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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S1002AH5

有価証券報告書抜粋 ソニーグループ株式会社 研究開発活動 (2014年3月期)


事業等のリスクメニュー財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

ソニーは、2013年5月の経営方針説明会にて、エレクトロニクス事業を再生、そして成長へ転換し、新たな価値創造の実現をめざし、コア事業のさらなる強化や新規事業の創出/イノベーションの加速を図ることを発表しました。
2013年度の研究開発活動は上述の方針を反映したものとなっており、以下の領域の研究開発に注力しました。
(1)モバイル事業領域
(2)デジタルイメージング事業領域
(3)ゲーム事業領域
(4)4K関連事業領域
(5)新規事業創出に向けた既存技術の転用
更なるデバイス・システム・ソフトウェア技術の統合加速を目的に、2013年6月1日付けの機構改革において、ソニー本社が直轄する研究開発組織である、アドバンストデバイステクノロジープラットフォーム、コーポレートR&D、システム&ソフトウェアテクノロジープラットフォームを改組し、R&Dプラットフォーム、ソフトウェア設計本部としました。
R&Dプラットフォーム及びソフトウェア設計本部は、最先端技術を追求しそれを統合することで、お客様の好奇心を刺激し、感動をもたらすプロダクツ・サービスを創出する原動力となる事をミッションとし、先進的テクノロジーによって、新しい顧客価値を創造します。
2013年度の連結研究開発費は、前年同期に比べ76億円(1.6%)減少の4,660億円となりました。金融分野を除く売上高に対する比率は前年同期の8.2%から6.9%になりました。この減少は、主に、IP&S分野、デバイス分野及びHE&S分野において、ソニーのエレクトロニクス事業におけるAV/IT市場の規模が縮小したことにともなうコスト削減への取り組みによるものです。一方、「プレイステーション 4」(以下「PS4™」)の発売にともない、ゲーム分野において研究開発費が増加しました。
エレクトロニクス事業における研究開発費の内訳は次の通りです。
項目2012年度
(億円)
2013年度
(億円)
増減率(%)
MP&C938949+1.2
ゲーム750887+18.3
IP&S731615△15.9
HE&S643549△14.6
デバイス1,074971△9.6

なお、2013年度の主な研究開発活動及び成果には、以下のものがあげられます。

ソニーは、高い描写力と処理性能、新たなコンテンツとの出会いのサポート、ソーシャルとの融合、そしてPlayStation®Vitaやさまざまなモバイル端末との連携を通じて、没入感のある豊かなゲーム体験を実現するPS4™を発売しました。
PS4™には専用に開発された8つのx86-64アーキテクチャーのCPUコアと最先端のGPUが搭載された高性能プロセッサーを搭載しています。GPUは様々な面から性能の強化が図られ、物理演算など汎用的な計算処理も容易に行えます。搭載されている18個のコンピュートユニットは全体で1.84テラフロップスの演算能力を有し、その性能をグラフィック機能やコンピューティング機能、またはその二つに自由に割り当てることが可能です。
PS4™向けに開発された専用カメラPlayStation®Cameraは、広角レンズを持った二つの高感度カメラを搭載しており、空間の奥行きを正確に検出します。これによって2人のプレイヤーの前後の位置関係を把握することが可能となり、ゲームの楽しみ方がさらに拡がります。また、4つのマイクを搭載したことで、音源の方向を検出することが可能で、プレイヤーの体の動きや音声により直感的にゲームを楽しむことが出来ます。加えて、プレイヤーの顔の画像をあらかじめPS4™本体に登録しておくことで、顔認識によりPS4™にログインできます。
PlayStation®Cameraは、ワイヤレスコントローラー(DUALSHOCK®4)と連携させることにより空間を立体的に把握して、ゲームにさらなる臨場感を与えます。PS4™にプリインストールされたゲーム『プレイルーム』により、空間認識機能を最大限に生かしたAR(拡張現実)の世界を体験出来ます。
ソニーは、デジタルカメラやディスプレイ等で培った最先端技術を搭載したスマートフォンのフラッグシップモデル『Xperia™ Z1』を発売しました。
カメラには、1/2.3型、約2,070万画素の積層型CMOSイメージセンサーExmor RS®(エクスモア アールエス) for mobile、高精細撮影を可能にする画像処理エンジンBIONZ®(ビオンズ)for mobile、明るく広角撮影が可能なGレンズ™など、ソニーがカメラ開発で培ってきた技術を搭載しました。暗所でもノイズを低減し明るく、動く被写体もブレを抑えて鮮明に撮影でき、更に解像感を保ったまま約3倍まで拡大できるソニー独自の全画素超解像技術等により、コンパクトデジタルカメラ並の高画質撮影を『Xperia Z1』で体験できます。
また、スマートフォンならではの新しいカメラの使い方を提案する、Xperia独自の特徴的なアプリケーションも新たに搭載。ARエフェクト(エーアールエフェクト)を使えば、ソニーが開発したSmartAR™エンジンが、3D空間を自動認識。選べるテーマや被写体によって多彩なエフェクトがかかり仮想世界に入ったかのような写真を撮影できます。
約5.0インチのフルHDディスプレイには、広い色再現領域を持つトリルミナス®ディスプレイ for mobileを採用。ソニー独自の超解像技術、X-Reality®(エックスリアリティ)for mobileも新たに搭載し、画像分析により失われている画素を復元することで、動画をリアリティー豊かに再現します。

