シェア: facebook でシェア twitter でシェア google+ でシェア

有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100W4Q7 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 日本板硝子株式会社 研究開発活動 (2025年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

研究開発の強化は当社グループの中期経営計画を達成するために必要不可欠です。Business Development(ビジネスデベロップメント)、Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)、Decarbonization(脱炭素化)は当社グループの4つの戦略的な柱のうちの3つであり、これらの各分野における将来の事業の成功に貢献しています。
当社グループは、主要な市場である日本、米国、欧州で研究開発を行っています。これにより、各地域の顧客ニーズに対する理解をより深めることができます。研究開発部門は、顧客と協力して新たな価値を創造できる分野を探索していますが、独自技術をさらに進化させ、その応用範囲を拡大すること、また、社会の動向を踏まえて、サステナビリティに貢献する分野で先進技術を開発することによってそれを実現していきます。
各事業部門は、地域レベルやグローバルレベルで、研究開発プロジェクトの優先順位付けや計画策定に積極的に関与しています。さらに経営レビューというプロセスにおいて、経営会議や取締役会でも、当社グループにおける研究開発活動の貢献度をモニターし、方向性を決めています。

当社グループにおける当連結会計年度の研究開発費は、99億円となりました。

セグメント別の研究開発費は下表の通りです。
(単位:百万円)
セグメントの名称当連結会計年度
建築用ガラス事業3,549
自動車用ガラス事業3,019
高機能ガラス事業859
報告セグメント計7,427
その他2,497
合計9,924

(1)建築用ガラス事業
建築用ガラス事業では、脱炭素化に焦点を当て、サステナビリティに貢献するガラスのリーディングサプライヤーとなることを目指しています。
断熱ガラスやソーラーコントロール(遮熱)ガラスの改良を行い、より良い性能、見た目の美しさ、顧客にとっての加工のし易さを追求しています。
液体コーティング技術に対する新たな投資により、装飾ガラス、商業用冷蔵ケース、高度な複層ガラスの市場において、競争力のある様々な新製品の販売が見込まれます。これらの新製品は、これまでは主に自動車用ガラスの用途に限られていた、当社グループのゾル-ゲル法コーティングに関する豊富な経験の成果によるものです。
太陽電池パネル用ガラス事業も建築用ガラス事業に含まれます。太陽光発電に使われるガラスの市場は、エネルギー市場の不確実性、中国産シリコンへの依存の懸念、気候変動や各国政府による奨励策などが後押しとなり、急速に伸びています。研究開発部門は、当社グループの製造プロセスや、顧客製品に組み込まれる当社製品の改良において重要な役割を果たしています。これは既に確立されたCd-Te太陽電池や、新興のペロブスカイト太陽電池、タンデム型太陽電池においても同様です。顧客ニーズは常に進化しており、当社グループの研究者たちは、高い技術力でそのニーズに応えるために改良を加えています。このようにして当社グループは、潜在的な競合他社に先んじています。
太陽電池の開発に取り組んでいる世界の多くの研究チームが当社グループのコーティングガラス製品を技術開発の基板として使用しています。

以上により、建築用ガラス事業における当連結会計年度の研究開発費は35億円となりました。

(2)自動車用ガラス事業
自動車ガラス事業においては、世界中の顧客がより安全で、コネクテッドで、環境に優しい自動車にシフトできるように製造技術を進歩させ、また、同時にグローバル・サプライヤーとして持続的かつ収益性の高い事業に転換していくことを目指しています。
主な戦略目標は、ビジネスをサポートし、顧客と密接に連携して顧客ニーズを満たすための研究開発プログラムの方向性を定めています。
ますます高度化する運転支援システムに対応するため、製品特性を継続的に改善させていくことが求められています。これらのシステムは、ヘッドアップディスプレイに表示されるデータ量が増加し、画像認識を可能にする高度な光学技術が使用されています。
スタイリッシュな形状や、ますます人気が高まっている大型のルーフガラスを収益性の高い方法で製造できるよう、高度なガラス曲げ技術を開発しています。顧客の中には、そのようなルーフガラスに調光機能を付けることができる中間膜の組み込みを求める顧客もいます。顧客のニーズはそれぞれ異なりますが、研究開発部門は顧客と密接に連携し、顧客のニーズに確実に応えていきます。

以上により、自動車用ガラス事業における当連結会計年度の研究開発費は30億円となりました。

(3)高機能ガラス事業
高機能ガラス事業では、光学レンズ製品やガラスファイバー、ガラスフレーク等のガラス繊維製品、超薄板ガラス製品など、当社のコア技術を活用した多くの成長分野で事業を行っています。
2021年より新たな事業開発体制をスタートしました。環境、オプティクス、デジタルの3つの領域にフォーカスし、それぞれの市場が必要としているソリューション(製品)の開発を行っています。
2024年までの3年間に、高強度高弾性ガラス繊維(MAGNAVI®)、カメラ用の高機能光学機能液など、新たな事業の開発に成功しました。その一部はすでに事業化されて、さらに販売の強化拡大を行っています。
また、新しい市場でのマーケティング活動の拡大のために台湾や北米に新たな駐在員事務所を開設し、グローバルでの取り組みも加速しています。
今後も半導体、データセンターや電池用途など、環境、オプティクス、デジタルの3つのフォーカス領域において顧客との緊密な連携を図り、顧客ニーズに合わせたガラス組成や製造プロセスなどを開発して、新たな事業の構築活動を積極的に進めていきます。

以上により、高機能ガラス事業における当連結会計年度の研究開発費は、9億円となりました。

(4)その他
研究開発部門は、各事業部門に特化した業務テーマに加え、すべての事業部門を横断する技術にも取り組んでおり、当社グループの技術の応用や革新的な技術を採用できる新たな機会を追求しています。
2025年に当社グループはインキュベータープログラムを再開しました。革新的な技術を積極的に採用し、多くの潜在的なビジネスパートナーと交流し、研究開発プログラム全体をサポートする学術プログラムを主導しています。
研究開発部門では英国、日本、米国及びドイツの大学との関係を構築しています。また、科学技術、工学、数学(STEM)教育を支援し、地域社会に貢献しています。
デジタル分野において、研究開発部門は長年にわたり中心的な役割を担っています。自動車用ガラスにおける成形、応力、光学特性を予測するためのシミュレーションツールの利用、板ガラスの製造における高度な工程管理ツールの開発、当社製品の性能を測るために建築家が使用するシミュレーションツールの開発などを行っています。研究開発部門は、これらのテーマを継続し、最新の機械学習、AI、ニューラルネットワークを積極的に活用し、材料探索からインライン自動検査システムにおける物体認識まで、幅広い技術的課題に取り組んでいます。

以上により、その他における当連結会計年度の研究開発費は25億円となりました。


事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01121] S100W4Q7)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。