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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100T6IX (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 東洋炭素株式会社 研究開発活動 (2023年12月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

(1)研究開発活動の方針
当企業グループは、「C(カーボン)の可能性を追求し世界に貢献する」という経営理念の基に、等方性黒鉛材料製造で培われた材料開発技術を基盤とした新しい等方性黒鉛材料やカーボン系複合材料等の新素材の研究開発を進めています。また、新規用途の開発への着目や、従来の特性を超えたカーボン製品開発へ挑戦することにより、顕著に差別化され独自性を有する高品位、高付加価値製品を提供し、顧客満足を得るとともに、“技術の東洋炭素”を永続的に強化することで、“常に経済的利益を生み出せる強い企業体制”にし、それを担う技術人材を育成することで会社を持続的に成長させ、“顧客と従業員”および“社会”に対して価値を提供し続けることを基本方針としております。

(2)研究開発体制
当企業グループでは、以下の三部門による階層的な研究開発体制を構築しており、各部門の人材や技術が社内連携しながら、要素技術から製造技術までの開発を行っております。
基礎研究部門:顧客ニーズに立脚した要素研究、将来技術の発掘および醸成
技術開発部門:基幹事業における新製品・新用途開発、評価技術の発展、進化技術等、新たな生産技術の創出
生産技術部門:革新的な生産プロセスの構築
また新しい技術を獲得するため、ユーザーや大学、国内・海外研究機関等との共同研究も積極的に進め、顧客ニーズに合致した製品やそれを掘り起こす製品の早期開発を推進しております。これら研究開発における管理は、当社独自の管理システムによる技術審査を、海外子会社を含め全社的に実施することで、技術・ノウハウの体系的管理を強化しております。
なお、当連結会計年度末における研究開発要員は42名であります。

(3)研究開発活動
当連結会計年度の研究開発費の総額は1,043百万円であり、主な研究開発活動は次のとおりであります。
特に、ユーザーのニーズをいち早く掴み技術動向の先頭を走るべく、省エネ・環境負荷低減用途における製品の充実を図るとともに、既存用途の延長線上にはない製造技術や原材料、製品特性などの検証により、環境規制物質・クリーンエネルギー市場の動向に適合した品質を確立するなど、市場要求にマッチした製品をタイムリーに投入するための研究開発活動を強化しております。また、新規製品の開発および生産技術の強化にとどまらず、長期将来を見据えた基礎研究にも力を入れるべく、近藤照久記念総合開発センターを基盤に基礎研究体制の整備を行い、未開拓用途や新技術の取り込むとともに、資源循環(サーキュラーマテリアル)技術など限りある資源の有効活用に向けた技術開拓を推進するなど、社会に貢献する技術開発を強化しております。

①特殊黒鉛製品
新機能材料の開発につきましては、エレクトロニクス分野において半導体製造用の新型黒鉛材料を開発し、市場評価が進んでおります。とりわけ、次世代半導体であるSiCウエハー製造部材向けに開発した新たな黒鉛材料につきまして、顧客要望の変化にオンタイムで応えることで、さらなる技術開発を進めております。また、さらなるニーズに対応するべく黒鉛材料の開発に着手するとともに、社内における評価技術も強化しております。加えて、長期的に原料を確実に調達するべく、品質を確保しうる新規原料探索ならびに粗原料の使いこなし技術の確立を推進しております。エネルギー関連材料につきましては、原子力用途において、地上に太陽エネルギーを人工的に創るべく研究が進められている核融合炉のプラズマ対向壁用黒鉛材料やそれらに使用される周辺部材の開発および改善、また多目的高温ガス炉用黒鉛材料の開発を継続しております。

②一般カーボン製品(機械用カーボン分野)
一般産業機械用につきましては、メカニカルシール用としての高機能カーボン材料の市場評価を含めた開発を継続しております。また機械用カーボンの製造技術向上のために導入した製造試験装置を用い、生産性改善および自動化を用いた技術プロセスの開発によるさらなるコストダウンの可能性を見出すことに成功しております。自動車の電動化進展にともない、軽量化や耐久性向上など、自動車部品に対する要求特性がより高度化する中、高い特性に加え、省エネルギーなど環境負荷低減にもつながる部品等の開発・製品化、顧客の納期および品質要求に応える新たな生産技術の導入により、ユーザーニーズを的確に捉えてまいります。とりわけ量産製品に関しての品質維持・向上に向け、原料・副資材における調達難の回避やコストを低減しうる代替原料および代替技術の開発に注力しております。

③一般カーボン製品(電気用カーボン分野)
小型モーター用につきましては、主に高性能掃除機用カーボンブラシ、バッテリータイプ電動工具用カーボンブラシの開発を推進するとともに、海外向け洗濯機用カーボンブラシおよび自動車用カーボンブラシの市場ニーズにオンタイムに応えるべく開発を継続しております。カーボンブラシ製品は近年ますますコスト低減への対応が重要な開発課題となっており、当企業グループにおいても生産技術を含めた、総合的な技術開発を加速しております。また、環境規制物質に対する各国の法規制に先駆的に対応するべく、新たな原料の検討を行うなどの開発活動を展開しております。また、風力発電などに代表される再生エネルギー用途、大量輸送機器などに使用されるモーター用途等の大型モーター用の材料の開発を進めており、小型モーター用における従来技術と素材開発技術を掛け合わせ、顧客評価を受けながら機敏な試作品展開を進めるなど、産業用ブラシ市場への展開を積極的に進めております。カーボンブラシの技術を用いた次世代製品に関する研究につきましては、外部機関等との共同開発なども積極的に行い、新しい技術の取り込みを進めております。

④複合材その他製品
SiCコーティング黒鉛製品につきましては、半導体製造向けの黒鉛部材に対する品質要求のさらなる高度化に応えるべく、基盤となる黒鉛製品に施す高純度化処理の技術向上に取り組むとともに、需要増へのタイムリーな対応を生産技術改善により実現、さらなる生産性の向上と品質向上を図るべく、顧客ニーズを取り込みながら製造技術強化に注力しております。さらに、次世代の品質要求をも満足しうる膜質の実現など、新規プロセスによる新たな高品質グレード品の開発や従来製品における品質向上のための技術開発や製造設備の検討にも積極的に取り組んでおります。
多孔質炭素CNovel(R)(クノーベル(R))につきましては、燃料電池の国内外のユーザーでの評価が進展し、触媒担体としての高い評価実績を得ており、顧客やユーザーから公的な場において多数の報告がなされるなど、着実な用途展開が進んでおります。水素エネルギーの利用により環境負荷低減が期待できる燃料電池の触媒担体等、クリーンエネルギー分野での採用を視野に、当該商品を積極的に展開し、社会課題の解決に貢献してまいります。また、特殊色材用途での採用も進んでおり、新規バイオセンサー用途や、ポストリチウムイオン二次電用材料等、新しい高付加価値領域での活用の可能性も拡がる等、外部機関との共同研究も活発に進んでおります。
連結子会社の上海東洋炭素有限公司においては、独自の製造方法を用いて、電子部品の放熱フィラー材料である窒化アルミニウムの市場提供を継続し、市場ニーズに応えながら、改良・改善した材料の開発と提供を進めています。通信機器の放熱用途など、通信の高速化により高機能化する電子デバイスなどへの適用を見据え試作品を展開し、ユーザー評価を推進しております。
その他当企業グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01223] S100T6IX)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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