有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100TNP6 (EDINETへの外部リンク)
住友ベークライト株式会社 研究開発活動 (2024年3月期)
当社は、経営方針の一つとして、持続可能な世界を実現するために2015年に国連で採択されたSDGsについて、全社規模で必要な施策を推進しております。当連結会計年度の研究・開発においても、社会課題解決につながる顕在ニーズのみならず潜在ニーズにも応えていくために、3つの創生領域として掲げる「高集積デバイス」、「自動車・航空機」、「ヘルスケア」領域において、SDGsを意識したイノベーションによる未来価値(環境価値、社会価値、経済価値)・競争優位性の高い革新的製品および技術の開発を推進しております。また、3R(リデュース、リユース、リサイクル)活動やカーボンニュートラルを目指した環境課題に研究・開発段階から取り組むと共に、LCA(ライフサイクルアセスメント)による環境影響評価ができる人材育成を推進しております。
当社グループは、中長期的視野に立ち新製品およびそれに必要な要素技術の研究を担当する先端材料研究所およびバイオ・サイエンス研究所、生産技術開発を担当するコーポレートエンジニアリングセンター、全社のデータ駆動型の研究・開発を推進するMI推進プロジェクト、ならびに新製品の商品化および現製品の改良研究を担当する各製品別5研究所(情報通信材料研究所、HPP技術開発研究所、フィルム・シート研究所、産業機能性材料研究所、およびSBカワスミ株式会社の殿町メディカル研究所)、さらに放熱材料事業開発部、光電気複合インターポーザ事業開発推進部、次世代電動アクスル事業化推進プロジェクトチーム、光回路材料開発プロジェクトチーム、電子調光デバイス開発推進プロジェクトチームという体制で、当社のコア事業分野である①半導体関連材料、②高機能プラスチック、③クオリティオブライフ関連製品における各マーケット動向に即座に対応すべく、研究・開発活動を進めております。
今期MI推進プロジェクトでは、従来では難しかった放熱性向上のための新規ポリマー構造を見出すことができました。また、複数特性を両立する処方の迅速な発見(従来比30%短縮)等の成果をあげました。さらにデータサイエンティストの養成と社内認定を行い、実践的なスキルと経験を有する人材を延べ45名認定しました。今後も情報科学技術の活用と実践による、さらなる価値創出およびデータ活用能力の向上を目指していきます。
また、コーポレート部門は海外研究・開発拠点として米国以外にもベルギーに技術駐在員を置くことにより一層ワールドワイドでの情報収集能力を強化しました。情報通信材料関係は中国、台湾、シンガポール、米国、ベルギーにオープンラボ機能を持った研究・開発拠点があります。高機能プラスチック関係は米国、カナダ、ベルギー、スペイン、中国、インドネシアに研究・開発拠点があり、米国とベルギーにはオープンラボ機能を併設しています。国内組織と緊密な連携をとりながらグローバル市場のニーズに対応しております。
さらに今期は2022年度に新規事業・研究開発テーマを継続的かつ着実に創出できる組織を目指して導入したイノベーション・マネジメントシステムを活用・推進しました。これにより、全社の売上に貢献する新プロジェクトになり得る大型テーマの発掘を目指します。
当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は12,641百万円であります。なお、この中には基礎研究等費用3,155百万円が含まれております。
各セグメント別の研究・開発活動は次のとおりであります。
①半導体関連材料
半導体封止用エポキシ樹脂成形材料、半導体用液状樹脂、半導体用感光性樹脂およびパッケージ基板用材料の開発に重点を置いております。当連結会計年度は、下記5製品を開発、上市しました。
開発・上市品 | インジェクション成形対応車載センサー向けエポキシ樹脂封止材 |
絶縁ゲートドライバー向け高耐圧エポキシ樹脂封止材 | |
次世代パネルレベルパッケージ用顆粒封止材 | |
パワーモジュール向け高放熱TIM用Agシンタリング材 | |
パワー半導体埋込基板向け高熱伝導樹脂フィルム材 |
なお、当セグメントに係る研究開発費は、4,088百万円であります。
②高機能プラスチック
高機能成形材料と精密成形技術を基盤技術として、自動車、電機部品用等の産業資材用樹脂、成形材料および成形品の開発を進めております。特に環境対応材料に注力した開発を進めております。当連結会計年度は、下記7製品を開発、上市しました。
開発・上市品 | 軸受け用高摺動高耐熱フェノール樹脂成形材料 |
バッテリー用高難燃フェノール樹脂成形材料 | |
自転車ブレーキ用高耐熱高剛性フェノール樹脂成形材料 | |
コイルエンド用高絶縁エポキシ粉体塗料 | |
12W高放熱ボンディングシート | |
コーティング用超低モノマーフェノール樹脂 | |
センサー用高耐熱ポリシクロオレフィン樹脂 |
なお、当セグメントに係る研究開発費は、1,821百万円であります。
③クオリティオブライフ関連製品
医療機器・器具、バイオ関連製品、医薬・食品等各種包装用材料および建築材料を中心に開発を進めております。医療機器については特に低侵襲治療分野に注力した開発を進めております。当連結会計年度は、下記12製品を開発、上市しました。
開発・上市品 | 狭窄治療用ステント ・狭窄治療用ステント中央部拡張力強化型 ・胆管狭窄治療用ステント後端くびれ型 ・大腸狭窄治療用ステント低剛性型 |
採血用デバイス ・翼状針ワンタッチ誤刺防止機能付き ・血液移管キット | |
内視鏡用デバイス ・黒色ソフト先端筒 ・把持具 | |
糖鎖分析自動前処理用サンプル調製キット | |
レーザー切断用ダイシングテープ | |
高防湿・耐UV医薬品包装用シート | |
キャパシタバスバー向け絶縁シート加工品 | |
ヘッドアップディスプレイ用高耐光ハードコート付き光学カバーシート |
なお、当セグメントに係る研究開発費は、3,578百万円であります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00819] S100TNP6)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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