有価証券報告書 抜粋 ドキュメント番号: S100D23T
株式会社一六堂 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2018年2月期)
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析は、以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2018年5月30日)現在において当社が判断したものであります。
(1)当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度末における資産の部は63億62百万円、負債の部は8億51百万円、純資産の部は55億11百万円となりました。この結果、自己資本比率は85.3%となっております。
① 流動資産
流動資産は32億28百万円であります。流動資産のうち主なものは、現金及び預金が24億49百万円、売掛金が2億75百万円、たな卸資産が2億91百万円であります。
前連結会計年度と比較いたしまして、4億20百万円の増加となっております。
なお、流動資産÷流動負債で表される流動比率は538.8%であります。
② 固定資産
固定資産は31億33百万円であります。固定資産のうち主なものは、以下に記載するとおりであります。
前連結会計年度と比較いたしまして、2億32百万円の減少となっております。主な要因は、当連結会計年度中に実施した既存店の補修等による増加があったものの、閉店した店舗等の減損損失48百万円の計上や減価償却による1億97百万円の減少等によるものであります。
③ 流動負債
流動負債は5億99百万円であります。流動負債のうち主なものは、買掛金が1億46百万円、未払金が2億74百万円、未払法人税等が80百万円であります。
前連結会計年度と比較いたしまして、51百万円の減少となっております。主な要因は、未払金が12百万円増加したものの、買掛金が10百万円、未払法人税等が25百万円、その他が27百万円減少したことによるものであります。
④ 固定負債
固定負債は2億51百万円であります。固定負債のうち主なものは、資産除去債務が2億38百万円であります。
前連結会計年度と比較いたしまして、8百万円の減少となっております。主な要因は、資産除去債務が8百万円減少したことによるものであります。
⑤ 純資産の部
当連結会計年度の純資産の部は55億11百万円であります。純資産の部の主な内訳は、資本金11億89百万円、資本剰余金12億44百万円、利益剰余金29億97百万円、新株予約権85百万円であります。
前連結会計年度と比較いたしまして、2億47百万円の増加となっております。内訳といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益3億7百万円の計上による増加、新株予約権(ストック・オプション)の行使による資本金23百万円の増加及び資本剰余金23百万円の増加、剰余金の配当による95百万円の減少となっております。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度の売上高は84億35百万円となりました。連結売上高は以下のように推移しております。
対前年比では6億98百万円減少しております。要因といたしましては、当連結会計年度において、既存店が前年を下回ったことや、優良立地店舗へ経営資源を集中するため、前連結会計年度に10店舗、当連結会計年度に3店舗の閉店があったこと等によるものであります。
当社グループは、漁港に水揚げされた鮮魚をその場で買い付けることができる権利である買参権を取得し、それに伴い新潟県糸魚川市、島根県浜田市及び山口県下関市に営業所を開設しております。
同業他社が中央卸売市場及び地方卸売市場の買参権取得に動く中、当社グループでは、漁港で直接鮮魚を仕入れる買参権を取得していることを特色としております。仕入れた鮮魚は、漁港近隣に併設されている営業所において干物等の加工を行うと同時に「天地旬鮮 八吉」等の和食居酒屋業態を中心とする当社グループの各店舗並びに取引業者へ発送を行っております。
これら、当社グループ独自の強みを生かすべく、先行き「天地旬鮮 八吉」等、鮮魚を中心メニューに据えた和食居酒屋業態を主に新規出店を行っていく予定であります。
② 営業利益
当連結会計年度の売上高は84億35百万円、売上原価は25億9百万円、販売費及び一般管理費は55億58百万円となっております。この結果、売上総利益は59億26百万円、営業利益は3億67百万円となっております。
