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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100T4P2 (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 スパイダープラス株式会社 事業の内容 (2023年12月期)


沿革メニュー関係会社の状況


(1) ミッション

当社は、「私たちは、“働く”にもっと「楽しい」を創造する。」をミッションとし、お客様の課題を解決していく喜びや楽しさを通じて仕事にもっと夢中になれる世の中を作り続けていくことを目標にしています。
私たちは、“働く”を心底楽しいと思えることが最も生産性を向上させると信じています。

(2) 事業概要

当社は、熱絶縁工事事業にて創業し、自社の生産性改善に真摯に向き合った結果、ITを活用する必要性を感じ、自社のみならず建設業界全体の生産性改善に貢献すべく2010年にICT事業(ICT:Information and Communication Technologyの略称で、情報通信技術を表します。)を開始いたしました。
ICT事業では、建設現場の現場業務をDX(デジタルトランスフォーメーション)によって生産性向上に寄与する建設DXサービス「SPIDERPLUS」を開発・販売しております。
「SPIDERPLUS」は、タブレットやスマートフォンで施工図面のペーパーレス化や、検査業務のデジタライゼーションにより業務効率化を実現するサービスです。ビルやマンションなど大規模な建設現場で施工管理を行う、総合建設業及び電気・空調設備業の現場監督が主な利用者です。
建設業界は、一般財団法人建設経済研究所「建設投資の中長期予測(2035年度までの見通し)」によると、都市部の再開発や老朽インフラの修繕等により、建設投資額が2021年の62.7兆円から2035年には71.3兆円まで拡大すると考えられる一方で、高齢化・若手入職者の減少などを背景に働き手は減少の一途を辿っています。
また、2024年4月には、建設業界への適用開始が5年間猶予されていた「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律(以下、「働き方改革関連法案」といいます。)」が適用開始となり、建設業界においても残業時間の罰則付き上限規制が設けられます。
これらを背景として、建設業界各社のDXニーズは高まっており、その中で、当社の「SPIDERPLUS」は、建設現場の生産性向上に資するサービスとして、2023年12月末時点では大手企業を中心として1,800社以上、約69,000人のユーザーに利用されております。

ICT事業の各指標は、上記のような建設業界の環境下で、以下のとおり順調に推移しております。

項目2019年12月2020年12月2021年12月2022年12月2023年12月
ID数(ID)29,04138,56048,78758,69068,508
契約社数(社)4737931,2041,5241,841
MRR(千円)(注)196,855139,434181,688229,331293,338
ARR(千円)(注)21,162,2651,673,2122,180,2642,751,9753,520,055


「SPIDERPLUS」は、1ID毎に月額利用料をお支払いいただくサブスクリプションモデルとなっており、利用開始後は継続的な売上高となります。
当社は、建設業界でのDXサービス浸透にはフォローアップ体制の充実が特に重要であると考えております。そのため、営業が直接建設現場に赴いて現場説明会を実施、更に建設現場のニーズをヒアリングし、開発チームと連携して「SPIDERPLUS」の機能に反映するとともに、カスタマーサポートが顧客の困りごとをメール並びに電話で対応するなど、フォローアップ体制を強化しております。その結果として、導入初期及び日々の問合せ対応について顧客満足度が高く、契約社数に対する2023年12月期の月次平均解約率(注3)は0.6%と低い水準となっております。

(注) 1.MRR:Monthly Recurring Revenueの略称。月末時点における顧客との契約において定められたID単位で毎月課金される月額利用料の合計額(一時収益は含まない)。
2.ARR:Annual Recurring Revenueの略称。各年12月のMRRを12倍して算出。
3.月次平均解約率:「(n月の解約社数)÷(n-1月末時点の契約社数)」により算出した月次解約率の年平均。

(3) 「SPIDERPLUS」の特徴、選ばれる理由
当社が提供する建設DXサービス「SPIDERPLUS」は、2011年9月にリリースしてから10年超にわたって建設業界大手顧客と共に様々な機能を開発し、建築工事や設備工事における様々なDXニーズに対応できる機能群を有していることが特徴です。当社が顧客に行った導入効果に関する調査によれば、「SPIDERPLUS」を活用することで1日2.5時間の業務効率化に繋がるという結果が表れています。

また、当社が建設事業に従事してきた経験から「建設現場に対してDXサービスを使っていただくためには、サポート体制が重要である。」と考え、「SPIDERPLUS」と同様に10年超にわたってサポート体制も強化してまいりました。そして今では、様々なDXニーズに応えることができる機能群の他、充実したサポート体制もSPIDERPLUSが導入される理由の一つとなっております。

