有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100W03X (EDINETへの外部リンク)
三洋化成工業株式会社 研究開発活動 (2025年3月期)
当社グループ(当社及び連結子会社)は、パフォーマンス・ケミカルス(機能化学品)を通じて社会に貢献することを基本方針として、基盤となる技術の深耕、新製品開発ならびに顧客への対応力の強化等、積極的な研究開発活動を行っております。
当社グループの研究開発は、潤滑油添加剤事業本部の研究部、画像材料事業本部の研究部、バイオ・メディカル事業本部の研究部、Siela Project、界面活性剤事業本部の研究部、Beauty & Personal Care統括部の企画開発グループ、高機能マテリアル事業本部の研究部と先端材料・プロセス開発部、ウレタン材料事業本部の研究部、インダストリアル事業本部の研究部、フラボトーン事業推進部の研究開発グループ、アグリ・ニュートリション事業推進部の研究開発グループ、事業企画部の新事業開発グループ、テクノリサーチ部、業務革新部の業務グループ、及び連結子会社のSDPグローバル㈱の研究部、サンノプコ㈱の研究本部、サンアプロ㈱の研究所で推進しております。研究開発人員数はグループ全体で353名であり、これは当社グループ全人員の約五分の一に当たります。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、全社費用として報告セグメントに配分していない新規事業に係る研究開発費1,112百万円を含め5,158百万円であります。
当連結会計年度における新規事業の研究開発の成果としましては、次のとおりであります。アグリ事業としては、第二弾のペプチド肥料登録が完了し、「ペプチド肥料」2品について宮崎県での有償提供を開始しました。翌連結会計年度は、国内外の複数地域及び植物を原料として取り扱うメーカー複数社での圃場試験まで幅を広げて事業化検証に取り組んで参ります。匂いセンサー「FlavoTone®」につきましては、食品メーカーであるフジッコ株式会社への販売を皮切りに、有償受託分析や顧客との共同開発による価値創造を開始しております。また株式会社アロマビットからQCM(水晶振動子マイクロバランス)型匂いセンサー技術の技術承継を受けたことで、当社が主体となって製品・市場開発を促進しており、匂いセンシング分野での実績拡大とトップランナーの地位を確立します。
一方、既存事業分野における各セグメントの主な研究開発成果は、次の(1)~(5)のとおりであります。
(1) 生活・健康産業関連分野
本分野では、生活に密着した日用品向けの多様なニーズにきめ細かく対応するシャンプー基材や洗剤用の界面活性剤応用製品、臨床検査試薬キットならびに医療用機材などの製品を開発しております。主な成果としては、高機能性アップサイクルコメ素材「コメファイン」や人にも環境にも優しいピッカリング乳化剤「ソリエマー」の開発を推進したこと、従来の抗菌剤で度々課題となっている金属腐食性を大幅に改善した新規抗菌剤「カチオンDME」を開発したこと、機能性タンパク質「シルクエラスチン」を用いた「皮膚欠損創に対するシルクエラスチンスポンジ創傷用シート」の独占的販売権の契約を科研製薬株式会社と締結したこと、2025年度に薬事承認・保険償還取得後に販売開始予定であること、「半月板縫合術に対するシルクエラスチン(P47K-WAS-MR)がAMED(日本医療研究開発機構)の医工連携イノベーション推進事業に採択され、2025年度に企業治験開始予定であること、簡便な操作で高収率かつ高い精製度の細胞外小胞の回収を可能にする精製キット「EXORPTION」を2024年度から国内販売を開始し、2025年度からは北米へ拡販予定であること、更に口腔フローラの改善から歯周病や慢性疾患予防を目的とし、選択的に口腔内の悪玉菌を増殖抑制できる口腔ケア基材を開発し、サンプルワークを開始したことなどが挙げられます。当連結会計年度における当分野に係る研究開発費は843百万円であります。
(2) 石油・輸送機産業関連分野
本分野では、自動車シートクッション用ポリウレタンフォーム原料、潤滑油・燃料油の添加剤などの化学品ならびに切削油といった金属加工用薬剤のベース基材などの製品を開発しております。主な成果としては、電気自動車(EV)用潤滑油向けに、摩耗を防止する添加剤を新たに開発し、潤滑油メーカーに採用内定、2025年度販売開始が決定したことなどが挙げられます。当連結会計年度における当分野に係る研究開発費は1,158百万円であります。
(3) プラスチック・繊維産業関連分野
