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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100AN1F

有価証券報告書抜粋 株式会社デジタルハーツホールディングス 業績等の概要 (2017年3月期)


従業員の状況メニュー生産、受注及び販売の状況

(1) 業績

2016年3月期
(千円)
2017年3月期
(千円)
増減率
(%)
売上高15,011,61215,444,7672.9
営業利益1,963,9511,906,646△2.9
経常利益1,958,4611,997,2882.0
親会社株主に帰属する
当期純利益
361,824795,068119.7


当連結会計年度におけるわが国経済は、各種金融政策等の効果により、企業収益並びに雇用・所得環境は緩やかに回復しつつあるものの、新興国経済の減速や英国のEU離脱問題及び米国の政権交代等に起因する新たな地政学的リスクによる世界経済への不安等により、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻くデジタル関連市場においては、スマートフォンやタブレット端末の普及によるデバイスの複雑化並びにインターネット環境の飛躍的な進歩により、コンテンツ及びサービス等の変化に伴うビジネスモデルの多様化が急速に進んでおり、この流れを受け、当社グループの収益機会も増加するものと見込んでおります。
特に、当社グループの主力事業であるデバッグ事業と関連するソフトウェア・コンテンツ市場においては、高品質な製品開発に対する社会的ニーズが高まっていることから、開発会社では、高品質かつ迅速な製品の開発に経営資源を集中させることを目的として、デバッグ工程をアウトソーシングする傾向が強くなっております。
このため、当社グループでは、デバッグの国内拠点の拡張や前期より導入した正社員登用制度の活用等を通じて、引き続きテスター人員の確保・育成に注力し、受注体制の強化を図るとともに、2016年7月に中国に新たに子会社を設立し、ゲーム開発が旺盛な中国ゲーム市場における積極的な営業活動に注力するなど、デバッグ事業の海外展開を推進して参りました。
また、新技術の進展に伴い多様化する顧客ニーズに対応するため、新サービスの開発や外部パートナーとの共同研究を推進して参りました。その取り組みの一環として、開発の活発化が見込まれるVR(仮想現実)分野においては、VRコンテンツに特化した独自のデバッグサービスの提供を行うとともに、VRの安全性について国立研究開発法人産業技術総合研究所との共同研究を開始し、さらに、多様な分野で実用化が進む人工知能分野においては、HEROZ株式会社と業務提携を締結し、ソフトウェア検証と人工知能技術を融合した新サービスの実用化に向けた取り組みを推進して参りました。
加えて、メディア事業及びクリエイティブ事業においても、独自性を追求したサービスを提供すべく、積極的なチャレンジを行うことで、収益機会の拡大を図って参りました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、主にデバッグ事業が業績を牽引したことにより15,444,767千円(前期比2.9%増)、営業利益は1,906,646千円(前期比2.9%減)、経常利益は1,997,288千円(前期比2.0%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、のれん及び固定資産の減損損失等を計上した一方、前期に発生した特別損失の反動により795,068千円(前期比119.7%増)となりました。


セグメント別の状況は、以下のとおりであります。
2016年3月期
(千円)
2017年3月期
(千円)
増減率
(%)
売上高15,011,61215,444,7672.9
デバッグ事業11,138,08912,283,28510.3
メディア事業512,674554,2038.1
クリエイティブ事業1,729,2281,465,765△15.2
その他1,701,8611,193,875△29.8
調整額△70,242△52,362
営業利益又は営業損失1,963,9511,906,646△2.9
デバッグ事業2,555,5192,740,4277.2
メディア事業35,660△24,789
クリエイティブ事業△224,162△115,955
その他83,37957,036△31.6
調整額△486,445△750,072


なお、各セグメントの売上高については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しており、セグメント利益又は損失は営業利益ベースとなっております。

