有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100TOWO (EDINETへの外部リンク)
株式会社朝日ラバー 研究開発活動 (2024年3月期)
当社グループは「私たちは人を豊かにしてグローバル社会貢献度が高い技術会社になる」ことを未来に通ずる姿とし、 第14次三ヵ年中期経営方針として「魅力を高めて新たな価値を提供しよう」を掲げております。研究開発活動はコア技術価値を高めて未来を支える行動を実践し、「常に社会の課題を解決するコア技術に磨き鍛えて継続的に事業価値を高め続ける源泉になる」ことを目的として、重点事業分野の顧客価値が高まるゴム素材・ゴム製品を追求しております。
研究開発活動は、当社工場の技術グループ・事業推進部および子会社である株式会社朝日FR研究所(ASAHI FR R&D Co., Ltd.)により行われ、工業用ゴム事業、医療・衛生用ゴム事業の研究開発を推進し、独自の競争力の源泉となるコア技術である「色と光のコントロール技術」「素材変性技術」「表面改質およびマイクロ加工技術」に、それぞれの事業分野に成長のキーワードとなる視点を加えて、ゴムが有する無限の可能性をさらに進化をさせる活動を進めてまいりました。また顧客ニーズにマッチするコア技術を鍛えるためにも、国や県のプロジェクトに対して積極的に参画し、外部頭脳とのネットワーク形成や新技術獲得に向け引き続き推進してまいりました。
子会社である株式会社朝日FR研究所の研究員は5名、これは全従業員の1.0%であります。当連結会計年度におけるセグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。
当連結会計年度の研究開発費の総額は159,952千円であります。なお、研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載はおこなっておりません。
1.工業用ゴム事業
第14次三ヵ年中期計画の重点事業である光学事業、機能事業、通信事業に対して、独自の競争力の源泉となるコア技術を活かした価値で貢献いたしました。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次のとおりです。
(1)ASA COLOR LED
ASA COLOR LEDの調色・色調管理技術は、自動車用の電装・カーオーディオ・スイッチなどのバックライト照明に広く使われております。IATF16949(自動車産業向け品質マネジメントシステム)を生かし、さらにグローバル品質に応える製造方法の確立や発光色を狭小に管理する技術開発を行いました。
また「感性・共感」をキーワードに埼玉大学と共同で進めている「色と光の感性認知支援研究」からASA COLOR LED-EMMOを用いた検査用照明器具の開発や光情報コミュニケーション支援システムを搭載したデバイスの開発を行いました。人の感情や心身の状態、個人のライフスタイルに合わせて照明の色や明るさを制御するヒューマン・セントリック・ライティング(HCL)照明の活用が広がる中、新たに勉強用光源や睡眠導入用光源を提供しております。今後も「人に寄り添う光」を開発して明かりの質の向上を追求してまいります。
(2)白色シリコーンインキ
主にLED照明器具用として、電子部品の基板に塗布して光を高反射する白色インキの開発を進めております。当社の白色シリコーンインキは、長期間にわたり高反射率を保持する塗膜を形成することから、LED照明器具の明るさ向上や省エネルギー化に寄与しております。新たに紫外線による光劣化防止性能を高めた紫外線反射フィルムの開発を行い展開が始まりました。目的に応じた製品開発を続け、さらに用途拡大を展開してまいります。
(3)ASA COLOR LENS
シリコーン素材技術に光学設計技術を応用したASA COLOR LENSは、自動車、一般照明、産業機器などへの拡販を継続しております。集客活動で得られたお客様のニーズを反映し、可視光LED用標準レンズのラインナップに紫外線LED用標準レンズを加えるとともに、表面実装に適した製品開発を行うことで、従来品より取扱い性を高めて設計のし易さを改善しました。専門展示会への出展を重ね訴求活動を行いながら、ガラスレンズや樹脂レンズでは対応が困難な用途に向けた開発を進めてまいります。
(4)再生可能エネルギー分野製品
再生可能エネルギー分野は、脱炭素社会の実現に向けた風力発電機の設置拡大に伴い、補助事業の採択を受けながら風力発電の維持管理等の技術開発・人材育成拠点の形成に注力しました。併せて、風力発電向けダイバータストリップや保護シート・シェルの実証実験を行い、O&M事業形成に向けた準備を図ってまいりました。今後も産学官連携支援のもと、風力発電機の性能向上や保守・保全への貢献を目指して取組みを強化してまいります。
