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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100MNBZ (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 ラクスル株式会社 事業等のリスク (2021年7月期)


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本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

(1)事業環境に関するリスク
① 国内印刷EC市場について
当社の主力事業である印刷事業が属する国内印刷EC市場は、当社の調査によると、2012年度から2018年度までの年平均成長率が10%超、また2019年度の市場規模は1,000億円に拡大していると想定されます。今後もEC化率の継続的な上昇を背景に、同市場は成長を続けるものと当社では考えております。しかしながら、上記の予測通りに国内印刷EC市場が拡大しなかった場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、当社は印刷で成長し獲得した顧客基盤とシェアリング基盤を活用し、販促サービスの拡張による既存顧客ARPU向上、紙以外の商材を中心としたオリジナル商品の追加による顧客基盤の拡大により対象市場及び収益拡張を推進しております。

② 競合他社の動向について
現在、当社の主力事業である印刷事業においては、国内で印刷ECサービスを展開する競合企業が複数存在しており、一定の競争環境があるものと認識しております。他に優れたビジネスモデルの競合会社が現れた場合等には、既存事業者や新規参入事業者を含めた競争の激化により、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、当社は幅広い顧客ニーズに対応できる商品ラインナップの拡充を進めるとともに、積極的なマーケティング活動やカスタマーサポートの充実、提供サービスの拡大及び品質向上に取り組んでおり、今後もユーザー目線に立ってサービスをより充実させていくと同時に、知名度向上に向けた取り組みを積極的に実施してまいります。

③ 登録ユーザーの獲得について
当社の主力事業である印刷事業の売上高は、当社の提供するサービスの登録ユーザー数、登録ユーザーの利用率、登録ユーザーの平均購入額により変動し、事業の成長は登録ユーザー数の順調な増加に依存しております。また、当社はマーケティング手法別に効果測定を行いつつ、新規ユーザーの獲得、既存ユーザーへの追加販売、既存ユーザーの離脱防止を図る施策を継続的に実施しております。上記に挙げたような各種事業KPIについてはこれまで安定的に推移・改善してきておりますが、社会・経済情勢による顧客ニーズの変化、他の事業者との競合の激化、当社のマーケティング手法が効果的でない等の要因によって当社の登録ユーザー数の伸びが従来と比べて低いものとなった場合には、売上高の増加ペースが鈍ること、もしくはマーケティング費用が上昇することにより、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、前年度以前の顧客獲得コストとの比較を常に行い、新規の顧客獲得手法を継続的にトライアルすること等により登録ユーザー数の増加ペースを維持、拡大するための取り組みを推進しております。

④ システムトラブルについて
当社の事業は、インターネットを介して行われており、そのサービス基盤はインターネットに接続するための通信ネットワークに依存をしております。安定的なサービス運営を行うために、サーバー設備等の強化や社内体制の構築を行っておりますが、アクセスの急激な増加等による負荷の拡大、地震等の自然災害や事故等により予期せぬトラブルが発生し、大規模なシステム障害が起こった場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、当社は、監視システムの利用に加えて組織的・人的な対策と多層防御による技術的対策に取り組んでおります。


⑤ 印刷事業への依存について
当社の売上高は、主力事業である印刷事業への依存が大きくなっております。国内印刷EC市場が拡大していることに加え、ユーザー数の増加やサービスの拡充等により、今後も印刷事業は拡大していくものと考えておりますが、当社の運営する「ラクスル」の利用者の減少や市場規模の縮小等の要因により印刷事業の売上高が減少した場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、プラットフォームを展開する産業を継続的に拡大し、広告業界のプラットフォーム「ノバセル」、物流業界のプラットフォーム「ハコベル」の他、今後においても中長期的に複数の産業への展開を推進してまいります。

