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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100G8N4

有価証券報告書抜粋 株式会社フジクラ 研究開発活動 (2019年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは、①エネルギー・情報通信、②エレクトロニクス、③自動車電装各分野の新商品並びに新技術の開発を積極的に行っております。当社グループの研究開発活動は、先端技術総合研究所、自動車電装R&Dセンター、および材料応用技術・分析センターが全社研究開発を、また各事業部門の開発部が部門別開発活動を進めています。
環境対応型製品開発の一環として、高温超電導線材、色素増感太陽電池とそれを用いたセンサシステムなどの商品化に向けた開発を進めています。高温超電導線材では、人工ピンの導入による世界トップの性能を達成し、さらなる特性・信頼性の向上とともに事業化に向けた量産技術の開発に取り組んでいます。高磁場中でも高い特性を有するイットリウム系高温超電導線材は、分析用NMRや医療用MRIなどの強磁場コイル用途において、システムのコンパクト化、高解像度化などが期待されています。
色素増感太陽電池においては、低照度下での高効率発電特性を利用したエネルギーハーベスティング用薄型モジュールを自立型電源として利用し、IoT無線センシングをより広範囲なエリアに適用可能とするLPWA(Low Power Wide Area Network)技術による無線システムを搭載した「エネルギーハーベスト型LoRaWAN™屋内/屋外センサノード」を開発しました。このセンサノードは、温度、湿度、照度、気圧などのメンテナンスフリー・IoTセンシングを可能にします。
※LoRaWAN: LoRa Allianceが定めた無線ネットワーク規格の名称で、IoT向け無線規格として世界的に広く利用されています。
「5G」(第5世代移動通信システム)時代に向けて、次世代大容量高速無線通信に利用されるミリ波帯通信機器や受動デバイスの開発を進めています。移動体通信フロントホール・バックホールや、固定通信網ラストマイルなどの通信インフラ用途にミリ波モジュールを提供します。このモジュールは、フェーズドアレイを用いたビームフォーミング機能により、高利得で鋭いアンテナビームを広範囲に方向制御できるもので、ミリ波帯を用いて、大容量データを中距離で超高速伝送することを実現します。
新しいダイレクト印刷技術を用いて透明電極フィルムの開発を進めています。このフィルムは、樹脂フィルム状へ独自の新印刷法により線幅2μmの超極細銀配線を形成し、低抵抗・高透明・優れた可撓性を実現します。大型タッチパネル用途をはじめとして、透明アンテナや曇り止めヒータ、スマートウィンドウ用電極など様々な微細配線ソリューションへの展開を進めていきます。
ICや受動部品などをポリイミド多層配線板に埋め込んだ薄型部品内蔵基板、「WABE Package®」(Wafer And Board level device Embedded Package)の開発、量産化を進めています。2個のICチップを厚さ方向に重ねて埋め込んだ2チップスタック型部品内蔵基板の量産出荷を開始し、世界初の技術である3個のICチップを厚さ方向に重ねて埋め込んだ超多層構造の3チップスタック型についても開発が完了しました。複数部品を内蔵した超高精細・超多層の高密度部品内蔵基板を提供し、製品の軽薄短小化に貢献していきます。
人々の健康とQOLを維持向上すべく、医用機器に搭載可能な極小CMOS撮像素子のモジュール化を進めています。極小サイズで安価なCMOS撮像素子モジュールは、使い捨てが困難であった電子内視鏡の単回使用を実現するとともに、極細・可撓性の特徴を活かして従来困難だった領域への可視アクセスが可能になります。極小CMOS撮像素子により、医療イノベーションの創出を促進し医療の発展に貢献していきます。
ディープ・ラーニングを用いた人工知能(AI)の研究開発に取り組んでいます。独自の学習方法を開発し、製品製造工程での異常をAIにより可視化することにより、先進的なAIによる工程管理を進めています。画像に関するAI技術のさらなる高度化を進め、これまで実施してきたLDウエハ外観検査の安定運用と共に適用範囲を拡大しています。独自のAI技術の製品製造工程への展開を進めることにより、AI+IoTを導入したものづくりを推進しています。
当社は、今年度、国際的な情報サービス企業トムソン・ロイターにより世界5,000社のテクノロジー企業を対象にして選出される「Top100グローバル・テクノロジー・リーダー2018」を受賞しました。

