いて数値化いたしました。
当社は、シミュレーション技術を用いた新しい品質工学を推進し、技術課題解決の加速、品質工学の発展に貢献してまいります。
(注7)MT(マハラノビス・タグチ)システム:工場の稼働異常を事前に検知する、製品検査を無人化する、など正常/異常の判定を行う目的で、品質工学の中で考案された多変量解析の手法の総称です。パターン認識技術、予測・推定技術、特徴量抽出技術を組み合わせて実施されます。

・公益社団法人発明協会 2022年度中国地方発明表彰「発明奨励賞」受賞
2022年10月、当社の発明「位相差フィルム用セルロースジアセテート」が公益社団法人発明協会主催の2022年度中国地方発明表彰において「発明奨励賞」を受賞いたしました。「地方発明表彰」は優れた発明を生み出した技術者・研究者に対して行われるもので、1921年からの歴史がございます。このたびの表彰では、発明の実用化による社会的貢献が評価されました。本発明は、液晶表示装置の光漏れを防ぐためのフィルムに用いる樹脂です。従来、2種類以上のフィルムの張り合わせを必要としておりましたが、本発明の樹脂が偏光板保護フィルムと位相差フィルムの機能を兼ね備えた1種類のフィルムとなり、省エネルギーと軽量化を図れます。


・BELLOCEA®は、株式会社ダイセルの日本およびその他の国における商標または登録商標です。
・One Time Energy®は、株式会社ダイセルの日本およびその他の国における商標または登録商標です。
・DAISI®は、株式会社ダイセルの日本およびその他の国における商標または登録商標です。
・CAFBLO®は、株式会社ダイセルの日本およびその他の国における商標または登録商標です。
・myBaits®は、Daicel Arbor Biosciences社 (Biodiscovery LLC) のアメリカ合衆国における商標または登録商標です。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00818] S100R12O)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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