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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100OKJW (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 大日本塗料株式会社 研究開発活動 (2022年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループの研究開発活動は、コアビジネスである塗料事業をはじめ、照明機器、蛍光色材、ジェットインク及び機能性材料などの塗料事業以外の製品開発にも取り組んでおります。塗料事業においてはSDGsの達成に向け地球環境に優しい製品、省エネルギー・省力化に対応した製品、高機能・高付加価値製品の開発に注力すると共に、2020年に開所した防食技術センター、コーティング技術センターの両センターを活用しつつ、新製品開発の基礎となる機能性を有する塗料用樹脂や新規材料の調査・研究開発を始め、防食理論、分析・評価技術、顔料分散技術、塗膜形成技術及び塗装技術等の基盤技術を拡充し、新しい価値を継続的に市場へ提供できる取り組みを進めております。また、CO₂削減の提案に向けた取り組みとして、省工程化を目的とした簡易的なインフラ点検方法や効率的な補修方法に関する基盤技術の構築、更にバイオマス原料を活用した塗料の脱炭素化、カーボンニュートラルに貢献できる技術の調査を進めております。当連結会計年度における研究開発費の総額は1,969百万円となりました。
当連結会計年度の主な研究開発活動は次のとおりであります。

(1)国内塗料事業
①構造物塗料分野
橋梁や各種プラント施設に代表される大型の鋼構造物や土木コンクリート構造物などにおいて「LCC(ライフサイクルコスト)の低減」、「環境負荷低減」、「省力化」、「点検・診断」、「安全・安心」をキーワードに、公共性の高い社会インフラを長期間護るための材料開発と塗装システム開発及びメンテナンス市場をターゲットとした補修・補強材料や塗膜診断技術を活用した塗膜の寿命予測などに注力しております。LCCの低減では、塗膜の線膨張係数に着目した革新的新製品である剥離抑制型弱溶剤変性エポキシ樹脂塗料「ケルビンα2.5」や塩害環境向け高遮断塗装システム「タイエンダーシステム」、環境負荷低減では、「塗る」作業を「貼る」作業に変える画期的製品である重防食シート「メタモルシート#1」やVOC(揮発性有機化合物)を大幅に削減した「DNT水性重防食システム」「水性グリーンボーセイ速乾」、点検・診断では、透明性を有し下地の可視化が可能なコンクリートの剥落防止工法「レジガードアクアSDシステム」、安全・安心では、橋脚や標識ポール、照明等の地際・基部腐食対策塗装システム「ポールダンサーシステム」等の開発を行い、市場展開に取り組んでおります。また、防食技術センターを活用して、顧客と協業での現場施工性に関する検証試験や企業間のコラボレーションによる新規材料・工法の研究開発を進めております。
②建築塗料分野
戸建・集合住宅やオフィスビルの新築・改修において、「高耐久性・省エネ・省工程・安全・快適」をキーワードに環境に優しい独創的な製品の開発に取り組んでおります。高層ビル等の外壁に使用されるカーテンウォールの改修用として、業界初となる高意匠メタリック仕上げをローラー塗装で可能にする弱溶剤形ふっ素樹脂塗料「Vフロン#200スマイルRBメタリック」、オフィスビル、商業施設等の扉や手摺りなど、人の手が多く触れる箇所での皮脂による汚れ、はがれの問題を解決し、かつ臭気を抑えた「アクアマリンタックレス 凛」、従来のエマルション塗料から90%以上の臭気を低減した「COZY PACK」、更に抗ウイルス性、抗菌性を付与した「COZY PACK Air」などの製品で市場展開に取り組んでおります。
③車輌産機・自動車補修塗料・プラスチック塗料分野
車輌産機塗料分野においては、環境対応型1コート塗料「オールイン1ウレタン」を発売しました。この製品は、通常下塗りエポキシ塗料+上塗りウレタン塗料の2コート仕様を「オールイン1ウレタン」の1コートで2コート同様の外観と塗膜性能を網羅することが可能となり、大型運動遊具を製造販売しているメーカーなどにも採用され、省工程化によるコストメリットを実現させた製品となっております。
自動車補修塗料分野においては、作業時間の短縮を可能にした速乾性と塗装作業性に優れた高隠ぺい性を兼ね備えた環境対応型ウレタン塗料の「Auto D-1Base HS α」が、自動車補修用塗料のみならず大型車両、重機、遊具、モニュメント、看板、その他工業用など幅広く採用されております。新製品として開発したWet on wet塗装が可能な「Autoノンサンディングプラサフ ホワイト」も「Auto D-1Base HS α」との組み合わせで、プラサフの研磨工程の短縮と良好な仕上がり外観を実現することで顧客訴求力を高めた製品として市場に展開しております。
自動車プラスチック塗料分野においては、インモールドコート塗料の改良・新規開発、インクジェットとのコラボにて新塗装システムの開発(UV塗料)、新意匠性としてメッキに代わる金属調塗料の開発に取り組んでおります。
④建材塗料分野
新設住宅市場向けの外装建材用塗料、屋根建材用塗料、内装建材用塗料での高意匠、高機能、高耐久化などの顧客ニーズに応える環境に配慮した高付加価値塗料と塗装システムの開発に取り組んでおります。特にインクジェット加飾システムによる高意匠化と高耐久・高付加価値塗料とを組み合わせた積層塗膜での提案を進めております。
⑤金属焼付塗料・粉体塗料分野
屋内の建築資材や鋼製家具、医療機器、金属製品など、人の手が触れる機会が多い工業製品のウイルス対策として、クリヤータイプの焼付用抗ウイルス塗料「アンチヴァイラルクリヤーZ」を発売しました。本製品は、可視光応答形光触媒を活用しており、蛍光灯やLED照明など室内照明にも反応し、塗膜表面に付着したウイルスを抑制します。クリヤータイプのため、従来の塗装に塗り重ねる事で、大きく外観を変化させること無く抗ウイルス機能を付与することができることを特長としております。
⑥インクジェット・新事業分野
当社の各種塗料配合技術をインクジェットインク開発に応用し、UV硬化インクや水性インク等の環境対応製品の開発を進めております。新事業としては、貴金属ナノ粒子の合成技術と表面処理技術を応用したバイオセンシング用診断材料や光学材料などの機能材開発に取り組んでおります。
コーティング技術センターでは当社の強みであるインクジェットインクによる加飾技術と塗料の積層技術を組み合わせた高意匠性で高付加価値な製品の提案も行っております。
⑦防食技術センター(2020年度に那須工場内に開所)
550名を超える企業、研究機関の方々に来所いただき、施設の見学及び採用検討中である塗料、塗装工法の施工性確認などにご活用いただいております。VOC削減、塗装環境改善を目的とした水性塗料、低温環境でも施工性に優れた塗料及び塗装作業時間、工程短縮を目的とした新規塗装工法の検証も行っております。
⑧コーティング技術センター(2020年度に小牧工場内に開所)
600名を超える企業、商社の方々に来所いただき、施設の見学及び新規採用に向けた塗装仕様検討などにご活用いただいております。また、VOC削減、省資源、省エネルギー等を考慮して従来の溶剤系塗装からインクジェット仕様やインモールドコーティングへの変更を探索する検討依頼も増加しており、今後も様々な新技術の構築を実施してまいります。