なお、原価率は29.7%と前連結会計年度(29.6%)と比較して上昇いたしました。主力事業である飲食事業においては、鮮魚仕入において、ルートの見直しや魚種・サイズの見直し等を行うことにより、原価率は改善したものの、原価率の高い商品卸売事業の売上構成比が増加したことにより全社の原価率は上昇いたしました。
また、営業利益率は4.4%と前連結会計年度(4.7%)と比較して低下しております。これは、原価率の上昇による売上総利益率の低下と、主力事業である飲食事業での既存店売上の減少により、固定的な経費の割合が増加したことによるものであります。
外食産業の経費効率を表す指標として、「FLコスト比率」があげられます。これは、売上高に占めるF(原材料費)とL(人件費)の合計額が占める割合であります。標準的なFLコスト比率は55%から65%といわれている中で、当社は56.2%となっております。これは、買参権を利用した鮮魚仕入や売買参加権を利用した青果物等の仕入などに代表される原価率の低減と、人件費が安価なのではなく「一人当たりの売上高」が高いことからくる人件費率の低減を両立した結果であると捉えております。
③ 経常利益
当連結会計年度の経常利益は4億68百万円となっております。当連結会計年度における営業外損益の主な内容は、営業外収益として協賛金収入89百万円、営業外費用として為替差損5百万円が計上されております。経常利益率は、前連結会計年度の6.0%から5.6%と低下いたしました。これは、営業利益率の低下と為替差損の計上によるものであります。
当社グループは、数ある指標の中でこの「経常利益率」の指数を最重要と位置づけております。むやみな「規模の拡大」をせず、常に規模に応じた必要利益を設定しながらその実現のためにまい進し続けることが株主様をはじめとするステークホルダーの方々のご期待に沿うものだと考えております。
今後も、サービスの向上及び顧客満足度の向上に努めながら、間接部門を中心とした経費削減により利益率アップを目指すこの取り組みを続けてまいります。
④ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は3億7百万円となっております。当連結会計年度における特別損益の主な内容は、特別利益として受取補償金88百万円、特別損失として減損損失48百万円、店舗閉鎖損失25百万円、損害賠償金21百万円があり、税金等調整前当期純利益が4億61百万円となっております。さらに法人税等が税効果会計調整後で1億54百万円計上されております。
その結果、親会社株主に帰属する当期純利益率は、前連結会計年度の2.6%から3.6%と改善しております。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
「第2(事業の状況) 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載しております。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、昨今頻発している食の安全性を脅かす問題(産地偽装、食中毒、放射能汚染等)に起因して、外食業界全体において外食利用が手控えられた場合や、他社との競合状況がさらに激化して当社グループの出店条件に合致する店舗の契約が締結できない等の理由で、予定通りの出店ができないこと、又はお客様のニーズに合致する業態開発ができないこと等があげられます。
当社グループにおきましては、トレーサビリティー(生産から販売までの履歴)の確保のためさらなる買参権の取得機会を模索し、店舗開発部による物件情報の収集を継続して行うとともに、お客様のニーズの変化に関する情報を常に収集し係る影響を最小限に抑える努力をしてまいります。
(5)経営戦略の現状と見通し
当社グループは、「本物の食文化の提供」という企業理念のもと、東京23区内のビジネス街及びターミナル駅周辺を中心に、出店エリアの顧客ニーズや物件規模によって業態を決定し出店しております。今後も、同様に新規出店を継続的に行うことで、長期的な成長を目指しております。
(6)経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループの経営基盤である外食事業の市場規模においては、大幅な拡大は望めないと認識しております。このような状況下、当社は従業員のサービスレベルを高め、買参権等を活用した比較優位な食材を「値ごろ感」ある価格で提供すること等により、リピート顧客に繋げ継続的な収益拡大を続けなければならないと考えております。
今後につきましても、付加価値向上に努め、継続的に発展することで生み出される余力を当社グループのステークホルダーに適切に配分しつつ、収益構造及びその基盤となる商品・サービスを創造・改善することで、広く消費者の食生活や食文化を支える企業を目指してまいります。