セグメント別の研究開発活動及びその成果は次のとおりで、当連結会計年度の連結研究開発費は174億円であります。

①エネルギー・情報通信カンパニー
光ファイバ1本に複数のコアを持つマルチコアファイバは、将来の大容量伝送用光ファイバの有力候補で、フジクラでは実用化に向け開発を進めています。2018年度は、現在の汎用光ファイバと同じ外径を有し、コアが4個のマルチコアファイバの低コスト化に注力しました。国立研究開発法人情報通信研究機構殿の委託を受け、NTT・KDDI総合研究所・他のファイバメーカと共に「マルチコアファイバの実用化加速に向けた研究開発」を開始しました。本開発の狙いは普及型MCFの早期実用化です。既存光ファイバと同一なクラッド外径を有する普及型MCFの製造法および周辺技術を確立させることで実用化を加速させます。今後、マルチコアファイバ技術の標準化、実用化をめざすとともに、将来の多様なデータ通信需要に対応可能な光伝送基盤の実現に貢献していきます。
通信用光ファイバの新製品として、被覆径200μmの細径光ファイバFutureGuide®-LWP plus 200を商品化いたしました。200μmファイバの断面積は通常ファイバの65%程度であり、細径・高密度ケーブルの実現に大きく寄与します。本ファイバは、国際電気通信連合の低曲げ損失ファイバ勧告(ITU-T G.657.A1)に準拠しながらも、通常ファイバと同程度のコア径を有し、幅広いケーブル構造および用途に適しております。

PANDA(Polarization-maintaining AND Absorption-reducing)ファイバは通信機器等で使用される偏波面保持機能を備えた光ファイバです。フジクラは、現代の通信設備に必須である光通信機器の高密度化、小型化要求に応えるため、省スペース収納を可能とするPANDAファイバを開発しました。汎用のR=15mm、改良品のR=7.5mmをさらに改善したPANDAファイバBIR5シリーズは曲げ半径R=5mmに対応しております。光ファイバをより小さく曲げた際の光学特性の劣化を抑制したうえで、汎用の光ファイバと低損失接続が可能です。
クラウドサービスやIoT(Internet of Thing)技術の発展、5Gサービスの展開を背景に、光ファイバケーブルの需要が拡大しています。光通信の大容量化を支えるケーブル技術として、光ファイバを高密度で実装した細径・軽量な光ファイバケーブル「Spider Web Ribbon®&Wrapping Tube CableTM」を開発し製品化しています。2018年度はデータセンタ市場向けに、世界一の超多心ケーブルとなる6912心ケーブルを開発し製品化しました。また、欧州市場向けに空気圧送布設に適したAir Blown WTCを新たに開発しました。Spider Web Ribbon® & Wrapping Tube CableTMの技術をもとに光ケーブルの差別化、高機能化を図り、世界に向けた製品開発に取り組んでいきます。
通信データの大容量化要求を背景に、光コネクタの高性能化、および、高機能化に注力しています。伝送装置周辺で使用されるフロント、バックパネル光コネクタ、取り扱い性に優れた多心レンズ型光コネクタでは、これまで磨いてきた高精度技術、レンズ技術を適用すべく開発を進めています。
光インフラ網を構築する光ケーブル接続点に使用される防水型光コネクタ、現場付けコネクタ等の性能を向上するためにも高精度技術が一層重要になってきています。これらの光コネクタを搭載した光ケーブル成端ユニット等の開発も進め、相反することもある接続のしやすさと高性能・高機能を独自の技術で解決し、製品の魅力を高めていきます。
海外市場でのFTTHネットワーク構築の効率化に向け、新型のFTTH融着接続機を開発し、上市しました。従来機は光ファイバを固定V溝に載せて融着接続を行っていましたが、新型機では可動するV溝が調心した後に融着接続するので低損失が得られます。さらに、融着接続機と光ファイバカッタのそれぞれにBluetooth機能を搭載しました。融着接続機は光ファイバの切断状態を監視し、切断状態が悪化してくると、光ファイバカッタの刃が摩耗してきたと判断します。融着接続機から光ファイバカッタに対して内蔵モータで刃を回転交換させるようBluetoothで指示を出します。自動的に刃を良好な状態に維持するため、接続品質の向上が可能です。今後も光ファイバケーブルの接続作業性を向上するため、融着接続技術の改善を継続します。
金属のマーキング、溶接および切断で使用されるレーザ加工機の市場では、ビーム品質が良く、かつ小型で電力変換効率が高い光源を利用したファイバレーザへの乗り換えが加速しています。当社は、光通信用ファイバや部品で培ったコア技術をベースにファイバレーザの研究開発に注力しています。2018年度は小型・軽量化を図ったパルスファイバレーザ、小型・軽量化および電力変換効率アップを図った高出力連続波ファイバレーザなどをリリースしました。高出力マルチモードファイバレーザでは、新たに出力12kW品を開発し、サンプル出荷を始めています。また、シングルモードファイバレーザでは出力8kWを実現しました。さらなる小型・軽量化および高出力化、電力変換効率アップを目指して研究開発を進めてまいります。
エネルギー問題がますます重要性を増す中で、省エネルギーの推進、環境負荷の低減、資源の有効活用につながるケーブル・機器の開発を積極的に進めております。
航続距離延長や環境政策により、ますます普及が進む電気自動車の充電インフラとして、急速充電器の設置数が増大しています。バッテリ容量の拡大および充電時間の短縮のため、従来の3~7倍の出力の充電器が実用化されており、液冷ケーブルコネクタの規格化が検討されています。大容量急速充電に対応する冷却効率に優れ、操作性・取扱い性に優れる充電コネクタ・ケーブルの開発に注力しております。
また、ケーブル設備の経年化が進む中、リアルタイムデータに基づいたスマートメンテナンスに不可欠なセンシング技術による常時監視システムおよび劣化診断システムの開発を進めています。
なお、当セグメントに係る研究開発費は122億円であります。

