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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100VZVW (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 ピーエス・コンストラクション株式会社 研究開発活動 (2025年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループの研究開発活動は、社会のニーズを的確に把握し効率的に成果を上げるため、本社に技術開発部門を配置して行っています。プレストレストコンクリートの従来技術の改良に加え、新たなニーズに対応するため、市場調査や最新技術情報の収集を積極的に行っています。また、自社研究やグループ内連携に加え、産・学・官との共同研究にも積極的に取り組んでいます。
当連結会計年度に支出した研究開発費の総額は795百万円であります。このうち、研究開発活動の主な成果並びに主要案件は次のとおりであります。

(1)土木事業及び建築事業共通
生産性向上は当社の喫緊の課題であり、迅速な成果が求められています。そのため2019年に「PSMAX推進委員会」を設立し、グループ全体で情報を共有・管理し、ICT技術を活用した独自の建設システム構築に取り組んできました。
2024年度は、より進化させたピーエス・コンストラクショングループの建設システム『ピーエス・コンストラクション More Advanced Construction System』の構築を新しい開発ビジョンに掲げ、①建設プロセスのデジタライゼーションと自動化、②デジタル技術を活用した技術の伝承と人財育成の推進など業務プロセス全体の変革に向けたDXロードマップを作成しました。
2025年度、人的資源の減少や技術伝承の遅延といった経営課題に対し、DXによる課題解決と全社的展開をより一層推進するために「DX推進委員会」と専門部署として「DX推進室」を新設しました。「DX推進委員会」では、今までのPSMAXの取組に加え、管理部門の業務効率化、共通プラットフォームの構築とデジタル人財の教育など全社的な活動を推進していきます。

(2)土木事業
①環境負荷低減コンクリートの開発
地球温暖化の抑制策として、プレキャスト部材の製造工場からのCO2排出量を削減する取組と、CO2排出量が少ない材料を用いたコンクリートの開発を行っています。
従来、プレキャスト部材の製造時にはコンクリートの初期強度発現を促進させるため蒸気養生を行っており、これには重油を燃料とするボイラーが必要で多くのCO2が排出されます。当社では、蒸気養生なしに必要な初期強度を得られる「スチームレスプレキャストコンクリート」を開発し,2024年度に岡山県発注のプレキャストPC桁において初採用されました。
またコンクリート材料においては製造時に多くのCO2を排出するセメントを、CO2排出量が少ない高炉スラグ微粉末に70%以上置換し、材料由来のCO2排出量を大幅に削減可能なコンクリートを開発しています。
今後も使用材料及び部材製造時におけるプレキャストコンクリートに関する環境負荷低減技術をグループ内で連携して開発・実用化していきます。

②高強度コンクリートを用いた低桁高PC桁工法の開発
近年、河川改修や都市再開発事業において桁下空間の確保など、建築限界の制限による厳しい架橋条件に対して低桁高橋梁の需要が増えています。このニーズに応えるため、高強度コンクリートを用いた低桁高PC桁工法「ダックスビームHC工法」を開発しました。本工法は設計基準強度100N/mm2の高強度コンクリートを用いることで、設計基準強度が50~60N/mm2の一般的なPC桁に比べ、より低桁高でより大きな支間に適用することができます。本工法の実橋への適用も進んでおり、初適用の橋梁が2024年10月に、2橋目が2025年3月に完成しています。今後、これらの施工実績を基に、低桁高や軽量化(少主桁化)が要求される橋梁工事への適用拡大が期待されます。

③大規模更新関連技術の開発
大規模更新工事に対応する技術として、2023年度に開発した低空頭型床版架設機を床版更新工事において初適用しました。高圧電線などの上空制限があり、大型クレーンでは施工が不可能な環境における施工の高速化など良好な結果を得ることができました。
取替え用のプレキャストPC床版については、床版上面の薄層を超緻密高強度繊維補強コンクリートに置換することで,橋面防水を不要として耐久性の向上と現場工程を短縮する技術の開発を行い現場実装に向け計画中です。
また、耐震補強では既設の中空床版橋に対し、従来の手法では設置が困難であった落橋防止等の定着用アンカーを容易に設置する工法「UB-WALL工法」を開発し、2025年度の施工に向け更なる技術の改善を実施中です。


④大規模修繕関連技術の開発
脱塩工法は、コンクリート表面に配置した陽極材と内部鉄筋との間に電流を流すことで、コンクリートに浸透した塩化物イオンを抽出する工法です。しかし、塩化物イオンをコンクリート外部へ抽出する一方、アルカリイオンを内部鉄筋周辺に集積させる特徴があり、鋼材周辺のアルカリイオン濃度が極端に大きくなることで、アルカリシリカ反応性骨材を使用したコンクリートでは膨張性を示し、ひび割れや剥落などを誘発する恐れがあります。この反応はアルカリ骨材反応(ASR)と呼ばれています。
弊社が開発した「LAC脱塩工法」は、コンクリート部材に応じた電流調節機能、陽極からの電気をコンクリートに伝える電解質溶液の材料変更と循環方法の改良、各部への通電量を詳細管理する遠隔監視技術を使用し、ASRが懸念される構造物にも脱塩工法が適用できるように改良しました。
現在、改良した「LAC脱塩工法」の他、グラウト再注入工法「リパッシブ工法」や電気防食工法など各種独自メンテナンス工法を施工中であり、本格化する大規模修繕工事に向け更なるブラッシュアップを進めていきます。

(3)建築事業
PCa部材接合構造の開発
建築部門におけるプレキャスト化の拡大・推進に向けて、新たなプレキャスト部材接合構造の開発を実施しています。本開発はプレキャストRC部材の接合に関する現場作業の省力化を図るものです。2024年度は鉛直荷重に対する基本性状を確認する載荷実験を実施し、2025年度は地震時水平荷重に対する性状確認の載荷実験を進めます。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01161] S100VZVW)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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