有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100GD20
株式会社マツオカコーポレーション 事業等のリスク (2019年3月期)
当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。
当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以降の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクを全て網羅するものではありませんので、この点ご留意下さい。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経済環境に関するリスク
① 業界環境の変化等に伴うリスク
当社グループが取り扱う衣料品は、ファッショントレンドの変化による影響、景気動向が消費意欲に与える影響及び他社との競合による販売価格の抑制等を受けやすい傾向にあります。このような状況下において、当社グループでは、納期、価格及び品質等において、顧客のニーズに応えらえるよう努めておりますが、さらなる競争の激化や、トレンドの変化に対して、顧客のニーズを適切に捉えられない場合、受注量が減少する結果、売上が減少したり、利益率が悪化することなどにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
② 為替に関するリスク
当社グループは、各地域における現地通貨建の財務諸表を円換算して連結財務諸表を作成しており、円換算時の為替レートにより、もとの現地通貨の価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値に影響を与える可能性があります。また、決済の一部を米ドルで行っていることから、急激な為替相場の変動が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。なお、主要販売先等との間で決済レートを一定期間固定する契約を締結し、当社グループの為替変動リスクをヘッジしておりますが、今後、何らかの事情により当契約が見直された場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③ 金利の変動に係るリスク
当社グループは、必要資金の一部を借入金などにより調達していますが、将来的な資金需要に応じて今後も金融機関からの借入や社債等による資金調達を行う可能性があります。将来的な金利上昇局面においては、資金調達における利息負担の増加により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(2) 事業活動に関するリスク
① 生産拠点を特定の地域へ依存するリスク
当社グループの取扱製品は、全て海外拠点において生産しております。現在、中国を主力に、ミャンマー、バングラデシュ、ベトナム及びインドネシアに海外生産拠点の分散化を推進しておりますが、アジア地域に生産拠点が集中しております。当該国における政治的または社会的混乱、法規則等の変更、現地マネジメントやスタッフの雇用や育成が円滑に進行しない場合等、何らかの要因により生産活動に支障が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
② 品質に関するリスク
当社グループは、顧客の要求に基づいた品質管理基準に従って各種製品を生産しておりますが、当社グループ又は取引先に起因する予測しえない品質トラブルや製造物責任に係る事故が発生し、信用の低下や多額の費用負担が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③ 納期リスク
当社グループは、納入期限内に製品を生産及び出荷する責任を負っておりますが、原材料の調達遅延、海外での情勢不安定(例えば、テロ、ストライキ、大規模災害、規制変更、不安定なインフラ等)による物流の滞留、工場の稼働率低下等により、納期に影響を与える可能性があります。得意先に対する納期を守れなかった場合、信用の低下などにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
④ 特定の取引先への依存リスク
当社グループの主要販売先は本書「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」 に記載のとおりとなっております。特に、株式会社ユニクロをはじめとする株式会社ファーストリテイリンググループ向け製品に対する販売割合が高く、2019年3月期連結売上高のうち、同グループへの直接販売が概ね2割、東レグループ等を通じた間接販売が概ね5割を占めております。
現在のところ、新規顧客拡大を目的とする欧米SPA向けの生産増強や販売強化も進めておりますが、主要販売先グループの生産戦略等に重要な変更が生じた場合や受注動向によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
⑤ 人材に係るリスク
当社グループは、グローバルでの事業展開の加速に伴い、法人間をまたがる人事交流や複数の国籍の従業員が協働する機会が増加しております。これにより、文化、慣習や処遇の差異による労務トラブルが発生する可能性があります。また、事業のグローバル化が加速する中で、経営の現地化を進める必要がありますが、優秀な幹部候補人材を十分に確保できない可能性があります。なお、海外工場において、多数の従業員を雇用しています
が、従業員の賃金も上昇していくことが想定されます。これらの事象が、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑥ 特定人物への依存に係るリスク
当社の代表取締役社長CEOである松岡典之は、アパレルOEM事業に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の決定、重要な取引先との交渉、利益計画の策定及び推進等、会社運営の全てにおいて重要な役割を果たしております。当社は、今後の業容及び人員拡大も視野に入れ、経営管理組織の強化を図っており、同人に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの事情により、同人が当社から離職した場合、又は十分な業務執行が困難となった場合には、当社グループの事業展開並びに財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑦ 競合に係るリスク
