株式会社アスコット 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2017年9月期)

当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は下記のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、決算日における資産及び負債の報告のうち、報告期間における収入、費用の報告数値に影響を与える見積りは、主にたな卸資産の評価、有形固定資産の評価、投資有価証券の評価、貸倒引当金、繰延税金資産の回収可能性及び法人税等であり、継続して評価を行っております。
なお、見積り及び判断、評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。

(2)当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループは、不動産開発事業において賃貸マンションブランドのFAREシリーズ7棟、不動産ソリューション事業においてソリューションのバリューアップ物件10棟の売却等を行いました。
この結果、当社グループの当連結会計年度における経営成績は、売上高7,520百万円(前連結会計年度比:1,657百万円増)、営業利益425百万円(前連結会計年度比:39百万円減)、経常利益408百万円(前連結会計年度比:26百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益333百万円(前連結会計年度比:10百万円増)となりました。

① 売上高
当連結会計年度における売上高は7,520百万円となりました。
なお、詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(1)業績」をご参照下さい。

② 売上原価・売上総利益
当連結会計年度における売上原価は6,139百万円(前連結会計年度比:1,473百万円増)となり、売上総利益は1,380百万円(前連結会計年度比:184百万円増)となりました。
前連結会計年度と比較して、不動産開発事業及び不動産ソリューション事業において、不動産の売却件数が増加しております。

③ 販売費及び一般管理費・営業利益
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は954百万円(前連結会計年度比:224百万円増)となりました。
前連結会計年度と比較して、不動産の売却件数が増加したことに伴う仲介手数料並びに、控除対象外消費税及び地方消費税増加、第三者割当増資に伴う事業税資本割の増加により租税公課が増加しております。
その結果、当連結会計年度の営業利益は、425百万円(前連結会計年度比:39百万円減)となりました。

④ 営業外損益・経常利益
当連結会計年度における営業外収益は118百万円(前連結会計年度比:81百万円増)となりました。主な要因として、不動産売買契約に基づく契約違約金収入116百万円を計上したこと等によります。
当連結会計年度における営業外費用は136百万円(前連結会計年度比:16百万円増)となりました。
その結果、当連結会計年度の経常利益は408百万円(前連結会計年度比:26百万円増)となりました。

⑤ 特別損益・当期純利益
当連結会計年度における特別利益は0百万円(前連結会計年度:0百万円減)、特別損失は18百万円(前連結会計年度:発生なし)となりました。
その結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は390百万円(前連結会計年度比:7百万円増)となり、法人税等を計上し、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は333百万円(前連結会計年度比:10百万円増)となりました。

(3)当連結会計年度の財政状態の分析
① 資産
当連結会計年度末の資産残高は、16,645百万円(前連結会計年度末:5,276百万円)となり、前連結会計年度末と比較して11,369百万円増加いたしました。
流動資産残高は、14,751百万円(前連結会計年度末:3,647百万円)となり、前連結会計年度末と比較して11,103百万円増加いたしました。主な要因として、第三者割当による新株式の発行により9,000百万円の資金調達を行ったこと、不動産開発用地の取得を始めとした棚卸資産が3,417百万円増加したこと等によります。具体的には、分譲マンション開発のASCOTPARK森下の建築費、小規模賃貸マンションの開発用地及び建築費、並びに当連結会計年度より再開した中規模賃貸マンション(OZIO)開発用地の取得等による増加であります。
固定資産残高は、1,792百万円(前連結会計年度末:1,628百万円)となり、前連結会計年度末と比較して164百万円増加いたしました。主に事務所移転に伴う新事務所の敷金や内装工事等によるものであります。
繰延資産残高は、101百万円(前連結会計年度末:-百万円)となり、前連結会計年度末と比較して101百万円増加いたしました。第三者割当による新株式の発行及び新株予約権の発行にかかる発行費用を計上しております。

② 負債
当連結会計年度末の負債残高は、5,861百万円(前連結会計年度末:3,850百万円)となり、前連結会計年度末と比較して2,010百万円増加いたしました。流動負債残高は、4,606百万円(前連結会計年度末:3,132百万円)となり、前連結会計年度末と比較して1,474百万円増加いたしました。主な要因として、1年内償還予定の社債を償還した一方、不動産開発に伴う建築費の計上により買掛金が増加したこと、たな卸資産の取得に伴い借入金が増加したこと等によります。
固定負債残高は、1,254百万円(前連結会計年度末:718百万円)となり、前連結会計年度末と比較して536百万円増加いたしました。主な要因として、たな卸資産の取得に伴う借入金の増加によるものであります。

③ 純資産
当連結会計年度末の純資産残高は、10,784百万円(前連結会計年度末:1,425百万円)となり、前連結会計年度末と比較して9,359百万円増加いたしました。要因として、第三者割当による新株式の発行により資本金4,517百万円、資本準備金が4,482百万円それぞれ増加したこと、第6回新株予約権の発行により25百万円増加したこと及び当連結会計年度において親会社株主に帰属する当期純利益333百万円を計上したことによります。
なお、2017年4月19日開催の臨時株主総会において、繰越利益剰余金の欠損の填補、今後の株主還元の充実並びに財務戦略上の柔軟性及び機動性を確保することを目的として、資本金及び資本準備金の額の減少並びに剰余金の処分について付議し、承認可決されました。これに伴い、資本金及び資本準備金586百万円をそれぞれその他資本剰余金に振替え、その他資本剰余金1,172百万円を繰越利益剰余金に振替えております。

(4)当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。