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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100WDJ9 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 株式会社スリー・ディー・マトリックス 研究開発活動 (2025年4月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等


(1) 研究開発目的・体制
当社グループは、自己組織化ペプチド技術を外科領域では吸収性局所止血材、粘膜隆起材、後出血予防材や癒着防止材等、組織再生領域では創傷治癒材及び歯槽骨再建材等、DDS領域では核酸医薬等のパイプラインへ応用し、製品化に向けた研究開発活動を行っております。
当社の研究開発活動は、製造販売承認申請と品質管理体制等を管掌する薬事開発部、臨床試験における臨床施設・治験医師・治験モニタリング等を担当する事業開発部の2部門で行っており、全体を代表取締役社長が統括・管掌する体制を取っております。また、外部機関に対する一部検査・試験等の委託やCROを活用する等、少人数で効率的に研究開発が進められる体制を整備しております。子会社においても、当社のサポートの下で、外部の薬事コンサルタント等の支援を得て、研究開発活動を進めております。

(2) 研究開発活動
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は498,200千円であり、主な研究開発活動として下記のとおり実施いたしました。

[表3]研究開発プロジェクトの状況
プロジェクトニーズと特徴状況
小児の心臓手術の止血小児向けに承認を受けている安全な止血材がない。塗布後に膨張せず、術後癒着が抑えられ、狭い領域でも視野が確保されることが臨床ニーズ。ピュアスタットは第一候補になりうる。欧州、米国で承認申請準備中。欧州における臨床データ収集終了。解析中。
頭部・頸部の止血ピュアスタットで止血することで、焼灼止血に起因する組織障害が減り、術後の痛み軽減、手術部位に留置したドレーンからの排液量が減少し早期の抜管、早期の退院が可能。病院において大幅なコスト削減となりうる。 欧州において販売中。論文準備中。米国承認申請準備中。咽頭領域に関しては臨床データ収集終了。頭頚部領域についてはデータ収集中。
オスラー病(HHT)の止血(鼻)オスラー病は遺伝性の疾患で約8割は繰り返す鼻血をきたす。鼻血の止血処置は都市部の病院で対応するため、地方に住む患者は長時間かけて通う必要がある。在宅医療にてピュアスタットを用いることにより、患者QOLを向上させる。 欧州で学会にてポスター発表済。欧州で臨床研究を追加で準備中。米国においても症例蓄積中。論文発表後、承認申請予定。
生検後の止血経内視鏡の生検鉗子による組織採取では肺等部位によって出血した場合、有効な止血手立てがなく十分なサンプルの取得が困難。ピュアスタットはこれら止血困難な部位にて使用可能であり十分量のサンプル取得を可能とする。米国承認申請準備中。
前立腺肥大手術の止血ロボット手術で肥大部を削る際に出るウージングの経尿道カテーテルによる止血。焼灼を減らすことにより術後に男性生殖機能を低下させることを防げる。欧州で販売中。手術ロボット企業とテストマーケティングを2025年5月より開始。
米国にて承認申請検討中。
脳外科における止血経鼻の内視鏡による脳手術において、焼灼以外で使える唯一の止血材となる可能性。当社が独自に開発した新規ペプチドを用いる。当初は2025年4月に承認予定であったが、審査が長引き2025年夏に承認見込。
内視鏡用粘膜下注入材(ピュアリフト)消化器内視鏡的に腫瘍を切除する際に、病変部を挙上させる目的で粘膜下に注入する。粘膜下注入後にゲル化するため、注入しやすく、治療中の粘膜切開・剥離によっても流出しにくいため、腫瘍を切除しやすくなる。注入量や注入回数も減少できる可能性があり消化器内視鏡治療の質の向上に貢献できる。薬事承認時の製造所との契約解除により、現在販売を中止している。新規製造所と契約締結済。製造開始に向けて準備中。
放射線直腸炎の治癒放射線治療の副作用。難治性の潰瘍と出血。現在は治療法がないアンメットの状態。ピュアスタットを塗布することで潰瘍の治癒が観察されている。欧州の内視鏡学会で論文発表済。欧州ガイドラインにピュアスタット追加済。欧州での承認を目指し、臨床研究において症例追加開始。
放射線膀胱炎の治癒放射線治療の副作用。難治性の潰瘍と出血。現在は治療法がないアンメットの状態。ピュアスタットを塗布することで潰瘍の治癒が観察されている。欧州で実施した前立腺肥大手術における臨床研究データを活用し、米国にて承認申請予定。


