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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100TQLO (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 CYBERDYNE株式会社 沿革 (2024年3月期)


提出会社の経営指標等メニュー事業の内容

当社代表取締役社長である山海嘉之は、1980年代後半に人・ロボット・情報系を融合複合させた新しい学術領域である「サイバニクス」(※1)を構想し、1991年頃から医療分野での活用を目指しHAL®の原理に関する基礎研究に着手し、研究開発を一貫して推進してきました。その結果、サイバニクスの研究成果として世界初の装着型サイボーグ「HAL®」(※2)が誕生しました。
HALをはじめとする新領域「サイバニクス」の研究成果を広く社会に還元することを目的として、2004年6月にCYBERDYNE株式会社(※3)が設立されました。

年月概要
2004年6月茨城県つくば市において、CYBERDYNE株式会社を設立
2005年11月The 2005 World Technology Summit & Awards(2005年世界技術大賞), IT Hardware部門において大賞を受賞(※4)
2007年6月CYBERDYNE株式会社、代表取締役社長山海嘉之及び筑波大学知的財産統括本部の三者が、「身体機能を拡張するロボットスーツHAL®」の開発で経済産業大臣賞を受賞
2009年1月HAL®福祉用の初期モデルの製造販売を開始
2009年7月サイボーグ型ロボット技術の発明(特許4178186号)が、全国発明表彰(※5)21世紀発明賞を受賞
2010年6月HAL®福祉用の現行モデルの製造販売を開始
2012年12月ISO13485(医療機器の品質マネジメントシステムの国際標準規格)を、世界初のロボット治療機器の設計開発・製造・販売業者として、認証取得(第三者認証機関:UL 認証番号:A18103)
2013年2月HAL®福祉用が、世界で初めて生活支援ロボットの国際安全規格ISO/DIS13482の認証を取得(第三者認証機関:一般財団法人日本品質保証機構 認証番号:JQA-KC12624)
2013年4月鈴鹿ロボケアセンター株式会社(現連結子会社)を三重県鈴鹿市に設立
2013年6月HAL®医療用下肢タイプ(以下、「医療用HAL®」)が、世界初のロボット治療機器として、MDD(欧州医療機器指令)の適合性評価を受け、EU域内において医療機器として認証取得(第三者認証機関:TÜV Rheinland。認証番号DD 60085735 0001)
2013年7月CEマーキング(※6)が表示された医療用HAL®を医療機器としてEU域内へ出荷開始
2013年8月湘南ロボケアセンター株式会社(現連結子会社)を神奈川県藤沢市に設立
ドイツにCyberdyne Care Robotics GmbH(現連結子会社)を設立し、医療用HAL®を利用した脳神経筋疾患の患者に対するサイバニクス治療(※7)の事業を開始
DGUV(Deutsche Gesetzliche Unfallversicherung:ドイツ法的損害保険)が、医療用HAL®によるサイバニクス治療に、公的労災保険の適用を認可
2013年9月大分ロボケアセンター株式会社(現連結子会社)を大分県別府市に設立
2014年3月東京証券取引所マザーズに上場
2014年9月HAL®腰タイプ 作業支援用の製造販売を開始
2014年11月HAL®腰タイプ 作業支援用及びHAL®腰タイプ 介護支援用が、作業者及び介護者向けの装着型ロボットとしては世界で初めて生活支援ロボットの国際安全規格ISO13482:2014の認証を取得(第三者認証機関:一般財団法人日本品質保証機構 認証番号:JQA-KC14001及びJQA-KC14002)
2015年2月HAL®自立支援用単関節タイプの製造販売を開始
HAL®腰タイプ 作業支援用及びHAL®腰タイプ 介護支援用が、欧州機械指令に適合し、作業者及び介護者向けの装着型ロボットとして世界初のCEマーキングを表示
2015年3月HAL®腰タイプ 介護支援用の製造販売を開始
AI搭載自動搬送ロボットの製造販売を開始
2015年11月医療用HAL®について、厚生労働省より医療機器として製造販売承認を取得(対象疾患:神経・筋難病8疾患)
2016年1月医療用HAL®による神経・筋難病疾患に対するサイバニクス治療について、中央社会保険医療協議会総会において世界で初めて公的医療保険適用が決定
2016年8月米国にCYBERDYNE USA Inc.(現連結子会社)を設立
2016年9月医療用HAL®による神経・筋難病疾患に対するサイバニクス治療について、ロボット治療として世界で初めての公的医療保険による診療が開始
2017年2月第3回日本ベンチャー大賞(※8)において内閣総理大臣賞を受賞
2017年10月HAL®腰タイプ 自立支援用の製造販売を開始