(1)当連結会計年度の財政状態の分析
当連結会計年度末における資産の部は63億62百万円、負債の部は8億51百万円、純資産の部は55億11百万円となりました。この結果、自己資本比率は85.3%となっております。
① 流動資産
流動資産は32億28百万円であります。流動資産のうち主なものは、現金及び預金が24億49百万円、売掛金が2億75百万円、たな卸資産が2億91百万円であります。
前連結会計年度と比較いたしまして、4億20百万円の増加となっております。
なお、流動資産÷流動負債で表される流動比率は538.8%であります。
② 固定資産
固定資産は31億33百万円であります。固定資産のうち主なものは、以下に記載するとおりであります。
建物 | 工具、器具 及び備品 | 土地 | 敷金及び保証金 | |
取得価額(千円) | 3,289,480 | 955,574 | 741,130 | 1,420,318 |
減価償却累計額(千円) | 2,499,351 | 879,495 | - | - |
帳簿価額(千円) | 790,129 | 76,079 | 741,130 | 1,420,318 |
③ 流動負債
流動負債は5億99百万円であります。流動負債のうち主なものは、買掛金が1億46百万円、未払金が2億74百万円、未払法人税等が80百万円であります。
前連結会計年度と比較いたしまして、51百万円の減少となっております。主な要因は、未払金が12百万円増加したものの、買掛金が10百万円、未払法人税等が25百万円、その他が27百万円減少したことによるものであります。
④ 固定負債
固定負債は2億51百万円であります。固定負債のうち主なものは、資産除去債務が2億38百万円であります。
前連結会計年度と比較いたしまして、8百万円の減少となっております。主な要因は、資産除去債務が8百万円減少したことによるものであります。
⑤ 純資産の部
当連結会計年度の純資産の部は55億11百万円であります。純資産の部の主な内訳は、資本金11億89百万円、資本剰余金12億44百万円、利益剰余金29億97百万円、新株予約権85百万円であります。
前連結会計年度と比較いたしまして、2億47百万円の増加となっております。内訳といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益3億7百万円の計上による増加、新株予約権(ストック・オプション)の行使による資本金23百万円の増加及び資本剰余金23百万円の増加、剰余金の配当による95百万円の減少となっております。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
当連結会計年度の売上高は84億35百万円となりました。連結売上高は以下のように推移しております。
対前年比では6億98百万円減少しております。要因といたしましては、当連結会計年度において、既存店が前年を下回ったことや、優良立地店舗へ経営資源を集中するため、前連結会計年度に10店舗、当連結会計年度に3店舗の閉店があったこと等によるものであります。
第20期 (2014年2月期) | 第21期 (2015年2月期) | 第22期 (2016年2月期) | 第23期 (2017年2月期) | 第24期 (2018年2月期) | |
金額(千円) | 9,315,610 | 9,585,461 | 9,645,191 | 9,133,977 | 8,435,596 |
同業他社が中央卸売市場及び地方卸売市場の買参権取得に動く中、当社グループでは、漁港で直接鮮魚を仕入れる買参権を取得していることを特色としております。仕入れた鮮魚は、漁港近隣に併設されている営業所において干物等の加工を行うと同時に「天地旬鮮 八吉」等の和食居酒屋業態を中心とする当社グループの各店舗並びに取引業者へ発送を行っております。
これら、当社グループ独自の強みを生かすべく、先行き「天地旬鮮 八吉」等、鮮魚を中心メニューに据えた和食居酒屋業態を主に新規出店を行っていく予定であります。
② 営業利益
当連結会計年度の売上高は84億35百万円、売上原価は25億9百万円、販売費及び一般管理費は55億58百万円となっております。この結果、売上総利益は59億26百万円、営業利益は3億67百万円となっております。
なお、原価率は29.7%と前連結会計年度(29.6%)と比較して上昇いたしました。主力事業である飲食事業においては、鮮魚仕入において、ルートの見直しや魚種・サイズの見直し等を行うことにより、原価率は改善したものの、原価率の高い商品卸売事業の売上構成比が増加したことにより全社の原価率は上昇いたしました。
