有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100TPW6 (EDINETへの外部リンク)
ユシロ化学工業株式会社 研究開発活動 (2024年3月期)
当社グループは、持続的成長につながる次世代製品や新たな価値を創造する製品や技術の開発に取り組んでいます。
そのひとつの取り組みとして、分子内にホストゲスト基を持つことで切断傷が修復可能となる“自己修復性”や”しなやかさと強靭さ”を持ち合わせることが可能となるポリマーの研究開発を行ってきました。今般、「ウィザードゲル」(ハイドロゲル)、「ウィザードエラストマー」(ゴムのような伸縮性のある素材)、ホストモノマーやゲストモノマーである「ウィザードモノマー」を製品化し、樹脂特性の変性を目的に大学、公的機関、企業の研究機関を中心に実用化検討に用いられています。
また、従来の酸化チタンに代表される光触媒とは異なり、ビタミンB2を活用した光触媒「ジェンタミン」の研究をしており、除菌、消臭や水の浄化といった用途に向けた開発を進めています。この技術を応用した製品である「ぴきゃみん」において光触媒工業会のPIAJ製品認証を取得し、市場展開を行っています。
当連結会計年度において、国内で研究開発に携わるスタッフは95名であり、当社国内従業員の25%に当たります。アメリカ、中国、タイ等の海外グループ各社との連携を密にするため、研究開発部門から6名を出向者として各社へ派遣しております。現在保有する特許は、国内61件、海外25件であり、当期の特許登録は、国内4件、海外2件を数え、知的財産権の確保及び活用に注力いたしました。当連結会計年度における研究開発費(海外を含む)の総額は、2,154百万円であります。
(1) 日本
当社は、「カスタマーインティマシー戦略(個々の顧客ニーズを的確に捉え、要望に合致した仕様に調整した製品を提供する戦略)」や既存製品の付加価値向上を目的とした製品開発により成果を挙げています。例えば切削分野では、作業環境改善で市場での評価が高い低ミスト型水溶性切削油剤「ユシローケンREVOSシリーズ」のラインアップやSUS等の難加工材に特化した圧造油の開発で得られた知見を基に圧造以外の塑性加工分野向けに「ユシロンフォーマーEW660」を開発するなどの製品開発につなげております。また、作業者の皮膚刺激性軽減を目的に開発した中性タイプの高性能ソリューションタイプの切削油剤、離型剤関連分野では、付着させた離型剤成分の見える化により適切な使用方法の提示や次世代材料として注目されているCFRP(炭素繊維強化プラスチック)やマグネシウム合金の離型剤ラインアップを拡充し、市場展開を図っています。当連結会計年度における研究開発費の金額は、1,194百万円であります。
(2) 南北アメリカ、中国、東南アジア/インド
各地に生産拠点および製品開発拠点を持つ強みを活かし、アセアンテクニカルセンター、ユシロマニュファクチャリングアメリカInc.、クオリケムInc.、日本などが協力し、迅速かつ積極的に「カスタマーインティマシー戦略」を実践し、業績・収益の向上に努めています。当連結会計年度における研究開発費の金額は960百万円であります。
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ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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