当社グループは、アパレルメーカー等からの発注を受け、衣料品の受託製造(OEM)を行っております。この事業領域における主要プレイヤーは、中国、香港、韓国及び台湾系の企業が台頭しており、労働力が豊富な国・地域に生産拠点を展開し、量・質ともに多様な顧客の要望に対応できる体制を保持しております。
当社グループも豊富な労働力が確保できるミャンマーやバングラデシュ、ベトナム、インドネシアに進出し、価格競争力と中国で培った質の高い縫製技術を有しておりますが、生産拠点の最適化の遅れや価格、品質、納期期間において当社グループが競合他社に対し優位性を確保できない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑧ 減損損失に係るリスク
当社グループは、中国をはじめ、ミャンマー、バングラデシュ、ベトナム及びインドネシア等アジア各国・地域に生産設備を有しております。当社グループでは、これらの国・地域に限らず事業拡大・生産拠点の最適化に努めておりますが、当社グループが保有する固定資産について、経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により減損損失が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑨ 取引先に関する信用リスク
当社グループは、取引先の経営状況並びに信用度を定期的に確認する内部体制を構築しておりますが、取引先の信用不安による貸倒れや予期せぬ経営破綻等により、損失が発生するおそれがあるため、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑩ 外注委託先に関するリスク
当社グループは、グループ内にて生産を行いつつ生産量の変化への対応と多様な生産技術を効率よく獲得するため、外注工場を活用しております。外注工場の品質管理、生産管理、環境管理体制の評価・指導を行い、相互の信頼関係の醸成に努めておりますが、外注委託先の倒産や事業撤退等により供給が停止した場合は生産に問題が生じ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑪ 合弁に関するリスク
当社グループは事業戦略によっては他社グループとの合弁事業を行っております。合弁相手先との関係については、今後も互恵平等の関係を継続する方針です。しかし、合弁相手先の経済的状況や事業展開に関する方針の変更があった場合、あるいは、種々の要因により、合弁事業が期待通りの成果を生まない可能性や、継続が困難となる可能性があります。このような事態に至った場合には、当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑫ M&A、戦略的事業提携に関するリスク
当社グループは、より高度な付加価値サービスの提供や海外での製造拠点の拡充を図るために、事業戦略の一環として同業他社に対するM&Aや戦略的事業提携を行うことが事業基盤の強化と補強に繋がるものと考えております。M&Aや事業提携の案件につきましては、事前に十分な検討やデューデリジェンスを行い各種リスクの低減に努める方針でありますが、事前に想定されなかった事象が発生した場合、またはM&Aや事業提携に見合
う効果が創出されなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑬ 設備投資効果に関するリスク
工場建築や建替にあたっては、現地行政からの許認可、インフラの整備及び新規工員の採用等が前提となるため、仮にこれらが順調に進まない場合、設備投資スケジュールが遅延する可能性があります。また、新工場稼働直後は、生産ラインの調整、機械の試運転及び工員の訓練等が必要になることから、一時的に生産効率が低下します。当社としては、スケジュール通りに設備投資を進め、工場完成後も速やかに、設備能力を最大限に発揮できるよう工場運営に努めてまいりますが、これらが順調に進まない場合、更なる利益率の悪化及び減損の計上等によって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(3) その他のリスク
① 資金調達の財務制限条項に係るリスク
当社グループの借入金にかかる金融機関との契約には、財務制限条項が付されているものがあります。当該財務制限条項に抵触した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
② 情報に関するリスク
当社グループでは、事業経営に関わる多岐に亘る重要機密情報を有しております。その管理を徹底するため、情報管理に関する規程等を整備し、従業員に対する教育を通じた情報管理の重要性の周知徹底、システム上のセキュリティ対策を行う体制を整えております。しかし、外部からのハッキングなど不測の事態による情報漏洩により、当社グループの信用失墜による売上高の減少または損害賠償による費用の発生等が起こることも考えられ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③ 内部管理体制に関するリスク
当社グループでは、内部関係者の不正行為等が発生しないよう、国内、海外の法令・ルールの遵守及び企業倫理に沿った企業活動が行われているかについて、コンプライアンス規程やリスク管理規程等の内部管理体制に関する規程類を整備するとともに、内部監査等で遵守状況の確認を行っております。しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為等、不測の事態が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
④ 自然災害のリスク
地震、風水害等の自然災害により社屋、事務所、設備及び従業員等とその家族及び取引先等に被害が発生し、当社グループに直接的または間接的な影響を与える可能性があります。リスク管理規程の策定、従業員の緊急連絡体制の整備等の対策を講じておりますが、被害を完全に回避できるものではなく、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑤ 訴訟に関わるリスク
当社グループは、法令及び契約等の遵守に努めておりますが、国内外の広範な事業活動を展開する中で、当社グループ各社の法令等に対する違反の有無に関わらず訴訟の提起を受ける可能性があります。重大な訴訟が提起された場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E33574] S100GD20)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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