②エレクトロニクスカンパニー
民生及び産業用の電子機器に使われるフレキシブルプリント回路基板(FPC)・メンブレン・コネクタ・電子ワイヤ・センサ・ハードディスク・サーマル製品の開発を行っています。スマートフォンに代表されるモバイル機器は、情報通信速度の高速化や高機能化が進み、周辺機器とのつながりやすさが強く要求されています。また、電気自動車普及の加速に伴い、需要が増えている自動車用電子部品は、各種環境下での高い信頼性が要求されています。
FPCについては、高密度化や高速伝送化に対応するため、高精細FPCをコア技術とした高密度実装のトータルソリューションの提供を目的として開発を進めています。高精細FPCには従来のサブトラクティブ法だけでなく、セミアディティブ法の採用も進めています。また、高速伝送化への対応については、低誘電率・低誘電損失の材料を適用した製品開発を進めています。加えて、高信頼性確保のため、自動化を推進し、製造での更なる工程能力向上、検査能力向上に取り組んでいます。

メンブレンについては、細線印刷技術や機能性ペーストの開発を進めることでパソコン、家電、車載用など従来の需要に加え、医療・ウエアラブル・ヘルスケアといった新しい市場を開拓していきます。
コネクタについては、「小型・低背」「堅牢」「防水」「高速伝送」「作業性」をキーワードに製品開発を推進しています。モバイル機器用途としては、Board to Boardコネクタの小型・堅牢化、バッテリ用コネクタ等の製品バラエティ拡充に取り組みました。産業機器用途では、屋内照明用低背型コネクタや、4K/8K放送用、5G基地局用等のコネクタの開発に取り組みました。
電子ワイヤについては、エレクトロニクス市場での更なる高速、高容量データ伝送の要求に答えるべく開発を進めています。モバイル機器やウエアラブル機器などの用途では、非常に限られたスペース内で、高速な信号を伝送する用途や、高屈曲耐久を有した接続のニーズがあり、これらに貢献するケーブルアセンブリの開発を進めています。
センサについては、高精度な増幅・温度補償済み圧力センサの製品ラインナップを拡充すべく、開発を進めています。新たに、絶対圧計測用圧力センサ、差圧計測用センサを開発し、製品ラインナップを拡充しています。
また、酸素センサについても、小型化製品の量産を始めます。
サーマル製品については、スマートフォン等のモバイル機器向けに、薄型の熱対策部品のニーズが高まっていることに応え、0.4mm厚さの超薄型ベーパーチャンバーを開発しました。さらなる熱性能の向上、薄型化に取り組み、開発を進めています。また、スーパーコンピュータ等の大容量冷却向けの水冷式クーリングユニットは、CPUの高性能化、ボードの高密度実装化に伴い、更なる冷却性能の効率化が求められており、これらのニーズに応えるべく開発を進めています。
なお、当セグメントに係る研究開発費は35億円であります。

③自動車電装カンパニー
自動車電装では、従来の「環境」、「安全」、「快適」に加え、「Connectivity」、「Autonomous」、「Shared & Service」、「Electric」のいわゆるCASEの自動車業界トレンドに対応するため、ワイヤハーネスを中心としたEDS(Electric Distribution System)の分野と、エレクトロニクス事業で培った薄型配線材の技術を応用した機能モジュールの分野で、新商品・新技術の開発を推進しています。
新たに設置した自動車電装R&Dセンターでは、CASEでの大容量高速通信に対応するハーネスと、それを用いた車載ネットワークシステムとシミュレーション技術を開発しています。電気自動車に向けては、急速充電ニーズに対応するための大電流充電・高電圧ハーネス技術の開発を進めています。
機能モジュールの分野では、シートベルトリマインダに関する保安基準の改正により、後席シートにおけるセンサ適用の検討を進めており、後席における特有の検知・非検知スペックに対応できる、センサ構造の標準化を進めています。
2019年度は、ドイツに組織したFujikura Technology Europe GmbH(FTE社)と協力し、欧州顧客の最新トレンドも把握しつつ、次世代車向けの研究開発を進めてまいります。
なお、当セグメントに係る研究開発費は16億円であります。

事業等のリスク株式の総数等


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