有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YFG9 (EDINETへの外部リンク)
東レ株式会社 研究開発活動 (2026年3月期)
当社グループは「わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」という企業理念の下、技術センターにすべての研究・技術開発機能を集約し、当社グループの総合力を結集してイノベーション創出に取り組んでおります。
将来にわたる持続的成長のために、研究・技術開発への継続的投資を行っており、コア技術である有機合成化学、高分子化学、バイオテクノロジー、ナノテクノロジーをベースに、重合、製糸、製膜など要素技術の深化と融合を進め、各事業セグメントで先端材料の創出、事業化を実現しております。
当連結会計年度のセグメント別の研究・技術開発の概要は以下のとおりです。
(1) 繊維事業
アパレル用新製品に向けたポリマー、紡糸の要素技術の深化に加え、環境調和型の新規繊維の創出や、極限技術追求による高機能製品や繊維先端材料の創出・拡大に主眼を置いた研究・技術開発を推進しております。その成果として、リサイクル素材で、寒い日でも温もりを感じる柔らかなパウダータッチを実現したポリエステル長繊維テキスタイルDEWEIGHT®(デューエイト)PSを開発しました。当社のNANODESIGN®(ナノデザイン)技術を駆使することで、極細糸が何層にも重なった嵩高なループ状構造をテキスタイル表面に形成。指先が柔らかに沈みこむような、なめらかで上質なパウダータッチと優れた撥水機能の両立を実現しました。洗濯時の質感変化や毛羽脱落がなく、優れたイージーケア性も備えた、日常使いにおける快適性と耐久性を備えた高機能テキスタイルです。
さらに、従来の石油由来原料に代えて、当社で&+®(アンドプラス)ブランドとして展開中の回収ペットボトル由来の原料を約50%使用。リサイクルポリエステルに快適性と機能性を融合した新素材として、多様な展開を目指します。
(2) 機能化成品事業
樹脂・ケミカル、フィルム、電子情報材料の新製品開発、及び既存製品の高性能・高機能化を目指した研究・技術開発に取り組んでおります。その成果として、電子情報材料分野では、AI半導体やxEV・産業機器用のパワー半導体などに用いられる最薄で厚さ30μm以下の超薄膜半導体チップの製造に必要な半導体後工程材料を新たに開発しました。AI・高速通信の拡大に伴い、膨大なデータを処理する半導体の処理能力の向上を図るには、半導体チップの更なる薄型化が不可欠です。今回、半導体製造においてウェハを薄くするためのバックグラインド工程向けの仮貼り材料として、高弾性率ポリイミドを用いて薄膜化と厚み均一性を両立した製品を新たに開発し、ウェハを極限まで薄くできることを実証しました。
さらに、環境負荷低減の観点から、本材料はPFASフリー及びNMP(N-メチル-2-ピロリドン)フリーに対応しています。今後量産体制を整え、2028年までの量産化を目指します。
(3) 炭素繊維複合材料事業
炭素繊維の高性能化と品質信頼性の追求により世界ナンバーワンを堅持するとともに、地球温暖化問題に貢献する複合材料事業の拡大を目指した研究・技術開発に取り組んでおります。そのような中、熱硬化性樹脂からなる多様な炭素繊維複合材料(CFRP)を分解し、炭素繊維の強度や表面品位を維持可能なリサイクル新技術、及び本技術にて得られるリサイクル炭素繊維(rCF)を用いた新たな炭素繊維不織布を創出しました。これまで蓄積してきた有機合成・ポリマー重合の知見を活用し、航空機、風車、自動車などさまざまなCFRP廃材の分解を実現しました。また、本技術にかかるCO2排出量は、バージン炭素繊維の製造時と比較し、50%以上の削減が期待できます。
さらに、樹脂残渣が少なく表面品位に優れることから、より幅広い用途への加工が可能です。中でも従来にない和紙の風合いを有する和紙調炭素繊維不織布は炭素繊維の機能性(電波遮蔽や熱伝導性など)と和紙の意匠性を兼ね備えた新素材として、自動車、建築、電気電子、日用品など幅広い分野への展開を目指していきます。
(4) 環境・エンジニアリング事業
水処理膜とエンジニアリングを軸に成長分野での事業拡大を目指し、研究・技術開発に取り組んでおります。その成果として、車載用リチウムイオン電池のリサイクルにおいて、従来は廃棄されていたリチウムを、高純度・高収率で回収可能な新開発の高耐久・高選択ナノろ過(NF)膜エレメントを実用サイズにスケールアップする技術を確立しました。EVをはじめとする電動車の普及・拡大が進む中、その中核を担うリチウムイオン電池のリサイクルによるリチウム資源の循環確立は重要な技術課題となっています。耐酸性を飛躍的に向上させたNF膜を用いてろ過処理を行うことで、使用済みリチウムイオン電池から95%以上の収率でリチウムを回収できることを確認しました。本技術によりリチウムのリサイクル促進に大きく貢献することが期待されます。今後、リサイクルプロセス適用のためのサンプル提供を進め、早期の市場投入と社会実装を加速していきます。