また、営業利益率は4.4%と前連結会計年度(4.7%)と比較して低下しております。これは、原価率の上昇による売上総利益率の低下と、主力事業である飲食事業での既存店売上の減少により、固定的な経費の割合が増加したことによるものであります。
外食産業の経費効率を表す指標として、「FLコスト比率」があげられます。これは、売上高に占めるF(原材料費)とL(人件費)の合計額が占める割合であります。標準的なFLコスト比率は55%から65%といわれている中で、当社は56.2%となっております。これは、買参権を利用した鮮魚仕入や売買参加権を利用した青果物等の仕入などに代表される原価率の低減と、人件費が安価なのではなく「一人当たりの売上高」が高いことからくる人件費率の低減を両立した結果であると捉えております。
③ 経常利益
当連結会計年度の経常利益は4億68百万円となっております。当連結会計年度における営業外損益の主な内容は、営業外収益として協賛金収入89百万円、営業外費用として為替差損5百万円が計上されております。経常利益率は、前連結会計年度の6.0%から5.6%と低下いたしました。これは、営業利益率の低下と為替差損の計上によるものであります。
当社グループは、数ある指標の中でこの「経常利益率」の指数を最重要と位置づけております。むやみな「規模の拡大」をせず、常に規模に応じた必要利益を設定しながらその実現のためにまい進し続けることが株主様をはじめとするステークホルダーの方々のご期待に沿うものだと考えております。
今後も、サービスの向上及び顧客満足度の向上に努めながら、間接部門を中心とした経費削減により利益率アップを目指すこの取り組みを続けてまいります。
④ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は3億7百万円となっております。当連結会計年度における特別損益の主な内容は、特別利益として受取補償金88百万円、特別損失として減損損失48百万円、店舗閉鎖損失25百万円、損害賠償金21百万円があり、税金等調整前当期純利益が4億61百万円となっております。さらに法人税等が税効果会計調整後で1億54百万円計上されております。
その結果、親会社株主に帰属する当期純利益率は、前連結会計年度の2.6%から3.6%と改善しております。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
「第2(事業の状況) 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載しております。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、昨今頻発している食の安全性を脅かす問題(産地偽装、食中毒、放射能汚染等)に起因して、外食業界全体において外食利用が手控えられた場合や、他社との競合状況がさらに激化して当社グループの出店条件に合致する店舗の契約が締結できない等の理由で、予定通りの出店ができないこと、又はお客様のニーズに合致する業態開発ができないこと等があげられます。
当社グループにおきましては、トレーサビリティー(生産から販売までの履歴)の確保のためさらなる買参権の取得機会を模索し、店舗開発部による物件情報の収集を継続して行うとともに、お客様のニーズの変化に関する情報を常に収集し係る影響を最小限に抑える努力をしてまいります。
(5)経営戦略の現状と見通し
当社グループは、「本物の食文化の提供」という企業理念のもと、東京23区内のビジネス街及びターミナル駅周辺を中心に、出店エリアの顧客ニーズや物件規模によって業態を決定し出店しております。今後も、同様に新規出店を継続的に行うことで、長期的な成長を目指しております。
(6)経営者の問題意識と今後の方針について
当社グループの経営基盤である外食事業の市場規模においては、大幅な拡大は望めないと認識しております。このような状況下、当社は従業員のサービスレベルを高め、買参権等を活用した比較優位な食材を「値ごろ感」ある価格で提供すること等により、リピート顧客に繋げ継続的な収益拡大を続けなければならないと考えております。
今後につきましても、付加価値向上に努め、継続的に発展することで生み出される余力を当社グループのステークホルダーに適切に配分しつつ、収益構造及びその基盤となる商品・サービスを創造・改善することで、広く消費者の食生活や食文化を支える企業を目指してまいります。
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