有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100TNOW (EDINETへの外部リンク)
積水化学工業株式会社 研究開発活動 (2024年3月期)
当社グループは、住宅、環境・ライフライン、高機能プラスチックス、メディカルのそれぞれの事業部門で定めた狙いに対して、基礎研究や応用技術から新規事業の開拓まで、先端技術で際立つための研究・開発を進めた。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、41,701百万円である。また、各セグメント別の研究開発内容及び研究開発費は次のとおりである。
(1) 住宅事業
住宅事業では、「地球環境にやさしく、60年以上安心して快適に住み続けることのできる住まいの提供」という事業ミッションのもと、新築住宅分野では、鉄骨系及び木質系ユニット住宅の新製品開発・要素技術の開発を、リフォーム分野では、ストック型住宅事業の強化に向けたリフォーム技術・メニュー開発を行っている。
当連結会計年度の主な成果としては、以下の通りである。
新築住宅分野では、ZEH+水準の省エネルギー性能や断熱等性能等級6相当の高断熱性能に加え、災害時のレジリエンス性能を備えた環境住宅パッケージ『ミライクラス+(プラス)』を発売(3月)したほか、多雪地域や、都市・地方など各地域のニーズに対応した戸建住宅や集合住宅の開発に注力した。
リフォーム分野では、外壁・バス・蓄電池を中心とした商品ラインアップの拡充と対応力の向上に加えて、鉄骨系住宅「セキスイハイム」の既存住宅を対象としたZEH水準の断熱性能を目指すリノベーション『あったかハイムTR』を発売(10月)した。
当事業に係る研究開発費は3,414百万円である。
(2) 環境・ライフライン事業
環境・ライフライン事業の研究開発は、社会課題解決にむけて挑戦し続ける技術集団へ成長し、イノベーションを通して持続可能な社会インフラ構築に貢献する を方針とし、パイプ・システムズ、住・インフラ複合材、インフラ・リニューアルの戦略3分野、および革新領域において、新製品の企画・開発、市場導入、基盤技術開発、知的財産権構築を行っている。
当連結会計年度の主な成果は以下の通りである。
売上のトップライン引き上げに資するA型新製品は、住・インフラ複合材分野では、大型建築物向けにサイフォン技術を用いて効率的に雨水排水可能な超芯V-MAXを、不燃ウレタンであるPUXFLAMEシリーズに自主規制分野に対応したPUXFLAME-UNIおよび新配合製品を上市した。インフラ・リニューアル分野では、海外売上増大を目指して主に米国市場向け老朽管リニューアル市場の価格競争力を強化するSPR-TFを上市した。
基盤技術開発では、汎用品収益改善および生産性向上施策の発現に資する生産技術革新で8テーマ、成長エンジンとなる新製品開発に必要なKey Technology構築で3テーマ、地球環境貢献に資する資源循環技術構築で1テーマを工場および新製品開発部門に技術移管した。
革新領域のひとつである水活用・水循環分野では、低消費電力で汚泥発生量が少なく、維持管理容易な水処理方式であるMABR型水処理膜(Membrane-Aerated Biofilm Reactor)のユーザーおよび自社水処理施設への実機導入・評価を行い、地球環境に貢献する水処理事業の創出・拡大を目指している。
当事業に係る研究開発費は7,605百万円である。
(3) 高機能プラスチックス事業
高機能プラスチックスカンパニーでは、高機能素材、成形加工品の新製品及び新素材、生産技術の開発を推進している。
当連結会計年度の3戦略分野別の主な成果は以下のとおりである。
エレクトロニクス分野では、次の成長領域と位置づける半導体・実装関連で、工程材(セルファⓇ)や高速通信基板に必要な層間絶縁フィルムなどの部材を上市済みであり、さらに開発を継続中である。情報通信分野では、5G電波死角エリア解消を目的とした透明フレキシブル電波反射フィルムの新製品開発を進めている。また、融合強化領域と位置づけるカーエレクトロニクス部材(分野横断)では、環境対応車のリチウムイオンバッテリー向け放熱材料の拡販、新製品開発を進めている。
モビリティ分野では、自動車の軽量化・省エネ・高度情報化に対応した新製品の開発に注力している。具体的には、自動車用中間膜において、EV市場の拡大、および、ADASの発展により、それらに適した高性能遮音・遮熱などの新製品を上市した。また、発泡成形技術を利用した自動車用軽量化部材、薄膜技術を活用したADAS用ミリ波レーダーに用いる電波吸収体などの新製品開発・市場開拓を進めている。
インダストリアル分野では、高齢化社会に向けた介護士の負担を減らすセンサー(商品名ANSIEL®)の新たな機能として、「覚醒」「浅眠」「睡眠」状態を検知・モニタリングできるサービスを開発・発売した。この機能により、利用者居室への夜間訪室回数の削減ができ、介護士の業務負担軽減と、利用者の安眠時間確保につなげることが期待できる。その他、昨今の新型コロナウイルスによる抗ウイルス製品ニーズの高まりを受け、建材市場(壁・床材など)に向けSIAA規格に準拠する製品の開発を進めている。