(2)海外塗料事業
自動車プラスチック塗料分野においては、中国市場におけるGB規格へ対応した自動車内外装部品用塗料「プラニットシリーズ」を市場展開しており、採用に向けて取り組んでおります。メキシコ市場においてはUV硬化型塗料の自動車内装向けの開発と承認活動に取り組んでおります。
重防食塗料分野においては、中国、東南アジアを中心としたプラント設備向けや政府開発援助(ODA)橋梁案件向けに日本の塗料設計技術を提供し、LCCの低減や環境負荷低減の実現を目標として市場展開に取り組んでおります。

(3)照明機器事業
LED照明器具がわが国照明市場に登場してから10年以上経過した昨今、LED照明器具の形状は単純に光源をLEDに置き換えたものから、小さな粒状の光源の集合体であるLED本来の特長を活かした様々な形状のLED照明器具が次々に発売され店舗や建築の設計思想を広げることのできるアイテムとして日々進化し続けております。
照明機器事業を手掛けるDNライティンググループでは、照明器具の存在感を誇張せず、美しく心地よい空間を演出するキーワード「納まる溶け込む」をコンセプトにした照明器具の開発に注力し、器具端部までより明るく光ることにこだわった極細モジュール「XC-LED2」、コンパクトなのにLED独特の粒感がなく自在に曲げられる「FXYシリーズ」、同シリーズの屋外用として開発した「FXAシリーズ」などを発売しました。ブランドショップや高級宿泊施設などの売り場や通路のアクセント照明用に開発したプロファイルシリーズは建築設計者や照明デザイナーの皆様から高い評価をいただいております。また、10メートルを超えるような長いライン照明やより明るいライン照明にも対応できるようにというニーズに応えるため、高出力電源「ELD2-24320F」を製品化しました。
一方、コロナ対策製品として一昨年に発売した紫外線除菌装置「くりんクリンシリーズ」は医療、介護、教育、公共施設、店舗、宿泊施設、飲食店などさまざまな分野で販売台数を伸ばし、感染予防への一翼を担ってきましたが、ユーザー様要望の特注仕様の相談も増えてきており、更なる市場への定着を目指しwithコロナをより快適に過ごせる生活空間のアイテムへと育ててまいります。今後も市場ニーズを確実に捉えて、国内生産工場を保有する強みを十分に活かしながらお客様の満足のいく製品提供を継続してまいります。

(4)蛍光色材事業
蛍光顔料事業においては環境対応型製品である樹脂着色用顔料(ベンゾグアナミン系蛍光顔料)「FX-300シリーズ」の新色を発売し、優れた耐熱性・耐色移行性により、新たな用途で採用されております。
蛍光塗料事業では、防災・減災・安全分野用途を中心に、駅のホームからの転落防止用CP(色彩心理)ライン「ルミライン100」、濡れた床面でも滑らない「ルミノグリップ」、夜間でも光を反射する「ビームライトエース」、長残光型蓄光塗料などを提案し、身近な場所で活躍しております。また、「スーパールミノVトップ」と「ビームライト」との組み合わせで、日中は蛍光色が鮮やかに発色し、夜間はライトによる反射色が際立つため、高い視認性が求められる量水標等に採用されております。今後も環境や社会問題に配慮した製品を提案しながら、ESG活動に取り組んでまいります。

なお、セグメントごとの研究開発費は、「国内塗料事業」1,520百万円、「照明機器事業」365百万円、「蛍光色材事業」83百万円であります。

事業等のリスク株式の総数等


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