(5) ライフサイエンス事業
ライフイノベーション事業拡大のため医薬品、医療機器、バイオツールの研究・技術開発に取り組んでおります。その成果として、抗体医薬、遺伝子医薬、核酸医薬などのバイオ医薬品の製造工程の1つである、細胞培養液から不純物を取り除き、医薬品成分の純度を高める精製工程に適用可能な高効率分離膜モジュールの販売を開始しました。本製品は、他社市販従来品と比較してろ過性能を4倍以上に高めたことにより、モジュール容積を約1/5に小型化することができ(注)、省スペース化やpH(酸性・アルカリ性)の変化を一定に保つための溶液であるバッファー液量低減などのメリットがあります。バイオ医薬品製造の高効率化は、生産設備稼働率と収率改善を通じ、医薬品の低コスト化に寄与します。
(注) 他社市販従来品比、ろ過性能4倍以上、モジュール容積約1/5
ろ過性能は、濁度約600NTU(濁度計で測定)の細胞破砕液を膜に通液した際、入り口側の圧力が80kPaに到達した際のろ過液量を比較しました。モジュール容積はモジュール内部に充填される液量を比較しました。
(6) 基礎研究・基盤技術開発
中・長期視点の差別化技術・先端材料創出を目指し、研究・技術開発に取り組んでおります。その成果として、200℃以上でも圧電性能を発揮する新しい圧電ポリマー材料を開発しました。本材料は、当社が培ってきたポリマー分子設計技術と高次構造制御技術を駆使して開発した、高い圧電特性を備えた新規ポリマー材料であり、従来の圧電ポリマー材料では適用困難であった高温領域においても、安定した特性を発揮します。
また、形状自由度が高く、ワニスやフィルム、不織布などの形状で提供できるため、複雑形状や大面積のセンサーにも適用可能であり、モビリティ、ロボット、産業機械、航空・宇宙機などの振動検出・監視技術の高度化に貢献します。鉛やフッ素を含有しないので、RoHS規制やPFAS規制にも適合可能です。2028年頃の実用化を目指し、顧客向けサンプル提供・評価を進めて、本材料の用途開拓・拡大に取り組んでいきます。
当連結会計年度の当社グループの研究開発費総額は、759億円(このうち当社の研究開発費総額は536億円)です。セグメント別には繊維事業に約10%、機能化成品事業に約26%、炭素繊維複合材料事業に約16%、環境・エンジニアリング事業に約7%、ライフサイエンス事業に約3%、本社研究・技術開発に約38%の研究開発費を投入しました。
当連結会計年度の当社グループの特許出願件数は、国内で1,314件、海外で2,388件、登録された件数は国内で583件、海外で1,225件です。
将来にわたる持続的成長のために、研究・技術開発への継続的投資を行っており、コア技術である有機合成化学、高分子化学、バイオテクノロジー、ナノテクノロジーをベースに、重合、製糸、製膜など要素技術の深化と融合を進め、各事業セグメントで先端材料の創出、事業化を実現しております。
当連結会計年度のセグメント別の研究・技術開発の概要は以下のとおりです。
(1) 繊維事業
アパレル用新製品に向けたポリマー、紡糸の要素技術の深化に加え、環境調和型の新規繊維の創出や、極限技術追求による高機能製品や繊維先端材料の創出・拡大に主眼を置いた研究・技術開発を推進しております。その成果として、リサイクル素材で、寒い日でも温もりを感じる柔らかなパウダータッチを実現したポリエステル長繊維テキスタイルDEWEIGHT®(デューエイト)PSを開発しました。当社のNANODESIGN®(ナノデザイン)技術を駆使することで、極細糸が何層にも重なった嵩高なループ状構造をテキスタイル表面に形成。指先が柔らかに沈みこむような、なめらかで上質なパウダータッチと優れた撥水機能の両立を実現しました。洗濯時の質感変化や毛羽脱落がなく、優れたイージーケア性も備えた、日常使いにおける快適性と耐久性を備えた高機能テキスタイルです。
さらに、従来の石油由来原料に代えて、当社で&+®(アンドプラス)ブランドとして展開中の回収ペットボトル由来の原料を約50%使用。リサイクルポリエステルに快適性と機能性を融合した新素材として、多様な展開を目指します。
(2) 機能化成品事業
樹脂・ケミカル、フィルム、電子情報材料の新製品開発、及び既存製品の高性能・高機能化を目指した研究・技術開発に取り組んでおります。その成果として、電子情報材料分野では、AI半導体やxEV・産業機器用のパワー半導体などに用いられる最薄で厚さ30μm以下の超薄膜半導体チップの製造に必要な半導体後工程材料を新たに開発しました。AI・高速通信の拡大に伴い、膨大なデータを処理する半導体の処理能力の向上を図るには、半導体チップの更なる薄型化が不可欠です。今回、半導体製造においてウェハを薄くするためのバックグラインド工程向けの仮貼り材料として、高弾性率ポリイミドを用いて薄膜化と厚み均一性を両立した製品を新たに開発し、ウェハを極限まで薄くできることを実証しました。
さらに、環境負荷低減の観点から、本材料はPFASフリー及びNMP(N-メチル-2-ピロリドン)フリーに対応しています。今後量産体制を整え、2028年までの量産化を目指します。