当事業に係る研究開発費は13,837百万円である。
(4) メディカル事業
メディカル事業では、検査事業と医療事業の研究開発を推進している。
検査事業分野では、新領域への参入と機器ビジネスの更なる伸長のための新プラットフォーム開発に注力している。具体的には、高感度免疫測定技術で「がん」、「ホルモン」領域の拡大、および、感染症遺伝子POCTシステムによる遺伝子検査市場参入を推進している。
医療事業分野では、医薬品モダリティに対応した医薬合成、創薬支援技術獲得に注力している。具体的には、新たな医薬品独自合成技術の開発とInVitro毒性評価技術の展開を推進している。
当事業に係る研究開発費は9,089百万円である。
(5) その他事業
その他事業では、「新事業創出による新たな社会的価値の創出と社会貢献」を目指し、主に環境・エネルギー分野、ライフサイエンス分野などの社会課題の解決に繫がるイノベーション創出に注力している。
環境・エネルギー分野では、再生可能エネルギーの活用に向け、独自技術である「封止、成膜、材料、プロセス技術」を活かし、発電効率15%、耐久性10年相当のフィルム型ペロブスカイト太陽電池のロール・ツー・ロール製造プロセス(30cm幅)を確立。東京都(下水道)、NTTデータ(既設ビル壁)、世界最大級の発電事業者であるJERA(沿岸施設)、JR西日本(一般共用施設)など分野毎の共同実証実験を推進。また、国内初となる既設ビル外壁への本施工設置を大阪本社ビルにおいて実施し、発電電力の利用を開始している。並行してNEDOのグリーンイノベーション基金を活用し、1m 幅での製造プロセスの確立、耐久性や発電効率のさらなる向上に向けた開発を進め、2025年の事業化を目指している。
また、定置型リチウムイオン電池事業では、災害に強いレジリエント住宅用の蓄電池開発に注力し、エネルギー自給自足型の暮らしに特化した大容量蓄電池システムに採用されている。
一方、持続可能な社会への大きな貢献が期待される炭素資源循環システムであるバイオリファイナリー技術(可燃ごみ由来のガスから微生物の力でエタノールを製造)の事業化に向けて、岩手県久慈市に建設した商用1/10規模プラントで実証運転を進めている。さらに製鉄の際に排出されるガスからCO2を分離・回収し、再利用の技術開発にも取り組んでおり、世界をリードする鉄鋼および鉱業会社であるArcelorMittal, S.A.と鉄鋼プロセスに活用するカーボン・リサイクルの国際共同研究開発を推進している。
ライフサイエンス分野では、細胞培養ソリューションとして足場材などの開発を進めている。
当事業に係る研究開発費は7,754百万円である。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、41,701百万円である。また、各セグメント別の研究開発内容及び研究開発費は次のとおりである。
(1) 住宅事業
住宅事業では、「地球環境にやさしく、60年以上安心して快適に住み続けることのできる住まいの提供」という事業ミッションのもと、新築住宅分野では、鉄骨系及び木質系ユニット住宅の新製品開発・要素技術の開発を、リフォーム分野では、ストック型住宅事業の強化に向けたリフォーム技術・メニュー開発を行っている。
当連結会計年度の主な成果としては、以下の通りである。
新築住宅分野では、ZEH+水準の省エネルギー性能や断熱等性能等級6相当の高断熱性能に加え、災害時のレジリエンス性能を備えた環境住宅パッケージ『ミライクラス+(プラス)』を発売(3月)したほか、多雪地域や、都市・地方など各地域のニーズに対応した戸建住宅や集合住宅の開発に注力した。
リフォーム分野では、外壁・バス・蓄電池を中心とした商品ラインアップの拡充と対応力の向上に加えて、鉄骨系住宅「セキスイハイム」の既存住宅を対象としたZEH水準の断熱性能を目指すリノベーション『あったかハイムTR』を発売(10月)した。
当事業に係る研究開発費は3,414百万円である。
(2) 環境・ライフライン事業
環境・ライフライン事業の研究開発は、社会課題解決にむけて挑戦し続ける技術集団へ成長し、イノベーションを通して持続可能な社会インフラ構築に貢献する を方針とし、パイプ・システムズ、住・インフラ複合材、インフラ・リニューアルの戦略3分野、および革新領域において、新製品の企画・開発、市場導入、基盤技術開発、知的財産権構築を行っている。
当連結会計年度の主な成果は以下の通りである。
売上のトップライン引き上げに資するA型新製品は、住・インフラ複合材分野では、大型建築物向けにサイフォン技術を用いて効率的に雨水排水可能な超芯V-MAXを、不燃ウレタンであるPUXFLAMEシリーズに自主規制分野に対応したPUXFLAME-UNIおよび新配合製品を上市した。インフラ・リニューアル分野では、海外売上増大を目指して主に米国市場向け老朽管リニューアル市場の価格競争力を強化するSPR-TFを上市した。
