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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100RHOV (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 ANYCOLOR株式会社 事業の内容 (2023年4月期)


沿革メニュー関係会社の状況

(1)コーポレート・ミッション
当社は「魔法のような、新体験を。」というコーポレート・ミッションを掲げており、今までにない新しいエンターテイメントの体験を世の中に提供することを目的に、サービス展開を行っております。
テレビ・ラジオをはじめとした従来のメディアにおいては、コンテンツを制作するクリエイターが、視聴するユーザーにコンテンツを提供するという一方通行の形式が主体となっていました。しかし、インターネットを通じて、誰もがコンテンツを発信するクリエイターになることが可能となることで、クリエイターとユーザーの垣根がなくなり、より多くのコンテンツが発信されるようになり、Google LLCが提供する動画配信プラットフォームであるYouTube等を用いたライブストリーミング(注1)によって、ユーザーがリアルタイムで反応ができる双方向性のメディアが新しいメディアの形態として出現してきました。
当社は、テクノロジーを活用して新しい体験を提供することで、エンターテイメントの更なる可能性を追求し、世の中の人々に楽しみを与えることを目指してまいります。
(注)1.インターネット上で、音声や動画をリアルタイムで配信すること。

(2)サービス概要
当社が運営するVTuberグループ「にじさんじ」は、本書提出日現在で約150名の多種多様なVTuberが所属するVTuberグループであり、ライブストリーミングによる双方向性のコミュニケーションを通じて、ファンコミュニティの構築を図っております。更に、グッズ・デジタル商品の販売やイベントの開催等を通じて、VTuberコミュニティの盛り上がりを高めることができると考えております。
VTuberとはVirtual YouTuberの略称であり、ライバーと呼ばれる現実の人間を、モーションキャプチャー技術(注1)を利用してバーチャルキャラクター(アニメキャラクター)に置き換えることで、従来のアニメキャラクターでは表現できなかった詳細な表情や仕草を表現して、動画配信を行うことが可能になりました。また、ユーザーはライブ配信のチャット機能を通じて、VTuberとコミュニケーションをとることが可能です。
また、当社は国内だけではなく、英語圏及び中国を中心に海外でもVTuberビジネスを展開しており、各国のネットワークを活かし、VTuberコンテンツを世界へ配信しております。

(注)1.モーションキャプチャーとは、現実の人物や物体の動きをデジタル的に記録する技術であります。

(3)当社の事業分野別の内容
当社は動画コンテンツ関連事業の単一セグメントであり、主な事業はVTuberグループ「にじさんじ」の運営であり、YouTubeにおいて動画配信を行うライブストリーミング領域を中心としながら、動画配信以外の接点を提供してVTuberの活動の幅を拡大する「コマース領域」及び「イベント領域」、当社が保有する当社所属VTuberに関するIP(Intellectual Property:知的財産)を用いて、顧客企業の商品やサービスのプロモーションを行う「プロモーション領域」でビジネスを展開しております。また、新規ビジネス領域として海外VTuberビジネスを運営しております。

