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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100TMQ7 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 小野薬品工業株式会社 研究開発活動 (2024年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


当社グループは、「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、これまで克服されていない病気や、いまだ患者さんの治療満足度が低く、医療ニーズの高い疾患領域に挑戦し、独創的かつ画期的な医薬品の創製に向けて努力を積み重ねています。
現在、開発パイプラインには、オプジーボに加えて、抗体医薬品を含む抗がん剤の新薬候補化合物をはじめ、自己免疫疾患や神経疾患などの治療薬候補があり、開発を進めています。なかでも、がん領域は医療ニーズが高いことから、重要な戦略分野と位置づけています。
創薬研究においては、医療ニーズの高いがんや免疫、神経、スペシャリティ領域を重点領域に定め、それぞれの領域でヒト疾患バイオロジーを掘り下げ、医療ニーズを満たし得る新薬の創製を目指して、創薬力の強化に努めています。そして、創薬力を強化するために、当社が得意とするオープンイノベーションを積極的に推進するとともに、独創的な創薬シーズを見出し、インフォマティクスやヒト疾患モデル作製、新薬候補化合物作製など、様々な社内外の最新技術を利用して、医療インパクトのある画期的新薬の創製を目指します。
重点領域において、現在、臨床ステージには11品目の新薬候補化合物が移行しています。今後さらに創薬のスピードと成功確率を向上させるために、基礎と臨床の橋渡しを担うトランスレーショナル研究も強化しています。研究早期段階からヒトゲノム情報やヒトiPS細胞などの研究ツールとインフォマティクスを有機的に活用することで、標的分子の疾患との関連性を解析し、新薬候補化合物のヒトにおける有効性をより正確に予測・評価できる生理学的指標(バイオマーカー)を見出せるよう努めています。
臨床開発のスピードと成功確率を向上させるために、より早い段階から研究本部と強固に連携して、最適で最良な開発戦略を立案するよう努めています。また、これまでに蓄積した多くの臨床試験データや実際に治験で得られた臨床サンプルを利用して様々な解析を行い、臨床試験結果の解像度を上げることに役立てています。新薬候補化合物の価値を最大化するために、複数の臨床試験を並行して実施するとともに、グローバル(日本、米国、欧州)で国際共同試験を実施できる体制を構築すべく、欧米の臨床開発機能の充実を加速しています。
また、ライセンス活動による有望な新薬候補化合物の導入にも努め、研究開発活動の一層の強化に取り組んでいます。
当連結会計年度における研究開発活動の主な成果(2024年4月22日時点まで)は、以下のとおりです。

[開発品の主な進捗状況]

「オプジーボ/ニボルマブ」
悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)
・昨年11月、「オプジーボ」について、国内で「悪性中皮腫(悪性胸膜中皮腫を除く)」を効能・効果とした承認を取得しました。
上皮系皮膚悪性腫瘍
・本年2月、「オプジーボ」について、国内で「上皮系皮膚悪性腫瘍」を効能・効果とした承認を取得しました。
尿路上皮がん
・昨年12月、「オプジーボ」について、国内で「根治切除不能な尿路上皮がん」を効能・効果とした申請(一次治療における化学療法併用)を行いました。
前立腺がん
・昨年8月、「オプジーボ」について、日本、韓国および台湾で「前立腺がん」を対象としたフェーズⅢ試験を実施していましたが、有効性が確認できなかったため開発を中止しました。
「ビラフトビカプセル/エンコラフェニブ」および「メクトビ錠/ビニメチニブ」
・昨年5月、「ビラフトビカプセル」および「メクトビ錠」について、国内で「2剤併用療法によるBRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な甲状腺がん」を効能・効果とした承認申請を行いました。


