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有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100LSKG (EDINETへの外部リンク)

有価証券報告書抜粋 TDSE株式会社 事業の内容 (2021年3月期)


沿革メニュー関係会社の状況


ITの浸透とセンサー機器の向上に伴い、私たちの身の回りのあらゆる情報がデジタルデータとして蓄積されたビッグデータは、製造業における故障予知や消耗品消費予測、金融におけるFintechによる技術革新、デジタルマーケティング領域における消費者行動分析、業務用途に応じたパフォーマンス解析など、新市場の創出のみに活用されるだけでなく、企業経営全般にわたって改革を生み出します。これら企業活動に大きな影響を及ぼすビッグデータに潜む価値を見出すためには、「ビッグデータ活用技術」及び「AI技術」が必要であり、双方ともに専門技術を保有する人材が不可欠となります。
当社は、AIノウハウをコアバリュー(注)とするデータサイエンティストや、様々な業界・業務に精通した知識及びビッグデータ活用技術を保有するエンジニアをはじめとするプロフェッショナル集団であり、デジタルトランスフォーメーションを推進し、データ経営を目指す企業の業務改革や新事業創造を支援することで、産業界の発展に貢献することを志向しております。

(注) コアバリューとは、企業がビジネスを推進するにあたり、中核として重要視するもの、または価値観をいいます。

(1) 事業サービス

当社の事業は単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、以下、当社が提供する主たるサービスについては「AIノウハウを軸としたコンサルティングサービス」と「AI製品等によるサブスクリプションサービス」の2つに分類され、その特徴は以下のとおりです。

図:サービス体系図



(AIノウハウを軸としたコンサルティングサービス)
当社はデータ経営を目指す企業向けに総合的なソリューションサービスを提供しております。企業のデジタルトランスフォーメーションを共に創出していくため、顧客企業が進める事業戦略に沿う形で新サービスの開発、業務改革の推進など協創型ビジネスを推進しております。

① データ経営コンサルティングサービス
顧客企業がビッグデータを活用し、経営課題が解決できるよう、上流のコンサルティング領域からアプローチし、データ経営実現にむけた戦略立案を行います。デジタル戦略領域に長けた当社の担当者を通じて、当該企業の現状及び問題を整理し、「データ経営方針」・「データ経営ロードマップ」・「デジタル戦略組立て」・「デジタル戦略人材の確保」・「解析方針策定」など課題及び対策を明確にし、必要なノウハウを提供します。

② データ解析支援サービス
当社データサイエンティストが、①のコンサルティングサービスにより抽出された顧客企業のビジネス課題を把握の上、数理課題に置き換えて分析を実施し、分析結果をフィードバックします。
この分析結果等に基づき、ビジネス課題の解決を目的としたデータの解析運用を支援しております。

図:データ解析支援サービスの流れ



③ データ活用人材教育及び組織組成支援サービス
顧客企業の様々な業態・要望に合わせ、データサイエンティストやビジネスインテリジェンスツールを活用するデータ活用人材の候補者を育成するための教育プログラムを提供しています。
さらに実務担当者のみならず、決定権限を有する経営者層へも教育も行っており、データ分析をビジネスから経営判断への応用に至るまで内製化することを目指す企業向けに組織組成を支援しております。

④ デジタル戦略システム構築サービス
企業経営においては、ITと経営をつなぎ合わせる領域に課題を抱えていることが多く見られます。当社では、様々な業界・業務に関する知識・ノウハウを有するエンジニアが顧客企業の進める事業戦略に沿う形で新サービスの開発、業務改革の推進などの事業参加型ビジネスを推進しております。
当社のサービスでは、ビッグデータを活用する技術を用いることで、顧客企業のシステム構想・企画支援を始め、セキュリティ・パフォーマンスなどを考慮した最適なプラットフォーム選定、システム設計を行います。
集計、可視化、分析、予測、最適化、シミュレーションなどを目的とする仕組みとして、以下のようなステップでデジタル戦略システムを構築し、顧客企業が求める高度で複雑な経営課題解決を支援しております。
・企業内外に散在しているデータを集約・統合し、有益なビッグデータとして活用するためのデータウェアハウス(DWH)
・現場の見える化、経営の見える化を実現するためのビジネスインテリジェンス(BI)
・蓄積された大量データを高速に分析することで、データに埋もれている新たな気づきをもたらすためのビジネスアナリティクス(BA)など

(AI製品等によるサブスクリプションサービス)
当社独自AI製品「scorobo」シリーズや他社AI製品などの製品販売、または業務特有のAIモジュール(注)を顧客企業向けに提供し、使用料及び運用保守料を受領するサブスクリプションサービスを推進しています。当該サービスは収益基盤を築き上げるサービスとして最も注力しています。