年月概要
2017年12月医療用HAL®について、米国食品医薬品局(FDA)より医療機器承認を取得(対象疾患:脊髄損傷)
2018年3月米国へのサイバニクス治療の展開を開始
次世代型清掃ロボットCL02の製造販売を開始
2018年7月サイバニクス・エクセレンス・ジャパン1号投資事業有限責任組合 (CEJファンド)を設立
2018年9月Cyin®福祉用の製造販売(一般販売)を開始
2018年11月APAC(アジア太平洋)地域へのサイバニクス治療の展開を開始
2019年10月HAL®医療用単関節タイプが、MDD(欧州医療機器指令)の適合性評価を受け、EU域内において医療機器として認証取得(第三者認証機関:TÜV Rheinland。認証番号DD 60141731 0001)
2019年12月「サイバニクス産業」始動をテーマに、サイバニクスEXPOを東京国際フォーラムにて初めて開催
2020年4月個人向け在宅サービス「自宅でNeuroHALFIT」の提供開始
2020年4月次世代型多目的ロボット化生産拠点(福島事業所)が医療機器製造業登録
2020年7月HAL®医療用単関節タイプが、日本における医療機器認証を取得
2020年10月医療用HAL®について、米国食品医薬品局(FDA)より脳卒中と進行性神経・筋難病に対して医療機器承認を取得(適応拡大)
2021年12月米国カリフォルニア州のRISE Healthcare Group, Inc.を連結子会社化
2022年2月マレーシアにCYBERDYNE MALAYSIA SDN.BHD.(現連結子会社)を設立
2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所のマザーズ市場からグロース市場に移行
2022年10月医療用HAL®について、厚生労働省より適応追加に係る医療機器承認を取得(対象疾患:HTLV-1関連脊髄症(HAM)および遺伝性痙性対麻痺)
2023年3月ドイツのLeyLine GmbHを連結子会社化
2024年5月医療用HAL®について、米国食品医薬品局(FDA)より小型モデルが医療機器承認を取得。また、HTLV-1関連脊髄症(HAM)、遺伝性痙性対麻痺、および脳性麻痺(対象年齢は12歳以上)に対して医療機器承認を取得(適応拡大)

事業展開に至る背景
1970-80年代は、日本が産業用ロボットを国内外に展開し始めた時期ですが、現場の専門家の積極的なロボット導入への挑戦が原動力となり、ロボット技術は産業界を大きく変革する革新技術へと発展することとなりました。改良が続けられた「ロボット技術」と「現場での活用技術の開拓」によって、国産の産業用ロボットは1990年代半ばまで世界シェアの6割以上(一般社団法人日本ロボット工業会「世界の産業用ロボット稼働台数」より)を占めるまでに至りました。
現在、先進各国は高齢化に直面していますが、そこには新産業創出の機会として、産業用ロボットが成し遂げた製造現場における革命と同様のパラダイムシフトが、医療・福祉・生活・職場・生産の各分野でおこる可能性があります。当社グループは、このような背景のもと、「人」+「サイバー・フィジカル空間」(HCPS: Human-Cyber-Physical Space)を融合する「サイバニクス技術」を駆使して、人とテクノロジーが共生し相互に支援し合う「テクノ・ピアサポート社会」の実現、ロボット産業・IT産業につづく新産業「サイバニクス産業」の創出による社会変革・産業変革を目指しています。