「ONO-4578」
・プロスタグランジン受容体拮抗薬「ONO-4578」と「オプジーボ」との併用療法について、「胃がん」を対象としたフェーズⅡ試験を、昨年8月に国内で、昨年10月に韓国および台湾でそれぞれ開始しました。
「ONO-4685」
・昨年9月、PD-1×CD3二重特異性抗体「ONO-4685」について、国内で「T細胞リンパ腫」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-7475」
・昨年8月、Axl/Mer阻害薬「ONO-7475」と「オプジーボ」との併用療法について、国内で「膵がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-4482」
・抗LAG-3抗体「ONO-4482」と「オプジーボ」との併用療法について、日本、韓国および台湾で「肝細胞がん」を対象としたフェーズⅡ試験を実施しています。
「ONO-4538HSC」
・本年1月、ONO-4538皮下注製剤「ONO-4538HSC(ニボルマブとボルヒアルロニダーゼアルファとの配合剤)」について、国内で「固形がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-8250」
・本年1月、iPS細胞由来HER2 CAR-T細胞療法薬「ONO-8250」について、米国で「HER2陽性固形がん」を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-7427」
・本年3月、抗CCR8抗体「ONO-7427」について、国内で「固形がん」を対象としたフェーズⅠ/Ⅱ試験を開始しました。
「ONO-4686」
・昨年10月、抗TIGIT抗体「ONO-4686」と「オプジーボ」との併用療法について、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社主導の「固形がん」を対象としたフェーズⅠ/Ⅱ試験に日本から参加していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「ONO-7913」
・昨年9月、抗CD47抗体「ONO-7913」について、国内で「骨髄異形成症候群」を対象としたフェーズⅠ試験を実施していましたが、ギリアド社主導で実施していた同一の患者集団を対象とした海外フェーズⅢ試験(ENHANCE試験)が無益性中止となったことに伴い開発を中止しました。
・昨年10月、抗CD47抗体「ONO-7913」について、ギリアド社主導の「TP53変異陽性急性骨髄性白血病」を対象とした国際共同フェーズⅢ試験に日本から参加していましたが、有効性が確認できなかったため開発を中止しました。
・本年2月、抗CD47抗体「ONO-7913」について、ギリアド社主導の「急性骨髄性白血病」を対象とした国際共同フェーズⅢ試験に韓国および台湾から参加していましたが、独立データモニタリング委員会による解析に基づき、無益性中止となりました。
「ONO-7121」
・昨年12月、「オプジーボ」と抗LAG-3抗体との配合剤「ONO-7121」について、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社主導の「結腸・直腸がん」を対象とした国際共同フェーズⅢ試験に日本、韓国および台湾から参加していましたが、独立データモニタリング委員会による解析に基づき、無益性中止となりました。
「ONO-7119」
・本年2月、PARP7阻害薬「ONO-7119」について、「オプジーボ」との併用療法によるフェーズⅠ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「ONO-7122」
・本年4月、TGF-β阻害薬「ONO-7122」と「オプジーボ」との併用療法について、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社主導の「固形がん」を対象とした国際共同フェーズⅠ試験に日本から参加していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。
「ONO-7226」
・本年4月、抗ILT4抗体「ONO-7226」と「オプジーボ」との併用療法について、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社主導の「固形がん」を対象とした国際共同フェーズⅠ試験に日本から参加していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。


「ONO-2910」
・昨年6月、シュワン細胞分化促進薬「ONO-2910」について、国内で「化学療法誘発末梢神経障害」を対象としたフェーズⅡ試験を開始しました。
・本年3月、シュワン細胞分化促進薬「ONO-2910」について、米国で健康成人を対象としたフェーズⅠ試験を開始しました。
「ONO-2808」
・S1P5受容体作動薬「ONO-2808」について、「多系統萎縮症」を対象とした国際共同フェーズⅡ試験を、昨年7月に米国で、本年2月に日本で開始しました。
「ONO-7684」
・昨年8月、FXIa阻害薬「ONO-7684」について、日本および欧州で「血栓症」を対象としたフェーズⅠ試験を実施していましたが、戦略上の理由により開発を中止しました。

[創薬/研究提携活動の状況]
・昨年8月、米国Twist Bioscience社と、同社独自の抗体ライブラリーを活用して自己免疫疾患に対する抗体医薬品の創製を目指した創薬提携契約を締結しました。
・昨年9月、米国Adimab社と、同社の治療用医薬品抗体の創製・エンジニアリング技術を活用して、がん領域における二重特異性抗体の医薬品候補の創製を目指した創薬提携契約を締結しました。
・昨年10月、英国Turbine社と、同社のAI駆動型細胞シミュレーションプラットフォームを活用して、がん領域における新規治療標的の同定および検証を実施する研究提携契約を締結しました。
・昨年12月、米国EVQLV社と、同社のAIによる抗体の設計技術を活用した複数の標的に対する抗体の創製に関する創薬提携契約を締結しました。
・昨年12月、英国UK Dementia Research Instituteと認知症領域における新規治療標的分子の同定を目的とした共同研究契約を締結しました。
・本年2月、米国Shattuck社と自己免疫疾患・炎症性疾患に関与する標的に対する二価機能性融合タンパク質の創製に関する創薬提携・オプション契約を締結しました。
・本年2月、スイスNumab社と多重特異性マクロファージエンゲージャーに関するオプション・提携契約を締結しました。
・本年2月、米国InveniAI社と同社の人工知能(AI)および機械学習(ML)技術を活用した新規治療標的の探索を目的とした研究契約を締結しました。
・本年2月、株式会社Epsilon Molecular Engineeringと新規VHH抗体医薬品の創製を目的とした創薬提携契約を締結しました。
・本年3月、米国Harvard大学と当社の重点領域における新規創薬標的の検証を目指した包括的研究提携契約を締結しました。
・本年3月、イタリアSibylla Biotech社と神経疾患に対する新規医薬品候補化合物の創製を目的とした提携契約を締結しました。
・本年3月、英国Oxford大学と当社の重点領域における創薬シーズの検証と化合物の取得を目的とする包括的な創薬提携契約を締結しました。

[ライセンス活動の状況]
・本年3月、韓国NEX-I社とがん免疫療法抵抗性因子ONCOKINE-1に対する抗体「NXI-101」に関するライセンス契約を締結しました。

当連結会計年度の研究開発費の総額は、112,377百万円であります。
なお、当社グループの事業は医薬品事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E00945] S100TMQ7)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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