プロジェクトニーズと特徴状況
炎症性腸疾患の粘膜の治癒消化管の難治性炎症。原因不明で、一度発症すると再燃と寛解を繰り返し、生涯治療が必要となる特定疾患。現在多数の抗炎症剤が用いられているが、粘膜を治癒することで治療効果があがる可能性。ピュアスタットで粘膜の治癒を目指す。群馬大学で症例組入中、4例終了(症例報告論文準備中)札幌医大で症例組入中。基礎研究を複数の研究機関にて実施中。
粘膜の創傷治癒消化管、尿道、膀胱、鼻腔等の粘膜の創傷治癒材としての有効性はこれまでに様々なスタディで確認されている。正式な薬事承認を得ることで拡販に繋げ、また、難治性炎症の更なる症例蓄積に繋げる。米国において2025年5月に承認申請済。10月末に承認取得見込。
放射線治療用吸収性組織スペーサ前立腺がんや子宮がんの放射線治療の際に、直腸へのダメージを減少させることを目的として、直腸と前立腺や子宮の臓器間に経皮的に注入される。当社ペプチドの生体分解性と高い生体適合性がニーズにマッチすると考えられる。特に子宮がんで注入可能なスペーサは国内未承認であり、早期の開発が待たれている状況。日本で大学と共同研究中。
動物実験終了。臨床応用検討中。
食道狭窄予防予防方法の確立していないESD後食道狭窄に対して、内視鏡的塗布による、防止効果を実証。後出血や瘢痕化による創傷治癒の遅延も抑制。欧州の動物実験で有効性確認。広島大学で臨床研究患者20例の組入終了。解析後、論文投稿予定。
嚥下障害予防咽頭癌の抗癌剤/放射線治療後に実施する内視鏡下咽喉頭手術後の嚥下障害は、QOLの悪化を招くが予防方法が存在しない。この嚥下障害に対し、内視鏡的塗布による予防効果を目指す。広島大学、関西医科大学において2025年6月より特定臨床研究開始。
心筋機能低下の回復(再生)注入型の心筋機能回復デバイスとしての開発を目指し、当社ペプチドにより心筋再生の足場環境を構築するとともに、幹細胞及び成長因子タンパク質との混合注入による心筋再生の促進を確認した。米国ハーバード大学で論文準備中。
骨充填材(再生)患者本人以外の生物由来物質を使用しない、安全性が高く低侵襲で大型の骨欠損にも対応した注入型骨再生材料としての開発を目指す。ピュアスタットを骨再生の足場材料とし、患者本人の体液由来の成長因子を保持させることで低侵襲かつ注入可能な骨再生充填剤としての開発を目指す。歯槽骨再建にとどまらず、腫瘍切除後の骨欠損などの大型な骨欠損への再生材料を目指す。骨充填剤として米国で早期に承認申請予定。
乳がんを対象としたsiRNAのデリバリーがんの悪玉とされる「がん幹細胞」を抑制するsiRNAを、当社ペプチドでドラッグデリバリーすることで、腫瘍縮小だけでなく乳がんの再発や転移抑制にも寄与することも期待して開発中。国内治験において、ヒトへの安全性と腫瘍抑制メカニズム発揮を確認。全身投与に最適化したDDSペプチドを開発中。トリプルネガティブ乳がんにおいて、特に予後が悪いフェノタイプと、RPN2発現プロファイルの相関解明に向けた研究を複数の研究機関にて実施中。
悪性胸膜中皮腫を対象としたmiRNAのデリバリーアスベスト(石綿)に暴露された後、数十年の潜伏期間を経て発症するがん。症例数は向こう10年間増え続けるとされている。発症後は薬剤療法に決め手がなく、非常に侵襲性の高い外科手術をしても予後が悪い。マイクロRNA(miRNA)を、画期的新薬として当社ペプチドでドラッグデリバリーして治療する。導出先のPURMX社によるグローバルPhase1/2治験準備中。新たに国内において頭頚部癌に対する治験を開始。
ワクチンのデリバリー当社ペプチドと抗原(タンパク質あるいはmRNA)を複合した徐放作用をもつワクチンで、抗体価の上昇、単回投与での抗体獲得、炎症抑制に基づく副作用の低減を目指す。さらに、内包した抗原の安定性を高め、室温保存可能なワクチンとして輸送、貯蔵でのコールドチェーンを不要にできることも期待。米国のワクチン開発企業、北海道大学と共同研究中。


事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E25884] S100WDJ9)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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