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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1007TU3

有価証券報告書抜粋 株式会社KADOKAWA 事業等のリスク (2016年3月期)


対処すべき課題メニュー経営上の重要な契約等

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当社グループの事業の柱を明確に示すことを目的とし、2017年3月期より、報告セグメントを「Webサービス」「出版」「映像・ゲーム」に変更いたします。

(1)当社グループの事業内容に起因するリスクについて
①業界及び競合について
a.Webサービス事業
動画コミュニティサービスが事業領域とするインターネットメディア市場は、通信・放送に係る新法制が施行されれば、その事業内容に一定の規制が課される可能性があります。また、ネットワーク回線・設備の継続利用が困難となる可能性や、使用料等の引き上げが行われる可能性があります。動画コミュニティサービスでは、同様の動画投稿サイトやライブ映像配信サイトの参入が予想されます。また、映像コンテンツ権利元の動画配信サービスの参入も予想されることから、今後も国内事業者及び海外事業者等多くの新規参入が予想され、激しい競争におかれるものと思われます。これら競合他社との競合において、サービス自体がユーザーのニーズに対応できず、利用者の増加が見込めない場合、又は利用者が減少した場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
モバイルコンテンツ市場は、スマートフォンのシェア増加、コンテンツ流通形式の多様化、LTEによる通信速度の大幅な向上等、将来性に大きく左右される可能性が高く、新規のコンテンツを投入していくことにより利用者の維持を図り収益確保を目指す方針でありますが、市場の動向やユーザーの嗜好性等において予測し得ない変化が起こる可能性があり、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
ニコニコ超会議やニコファーレ等において行う様々なイベントについては、リアルチケットやネットチケットの販売及び「niconico」の会員獲得に努めますが、ニコニコ超会議は大型のイベントであり、ニコファーレはこれまでにないライブハウスという形態が敬遠される可能性もあり、計画どおりに収益を確保できない場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

b.出版事業
我が国の出版業界は引き続き縮小傾向にあります。これは、少子・高齢化に伴う消費者ニーズの変化、デジタル化及び通信のメガバンド化等によるメディアの多様化、新型古書店及びまんが喫茶といった二次流通市場の出現等の様々な要因によるものと考えられます。一方、出版物の点数は増加しており、読者の選択肢は拡がっているものの、少量多品種の商品構成が助長される傾向にあります。また人気作家へのアプローチ、人気雑誌コンテンツに対しての新規参入も含め、他社との競争激化は今後とも増加するものと予想されます。出版物の刊行に際しては綿密な刊行計画を設定しておりますが、著者の執筆過程及び編集者の編集過程等における予測不能の事態の影響から、当初の刊行計画から変動が生じることがあります。また、作品の内容によっては、著者・編集者の意図と読者における認知度及び評価に乖離が生じることがあります。雑誌媒体を中心とする広告ビジネスにおいては、景気動向及び顧客ニーズの変動等により、顧客の広告支出が減少することがあります。これらの要因により当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

(a)再販制度について
当社グループが製作・販売している書籍、雑誌等の著作物は、「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」(以下「独占禁止法」という)第23条の規定により、再販売価格維持契約制度(以下「再販制度」という)が認められております。
再販制度とは、一般的にはメーカーが自社の製品を販売する際に、「卸売業者がその商品を小売業者に販売する価格」「小売業者が消費者に販売する価格」を指定し、その価格(「再販売価格」という)を卸売業者、小売業者にそれぞれ遵守させる制度であります。独占禁止法は、再販制度を不公正な取引方法の1つであるとして原則禁止しておりますが、著作物については再販制度が認められております。公正取引委員会は2001年3月23日付「著作物再販制度の取扱いについて」において、「競争政策の観点からは同制度を廃止し、著作物の流通において競争が促進されるべき」としながらも、「同制度の廃止について国民的合意が形成されるに至っていない」と指摘しており、当面、当該再販制度が維持されることとなっております。当該制度が廃止された場合、業界全体への影響も含め、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

