有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100W8E0 (EDINETへの外部リンク)
大日精化工業株式会社 研究開発活動 (2025年3月期)
当社グループは、企業の持続的な成長には新しい価値を創出し、社会貢献を行うことが必要という原点に立ち返り、変化する経済環境にも迅速に対応できる事業基盤を強化し、お客様へ課題解決を提案する化学メーカーとなるべく積極的に活動を進めております。3か年中期経営計画「明日への変革 2027」の施策では、①IT・エレクトロニクス 機能性材料、②ライフサイエンス・パーソナルケアの二つを新規発展分野、③モビリティ、④環境配慮型パッケージングの二つを継続発展分野として開発対象の中心に据え、人財と設備と資金とを積極的に投入することを行い、技術主導による競争優位の確保を目的とした体制の構築を進めております。
また、2025年4月1日より保有技術ごとの縦割り体制であった従来の技術機構組織から、開発ステージごとの組織体制に刷新しており、併せて、お客様と対面で開発を進めている事業機構の技術部門との融合と、オープンイノベーションなどから技術開発・製品開発力を強化することで、技術主導で事業創出できる体制を作ってまいります。
これらの取り組みにより、10年後のありたい姿である「機能性マテリアル分野のエクセレントカンパニー」を目指し、製品の差別化、品質向上により社会貢献度を高め、同時に収益性の確保を図ることとしております。
当連結会計年度における各セグメント別の研究開発費の金額は次のとおりであります。
なお、複数の報告セグメントに係る研究開発費については、適切な配賦基準によって各報告セグメントへ配分しております。
また、当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動の状況は以下のとおりであります。
(カラー&ファンクショナル プロダクト)
当セグメントでは、顔料合成技術を基に粒子形状や表面性質を高度に制御することで各種用途への高付加価値製品を提供するとともに、分散加工技術を基に繊維用・プラスチック用着色剤を内外の様々な産業分野に提供しております。また、当社グループ技術の多角的な展開を図り、機能性材料の開発・製品化にも取り組んでおります。
当セグメントに該当する分野は以下のとおりです。
(ポリマー&コーティング マテリアル)
当セグメントでは、樹脂合成技術を軸とした高機能製品の創出及び環境課題解決を目的に、独自設計の無溶剤系及び水系ウレタン樹脂、原材料メーカーとの協創で進めるバイオマスウレタン樹脂などの樹脂の開発・製品化と、天然物由来材料を使用した素材の開発・製品化に取り組んでおります。また、分散加工技術を基に各種コーティング剤を内外の様々な産業分野に提供しております。
当セグメントに該当する分野は以下のとおりです。
(グラフィック&プリンティング マテリアル)
当セグメントでは、分散加工技術を基に汎用の印刷インキの提供とともに、独自の配合技術などを活用し、特殊インキ・コーティング剤の開発・製品化に取り組んでおります。
当セグメントに該当する分野は以下のとおりです。
(その他の研究開発活動)
社会が抱える課題を解決する技術開発から新規事業創出と評価技術の導出を目的として、電池用材料やバイオマス樹脂等の研究開発に注力しました。
電池用材料の用途の1つとして、センシング向け導電性エラストマーを開発しました。想定ニーズとのマッチング及びレベル確認を目的に、事業部門の開発品とともに「新機能性材料展2025」に出展し、サンプルワークを開始しました。
外部研究機関との連携も行っており、代表的なものとして「リビングラジカル重合による機能性材料の開発」が挙げられます。国内外の大学と共同研究の具体例としては「濃厚ポリマーブラシ(CPB)の工業的製造方法の確立」などがあり、摺動部材や機械部品に向けた新規トライポロジー材料の研究開発を行っております。その他複数の大学などとの共同研究やコンソーシアムへの参画などにより、プリンテッドエレクトロニクス等の新分野に対応可能な新技術と自社技術との融合・発展を進めました。