(4)「SPIDERPLUS」の機能紹介
① 基本機能
SPIDERPLUSには、現場監督の施工管理業務において基本となる業務を効率化するための下記のような機能が「基本機能」として備わっています。


a. 図面管理機能
建設現場では、設計図や業種別の施工図など、多くの図面が存在します。また、工事の進捗や設計の変更によって図面の更新が頻繁に発生します。

施工は最新の図面をもとに工事を進めなければならないため、現場監督の業務として図面の管理は重要になります。「SPIDERPLUS」の図面管理機能を使うことで、常に最新図面をもとに工事を進めることが可能となり、図面の取り違いによる施工ミスなどが防止できます。

b. 写真管理機能
建設現場では、工事に不備がないことの証拠として現場写真を撮影します。現場によっては数百枚、数千枚の写真を撮影することもあります。

また、現場で写真を撮影したのち、撮影した写真の整理や報告書に写真の添付などを行います。施工中の工事写真は画像が似通っているため、写真整理の段階になって、「この写真は図面のどこに該当するのか」と撮影場所を失念してしまうことも多くあります。「SPIDERPLUS」の写真管理機能を使うことで、タブレットで工事写真を撮影すると同時に図面情報と紐づけることができます。これにより、多くの時間を要していた工事写真の管理業務を効率化することができます。

c. 資料閲覧機能
現場監督は、図面や業務マニュアルなど、様々な書類を携行しなければなりませんでした。「SPIDERPLUS」の資料閲覧機能を活用することで、現場に携行しなければならない書類がタブレットに集約され、携行品を減らすことが可能となります。

d. 帳票作成機能
現場監督は、自社や元請け企業(または施主)に対する報告書や協力会社に対する作業指示書など、工事の進捗に応じて多くの報告書を作成します。また、事務所仕事である報告書の作成は現場が閉所してから行うことが一般的であるため、業務負担も相まって現場監督の長時間労働を誘発しておりました。「SPIDERPLUS」の帳票作成機能を活用することで、現場にいながら報告書を作成することが可能になり、またクラウドを通じてそのまま報告書の提出が可能となります。

② 検査機能
SPIDERPLUSは、上述の施工管理における基本業務に対応する機能群の他、建築工事や電気設備工事など、業種に応じた検査機能を豊富に有しております。
検査機能を活用することにより、これまで複数人で実施していた検査の省人化や、検査モレや記録の誤記入など検査時に発生するヒューマンエラーを解消することが可能になります。

検査機能の中で、業種問わず活用可能な「指摘管理機能」を下記にて説明いたします。



「指摘管理機能」とは、工事の是正指示など現場監督が協力会社に対して行う品質管理業務を効率化する検査機能です。本機能を活用することで、数社、数十社の協力会社ごとに作成していた指示書の作成を効率化し、また指示した是正工事の進捗管理や完了報告のとりまとめが効率化されます。

また、指摘管理機能の他、風量測定器、絶縁抵抗器など各種検査機器との連携機能や、建設現場で現場監督と協力会社との情報共有が「SPIDERPLUS」で完結する追加機能S+Partner機能など、豊富なラインナップを備えております。

(5)今後の「SPIDERPLUS」及びその他サービス開発の展望
「SPIDERPLUS」は現在、建築工事、設備工事における様々なDXニーズに対応しておりますが、今後も建設業界のDXニーズは多様化、高度化していくと当社は考えております。
そのため、今後も「SPIDERPLUS」の機能開発を進めるだけでなく、より多くの業務効率化ニーズに対応するサービス開発を行ってまいります。

取り組み事例①:「SPIDERPLUS」のリニューアル開発
当社は現在「SPIDERPLUS」のリニューアル開発を行っております。
現在提供している「SPIDERPLUS」は、紙図面のペーパーレス化から始まり建設業界のIT化の進展に応じて、様々な機能を実装してまいりました。

一方で、現在提供している「SPIDERPLUS」は10年以上改修を続けてきたことからそのシステムが複雑化し、機能開発や機能改善に多くの開発工数を要しておりました。建設業界の多岐にわたる開発要望の早期実現と、今後も拡大するDXニーズに対応可能なプロダクトへと進化すべく、リニューアル版「SPIDERPLUS」の開発に着手し、開発を進めております。

リニューアル版「SPIDERPLUS」は、現行版「SPIDERPLUS」をご利用中のお客様には更なる利便性の向上を、未導入のお客様には導入に値する価値を提供できるものと考えております。順次現行版に実装している機能をリニューアル版向けに開発し、長期的には現行版をリニューアル版に切り替えてまいります。リニューアル版「SPIDERPLUS」は、現行版「SPIDERPLUS」に寄せられている約600件の開発要望に対して1,500超の機能実装を予定しております。

取り組み事例②:「SPIDERPLUS BPO」の展開
当社が提供する「SPIDERPLUS」はデジタル活用によって施工管理業務を効率化しておりますが、現場監督の業務ではデジタル活用ができないものの生産性改善の余地がある業務が多く存在します。

そこで当社は、デジタル活用ができないものの効率化の余地が残る業務を代行する「SPIDERPLUS BPO」をサービスとして提供しております。

「SPIDERPLUS」と「SPIDERPLUS BPO」を活用することによって、施工管理業務の効率化と外部化が可能となり、デジタル活用だけにとどまらない業務効率化が可能となります。

(6) 事業系統図
当社事業を、事業系統図によって示すと次のとおりであります。


沿革関係会社の状況


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E36410] S100T4P2)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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