用語解説
※1.サイバニクス(Cybernics)
サイバニクスとは、Cybernetics(人と機械の共通の情報処理理論、人工頭脳学), Mechatronics(機械電子工学), Informatics(情報学/IT)を中心に、脳・神経科学、行動科学、ロボット工学、IT、システム統合技術、生理学、心理学、哲学、倫理、法律、経営など、人・ロボット・情報系の融合複合分野を扱うことを目的として構築された新しい学術領域のことです。実問題は様々な課題が混在した複合課題であり、従来の縦割りの科学技術のみからのアプローチでの解決は極めて困難ですが、サイバニクスは人や社会の課題を総合的・複眼的に扱うことができるため、複合課題の解決に威力を発揮します。1987年から1989年にかけて、筑波大学の山海嘉之がサイバニクスの基本構想をまとめ、2007年には文部科学省を中心に最も強化する教育研究領域としても展開され、内閣府の最先端研究開発支援プログラム(FIRST)、革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)でも最先端の革新的科学技術領域の開拓として取り組まれています。
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※2.HAL®(ハル)
人の身体機能を改善・補助・拡張・再生するために研究開発された世界初の装着型サイボーグです。HAL®は、Hybrid Assistive Limb の略です。Hybridは「混在」を意味し、人とロボットの混在、随意制御系と自律制御系の混在などの意味が重ねられています。Assistiveは「支援」を意味し、Limbは「腕、脚などの四肢」を意味します。HAL®は、このような語源として構成されましたが、HAL®の原理を活用する関連機器に対してもHAL®という呼び方が使われることもあります。HAL®の研究開発に関しては、1991年から基礎研究が始まり、HAL®の原理づくりの段階から、医療用途を目指して研究開発を推進してまいりました。基礎技術が確立できてきた後、医学的効果効能を有する医療機器化に向けて、基礎研究開発、試作・評価、安全技術開発・安全評価技術開発、臨床研究・臨床評価、国際連携、標準化、治験、保険適用に至る様々な取り組みが行われてきました。下肢タイプの医療用、自立支援用、腰タイプの介護・自立支援用、作業支援用、単関節タイプの医療用、自立支援用など、様々な種類のHAL®が展開されています。

※3.CYBERDYNE(サイバーダイン)株式会社
新領域「Cybernics(サイバニクス)」を駆使した革新技術と力を意味するDyne(ギリシア語に由来)を組み合わせ、サイバニクスにより生み出される力、という意味を込めてCYBERDYNEと命名しました。

※4. The World Technology Summit & Awards
タイム誌、フォーチュン、CNNによって2000年から開催されており、各分野において「長期にわたって最も優れた価値をもたらし得る」革新的な取組みを行った個人や企業を称えるものです。

※5.全国発明表彰
1919年、日本の科学技術の向上と産業の発展に寄与することを目的に始まり、以来、日本を代表する幾多の研究者、科学者の功績を顕彰するものです。自動車やIT等の分野も含め全ての分野の中から著しく優秀と認められ、最高の特許との評価を受け常陸宮殿下から表彰を賜りました。

※6.CEマーキング
欧州連合(EU)地域に販売される指定の製品に貼付を義務づけられる基準適合マークのことです。CEマーキング表示のある製品は、EU域内の自由な販売・流通が保証されます。医療用HAL®は、MDD(欧州医療機器指令)の適合性評価を受け、EUにおいて医療機器としてCEマーキングを表示しています。

※7.サイバニクス治療(Cybernic Treatment)
サイバニクス治療は、サイバニクス技術を駆使して研究開発されたHAL®等により実現される「機能再生医療」であり、脳・神経・筋系の機能改善・機能再生を促進する革新的治療技術です*。HAL®は人の脳神経系からの運動意思情報で動作し、筋紡錘などの感覚神経を賦活化させることで脳神経系と筋骨格系の間での神経情報伝達ループを構成し、インタラクティブなバイオフィードバックを成立させます。これにより、機能障害を有し運動に必要な筋力の発揮が難しい患者であっても、脳・神経・筋系に過剰な負担をかけることなく脳からの運動意思と同期した実際の運動を何度も繰り返し実現させることができるため、機能改善・機能再生の促進が可能となります。患者の神経情報や運動情報等に関するHAL®の各種パラメータの調整機能によって、医師は患者の脳神経系と筋骨格系の神経情報伝達ループを適切に回すことができるよう治療的に介入することができるようになります。
HAL®による治療は、日本において薬事承認され診療報酬上の新しい治療技術として保険収載されています。
*サイバニクス治療は、医療用HAL®に限らずサイバニクス技術を駆使した様々な形態のメディカルサイバニックシステム(サイバニックインタフェース/サイバニックデバイス等)によっても実施可能です。

※8.日本ベンチャー大賞
経済産業省などが主催する、若者などのロールモデルとなるような、インパクトのある新事業を創出した起業家やベンチャー企業を表彰し称える制度です。当社が受賞した「内閣総理大臣賞」は、事業の新規性や革新性、グローバル市場への進出や社会課題の解決といった事業のビジョンなどに関し、最も評価の高いベンチャー企業に対して付与されるものです。


提出会社の経営指標等事業の内容


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E30118] S100TQLO)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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