⑥ シェアリングエコノミー形態による生産体制について
当社の主力事業である印刷事業について、当社は自社工場を保有せず、印刷会社をはじめとするサプライヤーをネットワーク化する、いわゆるシェアリングエコノミー形態による生産体制を構築しております。各社における原材料等の調達価格高騰や各社の経営状況の変化等によって、提携による業務委託等の継続ができなくなった場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、一部の印刷資材については、集中購買により安価に提供する体制を整備し、定期的なコミュニケーション等によるサプライヤーとの良好な関係の構築に努めることで、生産体制の安定化を図っております。

⑦ 配送コストについて
当社が運営する「ラクスル」では、商品販売に際し運送会社に商品配送業務を委託しており、ユーザーの利便性向上を目的とし、一部商品を除き無料での配送サービスを提供しております。今後配送コストが上昇した場合、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、複数の運送会社の使い分けの実施等により、委託価格の安定化を図っております。

(2)事業体制に関するリスク
① 優秀な人材の獲得・育成について
当社は、今後の企業規模の拡大に伴い、当社の理念に共感し高い意欲を持った優秀な人材を継続的に採用し、強固な組織を構築していくことが重要であると考えております。今後、積極的な採用活動を行っていく予定でありますが、当社の求める人材が十分に確保・育成できなかった場合や人材流出が進んだ場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、当社は、社員が働きやすさとやりがいを持って働けるよう、事業の成長を通して本人が挑戦し成長できる環境を作り、魅力的な人事制度の構築を継続的に推進してまいります。また、当社サービス品質の向上にはソフトウェア開発のためのエンジニアの確保が重要であると認識しており、日本国内での採用活動に加えて、日本国外において開発拠点を設立し、継続的に開発力の強化のための施策を推進してまいります。

② 内部管理体制の構築について
当社の継続的な成長のためには、コーポレート・ガバナンスが適切に機能することが必要不可欠であると認識しております。事業が急速に拡大することにより、コーポレート・ガバナンスが有効に機能しなかった場合には、適切な業務運営を行うことができず、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、各社内規程及び法令遵守を徹底してまいります。

③ 情報セキュリティについて
当社は、厳重な情報セキュリティ管理体制において自社内の機密情報を管理するとともに、事業の一環として得意先から預託された機密情報や個人情報の収集・保管・運用を行っております。万一当社の従業員や業務の委託会社等が情報を漏洩又は誤用した場合には、当社が企業としての社会的信用を喪失し、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、プライバシーマーク及びISMS(注1)を取得し、社内で運用する他、従業員研修を繰り返し実施する等、これらの情報管理には万全な方策を講じております。


④ 印刷機等を提携印刷会社に貸与していることについて
当社は生産オペレーション面での学習と研究開発を目的として、提携している印刷会社に対して当社の所有する印刷機を合計3台貸与しており、当該印刷会社のオペレーターはこれら印刷機を使用し、実際の印刷物製造を行っております。貸与印刷機に対しては一部保険を付保する等して破損・滅失等のリスクを減じる取り組みを行っておりますが、貸与先印刷会社における故意もしくは過失による破損・滅失又は地震等の天変地異による破損・滅失等、当該保険の適用対象外となるような事象が発生した場合には、これらによって当社が経済的な損失を被り、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、これら事業用の印刷機はその大きさや重量の関係上、転用が必ずしも容易ではなく、また、その輸送及び設置にも相当程度の費用が発生し得るところ、上記印刷会社の倒産等により当該印刷機を他の印刷会社等へ貸与する必要が生じた場合には、その受入れ先印刷会社の確保、当該印刷機の輸送及び設置等に伴って多額の費用が発生し、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、生産管理担当の責任者による貸与先印刷会社への定期的な訪問等、生産状況や経営状況の把握に努めております。