① デバッグ事業
当セグメントにおいては、顧客企業が求める不具合のない高品質な製品開発に貢献すべく、製品の品質保持及び品質向上に必要不可欠な最終チェックを行うデバッグ工程のアウトソーシングサービスを提供しております。
デバッグ事業におけるリレーション別の売上高は以下のとおりであります。
2016年3月期
(千円)
2017年3月期
(千円)
増減率
(%)
コンシューマゲームリレーション3,449,3783,483,5291.0
デジタルソリューションリレーション5,676,6207,021,57423.7
アミューズメントリレーション2,012,0901,778,180△11.6
デバッグ事業 合計11,138,08912,283,28510.3


(ⅰ) コンシューマゲームリレーション
主に、コンシューマゲームソフト向けのデバッグサービスを提供している当該リレーションの関連市場であるコンシューマゲーム市場では、新型ハードである「Nintendo SwitchTM」が2017年3月に発売され、同ハードに向けたタイトルの開発が活発化するなど、今後の市場のさらなる盛り上がりが期待されています。
このような状況のもと、当連結会計年度においては、積極的な営業活動に注力し、年末商戦期に発売された「PlayStation® 4」向けのタイトルのデバッグ案件を獲得するとともに、今後増加が見込まれるVRコンテンツに特化した付加価値の高いサービスの開発・提供を開始するなど、競争優位性の向上に努めて参りました。
さらに、新規参入した中国ゲーム市場においては、ソニー・インタラクティブエンタテインメント ジャパンアジアが主導する中国ゲーム開発サポートプロジェクト「China Hero Project」に品質管理パートナーとして参画するなど、中国におけるデバッグの重要性の啓発及びアウトソーシングの促進に努めて参りました。
その結果、当連結会計年度のデバッグ事業のうちコンシューマゲームリレーションの売上高は3,483,529千円(前期比1.0%増)となりました。

(ⅱ) デジタルソリューションリレーション
主に、モバイルコンテンツ向けのデバッグサービスを提供している当該リレーションの関連市場であるモバイルコンテンツ市場では、多種多様なスマートフォンアプリの充実化が進んでおり、特にネイティブアプリゲームをはじめとするソーシャルゲーム市場を中心に、引き続き安定的な市場の成長が見込まれております。
このような状況のもと、ソーシャルゲームの開発においては、コンテンツの競争優位性を確保することを目的に、ゲーム性豊かな、不具合のない高品質なコンテンツの開発に注力する傾向が高まっていることから、デバッグの重要性が増しております。また、リリース後の運営フェーズにおいても、人気タイトル同士のコラボレーションやゲーム内容の刷新等、ユーザーを継続的に魅了するための大規模なアップデートに係る開発が活発化していることから、運営フェーズにおけるデバッグの工数も増加しております。
このため、当社グループでは、前期より導入した正社員登用制度等を活用した中長期的な視点に基づく人材育成に注力することで、サービス品質の向上を図るとともに、付加価値の高いサービスを提供することで、増加するデバッグ需要を確実に受注へとつなげて参りました。
また、業務システムやECサイト等を対象としたシステム検証分野においては、提案力の向上及び積極的な営業活動に注力することで、新規案件や継続案件を獲得するとともに、HEROZ株式会社との業務提携により、人工知能技術を活用した新サービスの研究・開発を実施することで、さらなる成長に向けた取り組みを確実に推進して参りました。
さらに、自動車業界向けデバッグサービスにおいても、北米での走行テストを実施するなど、ビジネスのグローバル化を図り、2016年11月には、自動車走行テストにおける走行距離の累計が10万Kmを突破するなど、そのノウハウを蓄積するとともに、それらを活かし、サービス品質のさらなる向上に努めて参りました。
以上の結果、当連結会計年度のデバッグ事業のうちデジタルソリューションリレーションの売上高は、7,021,574千円(前期比23.7%増)となり、デバッグ事業の成長を牽引する中核リレーションとして力強い成長を継続致しました。