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① 国内ライブストリーミング領域
国内ライブストリーミング領域においては、VTuberグループ「にじさんじ」の運営を中心に、VTuberとの双方向のコミュニケーションを通じてファンコミュニティの創出を図っております。
新規VTuberのデビューにあたっては、VTuberの容姿を含む、キャラクター設定を当社でデザイン・設計し、当社が開催するオーディションへの応募者の中からライバーを選考しております。その後、オーディションで選ばれたライバーとの間で業務委託契約を締結したうえで、当社が作成したVTuber活動に必要なアバター、VTuberの名称、当社が開発した自宅から自分一人で2D及び3Dでの配信を可能にするツール、YouTube等の配信アカウントやソーシャルネットワークサービス(以下「SNS」という。)アカウントをライバーに貸与しています。
以上のプロセスを経て活動を行うVTuberは、SNSや配信等を通じてファン等と相互のコミュニケーションが可能であり、各VTuberはバーチャル世界におけるタレントとして、テレビ番組に出演する等様々な活動領域に進出しております。
当社に所属するVTuberは、YouTubeにおいて主にライブ配信動画を中心とした動画配信活動に従事しています。ユーザーはVTuberによるライブ配信を視聴する中で、YouTubeに搭載されているチャット機能を通じて、VTuberと交流することが可能です。また、ライブ配信動画は、リアルタイムでのライブ配信を視聴できなかったユーザーも、各VTuberのYouTubeチャンネルに過去動画が蓄積されており、ユーザーは当該動画を視聴することが可能です。
当社は、収益の拡大に向けてVTuberに対してYouTubeにおける動画配信活動のサポートその他の各種サポートを行うとともに、「にじさんじ」グループとしての動画番組制作のサポート、自宅から配信可能な機材の貸与や配信スタジオの提供、動画内で使用される社外の著作物に関する権利確認や各種ガイドラインに沿った研修の実施等によるコンテンツの健全化対応、インターネット上での炎上事案を発生させないためのVTuberへのコンプライアンス研修、VTuberに対する誹謗中傷が発生した場合は、誹謗中傷に該当する発信の削除請求や警察への被害相談等を行っております。
国内ライブストリーミング領域における収益は主にSuper Chat、YouTubeメンバーシップ、Google AdSense収益の3つで構成されています。Super Chatとは、YouTubeが提供するサービスであり、YouTubeのライブ配信におけるチャット機能のうち、ユーザーが有料課金を行うことで当該ユーザーのコメントが目立つように固定表示される機能です。ユーザーはその課金額に応じて、自分自身のチャットの色と固定表示される時間の長さが変わり、ユーザーは自分自身のコメントを色付けして強調させることで、VTuberにコメントを認識してもらう機会が増え、VTuberとユーザー間、ファン同士のコミュニケーションが促進されることに加え、ファンコミュニティにおけるユーザーの認知度を高めることにもつながります。
YouTubeメンバーシップについても、YouTube上でのサービスの一つであり、ユーザーが一定の月額料金を支払うことによってYouTubeチャンネルのメンバーとなり、メンバーシップに加入したユーザー向けの限定動画、その他のアイテム等のメンバーシップ限定の特典を得られる制度です。Google AdSense収益は、当社所属VTuberのYouTube上の動画を閲覧しているユーザーが、YouTube上に流れる広告を閲覧することにより、収益の一部をGoogle LLCから受領することによる収益です。
国内ライブストリーミング領域における3つの収益のうち、Super Chat収益とYouTubeメンバーシップ収益については、Google LLCへの手数料を控除したネット金額を受領しておりますが、財務諸表上の収益にはSuper Chat収益とYouTubeメンバーシップ収益の総額を計上し、費用にGoogle LLCへの手数料を計上しております。Google AdSense収益については、Google LLCからの受領額(ネット金額)を収益に計上しております。また、ライバーに対しては、各VTuberのYouTubeチャンネルから稼得された収益のうち一部を支払います。

② 国内コマース領域
当社はライブ配信で培ったファンコミュニティに向けて、ライブ配信以外でのVTuberと接する機会を増加させる観点から、様々な当社オリジナルのグッズやVTuberの音声を録音したデジタル商品(以下グッズとデジタル商品を総称して「コンテンツ」という。)を販売しております。コンテンツには、常時販売されている常設コンテンツの他、季節限定コンテンツや受注生産コンテンツ、イベント限定コンテンツ等の様々な形態があります。加えて、VTuberの活動の幅の拡がりに応じて、歌手デビューを行うVTuberも増えており、それに応じて楽曲の販売等、新しいコンテンツ販売も増加しております。
販売チャネルについては、「にじさんじ」公式のオンライン販売ウェブサイトである「にじさんじオフィシャルストア」を中心としながら、当社が主催するイベント会場における販売等と多岐にわたっております。また、コンテンツの販売に加えて、2020年10月より、「にじさんじ」の公式ファンクラブである「にじさんじ FAN CLUB」の提供を開始しており、ファン同士やファンとVTuberとの間でのチャット機能等の有料サービスを提供しております。当社では、販売するコンテンツの企画立案、コンテンツデザイン、コンテンツ制作の発注等を行っており、コンテンツを継続的に提供できるよう努めております。コンテンツ収益には、コンテンツ販売による売上を計上しております。また、ライバーに対しては、各VTuberに直接的に紐づくコンテンツの収益のうち一部を支払います。