(3) 炭素繊維複合材料事業
炭素繊維の高性能化と品質信頼性の追求により世界ナンバーワンを堅持するとともに、地球温暖化問題に貢献する複合材料事業の拡大を目指した研究・技術開発に取り組んでおります。そのような中、熱硬化性樹脂からなる多様な炭素繊維複合材料(CFRP)を分解し、炭素繊維の強度や表面品位を維持可能なリサイクル新技術、及び本技術にて得られるリサイクル炭素繊維(rCF)を用いた新たな炭素繊維不織布を創出しました。これまで蓄積してきた有機合成・ポリマー重合の知見を活用し、航空機、風車、自動車などさまざまなCFRP廃材の分解を実現しました。また、本技術にかかるCO2排出量は、バージン炭素繊維の製造時と比較し、50%以上の削減が期待できます。
さらに、樹脂残渣が少なく表面品位に優れることから、より幅広い用途への加工が可能です。中でも従来にない和紙の風合いを有する和紙調炭素繊維不織布は炭素繊維の機能性(電波遮蔽や熱伝導性など)と和紙の意匠性を兼ね備えた新素材として、自動車、建築、電気電子、日用品など幅広い分野への展開を目指していきます。
(4) 環境・エンジニアリング事業
水処理膜とエンジニアリングを軸に成長分野での事業拡大を目指し、研究・技術開発に取り組んでおります。その成果として、車載用リチウムイオン電池のリサイクルにおいて、従来は廃棄されていたリチウムを、高純度・高収率で回収可能な新開発の高耐久・高選択ナノろ過(NF)膜エレメントを実用サイズにスケールアップする技術を確立しました。EVをはじめとする電動車の普及・拡大が進む中、その中核を担うリチウムイオン電池のリサイクルによるリチウム資源の循環確立は重要な技術課題となっています。耐酸性を飛躍的に向上させたNF膜を用いてろ過処理を行うことで、使用済みリチウムイオン電池から95%以上の収率でリチウムを回収できることを確認しました。本技術によりリチウムのリサイクル促進に大きく貢献することが期待されます。今後、リサイクルプロセス適用のためのサンプル提供を進め、早期の市場投入と社会実装を加速していきます。
(5) ライフサイエンス事業
ライフイノベーション事業拡大のため医薬品、医療機器、バイオツールの研究・技術開発に取り組んでおります。その成果として、抗体医薬、遺伝子医薬、核酸医薬などのバイオ医薬品の製造工程の1つである、細胞培養液から不純物を取り除き、医薬品成分の純度を高める精製工程に適用可能な高効率分離膜モジュールの販売を開始しました。本製品は、他社市販従来品と比較してろ過性能を4倍以上に高めたことにより、モジュール容積を約1/5に小型化することができ(注)、省スペース化やpH(酸性・アルカリ性)の変化を一定に保つための溶液であるバッファー液量低減などのメリットがあります。バイオ医薬品製造の高効率化は、生産設備稼働率と収率改善を通じ、医薬品の低コスト化に寄与します。
(注) 他社市販従来品比、ろ過性能4倍以上、モジュール容積約1/5
ろ過性能は、濁度約600NTU(濁度計で測定)の細胞破砕液を膜に通液した際、入り口側の圧力が80kPaに到達した際のろ過液量を比較しました。モジュール容積はモジュール内部に充填される液量を比較しました。
(6) 基礎研究・基盤技術開発
中・長期視点の差別化技術・先端材料創出を目指し、研究・技術開発に取り組んでおります。その成果として、200℃以上でも圧電性能を発揮する新しい圧電ポリマー材料を開発しました。本材料は、当社が培ってきたポリマー分子設計技術と高次構造制御技術を駆使して開発した、高い圧電特性を備えた新規ポリマー材料であり、従来の圧電ポリマー材料では適用困難であった高温領域においても、安定した特性を発揮します。
また、形状自由度が高く、ワニスやフィルム、不織布などの形状で提供できるため、複雑形状や大面積のセンサーにも適用可能であり、モビリティ、ロボット、産業機械、航空・宇宙機などの振動検出・監視技術の高度化に貢献します。鉛やフッ素を含有しないので、RoHS規制やPFAS規制にも適合可能です。2028年頃の実用化を目指し、顧客向けサンプル提供・評価を進めて、本材料の用途開拓・拡大に取り組んでいきます。
当連結会計年度の当社グループの研究開発費総額は、759億円(このうち当社の研究開発費総額は536億円)です。セグメント別には繊維事業に約10%、機能化成品事業に約26%、炭素繊維複合材料事業に約16%、環境・エンジニアリング事業に約7%、ライフサイエンス事業に約3%、本社研究・技術開発に約38%の研究開発費を投入しました。
当連結会計年度の当社グループの特許出願件数は、国内で1,314件、海外で2,388件、登録された件数は国内で583件、海外で1,225件です。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00873] S100YFG9)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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