また、2025年4月1日より保有技術ごとの縦割り体制であった従来の技術機構組織から、開発ステージごとの組織体制に刷新しており、併せて、お客様と対面で開発を進めている事業機構の技術部門との融合と、オープンイノベーションなどから技術開発・製品開発力を強化することで、技術主導で事業創出できる体制を作ってまいります。
これらの取り組みにより、10年後のありたい姿である「機能性マテリアル分野のエクセレントカンパニー」を目指し、製品の差別化、品質向上により社会貢献度を高め、同時に収益性の確保を図ることとしております。
当連結会計年度における各セグメント別の研究開発費の金額は次のとおりであります。
セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 増減率 |
カラー&ファンクショナル プロダクト | 1,546百万円 | 1,524百万円 | △1.4% |
ポリマー&コーティング マテリアル | 1,024 | 1,008 | △1.5 |
グラフィック&プリンティング マテリアル | 461 | 446 | △3.3 |
合計 | 3,032 | 2,980 | △1.7 |
また、当連結会計年度における各セグメント別の研究開発活動の状況は以下のとおりであります。
(カラー&ファンクショナル プロダクト)
当セグメントでは、顔料合成技術を基に粒子形状や表面性質を高度に制御することで各種用途への高付加価値製品を提供するとともに、分散加工技術を基に繊維用・プラスチック用着色剤を内外の様々な産業分野に提供しております。また、当社グループ技術の多角的な展開を図り、機能性材料の開発・製品化にも取り組んでおります。
当セグメントに該当する分野は以下のとおりです。
IT・エレクトロニクス機能性材料分野 | 各種用途へ適性を持つ高品位製品の開発とともに、当社グループ内の関係技術部門との連携を緊密にし、要素技術の複合化により、色特性、省エネルギー化の向上に寄与するディスプレイ向けカラーフィルター用顔料やオフィス事務機器用顔料、電子部品の熱制御素材として熱伝導性・放熱機能を有する無機複合材料・コンパウンド、情報端末などに使用される特殊配線被覆材向け着色剤、半導体関連材料向け導電コンパウンドなどの開発・改良に取り組み、新グレードの市場展開を開始しました。また、IJプリンターの印刷対象の広がりに対応した高意匠性を発現するIJインキ用顔料及び顔料分散体では、新たに産業用途向けへの開発を継続し、市場評価を進めました。 |
ライフサイエンス・ パーソナルケア分野 | 海洋生分解性をもち、「マイクロプラスチック」の課題を解決する化粧品材料として天然物由来材料「RUBLALEAFシリーズ」の開発・改良に取り組み、採用につなげました。 |
モビリティ分野 | 微分散化技術と調色・配合設計技術を基に、顔料及び機能性材料を加工したマスターバッチやコンパウンドを、様々な内外装材向けとして開発・改良に取り組み、採用に結び付けてきました。 また、新たな加工技術の開発に注力しつつ、車内空間の快適化や環境負荷低減、電気自動車、安全運転や自動運転化に貢献するマスターバッチ・コンパウンドの研究開発に取り組むとともに、その成果を展示会やオンラインで情報発信することにより、新規顧客開拓並びにユーザー評価を進めました。 |
(ポリマー&コーティング マテリアル)
当セグメントでは、樹脂合成技術を軸とした高機能製品の創出及び環境課題解決を目的に、独自設計の無溶剤系及び水系ウレタン樹脂、原材料メーカーとの協創で進めるバイオマスウレタン樹脂などの樹脂の開発・製品化と、天然物由来材料を使用した素材の開発・製品化に取り組んでおります。また、分散加工技術を基に各種コーティング剤を内外の様々な産業分野に提供しております。
当セグメントに該当する分野は以下のとおりです。
IT・エレクトロニクス機能性材料分野 | 機器の小型化・高集積化、「高速通信技術」の深化、スマート社会実現に貢献する材料として、プリント配線基板向けなどにウレタン微粒子が高機能フィラーとして継続採用され、耐熱性・耐久性を向上したウレタン樹脂は採用が拡大、イミド系樹脂は市場評価が進みました。 また同分野ではフラットパネルディスプレイやタッチパネル、半導体関連向け紫外線・電子線硬化型コーティング剤、精密機器などの表面に機能付与する熱硬化型コーティング剤の開発・改良に取り組みました。紫外線・電子線硬化型コーティング剤では硬化度を多段階で制御することで伸度と硬度を両立する加飾コーティング剤や環境対応の水性化、バイオマス材料を活用した開発・改良に加え、更に機能性付与に向けた微分散技術、高粘度分散技術の確立により、無溶剤系の新グレードを開発し価値提案を進めました。 |