(注) AIモジュールとは、AIシステムを構成する機能となるツールであり、それ単体で活用するよりも業務システムやアプリケーション等と組み合わせて動かすものをいいます。

① 自社AI製品「scorobo」等を活用したサービス
当社は、ディープラーニング技術など機械学習等を活用した独自のAI製品「scorobo」を提供しております。現在、業界特有の経営課題を解決するため、株価予想や経済指標予測を行うフィンテック領域向け製品「scorobo for Fintech」や、デジタルマーケティング領域向け製品「scorobo for Marketing」や「scorobo for SNS」を提供しています。今後、様々な業務に対応する「scorobo」シリーズを展開してまいります。顧客購買行動分析を通じた需要予測、製造業完成品での故障検知・予測、工場製造ラインにおける異常検知、人事採用業務におけるマッチング、人事管理業務における離職予測、株価トレンド予測、経済指標・市場予測、与信業務(貸し倒れ予防)、異常検知を目的とした画像解析など、顧客企業のビジネス要件に応じて提供する業務特有のAIモジュールの充実を図っております。

② 他社AI製品等を活用したサービス
当社は自社製品展開にとどまらず、他社AI製品を活用したサービスも展開しています。具体的には、ソーシャルネットワーク分析ツールであり、MIT(マサチューセッツ工科大学)のメディアラボから誕生したAI製品「Netbase」、またChatBotや音声アシスタント等の対話サービスに対して、自動応答機能を提供する対話型AIプラットフォーム製品「Cognigy」が挙げられます。
当社は、米国シリコンバレーや欧州・アジアを始めとして、国内外にあるベンチャー企業のリサーチを進めており、当該企業が持つテクノロジー及びプロダクトが、当社の新たなソリューションサービスとして適用できるかどうかの妥当性を調査し、導入が相応しいと判断した場合は、ビジネス化を図ることとしております。なお、海外ベンチャー企業調査についても、調査協力体制を構築しております。

図:当社サブスクリプションサービスの展開イメージ



(2) 事業の特徴

① 3つのコアコンピタンス
当社がビッグデータ・AI市場でビジネスを推進するに当たり、以下の点で優位性があると考えております。

図:コアコンピタンス


a.国内最高峰のデータサイエンティスト集団
素粒子・宇宙物理・航空工学など専門的に科学教育を受け、先進国の研究所で解析技術・知識を得た多彩なデータサイエンティストや、様々な業界・業務に関する知識とビッグデータ活用技術を保有するエンジニアが在籍しております。

b.幅広い領域で活かせるAI技術を保有する「scorobox」
創業以来、蓄積してきた解析技術は個人レベルにとどめることなく、当社の知的財産として活用し、解析ノウハウ・サービスレベルの高度化・効率化を図る運営を推進しています。当社は、様々な業界、業種で経験した300を超えるライブラリー「scorobox」を有しており、これらを経験の浅い技術社員も活用できるビジネスモデルが確立しています。

c.AIビジネスを推進する企業や大学・研究機関等の協業ネットワーク
自社リソースに限らず、協業企業や研究機関・大学等、協業先等の経験値・専門知識を活かし、新規事業開発に向けた研究・開発を推進しています。


② 業界別展開
当社は、様々な業界での解析経験やノウハウを有するデータサイエンティストとエンジニアを擁しており、以下a~eの領域に対して、2~5年の中期的スパンで、各々領域における市場の成長性、社会問題解決に対するAIへの期待の深さ(ニーズ)を調査し、業界特有の課題や法規制、業界の垣根等、事業推進上制約となるものを理解し、その上でデータ分析を核とした新たなビジネスモデルへの転換のための方策を導くこととしております。
この実現のために、企業・産業の壁を越えた他社との連携、業界団体への参加等、迅速かつ柔軟な事業運営を行っております。

a.金融
当社は金融サービス構築支援として、ビッグデータ解析を通じた新保険サービス構築支援、与信分析支援等、多岐にわたり金融機関やその関連企業との連携を進めております。
具体的には、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社とのテレマティクス分野での新たなサービス構築推進やデータ活用人材の教育支援、その他生命保険業界での査定基準緩和にむけた取り組み支援、大手金融機関に対する与信モデルの構築やデジタル戦略組織支援など、様々なサービスを展開しています。また、金融情報サービスを手掛ける株式会社フィスコとは、AI製品「scorobo for Fintech」第1弾として株価予測AIを活用したレポートサービス提供を実施し、さらに「scorobo for Fintech」第2弾として経済指標予測AIを構築し、テレビ東京「モーニングサテライト」番組内や「Yahoo!Finance」において、原油価格やドル円等の経済指標予測を提供してきました。

