有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YJGK (EDINETへの外部リンク)
日本パーカライジング株式会社 研究開発活動 (2026年3月期)
当社グループは技術立社として、「地球上に限りある資源の有効活用を図り、あらゆる素材の表面改質を通じて資源の新しい価値を創造し、地球環境の保全と豊かな社会作りに貢献します」を企業理念に掲げております。この理念のもと、国内外の技術開発部門が連携し、表面改質技術による新たな価値創造と、持続可能な社会の実現に向けた表面処理技術の開発を推進しております。近年は、金属材料表面への機能付与にとどまらず、脱炭素社会の実現に資する研究開発の加速と、コア技術の深耕や将来を見据えた開発力の強化に取り組んでおります。
当社グループの事業領域は、①表面処理薬剤の製造販売を中心とする薬品事業領域、②防錆加工および熱処理加工を行う加工事業領域、③表面処理・塗装に関連する設備機器の製造販売を行う装置事業領域の3つに大別されます。これら事業領域を横断する基礎研究は、新総合技術研究所「Parker Innovation Center」(日本)を中核に、国内外の開発拠点と緊密に連携しながら推進しております。
国内では東日本地区・西日本地区の各技術センター、加工技術開発センター、油性製品技術センターが、海外では海外技術センター(日本)、パーカー表面処理技術(上海)(中国)、パーカー・サーフェス・テクノロジー・アジアパシフィック㈱(タイ)が、顧客に近い開発拠点としての強みを生かし、地域ニーズに即した応用開発や実用化検討を担っております。市場ニーズの変化に迅速に対応するため、シーズ探索から製品開発までを一貫して推進するとともに、グローバル展開を見据えた柔軟な研究開発体制を構築しております。また、コア技術を軸とした新技術創生活動を推進しております。さらに多様化する製品群に対して安定した品質を保証できる製造技術の開発を製造技術センターで進めております。
主な研究開発の概要及び成果は、以下のとおりです。
薬品事業領域では、鉄鋼材料、自動車車体、塑性加工部品、非鉄材料などの主要分野において、環境課題への対応を強化しながら、性能とコストの両立を図った環境配慮型の表面処理技術・材料の開発を進めております。自動車車体の塗装下地分野では、りん酸亜鉛処理に代わる環境負荷の少ない新規化成処理のグローバル展開を推進するとともに、次世代に向けた応用開発も進めております。塑性加工用潤滑処理についても、りん酸亜鉛処理に依存しない環境対応型の一液型潤滑処理の市場展開が海外を含めて拡大しております。非鉄材料分野では、エアコン用熱交換器に新たな機能を付与する皮膜処理剤を開発し、家電用エアコンへの市場化を目指しております。表面機能向上による製品寿命の延伸は、CO2削減に貢献しております。さらに、表面改質を通じて人々の生活・健康に貢献するため、医療・ライフサイエンス分野への新規技術展開を進めております。加えて、絶縁・断熱・撥水・抗菌などの高付加価値機能を付与する表面処理技術を、電子部品、日用品、医療機器などの新規市場へ積極的に適用しており、今後の市場拡大が期待されます。
装置事業領域では、技術の拠点となる技術開発センターは、リニューアルから3年目を迎えますが、引き続き多くのユーザーから装置検討・検証の場として活用いただいております。更に日々の開発・研究業務の成果として、新規に装置を配置し、また、これに留まらず、既存装置をCN対応設備として大幅に改造・改修するなど、積極的にブラッシュアップに努め、新技術を市場に送り出すための活動に力を入れております。IoTシステム(PARKER LEAPS)は、ライン監視・データ収集から発展し、ライン稼働制御へ拡張展開しております。粉体塗装では、静電粉体塗装機の基礎開発を進めると共に、新たなレシプロケーターの開発も行っております。従来よりも簡易的な仕組みでコストが掛からず、より多くのユーザーが導入しやすい装置となります。今後の粉体塗装設備の販売拡販が期待されます。
加工事業領域では、顧客とともに製品特性を観察・評価し、求められる性能を安定的に提供できるよう取り組んでおります。例えば、表面処理が摩擦・摩耗などのトライボロジー特性に与える影響を基礎評価により検証し、その知見を蓄積して提案に活用しております。加工事業では自社製品の取扱いを基本としつつ、製品の適用・運用方法を含む生産技術の開発にも注力しております。従来は耐食性や表面硬化を中心に、化成処理、塗装、軟窒化処理などに関する生産技術の知見を蓄積してきましたが、近年は接着性や絶縁性など、新たな機能付与に対する要求が高まっております。これに対応するため、複雑形状部品や微細部品への処理、特定部位のみへの選択的コーティングなど、多様な仕様に対応するための生産技術の開発を進めております。さらに、既存技術の複合化による性能向上や、使用時の管理方法の見直しによる品質安定化を図るとともに、工程効率化によるエネルギー消費の抑制や廃棄物削減にも取り組んでおります。品質と環境保全を高い水準で両立させ、加工事業においても脱炭素社会の実現に貢献していきます。
当連結会計年度では、総研究開発費として2,754百万円を投入いたしました。なお、セグメントに関連付けての記載は困難であるため省略しております。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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