(b)返品条件付販売制度について
法的規制等には該当いたしませんが、再販制度と並んで出版業界における特殊な慣行として返品条件付販売制度があります。返品条件付販売制度とは、当社グループが取次及び書店に配本した出版物について、配本後、約定期間内に限り返品を受け入れることを条件とする販売制度であります。
当社グループではそのような返品に備えるため、過去の返品実績等に基づく将来返品見込額を返品引当金として計上しております。よって、返品見込額と実際の返品受入額に乖離が生じた場合、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

c.映像・ゲーム事業
当社グループが取り扱う映像商材は、主に文芸作品及びコミックスといった書籍やゲームと連動したメディアミックス戦略による付加価値の高い映像ソフトの企画・制作、海外作品の買付け、DVD等映像パッケージ、その他権利ビジネス等の映画・映像ビジネスに関わる翻訳許諾権の販売等により構成されておりますが、次の要因により当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

(a)個別コンテンツごとの内容評価に伴う業績変動
映像視聴者をはじめとする、消費者にとって魅力ある、独創性と品質に優れたコンテンツの創出と提供に努めておりますが、全ての機会においてその視聴者、消費者の嗜好に合致するとは限りません。従って、作品の内容によっては、製作サイドの意図と視聴者における認知度及び評価に乖離が生じ、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

(b)損益構造に伴うリスク
当社グループが行う映画ビジネスは、多額の制作費、MG(Minimum Guarantee)の支払が必要になり、また、劇場公開時に多額の宣伝費が発生します。当社グループは、制作費・MGについては劇場公開時から所定の基準に基づき償却を行い、宣伝費については発生時に費用処理しております。一方、収益については興行収入、DVD・Blu-rayの販売収入、テレビ放映権の許諾収入等多岐にわたり、かつ、その計上は比較的長期間にわたることになります。したがって、当社グループが負担する制作費又はMGの金額及びその劇場公開の時期によっては、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

(c)映像使用権購入契約に関するリスク
当社グループは、映画の買付けに伴う諸映像使用権について、原権利者との間に、MG契約を締結することが通例となっております。MG契約の場合、事前に原権利者に対して最低保証金を支払うことから、契約対象作品によっては、当該最低保証金をその獲得収益で回収しきれない可能性があります。

(d)コンテンツ制作のスケジュール変更に伴うリスク
当社グループにおける映画・映像等のコンテンツ制作においては、きめ細かなスケジュール管理による計画的な制作に努めておりますが、制作現場において、天災又は監督、俳優ほかの制作スタッフに体調不良等の予測不能な事態が発生した場合には、制作スケジュールの遅延又は企画の変更が生じることが想定されます。その場合、公開スケジュール、DVD・Blu-ray販売スケジュール等が変更されることから、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。また、同様のリスクは映画作品の買付けの際にも生じる可能性があります。

当社グループが主に事業領域とする家庭用ゲーム市場・ネットワークゲーム市場においては、家庭用ゲーム、ネットワークゲームの他に、SNS向けゲーム、スマートフォン向けゲーム等プラットフォームが拡大しており、それに伴い現在多くの競合他社が参入しています。当社グループといたしましても技術開発を逐次進めておりますが、今後これらの競合企業による競争力の高いシステムの開発、他の分野からの有力企業及び海外企業の参入等による価格競争の激化等により、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

②法的規制等について
出版業界における「再販制度」以外の当社グループの事業を推進するうえで影響のある法律として、「資金決済に関する法律」、「個人情報の保護に関する法律」、「青少年が安全に安心してインターネットを利用出来る環境整備等に関する法律」、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に対する法律」「不当景品類及び不当表示防止法」等があり遵守しております。今後において現行法令の適用及び新法令の制定等、当社グループの事業を規制する法令等が制定された場合、当該規制に対応するために、サービス内容の変更やコストが増加する等、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
なお、音楽著作権につきましては、一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)等の著作権管理団体や、原盤権等をはじめとした著作隣接権等保有者への申請・許諾を受けてコンテンツ提供を行っておりますが、今後において許諾条件の変更あるいは新たな権利許諾等が必要となる場合、当社グループの事業活動が制約を受ける可能性があります。