ライフサイエンス・ パーソナルケア分野 | 大学発の技術を導入し、キノコ石突などのキノコ廃材や端材を原料とした菌糸パルプ分散液の開発に取り組みました。アップサイクル素材の化粧品原料として増粘剤などへの検討を進めました。 |
モビリティ分野 | サステナビリティ貢献製品として、主に車両内装向けに水系や無溶剤、バイオマスウレタン樹脂及びウレタン微粒子の開発・グローバル販売を推進しております。更に次世代車両電装関連部材においてはより耐熱性や耐久性を向上させたウレタン樹脂の開発に取り組み、一部採用が進みました。また、水系やバイオマスウレタン樹脂はサステナビリティ貢献製品としてモビリティ分野にとどまらず、アパレルやパッケージング分野等への応用展開に引き続き取り組み、採用が広がりつつあります。 |
環境配慮型 パッケージング | CO2を原料とするヒドロキシポリウレタン(HPU)のモノマー:環状カーボネートをNEDOグリーンイノベーション基金事業として開発を進めております。ラボでの評価が順調に進み、2026年3月の稼働を目標に、中間プラントの建設に着手しました。注力領域として特異的なバリア性機能の特長を生かし、フードロス対策に寄与するパッケージング分野での採用に向けて市場評価は順調に進んでいます。 |
(グラフィック&プリンティング マテリアル)
当セグメントでは、分散加工技術を基に汎用の印刷インキの提供とともに、独自の配合技術などを活用し、特殊インキ・コーティング剤の開発・製品化に取り組んでおります。
当セグメントに該当する分野は以下のとおりです。
環境配慮型 パッケージング | 環境負荷低減に寄与する製品として、VOC排出量削減に繋がる水性フレキソインキ「ハイドリックFC」や水性グラビアインキ「ハイドリックPRP」、ポリエチレン溶融ラミネート用水性アンカーコート剤「セイカダイン」のほか、業界最高水準のバイオマス度で設計した「TRISURF」、循環型社会に貢献するためのリサイクルインキ「CycleFine」などを販売し、数量も増加しました。また、CO2を原料とするヒロドキシポリウレタン「HPU」を利用した印刷インキやOPニス、バリアコート剤の開発に引き続き取り組みました。 |
オフセットインキ分野 | メタリックインキ「輝(かがやき)」やUV・水性コーティングニスにより多種多様な紙に印刷することで高い意匠性・機能性を付与し、川下ユーザーの要望に応えうる製品の拡充に取り組んでおります。 |
(その他の研究開発活動)
社会が抱える課題を解決する技術開発から新規事業創出と評価技術の導出を目的として、電池用材料やバイオマス樹脂等の研究開発に注力しました。
電池用材料の用途の1つとして、センシング向け導電性エラストマーを開発しました。想定ニーズとのマッチング及びレベル確認を目的に、事業部門の開発品とともに「新機能性材料展2025」に出展し、サンプルワークを開始しました。
外部研究機関との連携も行っており、代表的なものとして「リビングラジカル重合による機能性材料の開発」が挙げられます。国内外の大学と共同研究の具体例としては「濃厚ポリマーブラシ(CPB)の工業的製造方法の確立」などがあり、摺動部材や機械部品に向けた新規トライポロジー材料の研究開発を行っております。その他複数の大学などとの共同研究やコンソーシアムへの参画などにより、プリンテッドエレクトロニクス等の新分野に対応可能な新技術と自社技術との融合・発展を進めました。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00902] S100W8E0)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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