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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100W53K (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 日本発條株式会社 研究開発活動 (2025年3月期)


事業等のリスクメニュー株式の総数等

当社グループは、「創造挑戦型」の基礎技術の研究開発から「開発提案型」の新製品開発、さらには生産技術の開発にいたるまで、積極的な研究開発活動を行っております。また、昨今の四輪車、二輪車の電動化に伴い、市場動向やお客様のニーズを迅速に研究開発へ反映させるため、マーケティング機能を有する電動化事業推進室にて、新製品及び新規事業開拓を進めてまいりました。直近では、複数のお客様から電動化関連の新製品のお引き合いを頂き、開発及び新規事業検討を推進しております。
世界全体の課題となっている気候変動への対策としては、「ニッパツグループ環境チャレンジ」に基づき、2030年には2013年度比でCO2排出量を50%まで削減、2039年にはCO2排出量を実質ゼロにすべく取り組んでおります。電化・エネルギー置換・省エネといった活動を開始するとともに、各製品の製造及び製品の技術開発を通してCO2排出量実質ゼロに挑戦しております。
現在、研究開発は、本社研究開発本部、技術本部及び電動化事業推進室、各生産本部の開発部門、技術部門、設計部門等、また、各関係会社の開発部門等の、グループ全体の従業員数の6.2%に当たる1,112名のスタッフにより、鋭意推進されております。
当連結会計年度における研究開発費総額は22,740百万円であり、これはグループ全体の売上高の2.8%に当たります。
当連結会計年度における事業セグメント別の研究開発活動は、以下のとおりであります。なお、上記の研究開発費には、本社研究開発本部、技術本部及び電動化事業推進室で行われている各事業部門に共通する材料技術、加工技術、接合技術、分析技術、解析技術等の基礎研究開発の費用2,837百万円が含まれております。

(1)懸架ばね事業
懸架ばね事業では、OEM各社の電動化への対応として、高い品質と付加価値を兼ね備えた製品の開発を推進するとともに、環境問題であるカーボンニュートラルの達成に向けた計画を実行に移し、CO2の削減を進めています。
懸架ばね用製品では、BEV(Battery Electric Vehicle)化に伴う車両の電費性能の向上に寄与する軽量化や、空力性能の向上にも貢献する部品のコンパクト化、車両重量増による軽量化のニーズに対応すべく、主力製品である巻ばね、スタビライザ、板ばねを中心に新しい技術開発や製品開発を計画に沿って推進しております。
金属ベローズを用いた高耐久・軽量・コンパクトなアキュムレータでは、従来のブレーキ用に加え、サスペンション用として海外客先への対応を進めております。
地球環境保全への対応として、CO2排出量削減による脱炭素社会を構築するための「ニッパツグループ環境チャレンジ」に基づき、2030年CO2排出量50%削減(2013年比)、2039年排出量実質ゼロの実現に向けて、製造工程におけるエネルギーの効率化や、再生可能エネルギーなどを利用する取り組みを進めております。
また、DXを活用し、製品の設計、開発、評価、生産の各ステージで様々な効率を向上させることを目指して研究を進めております。
当事業に関する研究開発費の金額は、4,654百万円であります。

(2)シート事業
シート事業の開発活動は、「軽量化・自動運転・省電力化及び快適な乗り心地性能」「環境配慮に対応する製品」の大きく2つの狙いで取り組んでおります。
軽量化の取り組みとしては、すでに量産化している超ハイテン材1,200MPa級鋼板を使用したシートフレームに続き、一層の板厚ダウンを図る事のできる1,500MPa級の高強度材を使用した軽量フレームを開発いたしました。今後も、ばねやウレタンを含めたシート全体での軽量化・薄肉化を狙ったアイテムの開発を進めてまいります。自動運転に向けたアイテムにつきましては、シートに対するニーズの変化(スマートフォンや各種ディスプレイの閲覧が可能になる。運転から解放される)に対応するべく、運転中の車酔いを低減するアイテムや、シートに対する追加機能・アイテムの開発に取り組んでおります。またEV(電気自動車)対応のアイテムとして、車両の電費向上に貢献するため、乗員を効率的に温められる空調・ヒーターシートの開発、省電力につながる新素材を利用したシートヒーターの開発などを進めております。
環境配慮に対する開発につきましては、バイオマス原料やリサイクル材を活用した材料開発、シートのリサイクル率向上を狙ったアイテムの開発などを進めており、カーボンニュートラルに貢献してまいります。
引き続き、業界の変革に対応し差別化を狙いつつ、各カーメーカーの要望に応えながら先行開発を進めてまいります。
当事業に関する研究開発費の金額は、6,697百万円であります。


