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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100SJK6 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 ビジネスコーチ株式会社 事業等のリスク (2023年9月期)


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当社の事業とその他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも、そのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。
当社は、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

(1)景気変動リスクについて
当社がビジネスコーチングサービスを提供する主要顧客は、従業員5千人以上の企業グループに属する企業であり、かつ国内外に事業を展開する企業が多数あります。国内外の景気動向により、これら主要顧客の経営状態や業績により人材開発投資を抑制した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)特定サービスへの依存について
当社のビジネスコーチングサービスの主要サービスであるビジネスコーチングプログラムは、顧客企業において1on1ミーティングでコーチングスキルを活用して「生産性向上に貢献する上司と部下の意味ある会話」を実現し、組織の生産性向上に貢献しております。ビジネスコーチングプログラムに対する当社への問い合わせ件数は年々増加しており、今後においても引き続き増加していくものと考えております。
しかしながら、顧客企業における1on1ミーティングのスキルやノウハウの蓄積により、顧客企業内で1on1導入・運用業務の内製化が進み、ビジネスコーチングプログラムに対する需要が期待通り伸長しない場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)競合について
当社が展開するビジネスコーチングサービスについては、現時点では顧客企業の意向に沿って組織化された多人数のコーチチームを必要とする大企業向けサービスを提供できる企業が限定されており、創業以来、ビジネスコーチングを専門的に行ってきた当社では、他社に先行してビジネスコーチング事業を展開できていると認識しております。
しかしながら、大手コンサルティング企業や海外のコーチング関連ビジネス企業が日本市場に参入してきた場合は、競合他社との競争激化により、価格の下落、又は価格競争以外の要因でも案件獲得を失うおそれがあり、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)品質リスクについて
当社は、顧客の人材開発を支援するビジネスコーチングサービスを展開し、顧客の組織および従業員の生産性向上を支援するサービスを提供しております。当社は、提供サービスの品質の向上・維持のため、顧客満足度調査の実施や定期的な顧客ヒアリングの実施にくわえ、外注委託先に対する品質管理などの対策をとっております。
しかしながら、顧客が期待する品質のサービスが提供できない場合には、契約の継続性に支障を来し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)外注委託先のリスクについて
当社では、当社が開催するスクール等を通じて当社のビジネスコーチング及び人事コンサルティングの知識・ノウハウを獲得した委託先を活用して人材開発事業の拡大を図っております。
① 品質管理について
当社では、外部委託先に対してビジネスコーチングサービス及び人事制度コンサルティングサービスの品質水準及び管理体制に関して定期的な審査を実施し、必要に応じて改善指導を行うなど外部委託先が実施するサービスの品質管理に努めております。
しかしながら、委託先において急病、事故、事件、天災被害等により、契約したサービスが提供できない事態が発生した場合には、ビジネスコーチングサービス及び人事コンサルティングサービスの品質保持のためのコスト増、顧客からの損害賠償等が発生し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 委託業務について
当社と外部委託先との契約の多くは業務委託契約の下で行われております。委託先の殆どはコーチング事業を営む中小企業又は個人事業主であり、下請代金支払遅延等防止法の適用対象となっております。当社は、業務委託契約書や注文書等において下請代金支払遅延等防止法が求める必要事項の記載や支払条件に関して、契約書及び注文書の雛型でカバーしており、運用においても注意を払っています。当社の支払条件は、サービス提供月末締翌月末払いが標準であり、外部委託先に対して注文書発行により業務範囲を明確にし、事後的な金額変更も行わないように発注担当者を指導しております。しかしながら、サービス内容が日々進化して、外部委託先の役割も変わっていく中で、既存の書類では適切な対応が出来ず、あるいは認識の齟齬が生まれて下請代金支払遅延等防止法違反となる可能性があります。
③ 委託先の情報管理体制について
当社が委託する業務は人材開発事業の特性から顧客の個人情報を扱う頻度が高いため、個人情報保護規程を制定し、個人情報を委託する場合は十分な個人情報保護の体制が確立していることを個人情報委託先選定確認書の提出を求めることで確認しております。このような取組みにも関わらず、委託先において予想外の事態が発生して情報漏えい問題等が発生した場合には、当社の信用を失い、事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 外部委託先の確保について
