有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100YCF0 (EDINETへの外部リンク)
古河電気工業株式会社 研究開発活動 (2026年3月期)
当社グループは、古河電工グループ ビジョン2030を達成するために、情報/エネルギー/モビリティ融合領域での社会課題解決に向け、積極的に研究開発へ取り組んでおります。当事業年度における当社グループの研究体制は、国内の当社研究所等(サステナブルテクノロジー研究所、エレクトロニクス研究所、フォトニクス研究所、マテリアル研究所、デジタルトランスフォーメーション&イノベーションセンター)及び海外の Lightera Laboratories, LLC(米国)、 Furukawa Electric Institute of Technology Ltd.(ハンガリー)、SuperPower Inc.(米国)、 Silicon Valley Innovation Laboratories, Furukawa Electric (米国)を中心に構成されております。
当連結会計年度における研究開発費は、前連結会計年度比11.7%増の28,423百万円であり、各セグメントの主な成果等は以下のとおりであります。
(1)インフラ
① 当社は、データセンタや次世代高速通信分野における低消費電力・高密度実装の実現に向け、光電融合技術及びCopackaged Optics(CPO)関連技術の研究開発を推進しております。2025年度は、Photonic Integrated Circuit(PIC)と光ファイバを高密度かつ高信頼で接続するCPO向け小型光コネクタ(Snap-Beam Connector™)の開発を進め、低損失な接続特性を40チャンネルコネクタやPIC表面結合型のコネクタで確認しました。本成果はECOC2025などの国際会議への報告や、国際展示会OFC2026への出展を通じて対外発信を行い、事業化に向けた顧客評価を進めております。
② 大規模な空間多重光ネットワークの実現に向けて、空間クロスコネクト装置とマルチコアファイバ光増幅器を用いた1,000km級の光ネットワークにおける実証実験に世界で初めて成功いたしました。
海底用2コアファイバのプレ量産スケールで世界最高レベルの低損失と低クロストーク特性を達成し、その結果を海洋光通信に関する国際学術会議SUBOPTIC2025にて報告し、高い注目を集めました。
以上、当該事業に係る研究開発費は15,808百万円であります。
(2)電装エレクトロニクス
① カーボンニュートラルに向けた電動車市場の拡大に対する取組みとして、引き続き高圧ハーネス・高圧部品の開発に注力し、高圧製品のラインナップ拡充を進めております。
このほか、引き続き電動車用コネクタについては次世代製品の開発や表面処理を含む端子材料の開発を進めるとともに、自動車用ワイヤハーネスについては車両軽量化へのニーズに応えるため、当社独自のα端子を活用しアルミ電線の更なる適用部位拡大を進めております。
また、当社が開発したBSS®(鉛バッテリ状態検知センサ)が、過充電抑制による燃費向上及び過放電によるバッテリ上がり防止等に貢献しており、今後予想される車載電子機器の増加や頻繁なソフトウエアアップデートに向けて、精度とロバスト性の向上を図ることで拡販及び受注活動を進めております。
加えて当社はワイヤレス電力伝送について、軽量かつ金属異物を加熱し難い特徴を有する電界共振結合方式を用いて、世界トップクラスとなる9.1kWの電力伝送に成功しております。高齢者や身体障がい者が自由に移動できる社会の実現に向けて、増加する小型モビリティ充電作業の負荷低減や車両内空間創出のため、本方式による安全・安心・快適なワイヤレス充電システム開発を進めています。
さらに素材開発としては、高強度・高導電・高機能な銅合金及び貴金属めっきの開発を引き続き行っております。本開発により、電子機器における接続部品(コネクタ等)の多極化・高密度化、低ヤング率・高耐熱・高熱伝導によりパワー半導体モジュールの高機能化、電流を検出・制御する抵抗器(チップ抵抗器、シャント抵抗器等)の高性能化、電装品(ワイヤハーネス等)の高電圧化・大電流化への対応を進めております。
レーザ加工分野においては、一昨年11月に開設した愛知県刈谷市のレーザ加工ソリューションラボCELLを本格稼働し、多くのお客様にBlue-IRハイブリッドレーザ発振器BRACE®シリーズを含む当社製の産業用レーザ発振器を使って頂き、銅、アルミ、ステンレス等のレーザ加工処理技術を産業界へ浸透させてきました。