b.デジタルマーケティング
当社はWEBやスマートフォンのアクセスログ、顧客企業の社内実績データ及びオープンデータ等を解析し、各種指標、経費最適化といったAIサービス提供により、当該企業の課題解決に取り組んでおります。株式会社リクルートホールディングスをはじめとするデジタルマーケティングを推進する企業に対し、様々な解析ノウハウを提供しております。また、自社AI製品として、デジタルマーケティング領域向け製品「scorobo for Marketing」や「scorobo for SNS」、他社AI製品として「Netbase」や「Cognigy」を提供しております。

c.製造/社会インフラ
当社は、製造業の顧客企業に対し、製品開発から生産、流通、保守・アフターサービスまでの「ものづくり工程」全般の業務課題に対してデータ・AI活用によるサービス開発に取り組んでおります。『生産工程』では、データ分析によって生産条件の設定をリアルタイムに最適化するなど、センサーデータや画像データから不良な製品を自動判定するAIモデルの開発を支援しております。『流通工程』では、製品の販売データから需要量を予測して、製品の配送量やタイミングを適正化するAIモデル及びシステム開発を支援しております。『保守・アフターサービス工程』では、製品の稼働ログ等のIoTデータから製品の故障や異常の予兆を捉え、保守サービスの高度化・効率化にむけたサービス開発を支援しております。
また、社会インフラ領域においては、技術作業者人口の減少や作業環境の安全意識の高まりによってヒトが行っていた作業の機械化及び自動化のニーズ、例えば、熟練作業者が目視で行うインフラ設備の点検業務の機械化 (ドローンで撮影した画像を用いた外観検査) や人身事故による重大事故が起こりうる現場の機材操縦の自動化 (建設作業現場における重機の自動操業) にむけたサービス開発を支援しております。具体的には、東京電力パワーグリッド株式会社と画像認識AI技術を活用した架空送電線診断システムの共同開発を進め、今まで作業員が確認していたVTR画像による異常点検作業をAIが行うことで、異常検知の精度と点検作業の効率性が大きく向上しています。

d.小売り/流通
当社は、小売り/流通業の顧客企業に対し、企業のもつ販売データや消費者行動データ等を解析し、売上拡大、事業効率化といった当該企業の課題解決に取り組んでおります。コロナ渦における社会変容にいち早く対応していくため、スーパーマーケットやコンビニエンスストアでは、購買データを用いた需要予測やダイナミックプライシングを経営課題に掲げており、当社が持つノウハウを活用することで、これら課題に対する効果が出せるよう取り組んでおります。
また、スマートウィル社と共同開発した「AICO」は、バーチャル接客を通じて顧客対応を行うことができるサービスで、CRM機能やLINEやWeb会議を使った1to1コミュニケーション機能が充実しており、新たな接客体験を通じた販売拡大を図ることができます。現在、ハイブランドアパレルメーカー複数社に展開しております。

e.健康医療
当社は少子高齢化に伴う医療・福祉問題などの社会的要請のあるテーマを解決すべくヘルスケアビジネスを推し進める企業に対し、現状サービスの高度化や新たなサービス構築の支援を進めております。
医療機関にて取得される患者の体温や血圧、血中酸素濃度などのバイタルデータやレセプトデータ、医療施設に設置されるセンサーから取得する各種デバイスデータなどの医療ビッグデータを活用した解析支援を行い、入院患者の体調変化や特定の行動を起こした際に知らせる検知機能やそうなる前に通知する予兆機能など、医療現場の事業効率化につながるサービス検証も実施してきました。
直近では、海外最先端のAIテクノロジーを取り入れたバイタルモニタリング技術(イスラエルBinah社提供)を活用し、スマホ・タブレットなど、場所や時間に囚われることなく、非接触で測定できるサービス実証を開始しております。現在、国立大学の医療機関や民間金融機関と連携し、サービス適用の可能性について調整を進めております。



図:幅広い領域におけるサービス展開






[事業系統図]



沿革関係会社の状況


このコンテンツは、EDINET閲覧(提出)サイトに掲載された有価証券報告書(文書番号: [E34487] S100LSKG)をもとにシーフル株式会社によって作成された抜粋レポート(以下、本レポート)です。有価証券報告書から該当の情報を取得し、小さい画面の端末でも見られるようソフトウェアで機械的に情報の見栄えを調整しています。ソフトウェアに不具合等がないことを保証しておらず、一部図や表が崩れたり、文字が欠落して表示される場合があります。また、本レポートは、会計の学習に役立つ情報を提供することを目的とするもので、投資活動等を勧誘又は誘引するものではなく、投資等に関するいかなる助言も提供しません。本レポートを投資等の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。本レポートを利用して生じたいかなる損害に関しても、弊社は一切の責任を負いません。
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