1対1型サービス及び1対n型サービスのうち、サービス企画・設計やHRテックサービス以外の、コーチの稼働を必要とする部分は、その殆どが委託先への委託によるサービス提供となっています。社内コーチや社内コンサルタントは、当社のサービスレベル向上や新サービス開発のために稼働しますが、社内コーチや社内コンサルタントを増加させてもサービス提供の全てを社内で完結させることは目指していません。外部委託先とのパートナー関係を強化、拡大してビジネスコーチングの普及を実現する方針としております。そのため、当社が顧客に提供するビジネスコーチングを提供できる外部委託先の確保が必要不可欠となっております。
当社は、外部委託を担当する専任者を配置し、定期的に情報共有を行い、必要に応じて改善指導を行うなどにより外部委託先との関係強化に努めております。また、外部委託先の新規開拓も行っており、当社が顧客に提供するビジネスコーチングを提供できる外部委託先の安定的な確保に努めております。
このような取組みにも関わらず、外部委託先の確保ができない場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 外部委託先の不祥事、風評等について
当社外部委託先で実際にサービス提供を行うコーチが、事故、事件、不祥事等を起こした場合は、サービス提供の停止等の対応が必要となるため、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社の対応等にも関わらず、報道やインターネットによる情報拡散で社会全般に広まった場合は、当社の社会的信用が損なわれ、事業運営や業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 売上高の計上時期が業績に与える影響について
ビジネスコーチングサービスについては、取引先の都合や、受注後の仕様変更等によりサービスの提供時期及び検収時期が変更となる場合があるため、売上高について当事業年度の予定から翌事業年度に計上される可能性があります。また、同一取引先に対して複数の案件が存在するためサービスの内容、金額及び提供時期が異なるため、それぞれの履行義務の充足に応じて収益を認識する必要があります。
そのため、売上高の計上について当事業年度の予定から翌事業年度に計上される場合等があり、これによって事業年度における当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(7)特定人物への依存について
当社代表取締役社長である細川馨は、当社設立以来の代表者であり、人材開発事業に関する経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定等、当社の事業活動全般において極めて重要な役割を果たしております。
また、当社取締役副社長である橋場剛及び専務取締役である山本佳孝は、それぞれコーチとして、知識とスキルを維持・開発・指導する中核的な役割を担っています。
当社は現在、取締役会等において情報の共有を図るとともに、後継人材の採用と育成、並びに知識とスキルのデータ化を推進しており、3名の特定人物に過度に依存しない組織体制の構築を進めております。
しかしながら、何らかの理由により3名の特定人物の業務遂行が困難になった場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(8)小規模組織であることについて
当社は組織的規模が小さく、内部管理体制や業務執行体制も当該組織規模に応じたものとなっております。したがって、当社の役員や重要な業務を担当する従業員が退職等で流出した場合は、当社の事業活動に支障を来し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(9)人材の採用・確保及び育成について
当社は、ビジネスコーチングを提供できる人材の採用・確保及び育成が、今後の事業展開のために重要であると考えております。
自社主催スクールや独自の社員採用プログラムの運営により、このような人材の採用・確保を行い、育成を図っております。また、コーチングスキルを社内に適用したコミュニケーションの改善、福利厚生の充実、業務環境の改善等により離職率の低減を図っております。
しかしながら、当社が必要とする、ビジネスコーチングを提供できる人材の採用・確保及び育成が計画通りに進まない場合や、人材の社外流出が生じた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(10)自然災害、事故、感染症等について
当社の事業拠点は、本社所在地である東京都港区にあり、当該地区において大地震、台風等の自然災害及び事故、火災等により、業務の停止、設備の損壊や電力供給の制限等の不測の事態が発生した場合、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、オンラインによるサービス提供を標準としており、インターネット回線や当社が利用するWEB会議システムのサービス業者に不測の事態が発生した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社は、2020年4月からサービス提供のオンライン化を進め、現在は全てのサービスをオンライン提供しています。そのため、新型コロナウイルス及びインフルエンザ等感染症の影響で接触回避等を理由としたビジネスコーチングの需要の落ち込みが発生する可能性は低いと考えております。