② 自動運転に向けた取組みとしては、汚れや雪の付着、降雨の影響も受けにくく、安定して物体検知可能な車載用の24GHz帯周辺監視レーダの量産を継続しており、出荷累計1,000万個を達成しました。クルマのみならず、建機や重機、フォークリフトなど様々な産業用車両や、インフラ側でも採用いただいております。77GHz帯レーダに関しては、将来の多様な産業分野における活用を念頭に置き、基盤技術レベルでの研究開発を実施しており、センシング技術の高度化やシステム構成の検討など、技術的な基礎検討及び適用可能性の評価を中心に取り組んでおります。これらの活動の一環として、北海道大学との連携による研究も進めております。
③ シミュレーション技術及び分析技術に関する取組みとしては、大学や公的機関の先端分析装置を有効活用して研究開発の効率化を推進しており、ナノテラスを活用したコアリション制度に加入しました。ワイヤハーネスなどの自動車用部品においては変形・応力シミュレーション、電子機器開発においては振動・熱流体・電磁界シミュレーションを進めております。
以上、当該事業に係る研究開発費は4,139百万円であります。
(3)機能製品
① 急速に拡大するデータセンタ需要に対する取組みとして、建設工期短縮・省力化に貢献する開発を進めております。再生可能エネルギーの地中送電に最適な電力用ケーブル保護管「SFVP」について、保護管同士の適切な離隔距離を確保しケーブル発熱による送電効率低下を防止する可変式スペーサを開発、発売を開始しました。また、「SFVP」施工時の曲率半径や掘削溝の深さを非接触で測定し、施工現場の省力化に貢献する施工管理アプリケーション「F-pipeVision™」を開発、提供を開始しました。
② データセンタで用いられる演算装置(CPU・GPU等)の放熱・冷却ソリューションとして、従来の空冷方式に加え水冷方式についても研究開発を進めました。主力拠点FURUKAWA ELECTRIC THERMAL MANAGEMENT SOLUTIONS & PRODUCTS LAGUNA, INC.(フィリピン)の水冷モジュール製造工場を拡張し、また当社平塚工場で関連設備を増強し、2026年9月の量産開始に向けた準備を進めました。
③ 情報分野においては、通信基地局用のルーター、スイッチや無線通信用のアンテナ、生成系AI用やデータセンタ用のサーバー等に使用されるプリント基板の高周波化が進展しており、高周波プリント基板を構成する銅箔の需要も高まっていることから、当社は、更なる高周波化にも対応できる次世代高周波プリント基板用銅箔「F0X-WS」の量産化を開始しました。また、更なる高周波・多層化に対応する新商品の開発も進めております。
以上、当該事業に係る研究開発費は3,006百万円であります。
(4)サービス・開発等
① 超電導分野では、低温超電導(以下LTS)線材及び高温超電導(以下HTS)線材双方の開発・製造リソースを持つ強みを生かし、顧客への新製品提案・開発を引き続き進めております。
超電導製品部では、LTS線材の開発・製造を行っており、顧客のコイル製造プロセスを効率化する自己融着機能を有する製品をラインナップしています。
SuperPower Inc.(米国)では、イットリウムHTS線材の開発・製造を行っており、LTS線材と共に、新素材や先端医薬の開発に欠かせない高磁場マグネットなどに利用されております。
先進核融合(以下フュージョン)の分野では、HTS線材の供給を通じて顧客との関係強化を進めており、そのうちトカマクエナジー社(英国)とは約1,000万ポンドの出資を通じて協力関係を築いてきましたが、この関係をさらに深め、日本における共同運営の活動拠点設立に向け覚書を締結しました。
また、一般社団法人フュージョンエネルギー産業協議会において、当社より同法人の常任理事として引き続き参画しているほか、フュージョンエネルギーの早期実現へ向け、学術・技術体系の構築と人材育成を産学連携で推進するため、東京大学と民間企業8社で社会連携講座を開設するなど、フュージョンエネルギー産業の育成に貢献しております。
また、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業ALCA-Nextの新規未来本格型研究開発において、京都大学への線材の提供を通じ、引き続きキロアンペア級の交流電流を低損失で流せるHTS集合導体ケーブルの開発を進めています。さらに、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)「フロンティア育成事業」研究開発テーマ「産業用電磁石の極限性能に資する高温超電導集合導体の研究開発」が採択され、HTS集合導体の研究開発が本格始動いたしました。本件研究開発のテーマは、「極限マテリアル」領域におけるHTS技術の革新を目指すものであり、医療機器、粒子加速器、電力貯蔵、フュージョンなど多分野への応用が期待されております。