基盤技術開発では、汎用品収益改善および生産性向上施策の発現に資する生産技術革新で8テーマ、成長エンジンとなる新製品開発に必要なKey Technology構築で3テーマ、地球環境貢献に資する資源循環技術構築で1テーマを工場および新製品開発部門に技術移管した。
革新領域のひとつである水活用・水循環分野では、低消費電力で汚泥発生量が少なく、維持管理容易な水処理方式であるMABR型水処理膜(Membrane-Aerated Biofilm Reactor)のユーザーおよび自社水処理施設への実機導入・評価を行い、地球環境に貢献する水処理事業の創出・拡大を目指している。
当事業に係る研究開発費は7,605百万円である。
(3) 高機能プラスチックス事業
高機能プラスチックスカンパニーでは、高機能素材、成形加工品の新製品及び新素材、生産技術の開発を推進している。
当連結会計年度の3戦略分野別の主な成果は以下のとおりである。
エレクトロニクス分野では、次の成長領域と位置づける半導体・実装関連で、工程材(セルファⓇ)や高速通信基板に必要な層間絶縁フィルムなどの部材を上市済みであり、さらに開発を継続中である。情報通信分野では、5G電波死角エリア解消を目的とした透明フレキシブル電波反射フィルムの新製品開発を進めている。また、融合強化領域と位置づけるカーエレクトロニクス部材(分野横断)では、環境対応車のリチウムイオンバッテリー向け放熱材料の拡販、新製品開発を進めている。
モビリティ分野では、自動車の軽量化・省エネ・高度情報化に対応した新製品の開発に注力している。具体的には、自動車用中間膜において、EV市場の拡大、および、ADASの発展により、それらに適した高性能遮音・遮熱などの新製品を上市した。また、発泡成形技術を利用した自動車用軽量化部材、薄膜技術を活用したADAS用ミリ波レーダーに用いる電波吸収体などの新製品開発・市場開拓を進めている。
インダストリアル分野では、高齢化社会に向けた介護士の負担を減らすセンサー(商品名ANSIEL®)の新たな機能として、「覚醒」「浅眠」「睡眠」状態を検知・モニタリングできるサービスを開発・発売した。この機能により、利用者居室への夜間訪室回数の削減ができ、介護士の業務負担軽減と、利用者の安眠時間確保につなげることが期待できる。その他、昨今の新型コロナウイルスによる抗ウイルス製品ニーズの高まりを受け、建材市場(壁・床材など)に向けSIAA規格に準拠する製品の開発を進めている。
当事業に係る研究開発費は13,837百万円である。
(4) メディカル事業
メディカル事業では、検査事業と医療事業の研究開発を推進している。
検査事業分野では、新領域への参入と機器ビジネスの更なる伸長のための新プラットフォーム開発に注力している。具体的には、高感度免疫測定技術で「がん」、「ホルモン」領域の拡大、および、感染症遺伝子POCTシステムによる遺伝子検査市場参入を推進している。
医療事業分野では、医薬品モダリティに対応した医薬合成、創薬支援技術獲得に注力している。具体的には、新たな医薬品独自合成技術の開発とInVitro毒性評価技術の展開を推進している。
当事業に係る研究開発費は9,089百万円である。
(5) その他事業
その他事業では、「新事業創出による新たな社会的価値の創出と社会貢献」を目指し、主に環境・エネルギー分野、ライフサイエンス分野などの社会課題の解決に繫がるイノベーション創出に注力している。
環境・エネルギー分野では、再生可能エネルギーの活用に向け、独自技術である「封止、成膜、材料、プロセス技術」を活かし、発電効率15%、耐久性10年相当のフィルム型ペロブスカイト太陽電池のロール・ツー・ロール製造プロセス(30cm幅)を確立。東京都(下水道)、NTTデータ(既設ビル壁)、世界最大級の発電事業者であるJERA(沿岸施設)、JR西日本(一般共用施設)など分野毎の共同実証実験を推進。また、国内初となる既設ビル外壁への本施工設置を大阪本社ビルにおいて実施し、発電電力の利用を開始している。並行してNEDOのグリーンイノベーション基金を活用し、1m 幅での製造プロセスの確立、耐久性や発電効率のさらなる向上に向けた開発を進め、2025年の事業化を目指している。
また、定置型リチウムイオン電池事業では、災害に強いレジリエント住宅用の蓄電池開発に注力し、エネルギー自給自足型の暮らしに特化した大容量蓄電池システムに採用されている。
一方、持続可能な社会への大きな貢献が期待される炭素資源循環システムであるバイオリファイナリー技術(可燃ごみ由来のガスから微生物の力でエタノールを製造)の事業化に向けて、岩手県久慈市に建設した商用1/10規模プラントで実証運転を進めている。さらに製鉄の際に排出されるガスからCO2を分離・回収し、再利用の技術開発にも取り組んでおり、世界をリードする鉄鋼および鉱業会社であるArcelorMittal, S.A.と鉄鋼プロセスに活用するカーボン・リサイクルの国際共同研究開発を推進している。
ライフサイエンス分野では、細胞培養ソリューションとして足場材などの開発を進めている。
当事業に係る研究開発費は7,754百万円である。
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