本分野では、電子部品搬送トレーなどに使用される永久帯電防止剤、樹脂用の顔料分散剤、モデル用合成木材といったプラスチック関連製品ならびに化学繊維やガラス繊維、炭素繊維などの各種繊維用の薬剤などを開発しております。主な成果としては、レインウェア等に用いられる透湿防水素材用ウレタン樹脂において、溶剤を一切含まない水系化品を開発したこと、オーガニックテキスタイル世界基準(GOTS)のほか、食品接触関連法規にも幅広く対応し、発泡液の泡切れに優れる安心・安全、グローバル対応のユニバーサル消泡剤「ノプタムU-834」の販売を開始したこと、木粉配合の高機能テキスタイル「MOC-TEX」が、JALグループのサステナブル・チャレンジ企画「‘OLU‘OLU! Honolulu!」の機内シートのヘッドレストカバーに採用されたことが挙げられます。当連結会計年度における当分野に係る研究開発費は802百万円であります。
(4) 情報・電気電子産業関連分野
本分野では、複写機やプリンター用のトナーバインダー、電子部品製造用の工程薬剤、コンデンサ用電解液など情報・電気電子産業に使用される製品を開発しております。主な成果としては、省エネ性、高画質性に優れるトナーバインダーの採用が決まり工業化を開始したこと、高屈折率でナノインプリント性・耐候性に優れる『ハイルシス』を開発したこと、近年の電子機器の処理速度増大に伴う電子部品からの発生熱量の効率的な放熱を促すための電子部品と冷却器とを密着させるウレタン系放熱ギャップフィラー『サーマップ』を開発し、そのフィラー分散技術を応用してワイヤレス給電や電磁部品向けに磁性粒子分散ウレタン樹脂の開発を推進したことなどが挙げられます。当連結会計年度における当分野に係る研究開発費は759百万円であります。
(5) 環境・住設産業関連分野他
本分野では、環境浄化用の水処理薬剤、住宅用断熱材に用いられるポリウレタンフォーム原料、建築シーラント原料などの製品を開発しております。主な成果としては、土木工事用薬剤について、トンネル掘削時の掘削土の粘度調整薬剤「ビスカーエイト」を開発したこと、樹脂練り込み型消臭剤「ケシュナール」の自動車部品用途での評価が進んでいること、住宅用断熱材用原料について、地震発生時の火災への対応意識の高まり及び2030年新築住宅へのZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)スタンダード化の流れに沿い、不燃吹付断熱材用原料の開発を推進したことなどが挙げられます。当連結会計年度における当分野に係る研究開発費は482百万円であります。
当社グループの研究開発は、潤滑油添加剤事業本部の研究部、画像材料事業本部の研究部、バイオ・メディカル事業本部の研究部、Siela Project、界面活性剤事業本部の研究部、Beauty & Personal Care統括部の企画開発グループ、高機能マテリアル事業本部の研究部と先端材料・プロセス開発部、ウレタン材料事業本部の研究部、インダストリアル事業本部の研究部、フラボトーン事業推進部の研究開発グループ、アグリ・ニュートリション事業推進部の研究開発グループ、事業企画部の新事業開発グループ、テクノリサーチ部、業務革新部の業務グループ、及び連結子会社のSDPグローバル㈱の研究部、サンノプコ㈱の研究本部、サンアプロ㈱の研究所で推進しております。研究開発人員数はグループ全体で353名であり、これは当社グループ全人員の約五分の一に当たります。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、全社費用として報告セグメントに配分していない新規事業に係る研究開発費1,112百万円を含め5,158百万円であります。
当連結会計年度における新規事業の研究開発の成果としましては、次のとおりであります。アグリ事業としては、第二弾のペプチド肥料登録が完了し、「ペプチド肥料」2品について宮崎県での有償提供を開始しました。翌連結会計年度は、国内外の複数地域及び植物を原料として取り扱うメーカー複数社での圃場試験まで幅を広げて事業化検証に取り組んで参ります。匂いセンサー「FlavoTone®」につきましては、食品メーカーであるフジッコ株式会社への販売を皮切りに、有償受託分析や顧客との共同開発による価値創造を開始しております。また株式会社アロマビットからQCM(水晶振動子マイクロバランス)型匂いセンサー技術の技術承継を受けたことで、当社が主体となって製品・市場開発を促進しており、匂いセンシング分野での実績拡大とトップランナーの地位を確立します。
一方、既存事業分野における各セグメントの主な研究開発成果は、次の(1)~(5)のとおりであります。
(1) 生活・健康産業関連分野