② Silicon Valley Innovation Laboratories, Furukawa Electric(米国)では、社会課題解決型の新技術や新事業の創出を目的に、スタートアップを中心としたイノベーションエコシステムのステークホルダーとのオープンイノベーションを積極的に推進しております。現地アクセラレータと提携し、当社グループのコア技術とシリコンバレーに集まる技術やビジネスモデルを結合させ新たな顧客体験や価値創出を目指す共創に加え、米国内の大学と提携し当社の技術課題のみならず社会課題を解決する新技術の探索に取り組んでおります。さらに、現地ネットワークを活用したVOC(Voice Of Customer)の収集、北米のエコシステム調査分析などのマーケティング、ユースケース探索や当社技術のインキュベーションの北米拠点として活動しております。
③ ソーシャルデザイン統括部では、ライフサイエンス・社会インフラ維持管理DXソリューション・航空宇宙等の各領域において、当社の基盤技術に立脚した新事業開発を進めております。ライフサイエンス領域では、ISO13485や医療機器製造業の認証・取得などの品質管理に係る事業基盤の強化に加え、2024年度に連結子会社化したMFオプテックス株式会社との連携強化を進め医療機器向け製品開発及び市場展開を行っております。
また、社会インフラ維持管理DXソリューションの領域では、「みちてん®」「てつてん®」に代表される製品・サービスの展開を加速させ、着実に進めております。
航空宇宙領域では、国立大学法人との社会連携講座を活用した自社技術を用いて開発した人工衛星の打ち上げ準備等、新たな事業取組みを加速させております。
④ インフラ構造物のメンテナンスに使用するインフラレーザに関する分野では、営業統括本部内に設置したレーザ応用事業部にて、鉄道車両の塗膜除去などのメンテナンスに最適な小型レーザ施工システムを製品化いたしました。また、船舶塗装の下地処理における錆・塗膜除去を行うためのレーザ施工システムの開発を行っており、実船での実証実験を進めております。産業用レーザに関する分野では、光ファイバからの輝度で世界最高レベルとなる出力5kWの青色レーザ発振器を日亜化学工業株式会社と共同で開発し、多様な加工ニーズに対応しております。
⑤ 2050年のカーボンニュートラル実現と持続可能なエネルギーの安定供給のために、化石燃料によらないグリーンLPガスの社会実装に向けて取り組んでおります。国内では、グリーンLPガス製造技術の実証実験用プラントの建設を北海道鹿追町にて進めており、2026年度中に稼働開始を予定しております。さらに、海外における製造・供給に向け、アストモスエネルギー株式会社及びSHVエナジー(オランダ)との基本合意書に基づく共創活動の結果、今後有望な事業への成長が期待できると判断し、2025年10月に基本合意書を2年間延長することを決定いたしました。また、北海道大学との共創を通じて、様々な地域資源を最大限利活用した脱炭素社会・循環型社会の実現に向けて技術開発を進めるとともに、専門人材の育成に取り組んでおります。
⑥ 近年の激甚化する自然災害への対策として、風水害発生時の自主避難を支援する自治体向けサービス「みんなんサポート®」を開発し、これまでに鹿児島県薩摩川内市・島根県美郷町など全9地区において実証実験を実施しております。以降は、島根県美郷町の複数地区において、地域間の相互連携による災害対応力向上を目的とした実証実験を継続・発展させております。具体的には、地区を越えた情報共有や協力体制の在り方を検証し、実効性の高い運用モデルの構築を進めております。さらには、こうした取組みで得られた知見を活用し、他自治体への横展開や社会実装を見据えた検討を進めております。
以上、当該事業に係る研究開発費は5,469百万円であります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01332] S100YCF0)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
ご利用にあたっては、こちらもご覧ください。「ご利用規約」「どんぶり会計β版について」。
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