ドトールと、コメダののれんの謎 [著者ID: 10]
ドトールとスタバでは、類似点が多かった。BSでは、自己資本比率の高さ、有利子負債の少なさに目がいった。
続いて、コメダと比較してみたい。
うーん、違うぞぉ。
前の2社と比較して、コメダの自己資本比率が、低い。有利子負債がめっちゃ大きい。無形固定資産(のれん)が、めっちゃ大きい。営業利益率が、めっちゃ高い。販管費が少ない。
ん、なんだこれ?
違いが大きいのは、単に国際会計基準と日本基準の違いからか?
特に、『上場したばかりなのに、こののれんって、どこを買収したんだ?』と、ちょっと疑問。
コメダ、のれん、買収の3つのキーワードで検索をかけてみる。
こんな分析をしている人がいますねぇ。
コメダホールディングス上場に対する疑念 (ファイブスター投信投資顧問株式会社)
実際、どうなんでしょ。
少なくともコメダの有報見てみたくなりますね。
以下は、有報の注釈12(2)引用。これによると、株式会社MBKP3が株式会社コメダを買ったということらしい。
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(2)のれんの減損テスト
連結財政状態計算書に計上されているのれんは、当社完全子会社の株式会社コメダの前身である株式会社MBKP3が2013年2月28日に旧株式会社コメダを取得した際に発生したものであります。
MBK Partners Fund II, L.P.が間接的に出資を行っているMBKP III Limitedの子会社として組成された株式会社MBKP3は、事業会社である株式会社コメダ(旧株式会社コメダ)の発行済株式の100%を2013年2月28日に取得後、2013年6月1日に旧株式会社コメダ及びその子会社である株式会社フランスパンの2社を吸収合併し、同日付で株式会社コメダに商号を変更いたしました。
当社は、のれんの減損テストにあたり、のれんを唯一の事業セグメントである喫茶店のFC事業の資金生成単位グループに配分しており、その資金生成単位グループの決定についての重要な判断は経営者が行っております。当該資金生成単位の回収可能価額は、次に記載のとおり、処分コスト控除後の公正価値に基づいて算定しており、当該公正価値のヒエラルキーは、用いた評価技法への重大なインプットに基づき、レベル3に区分しております。
処分コスト控除後の公正価値は、取締役会で承認された3年以内の事業計画を基礎として計算した将来キャッシュ・フローの期待現在価値に事業の継続価値を加味して算定しております。この事業計画は、新規店舗、閉店店舗及び卸売出荷数量等を前年度と同程度の水準と見積り、外部環境とも整合性を取ったうえで策定しております。当連結会計年度の減損テストにおいて使用した税引前割引率は、株式上場に伴う株主期待利回りの変更及び負債コスト等の見直しを行った結果、加重平均資本コストを基礎に6.63%(前連結会計年度11.84%)と算定しております。
当連結会計年度末における見積回収可能価額は、のれんの帳簿価額を十分に上回っており、減損テストに使用した主要な仮定が合理的に予測可能な範囲で変化したとしても、重要な減損損失が発生する可能性は極めて低いと判断しております。
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【参考】
コメダ、筆頭株主のファンドが売り出し (日本経済新聞 2017年6月9日)
コメダ上場、投資ファンド幹部が語る支援の内幕 (日経ビジネスオンライン 2016年6月29日)
コメダ珈琲店、株売却で創業者は推定36億、投資ファンドは同200億の利益か (Business Journal 2015年2月13日)