⑤ 投融資について
当社は、今後の事業拡大のために、国内外を問わず出資、子会社設立、合弁事業の展開、アライアンス、M&A等の投融資を実施する場合があります。投融資については、リスク及び回収可能性を十分に事前評価し決定してまいりますが、投融資先の事業の状況が当社に与える影響を確実に予想することは困難な場合もあり、投融資額を回収できなかった場合や減損処理が必要となった場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、出資等の案件について、当社の目指すビジョンとの整合を確認し、ビジネスモデルを十分に検討した上で判断するとともに、出資後は定期的なモニタリングを継続実施してまいります。

〔用語説明〕
(注1)ISMS(アイ・エス・エム・エス):Information Security Management Systemの略
情報セキュリティ管理の国際標準に基づき定められた情報セキュリティマネジメントシステムの適合性評価制度。継続的に情報セキュリティリスクを管理しリスク回避や軽減を図り、この認証基準に適合したマネジメントシステムを構築・維持できている企業や団体が第三者機関により認証される。

(3)法的規制に関するリスク
① 訴訟等について
当社が事業活動を行うなかで、顧客、取引先又はその他第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。かかる訴訟の内容及び結果によっては、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、多大な訴訟対応費用の発生や当社の社会的信用の毀損によって、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、法令及び契約等の遵守のため、コンプライアンス規程を定めて社内教育やコンプライアンス体制の充実に努めております。

② 個人情報の保護について
当社は、会員登録情報をはじめとする個人情報を保有しており、「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けております。何らかの理由でこれらの個人情報が外部に流出し、悪用されるといった事態が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、個人情報保護方針及び個人情報保護規程を定めており、社内教育の徹底と管理体制の構築を行っております。

③ インターネット及び運送事業に関連する法的規制について
当社が運営する事業は、「電気通信事業法」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「特定商取引に関する法律」、「プロバイダ責任制限法」、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」といった法規制の対象となっております。また、当社が運営する「ハコベル」は、「貨物利用運送事業法」の対象となっており、当社は「第一種貨物利用運送事業」の登録を受け、国土交通省の監督の下、事業を営んでおります。今後新たな法令の制定や、既存法令の強化等が行われ、当社が運営する事業が規制の対象となる等制約を受ける場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、今後法令違反等が発生することで「第一種貨物利用運送事業」の許認可が停止又は取消しとなった場合は、当社が運営する「ハコベル」の継続が困難となり、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、当社は、これらの法規制を遵守した運営を行ってきており、今後も社内教育の継続的な実施や管理体制強化を推進してまいります。
(4)その他
① 配当政策について
当社は株主還元を適切に行っていくことが重要であると認識しており、剰余金の配当については、内部留保とのバランスを考慮して適切な配当の実施をしていくことを基本方針としております。しかしながら、本書提出日現在では事業も成長段階にあることから内部留保の充実が重要であると考え、配当を行っておらず、今後の配当実施の可能性及び実施時期については未定であります。

② 株式価値の希薄化について
当社は、新株予約権制度及び譲渡制限付株式報酬制度を採用しております。当該制度は、当社の役員、従業員及び社外協力者に対して、経営成績向上に対する意欲の向上及び経営参画意識の向上等に有効な制度と認識しており、今後も当該制度を活用する可能性があります。また、当社は、2024年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の発行をしております。これらの新株予約権の行使、譲渡制限付株式報酬制度に係る新株式の発行ならびに当該転換社債型新株予約権付社債が株式に転換された場合には、既存の株主が保有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。

③ 新型コロナウイルス感染症の拡大について
新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界経済の減速に伴う消費活動の停滞が長期化した場合や、当社従業員に感染が広がった場合ならびに業務の委託会社等が事業活動を縮小または休止される事態が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクの対応策として、当社では従業員の感染を防止するために、職域接種による任意のワクチン接種の実施、時差出勤や在宅勤務の実施、出社割合の調整、徹底した衛生管理を行い従業員の安全、健康を第一に考えながら、業務への支障を可能な限り抑えつつ感染症拡大防止に寄与する取り組みを実施しております。


従業員の状況研究開発活動


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E33966] S100MNBZ)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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