(3)精密部品事業
精密ばね分野では、自動車産業の変革期に対応するため、電動化製品の開発に注力しております。モータ関連では、小型高回転化に移行するにあたって必要となる高効率モータ用のモーターコアの独自工法の開発を進めており、実用化の目処を立てております。インバーター関連では、従来のばね技術を活かしたパワーモジュール冷却用の押え板ばねを製品化しております。また、電動化に伴う課題として挙げられる電気効率、熱マネジメント、振動への対応のため、電気や熱を高効率に伝えるばねの開発や除震用ばねの開発を進めております。線ばねや皿ばねなどの従来製品については、自動解析システムを構築し、最適設計と信頼性向上を図っております。HDD用機構部品に関しては、次世代HDDに対応する材料開発と製品開発を進めております。
当事業に関する研究開発費の金額は3,897百万円であります。

(4)DDS事業
HDD関連分野においては、10~11枚Disk搭載で容量24~26TB用CLA/TSAサスペンションの量産を開始、熱アシスト記録用TSAサスペンションも供給しており、歩留まり改善等によるコスト低減、品質向上を引き続き進めております。今後の高容量HDDは、アシスト記録の有無に関わらず、ディスク一枚当たりの記録密度向上が主にデータトラック密度の上昇によって進む見通しで、磁気ヘッドの位置決め精度向上が必要となっております。そのためサスペンションには共振特性の高性能化が求められるため、次機種以降用のサスペンションデザイン最適化を進めております。
当事業に関する研究開発費の金額は2,006百万円であります。

(5)産業機器ほか事業
半導体プロセス部品事業においては、半導体の多積層化と微細化がさらに進み、その実現のために求められる機能、特性の多様化、高精度化に応えるための開発に取り組んでおります。
半導体製造プロセスの多様化から、耐熱、耐食性に優れた、一般的に難削材料とされる金属、合金を用いた製品の試作・開発にも取り組み、中核となる接合技術に加え、それら難削材料の高精度・高効率加工の深耕を図っております。また、耐絶縁性、耐プラズマ性に優れたセラミック溶射を金属基材に施すことにより付加価値の高い製品の開発、生産を継続しております。
固相拡散接合技術を用いた半導体製造装置上部部品では、コンタミの発生リスクを極限まで低減した高清浄度製品の提供を実現しております。
金属基板(IMS:Integrated Metal Substrate)事業については、近年、パワー半導体市場の活況に伴いEV/HEV車載用及び産業用途向けの基板の需要が増加し、高品質、高信頼性に加え高清浄度に対する要求が高まっております。金属基板は高密度・大容量化に伴い、放熱性や耐ノイズ性のニーズが高まっており、それに応えるべく優れた高放熱絶縁材料の開発を継続的に推進しております。開発した絶縁材は高い放熱性を持つとともに優れた耐熱性と耐久性を備え、セラミック代替を目指しております。
その一方で、厚銅エッチングや特殊金属加工、徹底した自動化などの加工技術開発にも注力しており、高品質で生産性の高い生産ラインの構築と将来的な需要の伸びに対応する生産能力の拡充に取り組んでおります。
ゴルフシャフト事業では、肉厚調整・熱処理技術・解析技術を駆使して、あらゆる階層向けに商品を展開しております。これらの技術の中で2024年度は解析技術を向上させるべく、新しい弾道測定器を導入しました。ヘッドやシャフト付近の動きが計測可能になり、シャフトの多角的な挙動解析により開発品の様々な裏付けデータ取得が可能となりました。
当事業に関する研究開発費の金額は、2,647百万円であります。

事業等のリスク株式の総数等


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E01367] S100W53K)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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