(ⅲ) アミューズメントリレーション
主に、パチンコ及びパチスロ向けのデバッグサービスを提供している当該リレーションの関連市場である遊技機市場では、日本遊技機工業組合等をはじめとする業界団体を中心に射幸性を抑制した新基準機への移行が進められるなど、遊技産業のさらなる健全化に向け業界を取り巻く環境が大きく変化しており、これに伴い、顧客企業における開発スケジュールも依然として流動的な状態が継続しております。
このような状況のもと、当社グループでは、引き続き顧客企業との関係強化に取り組むとともに、効率的なデバッグ体制を提案することで、受注拡大に努めて参りました。
その結果、当連結会計年度のデバッグ事業のうちアミューズメントリレーションの売上高は1,778,180千円(前期比11.6%減)となりました。

以上の結果、当連結会計年度のデバッグ事業の売上高は12,283,285千円(前期比10.3%増)、セグメント利益は2,740,427千円(前期比7.2%増)となりました。

② メディア事業
当セグメントにおいては、日本最大級の総合ゲーム情報サイト「4Gamer.net」等の運営を通じ、サイト上でゲームメーカーをはじめとする顧客企業に広告サービスの提供を行い、プロモーション活動を支援しております。
当連結会計年度においては、ニュースメディアの枠を越えた新しいサービスの創造に注力しており、当社グループと相互補完的な事業領域を有している松竹ブロードキャスティング株式会社との資本業務提携を通じ、両社事業のさらなる拡大及び両社の企業価値向上に向けた取り組みを積極的に推進して参りました。
その一環として、世界最大級の格闘ゲーム大会「Evolution Championship Series」の日本開催に向け、有限責任事業組合を設立するなど着実に準備を進めるとともに、ゲーム音楽コンサート等のイベントの企画及び運営にも積極的に取り組み、新たな事業展開を図って参りました。
当連結会計年度のメディア事業の売上高は554,203千円(前期比8.1%増)、新たな事業展開に係る先行投資の実施によりセグメント損失は△24,789千円となりました。

③ クリエイティブ事業
当セグメントでは、ゲーム開発やCG映像制作等、コンテンツ制作におけるクリエイティブ領域全般にわたる制作サポートサービスを提供しております。
当連結会計年度においては、これまで培ってきた技術力を活かし、位置情報やSNSと連動するAR(拡張現実)アプリを開発するなど、着実な実績を積むとともに、前期に引き続き効率的な事業運営に努めて参りました。また、より一層の利益拡大を図るべく、新たな施策にも積極的に取り組んでおり、その一環として、他社との協業運営を軸としたレベニューシェアモデル案件を受注した一方、その開発スケジュールが大幅に遅延した影響を受け、営業損失となりました。
当連結会計年度のクリエイティブ事業の売上高は1,465,765千円(前期比15.2%減)、セグメント損失は△115,955千円となりました。

④ その他
その他の事業では、主にコンテンツプログラムから基幹システムまで幅広い開発を行う「システム開発事業」を展開しております。
当連結会計年度では、システム開発事業において、主要顧客の需要減少の影響を受け当連結会計年度のその他の事業の売上高は1,193,875千円(前期比29.8%減)、セグメント利益は57,036千円(前期比31.6%減)となりました。

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、3,344,688千円となり、前連結会計年度における資金2,197,856千円に対し、1,146,832千円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローとそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,825,268千円(前連結会計年度は1,080,191千円の収入)となりました。
これは、主として税金等調整前当期純利益1,441,356千円及び減価償却費118,817千円並びにのれん償却費112,011千円等の資金増加項目が、法人税等の支払額772,732千円等の資金減少項目を上回ったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は610,152千円(前連結会計年度は17,005千円の支出)となりました。
これは、主として投資有価証券の取得による支出212,002千円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出200,136千円並びに敷金及び保証金の差入による支出119,566千円等の資金減少項目によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は69,677千円(前連結会計年度は1,913,392千円の支出)となりました。
これは、主として短期借入金の返済による支出1,399,564千円及び自己株式の取得による支出652,877千円等の資金減少項目が短期借入れによる収入1,700,000千円及び社債の発行による収入1,015,398千円の資金増加項目を上回ったことによるものであります。

従業員の状況生産、受注及び販売の状況


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