③知的財産権について
当社グループでは第三者の知的財産権を侵害せぬように、調査を行っておりますが、当社グループの事業行為が、多種多様な知的財産権にどのように関連し、また、最終権利者がどのような権利を有しかつその保全策を講じているか等について、その全てを掌握して、全てのリスクを事前に回避することには困難が伴います。従いまして、当社グループの意に反し、権利者からの権利使用の差止め、損害賠償請求の訴えを起こされる可能性並びに当該知的財産権に関する対価の支払い等が発生する可能性があります。

④個人情報の管理について
当社グループでは個人情報保護の体制強化と教育に継続して努めております。しかしながら、完全な保護を保証出来るものではなく、外部からの不正アクセスやシステム不具合による個人情報流出の可能性は存在し続けます。また、内部犯行、人的ミス、預託先や提供先の管理ミス等による個人情報漏洩の可能性は常に存在します。個人情報が流出した場合には、損害賠償の請求、状況調査や対応策検討、システム改修等による対応コストが発生するおそれがあります。また、サービスの停止も含め、今後のサービス提供に関する計画変更を余儀なくされるおそれがあり、当社グループの事業計画に影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループのシステムが社会的信用を失い、ユーザー離れにより売上が減少する可能性があります。

⑤システムダウンについて
当社グループの行うネットワークを利用したサービス事業領域においてはサーバ・ネットワーク機器の冗長化、24時間365日の運用監視、システム障害への対応等、設置環境には安全性を重視して取り組んでおりますが、アクセスの急激な増加等の一時的な負荷拡大や、自然災害等により、当社又はキャリアのサーバが作動不能に陥ったり、当社グループのハードウェア又はソフトウェアの欠陥により正常な情報発信が行われなかったり、システムが停止する可能性があります。さらには、外部からの不正な手段によるコンピュータ内への侵入等の犯罪や当社グループ担当者の過誤等によって、当社グループや取引先のシステムが置き換えられたり、重要なデータを消失又は不正に入手されたりするおそれがあります。これらの事態が発生した場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

(2)人材の獲得、確保、育成について
当社グループが今後成長していくためには、創造力、企画力、編集力、システム技術力並びに組織の管理といった各方面に優秀な人材を確保していくことが必要です。また、たとえ人員を確保したとしても、人員の定着率の向上と継続的な人材育成が不可欠であります。そのため、当社グループでは、優秀な人材の獲得に力をそそぐとともに、最適な評価を行える人事制度、研修等の施策を採っておりますが、これらの施策が効果的である保証はなく、今後退職者の増加や採用の不振等により必要な人材が確保できない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(3)M&Aによる事業拡大について
当社グループが属する事業環境の変化の激しい分野においては、新規事業への進出や既存事業における顧客獲得及び技術獲得等のためにも、M&A及び提携戦略は重要であると認識しており、必要に応じ関係する事業の買収等についても検討していく方針であります。
なお、当社グループでは、M&Aや提携を行う場合において、対象企業の財務内容や契約関係等について詳細なデューデリジェンスを行うことによって、極力リスクを回避するように努めておりますが、買収後その他における偶発債務の発生等、未認識の債務が判明する可能性も否定できません。また、M&Aや提携に当たっては、事業環境や競合状況の変化等により当初の事業計画の遂行に支障が生じ、当社グループの事業展開への影響が生じるリスクや、投資を十分に回収できないリスク等が存在しており、結果的に当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性もあります。


対処すべき課題経営上の重要な契約等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E30731] S1007TU3)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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