(5)RFIDタグ用ゴム製品
「表面改質技術」の一つである分子接着・接合技術を用いたRFIDタグ用ゴム製品は、ゴムの柔軟性と接着剤では達成できない防水性で、ICチップやアンテナの保護に活用されております。屋外の過酷な環境下で使用可能な「やわらか保護カバーRFIDタグ」やIoTの様々なシーンでお役に立つ「やわらか保護カバーEnOcean搭載デバイス」をラインナップに加えました。プロセス改善や個体識別、資産管理などへの訴求力が格段に向上したことで用途拡大が進んでおります。
(6) F-TEM
柔軟性があるシリコーンゴムとペルチェ素子との複合製品であるF-TEMは、株式会社フェローテックマテリアルテクノロジーズと相互製品の販売特約店契約機会を生かして市場参入を果たしております。また、お客様の要求に満足する製品ラインナップの拡充も検討しております。本製品は熱電発電製品としての応用も可能であることから、エナジーハーベスティングへの利用も広がりつつあり、新たな製品開発が続いております。
2.医療・衛生用ゴム事業
第14次三ヵ年中期計画の重点事業である医療・ライフサイエンス事業においては、診断・治療分野、理化学機器分野、介護・予防分野に向けて「朝日ラバーらしさで世界の医療現場と患者のQOL向上に貢献する」をスローガンに掲げ活動してまいりました。併せて、診断・治療向けの医療用ゴム製品の生産能力の増強に伴い第二福島工場の増築を決定し、2026年竣工に向けた活動が始まりました。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次のとおりです。
(1)診断・治療向け医療製品
薬剤投与システムに使用されるプレフィルドシリンジガスケットの新たな市場領域への参入機会を高めるため、独自の表面改質技術による低摺動コーティング技術の開発を行いました。また、JIS規格に準拠した逆止弁(チェックバルブ)のバリエーションが増えたことで、各種透析回路における採用が進んでおります。
(2)超親水性処理技術
独自の素材変性技術と表面改質及びマイクロ加工技術を活かすことで、親水性に優れた表面改質処理を施す技術を進化させました。細胞培養関連製品への展開を目指して様々な素材への技術開発を進めております。
(3)医療用シミュレータ
医療現場に関わる方々との接点を増やし、市場の課題とニーズに触れ、新たな市場への参入を目指して医療シミュレータ製品の開発を行いました。効果的な内視鏡医療の普及の実現を目指す「大腸内視鏡シミュレータ」や心臓の冠状動脈の構造を立体的にわかりやすく理解できる「CAトレーナー」の販売を開始するなど、医療現場の安心・安全を高める活動につながりました。
研究開発活動は、当社工場の技術グループ・事業推進部および子会社である株式会社朝日FR研究所(ASAHI FR R&D Co., Ltd.)により行われ、工業用ゴム事業、医療・衛生用ゴム事業の研究開発を推進し、独自の競争力の源泉となるコア技術である「色と光のコントロール技術」「素材変性技術」「表面改質およびマイクロ加工技術」に、それぞれの事業分野に成長のキーワードとなる視点を加えて、ゴムが有する無限の可能性をさらに進化をさせる活動を進めてまいりました。また顧客ニーズにマッチするコア技術を鍛えるためにも、国や県のプロジェクトに対して積極的に参画し、外部頭脳とのネットワーク形成や新技術獲得に向け引き続き推進してまいりました。
子会社である株式会社朝日FR研究所の研究員は5名、これは全従業員の1.0%であります。当連結会計年度におけるセグメント別の研究の目的、主要課題、研究成果および研究開発費は次のとおりであります。
当連結会計年度の研究開発費の総額は159,952千円であります。なお、研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載はおこなっておりません。
1.工業用ゴム事業
第14次三ヵ年中期計画の重点事業である光学事業、機能事業、通信事業に対して、独自の競争力の源泉となるコア技術を活かした価値で貢献いたしました。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次のとおりです。
(1)ASA COLOR LED
ASA COLOR LEDの調色・色調管理技術は、自動車用の電装・カーオーディオ・スイッチなどのバックライト照明に広く使われております。IATF16949(自動車産業向け品質マネジメントシステム)を生かし、さらにグローバル品質に応える製造方法の確立や発光色を狭小に管理する技術開発を行いました。
また「感性・共感」をキーワードに埼玉大学と共同で進めている「色と光の感性認知支援研究」からASA COLOR LED-EMMOを用いた検査用照明器具の開発や光情報コミュニケーション支援システムを搭載したデバイスの開発を行いました。人の感情や心身の状態、個人のライフスタイルに合わせて照明の色や明るさを制御するヒューマン・セントリック・ライティング(HCL)照明の活用が広がる中、新たに勉強用光源や睡眠導入用光源を提供しております。今後も「人に寄り添う光」を開発して明かりの質の向上を追求してまいります。