ソニーは、世界で初めて35mmフルサイズイメージセンサーを搭載したミラーレス一眼カメラ『α7』シリーズを発売しました。『α7』シリーズは一般的なフルサイズイメージセンサー搭載のレンズ交換式デジタル一眼カメラと比較して約1/2の軽量・コンパクトなボディに、新開発の画像処理エンジンを搭載することで、高速・高精度AF(オートフォーカス)と、さらなる高画質を実現しています。
35mmフルサイズExmor®(エクスモア)CMOSイメージセンサーは、独自のオンチップカラムAD変換や、デュアルノイズリダクション回路の搭載により、高感度撮影時でも圧倒的な低ノイズを実現。常用ISO100-25600(拡張ISO50)の幅広い感度領域で、解像力と低ノイズを高いレベルで両立。さらにマルチショットNR(ノイズリダクション)機能により最高ISO51200相当の高感度撮影を実現しました。
『α7』は有効約2,430万画素、『α7R』は有効約3,640万画素の35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載。『α7R』では、この高解像度を最大限に生かすため光学ローパスフィルターレス仕様を選択。さらにギャップレスオンチップレンズ構造やソニーの最先端のプロセス技術を結集し、集光効率を大幅に向上。高解像度と低ノイズ・高感度を両立した圧倒的なリアリティーを実現しました。
本シリーズは、従来比約3倍の高速処理性能を実現する新世代画像処理エンジン BIONZ Xを搭載しています。この高速処理に加え、忠実で自然な描写を実現する「ディテールリプロダクション技術」で質感描写力を大幅に向上させました。また、深い被写界深度での撮影時に解像感を高める「回折低減処理」など、最新の画像処理技術を結集して、優れた質感描写を実現しています。
本シリーズは、合焦精度の高いコントラスト検出方式AFに空間被写体検出アルゴリズムを採用した、新開発の「ファストインテリジェントAF」を搭載。BIONZ Xの高速処理と合わせることで、高速かつ高精度なAFが可能となりました。
『α7』には、「ファストインテリジェントAF」に加えて、イメージセンサーの撮像面に配置された117点像面位相差AFセンサーを組み合わせることで、動体追従性にも優れた高速かつ精密なAFを実現する、進化した「ファストハイブリッドAF」を搭載し、AF追随約5コマ/秒連写を実現しました。

ソニーは幅広い写真愛好家に向けて、小型のフルサイズミラーレス一眼カメラという新たなカテゴリーを提案します。

ソニーは、色再現能力を向上させた新開発トリルミナスディスプレイによる広色域映像と、業界初採用の磁性流体スピーカーによるクリアで伸びのあるサウンドを組み合わせ、さらなる臨場感を実現した4K対応液晶テレビ〈ブラビア〉『KD-X9200A』を発売しました。
新開発のトリルミナスディスプレイは、米国QD Vision社が開発した発光半導体技術を用いた光学部品をソニー独自のディスプレイ技術と組み合わせることで色の再現領域を大幅に拡大しました。さらに、このトリルミナスディスプレイとソニー独自の4K対応超解像エンジン4K X-Reality PROのカラーマネジメント性能を組み合わせることで、繊細な色の違いを描き出すことが可能になり、光の三原色である赤、緑、青、さらに中間色であるエメラルドグリーンなどの色を、より自然かつ色彩豊かに再現できるようになりました。
音質面では、ソニー独自開発の磁性流体スピーカーを業界で初めてテレビに搭載。ダンパーレスの磁性流体スピーカーは2次音圧の発生が無く、ボイスコイルから振動板までの伝達経路を短くできるので、スリム化とともに伝達ロスも低減。中高域で伸びのある明瞭なサウンドを実現します。

ソニーは、内視鏡からの映像を、頭部に装着したディスプレイに表示する「ヘッドマウントモニター」を発売しました。
3D対応の内視鏡は、精度の高い立体映像で手術患部を把握でき、内視鏡手術精度の向上に寄与するものとして注目を集めています。これに伴い、精度の高い3D映像/モニターの需要が高まっています。
ソニーは、これまで蓄積してきたディスプレイ及び3D関連の技術を凝縮した、「ヘッドマウントモニター」を外科用の3D内視鏡に導入し、医療に求められる精度の高い3D映像を実現することで、新しいワークフローを提案します。
「ヘッドマウントモニター」にはソニー独自の0.7型HD有機ELパネル(1280×720)を搭載。有機ELパネルの高コントラスト、色再現性、高速応答性能と合わせ、奥行きがあり、対象物の細部や繊細な情報を表示します。
本機は左目用、右目用それぞれのパネルに独立した左右用の3D映像を常に表示する「デュアルパネル3D方式」を採用しているため、原理的にクロストークがありません。ぶれない確かな3D映像を表示し、対象物の奥行きなど繊細な情報までも確認でき、3D内視鏡手術に貢献します。
ソニーは新たな医療機器として本機を導入し、医療現場への更なる貢献を目指すと共に、今後も医療現場に向けて、高品位で革新的な製品を提供していきます。