(11)コンプライアンスリスクについて
当社の役員及び従業員に対し、行動規範を定める等、取締役及び従業員に対して法令遵守意識を浸透させております。
しかしながら、万が一、当社の役員及び従業員がコンプライアンスに違反する行為を行った場合には、当社の社会的信用及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(12)訴訟等のリスクについて
当社は、顧客や外部委託先と契約を締結する際に、損害賠償の範囲を限定するなど、過大な損害賠償の請求をされないようリスク管理を行っております。
しかしながら、契約時に想定していないトラブルの発生、取引先等との何らかの問題が生じた場合などにより、他社から損害賠償請求等の訴訟を提起された場合には、当社の社会的信用並びに業績に影響を及ぼす可能性があります。

(13)知的財産について
当社が事業活動を行うに当たり、第三者が保有する知的財産権を侵害しないよう細心の注意を払っており、著作権保護に関するe-ラーニングを全社員が受講する等の対策をしていますが、万が一、第三者の知的財産権を侵害し、当該第三者より損害賠償請求、使用差止請求等がなされた場合には、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社はビジネスコーチングにおいてクラウドサービスの提供も行っており、これらのうちには商標権、著作権等の知的財産権による保護の対象も含まれます。
しかしながら、これらに対する知的財産権が適切に保護されないときは、当社の事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(14)情報の管理について
① 機密情報の管理について
当社のエグゼクティブコーチングサービスでは、顧客エグゼクティブ層の個人目標または組織目標達成のためのコーチングを実施しており、機密性の高い情報を取り扱っております。このため当社では、役員及び従業員に対して、入社時及び定期的に機密情報の取扱いについて指導・教育を行っております。また、情報を保管するファイルサーバでは情報を外部と共有が出来ないように制限しており、社内においても業務上必要最低限の関係者にのみ共有する運用を行っております。
しかしながら、不測の事態により、これらの情報が外部に漏洩した場合には、当社の社会的信用に重大な影響を与え、対応費用を含め当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 個人情報の管理について
当社の人材開発サービスの提供において個人情報を取り扱うことがあります。このため当社では、プライバシーマーク認証を取得し、役員及び従業員に対して、入社時及び全従業員を対象に年1回、個人情報の管理について指導・教育を行っております。
しかしながら、不測の事態により、これらの情報が外部に漏洩した場合には、当社の社会的信用に重大な影響を与え、対応費用を含め当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

(15)風評リスクについて
当社は、高品質のサービスの提供に努めるとともに、役員及び従業員に対する法令遵守浸透、情報管理やコンプライアンスに関し、定期的に説明会を開催するなど、意識の徹底を行い、経営の健全性、効率性及び透明性の確保を図っております。
しかしながら、当社のサービスや役員及び従業員に対して意図的に根拠のない噂や悪意を持った評判等を流布された場合には、当社の社会的信用及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

(16)新株予約権行使による株式価値の希薄化について
当社は、当社の取締役及び従業員に対するインセンティブを目的とした新株予約権を発行しております。本書提出日現在における新株予約権による潜在株式は31,100株であり、発行済株式総数1,014,900株の3.1%に相当します。これら新株予約権が行使された場合、新株式が発行され、株式価値が希薄化する可能性があります。

(17)大株主について
本書提出日現在で当社代表取締役社長細川馨は直接所有分2.71%であり、細川馨の資産管理会社である有限会社コーチ・エフが保有する当社議決権の36.40%と合算した議決権保有割合は39.11%であります。
細川馨及び当該資産管理会社は引続き当社の株式を一定程度保有する見通しでありますが、議決権の行使に当たっては、株主共同利益を追求するとともに少数株主の利益にも配慮する方針であります。
しかしながら、何らかの事情によって、細川馨及び当該資産管理会社が、当社株式をやむを得ず売却することとなった場合は、当社の事業展開、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。

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