本分野では、生活に密着した日用品向けの多様なニーズにきめ細かく対応するシャンプー基材や洗剤用の界面活性剤応用製品、臨床検査試薬キットならびに医療用機材などの製品を開発しております。主な成果としては、高機能性アップサイクルコメ素材「コメファイン」や人にも環境にも優しいピッカリング乳化剤「ソリエマー」の開発を推進したこと、従来の抗菌剤で度々課題となっている金属腐食性を大幅に改善した新規抗菌剤「カチオンDME」を開発したこと、機能性タンパク質「シルクエラスチン」を用いた「皮膚欠損創に対するシルクエラスチンスポンジ創傷用シート」の独占的販売権の契約を科研製薬株式会社と締結したこと、2025年度に薬事承認・保険償還取得後に販売開始予定であること、「半月板縫合術に対するシルクエラスチン(P47K-WAS-MR)がAMED(日本医療研究開発機構)の医工連携イノベーション推進事業に採択され、2025年度に企業治験開始予定であること、簡便な操作で高収率かつ高い精製度の細胞外小胞の回収を可能にする精製キット「EXORPTION」を2024年度から国内販売を開始し、2025年度からは北米へ拡販予定であること、更に口腔フローラの改善から歯周病や慢性疾患予防を目的とし、選択的に口腔内の悪玉菌を増殖抑制できる口腔ケア基材を開発し、サンプルワークを開始したことなどが挙げられます。当連結会計年度における当分野に係る研究開発費は843百万円であります。
(2) 石油・輸送機産業関連分野
本分野では、自動車シートクッション用ポリウレタンフォーム原料、潤滑油・燃料油の添加剤などの化学品ならびに切削油といった金属加工用薬剤のベース基材などの製品を開発しております。主な成果としては、電気自動車(EV)用潤滑油向けに、摩耗を防止する添加剤を新たに開発し、潤滑油メーカーに採用内定、2025年度販売開始が決定したことなどが挙げられます。当連結会計年度における当分野に係る研究開発費は1,158百万円であります。
(3) プラスチック・繊維産業関連分野
本分野では、電子部品搬送トレーなどに使用される永久帯電防止剤、樹脂用の顔料分散剤、モデル用合成木材といったプラスチック関連製品ならびに化学繊維やガラス繊維、炭素繊維などの各種繊維用の薬剤などを開発しております。主な成果としては、レインウェア等に用いられる透湿防水素材用ウレタン樹脂において、溶剤を一切含まない水系化品を開発したこと、オーガニックテキスタイル世界基準(GOTS)のほか、食品接触関連法規にも幅広く対応し、発泡液の泡切れに優れる安心・安全、グローバル対応のユニバーサル消泡剤「ノプタムU-834」の販売を開始したこと、木粉配合の高機能テキスタイル「MOC-TEX」が、JALグループのサステナブル・チャレンジ企画「‘OLU‘OLU! Honolulu!」の機内シートのヘッドレストカバーに採用されたことが挙げられます。当連結会計年度における当分野に係る研究開発費は802百万円であります。
(4) 情報・電気電子産業関連分野
本分野では、複写機やプリンター用のトナーバインダー、電子部品製造用の工程薬剤、コンデンサ用電解液など情報・電気電子産業に使用される製品を開発しております。主な成果としては、省エネ性、高画質性に優れるトナーバインダーの採用が決まり工業化を開始したこと、高屈折率でナノインプリント性・耐候性に優れる『ハイルシス』を開発したこと、近年の電子機器の処理速度増大に伴う電子部品からの発生熱量の効率的な放熱を促すための電子部品と冷却器とを密着させるウレタン系放熱ギャップフィラー『サーマップ』を開発し、そのフィラー分散技術を応用してワイヤレス給電や電磁部品向けに磁性粒子分散ウレタン樹脂の開発を推進したことなどが挙げられます。当連結会計年度における当分野に係る研究開発費は759百万円であります。
(5) 環境・住設産業関連分野他
本分野では、環境浄化用の水処理薬剤、住宅用断熱材に用いられるポリウレタンフォーム原料、建築シーラント原料などの製品を開発しております。主な成果としては、土木工事用薬剤について、トンネル掘削時の掘削土の粘度調整薬剤「ビスカーエイト」を開発したこと、樹脂練り込み型消臭剤「ケシュナール」の自動車部品用途での評価が進んでいること、住宅用断熱材用原料について、地震発生時の火災への対応意識の高まり及び2030年新築住宅へのZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)スタンダード化の流れに沿い、不燃吹付断熱材用原料の開発を推進したことなどが挙げられます。当連結会計年度における当分野に係る研究開発費は482百万円であります。
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