ソニーは「2014 International CES」(国際家電ショー:2014年1月7日~1月10日、米国ネバダ州ラスベガス)において、従来の場所や機器からの制約を超えて、より自然に、より自由に、生活の一部としてエンターテインメントコンテンツを楽しめる新たな環境を創出し、そして空間そのものを活用して体験を創出するという新たなコンセプト「Life Space UX(ライフ スペース ユーエックス)」を発表しました。
普段は何も無いリビングルームの壁に最大147インチの大画面・高精細の映像を出現させる「4K超短焦点プロジェクター」や、食卓の表面に高品位な映像を映し出して大きなタッチスクリーンとして使用する「テーブルトップスクリーン」等、「Life Space UX」を実現する商品群の試作機を「2014 International CES」で参考展示いたしました。
「4K超短焦点プロジェクター」は特殊な設置工事は不要で、本機を壁際に置くだけで、人の影の映り込みを気にすることなく、没入感ある大画面映像を楽しめます。このプロジェクターは4K対応のため、4K対応ハンディカム™で撮影した4K映像や、高精細な静止画像も壁一面に投影して楽しめます。
「テーブルトップスクリーン」は超小型レーザープロジェクターを備えた照明システムで、高精度な深度認識アルゴリズムによって指の動きを認知するプロセシングシステムを搭載しており、食卓の表面を巨大なタッチスクリーンとして使いながら、テーブル上にニュースを映したり、写真やコンテンツをシェアしたりする等、家族が集うダイニングという場に、新しいコミュニケーションを創造します。
ソニーは、この臨場感や利便性をさらに発展させ、場所や機器の制約を超えて、より自然に、より自由に、生活の一部としてエンターテインメントコンテンツを楽しめる環境を考え、空間そのものが新しい体験を創出することを目指します。

パナソニック株式会社とソニーは、デジタルデータを長期保存するアーカイブ事業の拡大に向けて、業務用次世代光ディスク規格Archival Disc(アーカイバル・ディスク)を策定しました。
光ディスクは、保存時に温度・湿度の変化の影響を受けにくく、防塵性及び耐水性などの対環境性に優れ、またフォーマット世代間の互換性が保証されているために将来にわたってもデータの読み出しが可能になるなど、コンテンツの長期保存に適しています。
映像制作業界に加え、ネットワークサービスの進展に伴うデータ容量の増大により、ビッグデータを扱うクラウドデータセンター等でもアーカイブのニーズが高まっています。両社は今後拡大が期待されるアーカイブ市場に対応するには、光ディスク1枚あたりの記録容量を上げることが必須であるとの考えで一致し、それぞれが有する技術をベースに開発効率を高め、業務用次世代光ディスク規格の共同開発を進めてきました。
1ディスクあたりの記憶容量が300GBのArchival Discシステムを、2015年夏以降に各社が順次市場導入していくことを目指しています。その後さらに、両社が保有する技術をベースに、1ディスクあたりの記憶容量を500GB、1TBに拡大していく計画です。
ブルーレイディスク™フォーマットの技術開発で実績のある両社が、業務用領域において次世代の大容量光ディスク規格も積極的に推進することで、貴重なデータを次世代に繋ぐソリューションの提案をしていきます。

ソニーは、公益社団法人発明協会主催の2013年度全国発明表彰において、裏面照射型CMOSイメージセンサーの発明により「内閣総理大臣発明賞」を受賞しました。
裏面照射型CMOSイメージセンサーの発明は、その構造と製造方法の基本特許であり、今回の受賞は、次世代CMOSイメージセンサー技術の確立および発展に貢献したことが高く評価されたものです。
本発明は、従来の表面照射型では入射光の一部を遮っていた配線層をシリコン基板の下部に配置し、シリコン基板の裏面側から光を照射する構造にするとともに、シリコン基板内のフォトダイオードの上部の面積を下部よりも広く形成することで、大幅な光学特性の向上を実現したCMOSイメージセンサーです。
現在、裏面照射型CMOSイメージセンサーは、デジタルビデオカメラをはじめ、デジタルスチルカメラやスマートフォンなど様々な種類のカメラに搭載されています。今後もさらなる性能の向上により、デジタルイメージングの一層の高画質化への貢献が期待されています。

事業等のリスク財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析


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