③ 国内イベント領域
コンテンツ販売に加え、当社はVTuberの魅力をイベント会場で体感してもらうことを目的に、当社所属のVTuberが出演する、音楽をはじめとしたイベントを主催しております。最近では、にじさんじ史上最大のイベント「にじさんじフェス 2022」を2022年10月1日(土)・2日(日)に幕張メッセで開催しました。このイベントは当社所属VTuber総勢100名以上が参加した大型フェスで、「文化祭」をテーマに様々なステージや配信はもちろん、オリジナルグッズやフード&ドリンクなどに加えて、様々な企画を楽しめるイベントとなっております。
当社では、イベントの企画立案及び外部のイベント制作企業と協業しながらイベントの制作等を行っており、VTuberファンの方々にさらにファンになっていただけるよう努めております。また、音楽レーベルとの関係を構築し、過去に複数の音楽レーベルから当社所属のVTuberが制作した楽曲の販売を行っております。イベント収益には、イベント開催に伴うチケット収入等(共催の場合には、共催比率を乗じた金額)を計上しております。

④ 国内プロモーション領域
プロモーション領域における収益は主にタイアップ広告、IPライセンス、メディア出演(以下タイアップ広告、IPライセンス、メディア出演を総称して「企業案件」という。)の3つで構成されています。タイアップ広告とは、顧客企業の商品やサービスを動画等によりVTuberがプロモーションを行うもので、当社は顧客企業よりプロモーションの対価を受領します。IPライセンスとは、当社が保有する当社所属VTuberに関するIP(Intellectual Property:知的財産)を顧客企業の商品やサービスに使用許諾を行うというもので、当社は顧客企業よりIPの使用料を受領します。メディア出演とは、当社に所属するVTuberがテレビ、ラジオ、雑誌、インターネット配信その他の顧客企業のメディアに出演するもので、当社は所属VTuberの出演料を顧客企業より受領します。当社では、顧客企業に対してVTuberのIP利用を提案し、企業案件受注後は実施に向けて顧客企業とVTuberの間に入ってサポートを行っています。
VTuberの活動領域が拡がっていくことで、VTuberの認知度が高まり、IPとしての価値は次第に高まっていき、メディアでの活動の幅・出演機会は今後も増えていくものと考えています。
また、当社はステルスマーケティング(注1)を防止すること及び優良誤認を防止することを目的に提供表示に関するガイドラインを策定しており、顧客企業やファンからの信頼獲得に努めております。企業案件収益には、顧客企業から受領した報酬を売上高として計上しております。また、企業案件に従事したライバーに対して一定の報酬を支払います。

(注)1.何らかの宣伝・広報であることを消費者に隠して行う活動のこと。

⑤ NIJISANJI ENを中心とした海外VTuberビジネス
当社は英語圏及び中国を中心に海外でもVTuberビジネスを展開しており、各地域に向けたライバーは国内VTuberビジネスと同様の要領でのオーディションにより選考を行っており、各地域の言語や文化に精通した候補者がオーディションに応募しております。また、ライバーと業務委託契約を締結し、VTuberとしてデビューして以降も、国内VTuberビジネスと同様に、YouTubeを中心としたライブストリーミング、コマース、イベント、プロモーションといった展開を行っております。
北米を中心とする英語圏においては、2021年5月に「NIJISANJI EN」からVTuberユニット「Lazu Light」として3名のVTuberがデビューしており、本書提出日現在では約30名のVTuberが英語圏で活動しています。
中国においては、VTuberグループ「にじさんじ」に所属するVTuberが、bilibili(Bilibili Inc.のグループである上海寛娯数碼科技有限公司と上海幻電信息科技有限公司が中国で運営する動画配信プラットフォーム)において配信活動を行っております。また、当社はBilibili Inc.のグループである上海ビリビリ科技有限公司との間で合弁会社を設立し、当該合弁会社を通じて中国におけるVTuberグループ「VirtuaReal Project」の運営に関与しております。また、中国においてもコマース、イベント、プロモーションでのビジネス展開を行っております。

[事業系統図]
以上に述べた当社の事業を、事業系統図によって示すと以下のとおりとなります。

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沿革関係会社の状況


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E37573] S100RHOV)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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