(2)白色シリコーンインキ
主にLED照明器具用として、電子部品の基板に塗布して光を高反射する白色インキの開発を進めております。当社の白色シリコーンインキは、長期間にわたり高反射率を保持する塗膜を形成することから、LED照明器具の明るさ向上や省エネルギー化に寄与しております。新たに紫外線による光劣化防止性能を高めた紫外線反射フィルムの開発を行い展開が始まりました。目的に応じた製品開発を続け、さらに用途拡大を展開してまいります。
(3)ASA COLOR LENS
シリコーン素材技術に光学設計技術を応用したASA COLOR LENSは、自動車、一般照明、産業機器などへの拡販を継続しております。集客活動で得られたお客様のニーズを反映し、可視光LED用標準レンズのラインナップに紫外線LED用標準レンズを加えるとともに、表面実装に適した製品開発を行うことで、従来品より取扱い性を高めて設計のし易さを改善しました。専門展示会への出展を重ね訴求活動を行いながら、ガラスレンズや樹脂レンズでは対応が困難な用途に向けた開発を進めてまいります。
(4)再生可能エネルギー分野製品
再生可能エネルギー分野は、脱炭素社会の実現に向けた風力発電機の設置拡大に伴い、補助事業の採択を受けながら風力発電の維持管理等の技術開発・人材育成拠点の形成に注力しました。併せて、風力発電向けダイバータストリップや保護シート・シェルの実証実験を行い、O&M事業形成に向けた準備を図ってまいりました。今後も産学官連携支援のもと、風力発電機の性能向上や保守・保全への貢献を目指して取組みを強化してまいります。
(5)RFIDタグ用ゴム製品
「表面改質技術」の一つである分子接着・接合技術を用いたRFIDタグ用ゴム製品は、ゴムの柔軟性と接着剤では達成できない防水性で、ICチップやアンテナの保護に活用されております。屋外の過酷な環境下で使用可能な「やわらか保護カバーRFIDタグ」やIoTの様々なシーンでお役に立つ「やわらか保護カバーEnOcean搭載デバイス」をラインナップに加えました。プロセス改善や個体識別、資産管理などへの訴求力が格段に向上したことで用途拡大が進んでおります。
(6) F-TEM
柔軟性があるシリコーンゴムとペルチェ素子との複合製品であるF-TEMは、株式会社フェローテックマテリアルテクノロジーズと相互製品の販売特約店契約機会を生かして市場参入を果たしております。また、お客様の要求に満足する製品ラインナップの拡充も検討しております。本製品は熱電発電製品としての応用も可能であることから、エナジーハーベスティングへの利用も広がりつつあり、新たな製品開発が続いております。
2.医療・衛生用ゴム事業
第14次三ヵ年中期計画の重点事業である医療・ライフサイエンス事業においては、診断・治療分野、理化学機器分野、介護・予防分野に向けて「朝日ラバーらしさで世界の医療現場と患者のQOL向上に貢献する」をスローガンに掲げ活動してまいりました。併せて、診断・治療向けの医療用ゴム製品の生産能力の増強に伴い第二福島工場の増築を決定し、2026年竣工に向けた活動が始まりました。当連結会計年度の主な研究成果並びに開発状況は次のとおりです。
(1)診断・治療向け医療製品
薬剤投与システムに使用されるプレフィルドシリンジガスケットの新たな市場領域への参入機会を高めるため、独自の表面改質技術による低摺動コーティング技術の開発を行いました。また、JIS規格に準拠した逆止弁(チェックバルブ)のバリエーションが増えたことで、各種透析回路における採用が進んでおります。
(2)超親水性処理技術
独自の素材変性技術と表面改質及びマイクロ加工技術を活かすことで、親水性に優れた表面改質処理を施す技術を進化させました。細胞培養関連製品への展開を目指して様々な素材への技術開発を進めております。
(3)医療用シミュレータ
医療現場に関わる方々との接点を増やし、市場の課題とニーズに触れ、新たな市場への参入を目指して医療シミュレータ製品の開発を行いました。効果的な内視鏡医療の普及の実現を目指す「大腸内視鏡シミュレータ」や心臓の冠状動脈の構造を立体的にわかりやすく理解できる「CAトレーナー」の販売を開始するなど、医療現場の安心・安全を高める活動につながりました。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01115] S100TOWO)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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